ついに念願のSSDです。今回は、『「SONY VAIO Sシリーズ 型番:VPCS13AFJ」に「Intel SSD 320」120GBを組み込む』のテーマでレビューをさせていただくことになりました。
まずは、今回のサブテーマを決めました。SSDはHDDに代わる記録媒体ですが、これには以下のような利点があります。
・読み書きが高速
・耐衝撃性に優れる
・消費電力が小さい
良いことづくめのように思えますが、一方で次のような欠点もあります。
・1GBあたりの値段が高価
・あまり大きな容量がない
これらのことをふまえると、SSDはシステムドライブに、データドライブはHDDにした方が賢明なように思えます。実際、デスクトップPCにおいてそうして利用されている方も多いようです。
しかし、今回はノートPCへの組み込みです。ノートPCは物理的に2つ以上のドライブを組み込むことが難しく、携帯性の観点からもそのようなことはあまりしたくありません(光学ドライブに組み込む技もあるそうです)。
加えて、ただでさえ少ない容量が、近年肥大化しつつあるOSに占領されるのは、ノートPCで大量のデータを管理されている方には死活問題でしょう。
そこで、今回はこれらの問題も解決しつつ、SSDの利点をさらに引き出せる方法を考えてみました。
それは、Linuxを使うことです。Linuxは無料でありながら、通常用途には十分耐えうるフリーのOSです。
しかも、Linuxは容量も小さいのでSSDには向いているのではないでしょうか。さらに、Linuxはその高速性が売りなので、それがSSDによってさらに加速することになります。また、私のノートPCのCPUは上位版である『Corei7』なので、高速化にさらに磨きがかかるのではと思いました。
ということで、今回のレビューのテーマを以下のように設定しました。
『「SONY VAIO Sシリーズ 型番:VPCS13AFJ」に「Intel SSD 320」120GBを組み込み、Linuxを入れてみた』
以下レビュー本文です(ここまで、長くなってしまい申し訳ありません)。
【SSD開封編】
まずは、届いたSSDの開封編です。手元に届いたときは、以下の写真のようにプチプチにくるまれて届きました。SSDは衝撃に強いので、やや過剰包装かなとも思いましたが、丁寧にこしたことはありません。
続いて、箱を開いてみました。箱の中にはSSD本体とマニュアル、そして謎のシールがありました。SPEED DEMONとありますが、悪魔級に速いということでしょうか?
SSD本体の外観は以下の通りです。非常にシンプルな構造でいかにも丈夫そうです。意外と重かったように感じました。
【SSD換装編】
さて、ここからいよいよ本題のSSD換装編です。写真を使いつつ、詳しくレビューしていきたいと思います。
①換装するPCを用意
今回、換装するのはこのノートPCです。現在の私のメインマシンです。
②電源を抜き、バッテリーを外す
PCのパーツを交換する際には、必ず電源を抜きバッテリーも外すようにしましょう。PCは精密機器の塊なので、ちょっとした漏電にもすごい敏感です。また、静電気にも注意しましょう。
③底面のHDDカバーを外す
次はHDDにアクセスするために、底面のカバーを外します。カバーの位置はPC毎に異なりますが、だいたいのものは見れば分かります。HDDの大きさくらいのカバーがあれば、それが正解です。
この機種では、2カ所のねじ(写真の赤丸部分)を外せばカバーが外れました。
④HDDを取り外す
HDDにアクセスできたところで、このHDDを取り外します。これも3カ所のねじ(写真の赤丸部分)を外してスライドさせれば、すぐに外れます。
外した様子はこんな感じです。
⑤HDDのマウンタを外す
これでHDDを取り出せたわけですが、実はこれはマウンタも含めたものです。つまり、このマウンタを外す必要があります。これも例に漏れず、4カ所のねじ(写真の赤丸部分)を外します。
外すとこんな感じになります。
⑥手順①~⑤の逆の順でSSDを取り付ける
ここまできたら、後は簡単です。いままでの手順と逆の順番でSSDを取り付けるだけです。取り付け終わった様子が以下の写真です。
どうでしたか?思ったより簡単だったのではないでしょうか?最近のPCであれば、HDDの交換も考慮されているものが多いので、昔ほどは難しくなくなっています。
【Linuxインストール編】
ここからはサブテーマです。今回はUbuntu11.04をインストールしました。インストール手順はガイドに従うだけなので、ここでは省略します。画面からも分かるように、きちんとSSDが認識されています。
【Linux起動時間測定編】
インストールしたLinuxの起動時間を、前もってHDDにインストールした場合と比べてみました。その結果は以下の通り。
やっぱり、SSDは速いです。特に起動からログイン画面までは約3倍の高速化です。もし、ログイン画面を省略する設定にすれば、20秒以内に使えるようになります。これはHDD+Windowsの時では、考えられないですね♪
【まとめ】
まとめると、速いの一言だと思います。特にOS起動時にそれを実感することが多いです。もちろん、その他の動作でも高速化は実感できました(ブラウザの起動など)。
まだまだ容量・値段の面から、メインのストレージになるには不十分かも知れませんが、快適性を追求する方にはとてもおすすめです。さほどメディアファイルなどを入れなければ、Windowsマシンでも十分運用可能なので、用途を割り切った使い方ができれば良いでしょうね。
とにかく個人的には大満足です。あらためて、レビュアーに選んでいただいて本当にありがとうございました。そして、レビューを見てくださった方々、長々とおつきあいいただきありがとうございました。
【後日談】
このレビューを書き終えた後、あまりのサクサクぶりに『もうメインはLinuxでいいかな』と思っていたのですが、完全にWindowsの代わりをするのは難しく、結局HDDに戻してしまいました。
外付けHDDでのデータ管理も考えたのですが、モバイルとして使っているPCなので、データはなるべく1つにまとめたいと思ってのことです。やはり、120GBでは限界がありました。
そんなこんなで、SSDはといいますと、現在は自作デスクトップの構成メンバーとして、これらのパーツたちと共に稼働中です。もちろんOSはLinuxをインストールしました。
operaさん
2011/06/04
リンさん
2011/06/05
OSがLinuxなのが良いですね。
Linuxも起動時間がネックになってきましたがSSDにすれば改善されるようで
やっぱりSSDって良いですよね☆ レビューお疲れ様でした^^b
kenさん
2011/06/06
HDDへのアクセスが、簡単で良いですね。
Ubuntuのレビューは、初めて見ました。
Ubuntuでも問題なく認識されるのが分かり、参考になりました。
起動時間が半分以下に短縮されるとは、SSDの使用はLinuxでも有効ですね。
ガトーさん
2011/06/07
SSD+Linux系で一度試してみたかったのが、SSD上でPostgreSQL等のDBを動かした場合と、HDD上でDBを動かした場合でどの程度速度差が出るのか・・・・って自分でやれって話なんですけど(^^;;
もし、余裕があったら試していただけたりしたらうれしいです(^^;
リンさん
2012/02/19
もしまだでしたらお奨めします~。