インテル® バーチャライゼーション・テクノロジー (インテル® VT) は、インテル® プロセッサー搭載プラットフォームの仮想化をサポートするテクノロジー・コンポーネントから構成されています。このテクノロジーにより、複数のオペレー ティング・システムおよびアプリケーションを個々の独立したパーティションで実行することが可能になります。
※引用「デスクトップ・ボード インテル® バーチャライゼーション・テクノロジーとの互換性」より
要は、複数のOSを同一システム上で同時に起動させるのをハードウェアレベルでサポートするシステムですね。
私はOSをデュアルブートさせて使ってた事がありますが、OSを切換えるのに一々再起動が必要で少々面倒でした。
VTなら同時又は即切替でOSを使い分けられるというわけですね。
一応、ソフトウェアで同様の事が出来るようですが、その場合は動作によってはCPUに負荷がかかりすぎて動作が鈍くなることがあるようです。
いくらマルチCPUが主流になっているとは言え、複数のOSを起動すれば負荷がかかりすぎてもおかしくはないですね。
ただ、どの環境でも使えるわけではなく、ある程度の条件が必要です。
インテル VT 対応のインテル® プロセッサー
インテル VT またはインテル VT-d 対応のデスクトップ・ボード
※型番など詳しい条件は上記リンクで確認して下さい。
この条件を見ると、CPUはもちろんのこと、マザーボードもインテル製オンリーということですね。
我が家にはインテル製マザーしかないので、他社製で試せないのが残念ですが(^_^;)
VTの使い方で、代表的なものはやはりWindows XP モード(以下XPM)でしょう。
XPMはWindows 7 (Professional or Ultimate or Enterpriseのいずれか)で扱える機能です。
実施検証ではこのXPMの導入や起動・動作テストなどを行います。
条件さえそろえば、
解答本文にも書いた通り、ここでWindows7の機能であるWindows XP モード(以下XPM)を使って、インテル® バーチャライゼーション・テクノロジー (以下VT)を実施検証していきます。
なぜWindows8じゃないのか言うと、単純に私が持っていないから・・・・・・という理由だけではありません(^_^;)
今現在でもWindowsXPは使い勝手の良さゆえに個人で3割、企業で4割が使用していると言われてますが、XPはご存知の通り2014年4月9日にサポートが打ち切られてしまいます。
そして次に主流になるのは操作感がXPに近い7だろうというのが理由の1つ。
もう1つは、XPMならXP時代の古めのソフトが使える可能性が高いということ。
例えば、5年間リース&保守(アップデート含む)でリース期間を終了し、今は保守なしで使っているXP時代のソフトなどがあれば、まだ活用できる可能性が出てくると思ったんです。
理想を言えば新バージョンをリースし直すのが断然よいんですが、しょっちゅう使うソフトならとにかく、たまにしか使わないソフトだと中々踏み切り辛いですからね。
検証に伴い、私が使った環境は以下の通りです。
CPU:インテル® Core™ i7-3770
M/B:Intel BOXDQ77MK
OS:Windows 7 Ultimate(64bit)
メモリ:TED38192M1333C9DC-AS(1333MHz CL9 4GB x 2)
SSD:crucial technology Real SSD C300 128GB
XPMの必須条件は赤字の3項目のみで、それ以外は参考と言った感じですね。
では、実際に試していってみましょう。
1.BIOSで「Intel Virtualization Technology」をEnabledにする。
BOXDQ77MKでは、デフォルトでEnabledになってました。
2.「VirtualChecker 2.0」でWindows上でVTが有効になっているかを確認。
3.必要なファイルをダウンロードする。
「Windows Virtual PC」のホームページからWindows6.1-KB958559-x64-RefreshPkg.msuをダウンロード。
※Windows7(32bit)の場合はWindows6.1-KB958559-x86-RefreshPkg.msu
「Windows XP Mode」のホームページからWindowsXPMode_ja-jp.exeをダウンロードする。
4.上記ソフトをインストールする。
順番はWindows6.1-KB958559-x64-RefreshPkg.msu⇒WindowsXPMode_ja-jp.exeでインストールします。
インストールは、非常に簡単。
自動更新の設定など、Windowsのインストールでおなじみの内容。
ホストOSとXPMtのフォルダ共有も自動でやってくれます。
後は完了を待つのみ。
そして、インストールが完了すると・・・・・・、
Windows7のデスクトップ上にWindowsXPが起動!
手順的には簡単だし、あっけなく起動できて逆に拍子抜けですね(^_^;)
プロパティを確認すると、どうやらXPMは32bitのようですね。
メモリ容量に制限がでますが、XPMでは限定的な作業しかしないし、32bitの方がむしろ使えるソフトが多そうなので良いと思います♪
ネットワークドライブとして認識されてるのが、ホストOSのドライブ。
私の環境ではCはSSD、DはBD-Rドライブでした。
デバイスマネージャーも通常通り見れますね。
もちろんWindowsアップデートも可能です。
ちなみに、このXPMはプロダクトキーなどは一切不要。
対応OSなら追加費用なしで使えるのは良いですね♪
上記ではVTをEnabledにしましたが、ここではDisabledにした場合にどうなるか試してみます。
まずはBIOSの設定を変更します。
すると・・・・・・、
「VirtualChecker 2.0」でしっかりと無効と出てしまいました。
そのまま、XPMを起動しようとすると・・・、
さっきは拍子抜けするほど簡単に起動できましたが、やっぱり条件が厳しいですね(^_^;)
CPUとマザーボードを対応機種にしなければならないという縛りがあるものの、条件さえそろえば導入は非常に簡単。
処理落ちもなく動作もスムーズですし、条件が揃えば試す価値は十分にあると思います♪
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