レビューメディア「ジグソー」

極力お金をかけず簡単に移行したい!


こちらでレビューします。

ノートパソコンを強化するにあたり一番簡単なのがメモリの追加ですが、次に簡単で有効なのが高速なストレージへの交換です。
※機種によっては、ケースを開く事自体保証外になる事があるので注意してください。

しかも、ノートPCの場合持ち歩くことが多いので HDDから SSDに交換する事により、耐衝撃性やバッテリーの負荷軽減が考えられます。

ただ、ストレージを交換するにあたり問題になってくるのが、どうやって今までの環境を引き継ぐかという事ではないでしょうか?
というか、私はこの点でストレージ交換のタイミングを逃していました。

今回のプレミアムレビューで応募したPCは「ThinkPad X60 Tablet」ですが、実は既にSSDに交換してあります。


その時は丁度 Windows 7 RC版を入手しておりノートPCでの動作を確認したく、一から構築したので環境の引き継ぎ問題はありませんでした。

しかしこのSSDはプチフリ(アクセスしたまましばらく固まった状態)なども多くHDDから高速化されたメリットを打ち消していました。

最近のSSDは更に高速な上、安定しているとの事で興味はあったのですが、上記理由で手を出せていなかったので、今回のレビューは移行方法を詳細に記述していきたいと思います。

移行方法はレビューの当選が決まってから調べたのですが、外付のHDDを使ったり、ブータブルディスクを作ってコピーしたりと色々あるようですが、極力お金もかけず簡単な方法を目指し決めました。

そして私が選んだ方法は、フリーウェアのバックアップソフトを用いUSB外付ケース(又はそれに類するもの)で行いました。

 ◎使用アプリケーション
  EASEUS Partition Master 8.0.1
  http://www.partition-tool.com/

 ◎使用機器
  裸族のお立ち台
  


  ※新たに購入で低価格重視なら安い外付ケースか変換ケーブル辺りを用意

先に手順だけ示しますと、SSDをノートPCに繋げ、バックアップソフトからノート本体に入っているストレージのクローンをSSDに作り、SSDをノートPCに入っているストレージと入替えるだけです。

書いてみるとこれだけなのですが、ここに辿りつくまで紆余曲折があったのでその辺は「5.その他」で記載します。

それでは、以下に分けて詳細な手順を示します。

 1.交換前準備
 2.SSD交換作業
 3.交換後作業
 4.速度比較など
 5.その他

OSはWindows 7で行っていますが、元々入っていた Windows XPでも同様の手順になります。

----------------------------------------------------------------------------

1.交換準備

1.1.アプリケーションの入手

まずは、現在使用しているノートPCのストレージを丸ごとSSDにコピーする(クローン作成)アプリケーションソフトを入手します。

ネットで調べたところいくつか候補を絞ったのですが、今回 120GB → 300GBへの換装なのでクローン作成後ディスク領域の拡張も行う必要があるだろうと、クローン作成とパーティション領域の変更が出来る EASEUS Partition Master 8.0.1(以後 EPM)に決めました。

実はこちらのアプリだけで移行を行う前に一度失敗しているのですが、「5.その他」で晒します。

それでは、アプリケーションの入手ですがこちら(http://www.partition-tool.com/)から EPMを入手します。

先頭ページで[Download]をクリックしダウンロードページに移ります。

表示された「Free」と書かれたエリアのリンクをクリックしファイルをダウンロードします。

ちなみに私がダウンロードした時は、「epm.exe」というファイル名でした。


1.2.SSD接続

続いて、SSDをノートPCに繋げます。
接続には冒頭で紹介した「裸族のお立ち台」を使用し、USB経由で繋がっています。
お立ち台にセット
お立ち台にセット

空の状態なのでエクスプローラーで見えませんが、問題ありません。


1.3.アプリケーションのインストール

それでは、入手したファイル(epm.exe)をダブルクリックしてインストールを行います。
「Next」クリック
「Next」クリック

「I sccept the agreement」をチェックし、「Next」クリック
「I sccept the agreement」をチェックし、「Next」クリック

「Next」クリック
「Next」クリック

「Next」クリック
「Next」クリック

「Next」クリック
「Next」クリック

「Finish」クリック
「Finish」クリック

※氏名とメールアドレスを記入せずインストール出来ます。アップデート情報などを欲しい場合は登録しておくとよいでしょう。


1.4.クローン作成

EPMが起動されると内蔵ストレージとSSDの2つが見えます。
※Disk2(SSD)の表示が先に移行失敗したため、ボリュームラベルやファイルシステムが作成されてしまっています。本来は、空です。
epm初期画面
epm初期画面

メニューより、[Wizard]-[Copy disk wizard]を選択します。

コピー元ディスクを選択
「Next」クリック
「Next」クリック

コピー元のディスク走査されます。
※この時ディスクエラーが発見され先に進めない場合は、アプリケーションを終了し、Windows標準のチェックディスクで修復させれば出来るようになります。再度、EMPを起動し、1.4から始めてください。

ディスクチェックが正常に完了すると次の画面になります。
「Next」クリック
「Next」クリック

コピー先ディスクを選択
「Next」クリック
「Next」クリック

※今回、先にクローン作成を失敗したためパーティションが作られており、通常は次の画像は表示されないかもしれません。
「Next」クリック
「Next」クリック

コピー先情報が表示されます。
※こちらでも前の情報が残ってしまっております。
「Next」クリック
「Next」クリック

最終確認画面が表示されます。
「Finish」クリック
「Finish」クリック

初期画面に戻りますので、画面左下「Pending Operations」にタスクが追加されているのを確認する。

確認できたら、「Apply」ボタンをクリック

※メニューから「Apply changes」を選択しても一緒です。
上記またはこちらで実行
上記またはこちらで実行

「Yes」クリック
「Yes」クリック

「Yes」クリック
「Yes」クリック

※前の確認画面でチェックを入れていなくても、本ダイアログが表示されます。
 ここで「Yes」をクリックすると、直ちに再起動されますので他のアプリは終了又は保存しておきます。

再起動後、実際のコピー作業が始まります。

今回の環境では、コピーが終了するまで2時間弱掛かりました。
他のアプリでは40分程度でクローン作成は出来たので、こちらでも同程度で作成できれば良かったのですが。

無事コピーが完了したら、再起動させますが、起動する直前に一旦外付けのSSDのケーブルを抜いておいた方が良いでしょう。

私のところでは、繋げたまま再起動しましたら、システムの回復オプションが起動されてしまいました。
※参考までに画面のキャプチャを示します。



たぶん、BIOSの起動オプションでUSB起動の方が内蔵ストレージより先になっていたりしているのではないかと思うのですが、あくまで簡単にとの事でBIOSは触らず上記のように起動時にケーブルを抜いておく事で先に進むことが出来ます。

再起動させディスクの中身を確認した方が良いかと思いますが、少しでも早くしたい方はここでSSDを接続しないまま、PCをシャットダウンさせ次の交換作業に入ってかまいません。


2.SSD交換作業

※動画ではバッテリーを外しておりませんが、ショートや誤動作防止のためバッテリーを外して行うことをお勧めします。

いよいよSSDの換装作業ですが、ThinkPadでの実交換作業自体は2分程度で行えますので、動画で見ていただきます。


※元の速度のまま変換が出来ましたので差し替えました。(2012.2.13)


バッテリーを取り外すには、背面の足の側にあるスライドロック①をアンロックの方(外側)にスライドし、スライドロック②をアンロックの方(外側)に押さえながらバッテリーを引き抜くことにより外れます。


交換作業は、裏のネジを外し
ThinkPad HDD取出し部
ThinkPad HDD取出し部

ディスクを取出し、内部ケース(マウンタ)に取り付けられているディスクを交換
HDDケース取付
HDDケース取付

再度、ケースをしまいフタを閉めるだけです。
SDD挿込
SDD挿込



3.交換後作業

3.1.変更の適用

この状態で起動すると今までと同じ環境で起動する事が出来ますが、ストレージが変わっているためWindowsが変更の適用を促しますので、PCを再起動させます。


3.2.パーティション拡張

ここまでで元と同じ環境になったのですが、容量が 128GB → 300GBになっているので余っている分を1パーティションにまとめます。

EPMを起動し、画面左の「Operations」にある「Resize/Move Partition」をクリックします。

パーティションの切られている情報が見えますので、OSの入っている領域の右側部分にカーソルを持っていくとカーソル表示が変わりますので、ドラッグしたまま右方向に移動します。

「Unallocated Space After」が ”0MB”になったら全ての領域をまとめられていますので、「OK」をクリックします。
「OK」クリック
「OK」クリック

初期画面に戻り、ディスクが1パーティションになっていますが、まだ反映されていませんので、反映を行う操作をします。

クローン作成で行ったように「Apply」ボタンをクリックします。

「Yes」クリック
「Yes」クリック

「Yes」クリック
「Yes」クリック

※本操作もPC再起動後の反映になります。

再起動後反映されるのですが、カメラを構えているうち終了してしまい、あわててピントが合っていません(--;

ちょっと目を離した隙に一瞬で終わってしまった感じです....

この後、再起動し完了です。

起動後、ディスクイメージはこの様になっております。



4.速度比較など

正直速度比較と言っても、今回SSDからSSDへの換装なのであまり期待しておりませんでしたが、結構差が出ました。

まず、パフォーマンススコアの比較です。
交換前
交換前

交換前、ディスクのスコアは「5.9」です。
交換後
交換後

交換後はのスコアは「6.3」になっています。

続いて、CDMの結果を載せます。
折角ですので、OSは違いますが元々入っていた富士通製のHDDの Windows XPで取った結果も載せます。
FUJITSU MHV2080BH PL
FUJITSU MHV2080BH PL

標準搭載HDD結果
標準搭載HDD結果

交換前結果
交換前結果

交換後結果
交換後結果

最初にHDDからSSDに替えた時は、かなり数値が上がっていることから想像できるように、やはりOSやアプリケーションの起動が劇的に速くなりました。
しかし、最初に書いたように搭載していたSSDはプチフリが多発し、操作を中断されることが多くアドバンテージを全く消し去ってくれていました。

今回のパフォーマンススコアの結果は Readがそれほど上がっていないからかと思いますが、Writeが倍増しておりそのせいか、数値化出来ないのですがアプリケーションの動作が大変軽くなりました。

PC起動時に電源ボタンを押してから、指紋認証画面が出るまでも計測してみました。
指紋認証画面
指紋認証画面

  交換前:約50秒

  交換後:約42秒

起動時には BIOSの呼出し画面が10秒表示されますので、差引いて考えるとその差は歴然としています。
起動時画像
起動時画像

その他、数値化出来るところを思いついたら、追加してみたいと思います。

またプチフリに関しては、期待していた通り丸一日以上使用しても全く発生しておらず、快適に利用できています。

速度に関してばかり述べてきましたが、SSDからの交換でしたがバッテリーのもちも良くなっているようです。
最近夜にバッテリーのみで使用している事が多かったのですが、明らかに伸びていました。
ただ、まだ一日しか使用しておらず、計測の仕方もわからないので、数値化は難しいです....


5.その他

○当初選定したツールについて

当初はバックアップソフトとパーティション操作のソフトを別々に行うよう考え、詳細に画像を取りながら操作していました。

選んだバックアップソフトは、同社の EASEUS ToDo Backupです。
初期画面
初期画面

こちらは、OSを起動したままクローン作成が出来評判も良かったので選んだのですが、結局こちらで作成したディスクは起動させることが出来ませんでした。

ただ、OS上で作成するせいか EPMでは2時間弱かかっていたクローン作成は40分ほどで完了しました。
クローン作成完了画面
クローン作成完了画面

こちらと、EPMの利用だとソフトを2つ使うことになりますが、時間は短縮出来よかったんですけどね。

EPMだけで換装が全部できてから思いついたのですが、操作手順としてこちらのバックアップソフトを使った時は、クローン作成後元の環境から新しいSSDのパーティション領域の拡張を行っておりました。
もしかしたら、クローン作製後は EPMの時の様に新しいSSDで起動させた後にパーティションを拡張してやればうまくいくような気がします。

ちなみにこちらで作成したSSDで起動させようとすると、Windowsの起動に入り次のエラーが表示されました。
スタートアップ修復
スタートアップ修復

初めにこのエラーが出た時は、40分くらいこのままで起動できない旨表示されました。
期待して、何度か起動させようとしてみたところ2回目以降は1分ほどでやっぱり起動できない旨表示されあきらめました。

Windowsが起動しかけていた事からも、後でパーティション拡張をやっていれば起動できたような気がします。

まぁ、この失敗があったのでEPMだけで出来る事に気づいたのですが。
速度を取るなら、こちらのアプリを使ってみるのも良さそうです。


○コピー元のディスク状態について

よくこの様な作業をする方にとっては当たり前の事だと思うのですが、必ずコピー元のディスクチェックは先に行っておく必要があります。

今回、そんな事も知らず先のバックアップソフトでクローンを作成しようとしたらエラーが出て焦りました。

まぁ、ちゃんと英語を読んでやればいいのですが、初めてのツールですのでこの時点で出来ないかとあきらめかけました。

また、調べていくうちクローンソフトによってはディスクエラーのあるままコピーしてしまうものもあるようで、エラー部分までコピーされ移行後しばらく経ってからエラーが多発するようになったというものありました。

まぁ、クローン作成前には必ずコピー元のディスクチェックをしましょうというお話です。


○体感速度について

レビュー内でも書きましたが、数値以上に体感速度は上がっています。

当初はプチフリが全く起きないのでそう感じているだけと思っていましたが、実際にOSの起動時間を測っても速度の差が出ています。
アプリケーションやOSの終了も結構差が出ている様な気もするので、追加で計測したいと思います。

今回、ノートPCではストレージ交換だけでこんなに快適になる事を思い知らせていただきました。
もう、HDDには戻れませんね(^^

○最後に

尻すぼみ感が否めませんが、気づいた事がありましたら、都度追加させていただきます。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
またこの様な機会を与えてくださった関係各社様に深く感謝いたします。

------ 2011.6.2 追記 ------

※本文中に、バッテリーを抜いてから作業した方が良い旨追記。

ちょっと予定と違ってしまいましたが、デスクトップPCにて計測してみたので記します。

デスクトップPCに接続し、Windows 7をクリーンインストールした直後に計測しています。

もうちょっと出ても良さそうですが、ノートPC以上に速度は出ていますね(^^

コメント (17)

  • operaさん

    2011/04/29

    レビューお疲れ様でした♪
  • atsuo@tokyoさん

    2011/04/29

    いつになく長くなってしまいました。
    しかもツールの使用法が大半を占めているという(^^;

    ThinkPadはほんとにハードの拡張とか簡単です。
  • リーダーさん

    2011/04/29

    画像も文章量もはんぱないっすね。さすがです♪

    ベンチの数字はもとより、体感速度の向上や
    プチフリ現象がないこととか、個人的にはとても興味がワクテカする内容のレビューでした。
    COOOOOOOLです♪
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