レビューメディア「ジグソー」

ミドルクラスのノートPCをSSD 600GBに交換する手順と効果

zigsow様、Intel様、関係者の皆様
この度は、マシンガンレビュー2ndに選出いただきまして、ありがとうございます。

Intel様には、以前にSSDのX25-M G2 120GBでもレビュアーに選んで頂いたこともあり
2回目のIntel SSD製品のプレミアムレビューとなります。
前回のX-25では、ノートPCの組み込みは行わなかったのですが、今回は
ノートPCへの組み込みが命題なので、初めてノートPCにSSDを組む事になります。
(eeePC901で、SSD交換(データドライブのみ)は経験がありますが、それは
 単なるSSDの交換のみでしたので、システムドライブを含めた交換は初めて
 となります。)


○製品概要
 モデル名 :インテル Solid-State Drive 320 シリーズ
 型式   :320 Series SSDSA2CW600G3K5
 容量   :600GB
 メモリ型 :MLC(25nm)
 読込速度 :270MB/s
 書込速度 :220MB/s
 I/F    :SATA 3Gb/s、SATA 1.5Gb/s 互換
 規格サイズ:2.5インチ
 重量   :82g
 消費電力 :動作時   標準 150 mW6
       アイドル時 標準 100 mW7
 動作時の耐衝撃性:1,500G/0.5 ms
 動作温度 :0°C ~ 70°C
 製品情報Url:http://www.intel.com/jp/design/flash/nand/320series/overv...


○対象ノートPC
 今回、SSDへの交換対象ノートPCは、東芝のdynabook T350という2010年秋モデルになります。
 主なスペックは、CPUが Core i5、メモリが4GB、HDDが540GBとミドルクラスのノートPCで
 とりあえず何でもできる仕様です。
 




○今回の移行手順
 下記移行手順に沿い作業を行いました。

 1.準備作業
 2.インテルのクローニングソフトのダウンロード
 3.機器の接続(SSDをe-SATA経由でノートPCに)
 4.インテルのクローニングソフトのインストール
 5.クローニングの実行
 6.ノートPCのHDDをSSDに交換(※)
 7.SSDで起動

 (※印の作業には、注意点が記載されています。もし作業される方は
   確認をおねがいいたします。)


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○準備機器
 今回の交換作業で使用する機器です
 ・ドライバー(持ち物リンク)
  (ノートPCからHDDを交換するときに使用します)
 ・HDD用電源供給アダプター(持ち物リンク)
  (データを移行する際に、SSDに電源を供給するために使用します。
   SATA→USB変換機器のものを流用しました。)
 ・SATA→e-SATA変換ケーブル(持ち物リンク)
  (SSDへデータをコピーする際の方法として、ノートPCに備えている接続方法で
   一番早い、e-SATAを使用するためのケーブルです。
   見た目はSATAのケーブルで、口がSATAメス、e-SATAメスの仕様で値段も手頃です)
 (予備)
 ・USB→SATA変換ケーブル(持ち物リンク)
  e-SATAが使えなかった場合などに予備のため準備しました。
  SATA、IDEと両方使える変換ケーブルで使い勝手が良いのですが、SATAの止め口が
  破損しています(無理やり使用していますw)。


 ※注意点
  SSDを交換することにより、PCの保障が無効になることがあります。
  また、交換は自己責任によって行っています。
  もし、ここに記載した内容により作業など行う場合は、各自の自己責任により
  作業を行ってください。


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○移行手順

1.準備作業
 コピーする前の下準備として
 1.Windowsや、各アプリケーションを最新のバージョンに更新
   (入れ替え後に最新の状態にしておくため(戻す場合もバージョンの違いなど防ぐ)
    ※今回は、検証のためWindows7のSP1だけはあてていません)
 2.べりファイを実行
   (これは、今までHDDを移行するときの癖だったのですが、クローニング作業を行うと
    セクターなどもそのままコピーされるので、コピー元でファイルが断片化されていると
    クローニングもそのまま断片化されたまま行われてしまいます。なので、クローニング前に
    べりファイをかけ整頓した状態でクローニングを行います。)


2.インテルのクローニングソフトのダウンロード

 ・ダウンロード
  SSDにデータを移行用にインテルから専用のクローニングソフトが利用できます。
  acron社製のクローニングソフトのインテルSSD専用バージョンで、インテルのSSDでないと
  動作しない仕様となっております。
  ○ダウンロード先URL:インテル ダウンロードセンター

   日本語バージョンが中段くらいにありますのでダウンロードします。
IntelDataMigrationダウンロード
IntelDataMigrationダウンロード



3.機器の接続(SSDをe-SATA経由でノートPCに)
  ここで、今回対象となるノートPCは、e-SATAが装備されているためe-SATA→SATA変換
  ケーブルを使用し接続することにします。
  大容量のディスクをクローニングする際には、転送速度が速いものの方が時間が短いので
  使用できる機器で、一番速いものを選択しました。因みに、e-SATAのケーブルはこの為に
  購入しましたが、安価です(^^)
   理論値ですが、e-SATAUはSB2.0の5倍速いことになります(実測は環境により変動する
   かと思います)。
   転送速度 eSATA 300MB/s
          USB2.0 60MB/s


4.インテルのクローニングソフトのインストール

 インストール
  インストールは、SSDを接続しないと起動してくれません(画像参照)。
  ノートPCに、USB2.0かe-SATAでSSDを接続してインストールを行ってください。
   画像(ノートPCとSSDの接続)
Intel Data Migration
Intel Data Migration



5.クローニングの実行
 クローニングソフトの実行
  クローニングソフトのインストールし、SSDをUSB2.0かe-SATAで接続すると
  クローニングが実行できます。
  インストールを行うとデスクトップにアイコンが作成されますので実行します。
Intel Data Migration 起動
Intel Data Migration 起動


  クローニング時間は、約20分でした(e-SATA接続)。


6.ノートPCのHDDをSSDに交換
 クローニングが問題なく完了すれば、次はHDDをSSDに交換します。
 冒頭にも注意として記載しましたが、交換は自己責任によって行っています。
 交換作業により、PCが正常に起動できなくなる可能性もあるのでそのリスクを
 ふまえ作業を行ってください。

 ※注意点
  ・交換作業の前には、ノートPCのバッテリーを外してください。
   (作業により短絡(ショート)する可能性があります)
  ・機器を扱う際には静電気に注意してください。 
   (静電気防止手袋や、作業前に金属に触れて放電するなど行ってください)
  ・慎重に作業を
   (ノートPCは、小さなネジなど使用しているため扱いなど慎重に行ってください
    小さな隙間にネジが入ってしまうと面倒なことになります)

 上記注意点をふまえまして作業に移ります。


 1.まず、PCのバッテリーを外します(勿論コンセントも抜きます)。
裏面.JPG
裏面.JPG

 2.裏面にひっくり返すと、ネジで閉まっているカバーが2つあります。
  一つはメモリ用で、もうひとつがHDD用となっています。
  ノートPCによっては、HDDを交換するために裏蓋を全部取らなければ
  ならないものもあるので、このPCは幸い簡単に交換できました。
  (ノートPCの裏蓋を外すのは、結構大変です(ネジが多くて))
バッテリー外し.JPG
バッテリー外し.JPG

 3.HDDの格納場所です。ネジ1本で蓋をしているのでネジを外しカバーを取ります。
HDD格納場所.JPG
HDD格納場所.JPG

 4.HDDを固定しているネジを外します
HDDネジ外し.JPG
HDDネジ外し.JPG

 5.固定ネジを外し、HDDを左にスライドさせHDDを取り外せるようにします。
ネジを外し左へスライド.JPG
ネジを外し左へスライド.JPG

 6.HDDを取り出します
HDD取り外し.JPG
HDD取り外し.JPG

 7.HDDの固定具を取り外します。横に2本ずつ固定用のネジがあるので外します。
HDD固定金具取り外し.JPG
HDD固定金具取り外し.JPG

 8.HDD固定金具を取り外し、SSDへ移植します。
HDD固定金具取り外し完了.JPG
HDD固定金具取り外し完了.JPG

 9.SSDに固定具を移植します
金具をSSDに取りつけ.JPG
金具をSSDに取りつけ.JPG

 10.ノートPCにSSDを組み込みます
  HDDを取り外した逆の手順で組み込みます
取り外しと逆の手順で取りつけ.JPG
取り外しと逆の手順で取りつけ.JPG

 11.裏蓋を〆ます
  これで、交換作業は終了です。
  お疲れ様でした(^^)
蓋を閉めて完了.JPG
蓋を閉めて完了.JPG



7.SSDで起動
 さて、電源をいれると・・・問題なく起動してくれました。
 起動に関しては、以下のSSD交換後の検証に記載しますが、速いです(^^)。
 今までノートPCなので起動に関しては1分くらいだと思っていたのですが
 (ノートPC特有の常駐ソフトなどあるため)ここまで速くなるとは驚きました。


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○SSD交換後の検証

・Crystal Disk Mark
  各値とも大幅にアップしています。
CrystalDiskMark(NanoPico Edition)
CrystalDiskMark(NanoPico Edition)


・Windows エクスペリエンス
  プライマリハードディスクの値のみ、
  5.7→7.7にアップしています。
エクスペリエンス
エクスペリエンス


・バッテリー時間比較(実測)
  交換前(HDD):75分
  交換後(SSD):86分

・OSの起動、終了時間計測
  起動
   交換前(HDD):74秒
   交換後(SSD):25秒
  終了
   交換前(HDD):15秒
   交換後(SSD):9秒
 
・各アプリケーションの起動、ファイル読み込みなど
  Excel、Wordなどは変化なし
  読み込みファイルが大容量なものなどに関しては効果があるかと
  予想されます。

・各メディアに対してのコピー速度計測
  折角なので何か試せないかと思い、上記内容を計測しようとしたのですが
  あまり効果のない作業でしたので中断しました。
  (ノートPC側のSSDが交換されることによる効果が少ないため)

 ・検証結果から
  HDDからSSDに交換することにより、ほぼ全ての値が改善されています。
  起動に関しては、3分の1に短縮されたのは、驚きました。
  Crystal Disk Markのベンチに関しては、SATA3に対応していないので機能を
  最大限に使えていませんが、それでも充分な値を出しているかと思います。


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○まとめ

 今回、ノートPCのHDDからSSDへの交換作業を初めて行いましたが、トラブルも無く
 スムーズに行えました。
 今までHDDのクローニングや移行となると面倒な認識があったのですが、今回実際に
 移行作業を行ってそのような認識は少なくなりました(トラブルが発生した場合は
 面倒かと思いますが)。実際に移行作業自体だと1時間程度で終わってしまうことに
 驚きました。
 クローニングする際には、機器の準備などありますが、移行ツールなど準備されており
 敷居も低くなっていると感じます。自作PCを組んだことが無い方でも問題なくできる
 作業かと思いました。
 
 交換したメリットに関して、ディスクベンチを見て頂くとわかるように読み込みが
 速くなり、起動、終了など短縮されています。また、バッテリーの持ち時間も若干
 ながら伸びています(アプリケーションの起動時間が短いことも積み重なれば省電力
 に貢献しているかと)。それ以外に関しては、HDDからの発熱の低減や衝撃に対しての
 強さなどノートPCの利点が拡張されるかと思います。

 SSDに関しては、読み込みなどの速さによるメリットの印象が強いのですが、その他
 にも耐衝撃性や省電力化などノートPCに組み込み運用することにより、そのメリットを
 最大限に発揮できるかと考えます。
 今回のレビューの内容に関しても上記内容は実感できたと思っています。

 今回、このような機会を与えてくださったzigsow様、Intel様に感謝しております。
 今回ご提供いただいたSSDは、600GBと大容量であり使い勝手、速度など申し分ない
 ものでした。ただ一つ難点をあげるとすると価格が高価である点があげられます。
 600GBで9万円近くは、ノートPC本体以上もしくは近い価格になるので、速度と容量
 のみのために購入するのは難しいかと思います。
 Intel様には、今後のモデルにおいて大容量、並価格(でも性能そこそこw)の
 製品開発をお願いしたいです。


 拙い文章と内容を最後まで見ていただき、ありがとうございました。
 プレミアムレビューをする際は、いかに製品のメリット、注目点などを閲覧した方に
 自分の視点で伝えようかと悩みます。今回は、レビューが複数重なったため急ぎの
 作業となり、レビュー内容も十分では無いと実感しております。
 今後、時間があるときに加筆修正していきたいと思いますので、もし要望などあり
 ましたらコメントなどに記載をお願いいたします。

コメント (10)

  • リーダーさん

    2011/05/16

    HDD格納場所がすぐに取り出せるところでよかったですね(^^
    バラすにバラさないと出てこないHDDだったりすると大変そうだなと
    他の方のレビューを見ていました。
    レビューお疲れ様でしたー(^^
  • kensanさん

    2011/05/16

    ご苦労様でした。
    600GBとは本当にモバイルPCとしては、涎ものですなあ♪
    最近のノートは簡単に換装できるのでGOODですね。
  • mickeyさん

    2011/05/16

    >>リーダーさん

    ありがとうございます m(_ _)m
    自分のノートPCのHDD場所を確認せずに応募したので
    取出ししやすくて助かりましたw。
    裏面全部外す形式は大変かと思います(^^;



    >>kensanさん

    ありがとうございます m(_ _)m
    600GBが当選したときは、ほんと嬉しかったです(^^)
    ここまで換装が簡単とは予想外でした。
    SSDを体感すると、もうSSDから逃れられませんねw
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