今回、Intel SSD 320 120GBに換装するのは次のノートパソコンとなります。
実は既に、Intel X25-M G2 160GBに換装済です。
換装作業手順なども既に下記の"もちもの"の説明にて公開しておりますので『そちらをご覧ください』という手抜きも一瞬考えましたが、それではあんまりなので手順については以前のものをほぼそのまま引用し、それ以外のことについても補足を行います。
1. 事前準備
1.1 保守マニュアルの入手
ThinkPadシリーズは、メーカにより保守マニュアルやドライバがインターネットからダウンロードできるようになっています。まずは対象機種のThinkPad X61sのマニュアルをダウンロードしましょう。
このページからドライバや保守マニュアルを検索することが出来ます
・Lenovo サポート&ダウンロード
ThinkPad X61sのものは、ここにあります。
・保守マニュアル - ThinkPadR X60, X60s, X61, X61s
保守マニュアルの66,67ページにHDDの取り外し/取り付け作業について記載されています。
1.2 データ移行方法の検討
HDDを交換後、OSのクリーンインストールからはじめるなら上記の手順だけで足ります。
しかし、殆どの人は『今の環境をそのまま移行したい』と考えると思います。(私もそうです)
そのため、データを移行する方法について事前に検討を行っておく必要があります。大きく別けて次の2つの方法があります。
① ツールを使い、環境をSSDに直接複製した後、換装する。
② 換装前にHDDのバックアップを作成し、換装後にSSDにバックアップを書き戻す。
インテルのSSD用としてインテルが次のツールを提供しています。
・インテル Data Migration Software
①の手順で行う場合は、これを使って作業をすると追加で新しくソフトを購入したりする必要はありませんが、ノートパソコンにSSDを接続する為に例えば次のようなものを別途用意する必要があります。
②の手順で行う場合ですが、既にWindows Home Serverでバックアップ環境を構築済でしたらこちらの手順がお勧めです。
今回はインテルの提供するツールを使っての移行を行いました。WHSのバックアップをリカバリーする手順についてはこちらをご覧ください。
1.3 工具や作業スペースの用意
ThinkPad X61sの場合、作業工具としてプラスドライバーが必要です。
写真の上のほうの細いプラスドライバーだけで作業できます。
2.換装作業
2.1 ツールのインストール
インテルのHPからダウンロードしてきた後、インテルのSSDがパソコンに認識されている状態でインストールを行います。今回、換装対象のインテルSSDをUSBにSATAインターフェースを持つデバイスを接続するケーブルを使って接続しました。
2.2 データの複製
データ複製ソフトを起動すると最初に次のようなソフトウェアの認証画面が出ます。
私の場合、何故かメールアドレスが弾かれてしまいレジストできなかったので、ここは【Register Lator】を選んで次に進みました。
すると次のような画面が表示されますので【Start Now】を選びましょう
私の場合、画面キャプチャデータを保存するためにUSBメモリを接続していたためか次のような画面が表示されました。
【Next】を選んで進みます。
コピー元HDDの選択画面になります。コピー元が選択された状態で【Next】を選びます。
コピー先HDDの選択画面になります。コピー先が選択された状態で【Next】を選びます。
コピー元/先の選択が終わりましたので、作業をおこなって良いかの確認画面になります。問題がないなら【Proceed】を選択してください。
『作業をするためには再起動が必要だよ。再起動していい?』(意訳)という確認画面が出てきます。ここでは作業を実施するために【Reboot】を選びます。
再起動後、複製作業が実施されます。私の場合はおよそ1時間10分ほどかかりました。
複製作業が無事、完了するとシャットダウンされますのでゆっくり待ちましょう。
2.3 ハードディスクの換装
保守マニュアルを参考にして作業を行います。
①電源ケーブル、バッテリーの取り外し
ThinkPad X61s 保守マニュアルの66ページにバッテリーの取り外し方法が記載されています。
②HDDを取り外すために分解
ThinkPad X61s 保守マニュアルの67,68ページにHDDの取り外し方法が記載されています。
③HDDを交換する
④組み立てなおす
ばらすのと逆の手順で組み立てます。
⑤バッテリーと電源ケーブルを取り付けて起動するか確認する
他社のノートパソコンと比較して凄く簡単に交換できることがわかるかと思います。これはThinkPadの設計思想で『パーツがあればユーザが自分で故障修理を出来るように』していると聞いたことがあります。(今は判りませんが、かつてはパーツだけ送ってもらって自分で交換した後、故障したパーツを返送するようなサービスがあったと聞いています)
3.組み込み結果
3.1 交換前後のベンチマーク結果比較
SSDのベンチマークでは定番となっているCrystalDiskMarkで結果を取得しましたので表とグラフにて比較してみます。X25-M G2については、測定前にIntel ToolBoxにて最適化を行い、劣化の回復を行っています。
3.2 結果の考察とまとめ
交換する前からある程度推測はできていたのですが、殆ど差がありません。一部優劣が出ているように見えるところもありますが、これが測定誤差なのかファームウェアのチューニングの結果なのかまでは判りません。
現時点で判るのは、『X25-M G2とSSD320の間には殆ど差が無いので買うなら価格容量比が良いほうで良い』という事です。
ベンチ結果として値は出していませんが、はっきりと断言できるのは『ノートパソコンならSSDにするべき』です。入れ替えると良く判りますが、体感速度が明らかに変わり、大幅に快適になります。
如何にHDDなどのストレージデバイスが今のパソコンの体感速度を悪くしていたのか判ります。一度、SSDを知ってしまうともう戻れません。
2.5inch SATA HDDが使われているThinkPadシリーズをお使いでしたら、今回示したように換装自体は簡単に出来ますし、データ移行についても難しいところはありません。体感速度で不満が出たなら新機種の購入前にIntel SSD 320シリーズのような高性能なSSDへの換装の検討をお勧めします。
<補足>
1.測定結果の生値
・交換前
・交換後
2.空き容量など
・交換前
・交換後
<謝辞>
このたびレビューの機会を頂きましたzigsow様、Intel様、ありがとうございます。
kenさん
2011/05/30
X25-Mとの対比で、後継と言われながらそれほど差が無いことが良く判りました。
リンさん
2012/02/19
もしまだでしたらお奨めします~。
palebladeさん
2012/02/19
荷物の中の何処かに紛れているのは判っているので、暖かくなったら発掘したいと思ってます。