アンチセフトを英文で書くとAnti-Theft。
それぞれ辞書を見ると
Antiは反対、敵対、対抗と言う意味
Theftは盗み、窃盗となっています。
繋げて文章とすると窃盗に対抗すると言う感じです。
PCに絡めて考えればPCの窃盗対策。すなわち盗難防止と言うことです。
そこで、なぜPCは盗難されるのかを考えます。
まずは金銭目的。これは単純にPCはある程度高価なもので再流通の仕組みも整っていて換金しやすいからと考えられます。
次に考えられるのはPC内のデータが狙われると考えます。仕事用であれば門外不出の技術データであったり大切な顧客情報等。個人用でもクレジットカード情報とか友人知人の連絡先等の個人情報はお金になります。
やはり最終的には金銭的な利益を得やすいため盗難されると言う事です。
これらの事に対抗するための従来の盗難防止策と言えば物理的な手段で盗難防止用のワイヤーを取り付ける位しか思いつきません。この方法では決まった場所に設置されているPCならある程度の効果を発揮しますがノートPC等のモバイルを意識した物ではほぼ無意味です。
さらに例えワイヤーで繋がれていたとしても盗み出されてしまえばそれまでです。
もし盗まれたPCが発見され返還されたとしても大切な仕事上のデータやプライベートな情報を抜き取られていたりする事もあるでしょう。
データに関する事ではOSへのログイン時のパスワードロック等もありますがこちらもHDDを別PCに繋がれれば根こそぎファイルを盗られたりします。これに関してはディスクの暗号化等で対策も出来ますが暗号化処理による遅延が生じ利便性が落ちるという欠点もあります。
そこでインテルが考えた盗難対策がアンチセフト・テクノロジーです。
抑止>検出>対応>回復と言うサイクルで構成され
例え盗難されたとしてもロックをかけ動作不能にできればPCもただの箱。HDDを交換しソフト類を入れ替えたとしてもチップセット側で動作不能にされていれば再利用も出来ず価値が激減します。価値が少なくなれば自ずと盗難も減ります。これがまず「抑止」の部分。
どのような状態になったら盗難と判断しロックするか。
ログイン時のパスワードを規定回数間違う。所有者が盗難に気づいてネットワーク越しにロックをかける。さらにネットワーク越しのロックを恐れ設定時間以上ネットワークに接続されない場合等。の「検出」部分。
盗難と判断された場合のロック方法。
PC起動無効化、データアクセスの無効化、ロックされている事を画面に通知する等の「対応」部分。
ロックされたPCが正当な所有者の元に戻ってきた場合の復旧。
ロックされたPCの復旧が容易に行える「回復」部分。
無事回復されたら抑止への段階へ戻ります。
以上の組み合わせによる多段階の盗難防止機能がアンチセフトテクノロジーなのです。
盗難犯が感じる絶望感を体験してみよう。
今回、下準備については、チームメンバーや他のレビューにお任せして実動作から紹介します。
●デバイスロック
まずは「対応」の部分に相当する部分の検証で、盗難・紛失したと想定してデバイスのロックをかけます。
ロックのかけ方にも2通りあります。
「ステルスモード」と「ロック」です。
ステルスモードは各種機能にはロックがかかりますが電源を切らずにネット接続を維持し追跡に向いてます。ノートPCでは便利ですが今回のデスクトップでは現実的ではないのでロックを試します。
「デバイスをロックする」のところにチェックをつけ、「続行」をクリックします。
ここではロックメッセージを変更したりロック解除のパスワードを変更できます。
設定していたパスワードが漏れた可能性がある場合等にも対応出来るようロック直前での変更ができます。
「シャットダウン」をクリック。
管理サーバーにロック信号が伝達され、
サーバー側でロック信号を受け取りデバイス側へロック信号が送出されます。
ちょっと時間がかかりますが突然電源が落ちます。
シャットダウンと書いてあったのでOSのシャットダウンかと思ってましたが実際は電源がさくっと切れます。
その後電源を入れるといつもの画面に上書きされる形でパスワードの入力要求画面がでます。時間制限付きで画面では295秒とでてるので約5分の猶予です。
1番が以前に設定した数字8桁のパスワード。
2番が8桁の数字パスワードを忘れてしまった時用でサーバー側で用意する26桁のパスワードです。
ちなみに猶予時間を過ぎるとまた勝手に電源が切れます。
デバイス側でパスワード入力でOSを通常起動してもサーバー側でロックが解除されていなければ、メッセージが出てきます。
このまま放置するとまたしても電源が切れてしまうので、デバイスが手元に戻ってきたら速やかにサーバー側のロックも解除しましょう。
ではロック解除へ。ここからは「回復」に相当します。
緑になっている「通常モードの戻す」 をクリック。
通常モードへの信号がサーバで受け取られ。
デバイスと同期がとれたら通常モードにもどります。
とりあえず「Zigsow」と入れてみました。
赤枠で囲んだところに出てました。
色でも変えないと目立ちませんね...
●ファイル保護
次にファイル保護について確認してきます。(抑止と対応に相当)
単純にファイル保護と聞くと全ファイル保護してくれそうに感じてしまうのですが、ヘルプにはMS社のOffice系のファイルしか保護されないようです。
写真データ等は保護されないので気をつけましょう。
そこでExcelにてテストファイルを作成しAT設定機へコピーしてみました。
このレビューPCにはOfficeをインストールしていないのでエクセルのアイコンは出てきませんが下側に鍵マークが出ているので保護がかかっているようです。
次にHDDを取り出しUSB-SATA変換器を使いデータの抜き出しをしてみます。
上のWindow内がAT設定したレビュー機のHDDで下側がAT設定していないPCでテスト用ファイルを作成したHDDの表示です。
まず、ファイルを比べてみますとサイズが10kBから56kBと大幅に増えてますね。
ただコピーしただけだったのですが暗号用に46kBも使ってるようです。
ファイルサイズの違いに気づかなければ同じファイルに見えてしまいます。
私も最初気づかず不具合じゃ?と思ったのですが直接ダブルクリックで開いて見たところ
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