レビューメディア「ジグソー」

HD4000 vs HD3000 vs GT540M

はじめに、zigsow様、インテル様、関係者の皆様
「TopGunReview 第3世代 インテル Coreプロセッサー インテル Core i5 3570K」
に選出していただき、ありがとうございます。

 

●私の「やってみたいこと」


第3世代Core シリーズは、内臓GPUの性能が大幅に向上しているので第2世代のHD3000と比べどれほど性能が向上しているかのベンチをとってみたい。
また、BattleField3等重いゲームをプレイする事は可能なのか、どれぐらいの設定ならば実用的FPSが出るのかが気になります。

 

要約すると、HD3000とHD4000のベンチマークをそれぞれとり比較。そして、BattleField3等のハイスペックゲームが動くのか、どれぐらいの設定なら快適に遊べるかをレビューします。

 

 

●第3世代 インテル Core プロセッサー  インテルCore i5 3570Kとは


第2世代Core シリーズのアーキテクチャ「Sandy Bridge」をベースにし、性能を向上させつつもプロセスを32nmから22nmに微細化を行うことで、低発熱・低消費電力化を目指したアーキテクチャ「Ivy Bride」世代のCPUです。
今回私が比較ベンチマークを行う第2世代CoreシリーズのCore i7 2600Kとの簡単な比較を次の表に示しました。

CPUとしての大きな違いは、2600Kではハイパースレッディングが有効になっているので、スレッド数が8であるということ。
内蔵GPUがHD3000からHD4000へと変わっています。これによりGPU内部の実行ユニット数が12基から16基に増加し、グラフィック性能も向上しています。

 

●開封・外観
「やってみたいこと」からは外れているのでサクッといきます。


左:Core i7 2600K 右:Core i5 3570K
画質が悪いのでわかりにくいですが、上面の文字以外違いは特にありません。
大きさも同じです。(ソケットが同じなので当たり前ですね)


左:Core i7 2600K 右:Core i5 3570K
接点部分は同じですが中心部の配置と数に違いがありますね。2600Kの方が数が多く密度も高い気がする。ただCPUがこの2つしか私が持っていないため、これがi7とi5の違いなのか、Sandy BridgeとIvy Bridgeの違いなのかはわかりません。

 

 

●比較ベンチ

今回ベンチマークをとったベンチマークソフトは
・3D Mark Vantage
・3D Mark 06
・3D Mark 11
・モンスターハンターフロンティアオンライン ベンチマーク第3弾【大討伐】
・ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 付属のベンチマーク
・ファイナルファンタジー14 ベンチマーク
です。

 

今回用いたパーツ

更に比較用にノートPCを使用

 

なおHD3000、HD4000だけのベンチマークスコアではスコアが分かりにくいので、更に比較用に私のメインPC(ノート)でのベンチマークスコアも取ってみました。
ちなみにこのノートPCに搭載されているGPU、GeForce GT 540M のスペックはGeForce GT430 よりやや低いスペックだそうです。

なお、ベンチマークを取るにあたって、マザーボード側の設定は基本的にデフォルト設定で行い、Core i7 はハイパースレッディング・ターボブーストを有効化、Core i5側はターボブーストを有効化した状態でベンチマークをとり、ドライバは次のものを使用しました。
Core i7 2600K・・・15.26.8.64.2696 (8.15.10.2696)
Core i5 3570K・・・15.26.12.64.2761(8.15.10.2761)
GT540M ・・・301.42


ここからは基本的に  

                                   Core i7 2600K → 2600K

                                  Core i5 3570K   →  3570K

                                GeForce GT540M → 540M

と表記します。

 

◆3D Mark Vantage 3D Mark 06  3D Mark 11


まずは3D Mark Vantage。3570KのCPUのスコアは、スレッド数の差からか2600Kに及ばないものの、グラフィックスコア・総合スコアで2600Kを引き離しています。総合スコアは540Mには一歩及ばない結果となっているものの、CPU内蔵GPUとしては十分高いスコアだと思います。

     540M

 

        3570K


        2600K

 

 

3D Mark 06では全体としてスコアは、ほぼ等間隔に並んでいますが2600Kと3570KのCPUスコアはほぼ変わらないので、両者のスコアの差はグラフィックのスコアの差と考えてもいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    540M

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      3570K


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       2600K

 

3D Mark 11ではDirectX11対応が必須となるためDirectX10.1までしか対応していないi7 2600Kは不戦敗。3570KもCPUスコアでは健闘したもののグラフィックのスコアで差をつけられています。

          540M

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       

           3570K

 

◆モンスターハンターフロンティアオンライン ベンチマーク第3弾【大討伐】

このベンチマークは画質の設定はなく、解像度の設定のみだったので、解像度の設定を最高の1920×1080、中間程度の1366×768、最低設定の640×360 の3種類でベンチマークを行いました。

540Mと3570Kのスコアの差がほとんど誤差程度の差であるのに比べて、2600Kのスコアがやや低いですね。快適に遊べるスコアが公式サイトに書いてなかったのではっきりとはわかりませんが、ベンチマークを見ていた限り、中程度の解像度と設定ならいけるかもしれません。

◆ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 付属のベンチマーク

解像度はとりあえず1920×1080。

・・・私もどうしてこのような結果になったのかわかりません。
ここまでのベンチマークで常に一定だった順位が大きく変わりました。常に一位だった540Mがスコアを大きく落とし、3570Kの6割弱のスコアに。2600Kにすら全く及ばないスコアになっています。540Mの苦手分野だったのか、もしくはノートPC のハード(帯域・温度等)、又はソフト(省電力機能関係・常駐ソフト)がボトルネックになったからなのかもしれません。(省電力機能は可能な限りOFFにしておきました。)
そして負荷設定1だけがやたら負荷が軽く、2と3、4と5のスコアがほとんど変わらないという・・・
負荷設定2以上はほとんど30FPS行くか行かないか位でしたが、解像度を落とせば当然これ以上にスコアが伸び、またプレイ時も快適にできる可能性もあると思います。

 

◆ファイナルファンタジー14 ベンチマーク

HIGH設定時は、3570Kが2600Kの1.4倍弱、LOW設定時も1.4倍程度のスコアの差がありますね。FF14の動作可能なスコアは1500以上なので、2600K単体ではかなり厳しいのではないかと思われますが、3570KのLOW設定時のスコアならば、常駐ソフトの削減、若干のオーバークロック等で、ギリギリプレイできるといったところでしょうか。

 

 

●実際にゲームをしてみた


ベンチマークの結果がどうであれ、とりあえずゲームをやってみたら意外といけるという事もあるはず。という訳で、実際に3570Kでゲームをやってみました。
やってみたゲームはもちろんBattle Field 3。
全然敵を倒してないとかやられまくっているのはスルーの方向で・・・

 

※注意 動画内に出血表現等が含まれています。


解像度1280×720、低設定だとこんな感じ


録画をしている関係でFPSが20程度しか出ていませんが、録画をしていなければ10~20FPS程度良くなります。中遠距離の戦闘なら問題ないですが、近接戦闘となると一気にFPSが落ち込みカクつくことがあるので、チームデスマッチ等をプレイするには厳しいです。

解像度720×480、低設定だとこんな感じ


録画をしている関係でFPSは30程度。していなかったら平均40~50ぐらい。近接戦闘時にも30FPS程度は保てますが、解像度が低いので遠くの敵を発見しにくくなっています。コンクエストのような広いマップの場合は厳しいかもしれません。

比較用に2600KでもBattle Field 3もやってみたかったのですが、初期設定が重すぎてオプションに入る間もなくフリーズ。グラフィックボードを挿して設定を落としグラフィックボードを抜いてゲームを起動、ならいいのでしょうが、それではとてもゲームができるとは言えないですよね・・・

 

 

●総合評価・感想


解像度低め、低設定ではありますがCPU内蔵のGPUでBattle Field 3 がそれなりのFPSで動作したということは紛れもない事実です。しかもこれがSandy Bridge世代よりも少ない消費電力で動いているのです。
私が使った限り改善してほしい点はありませんでした。グラフィックボードなしでもゲームがプレイ可能なので、コストパフォーマンス的にも運用コスト的にも非常に優秀なCPUだと思います。

コメント (4)

  • リンさん

    2012/08/07

    レビューお疲れ様でした。

    中々胸が熱くなるレビュー内容ですね。

    重たい動画が動くのに低発熱なのは良いですね!

    欲しくなりました(>_<)
  • ヘリカルさん

    2012/08/07

    リン様コメントありがとうございます。

    ミドルクラス以上のグラフィックボードの代わりとはいきませんが、ローエンドのグラフィックボードを買うよりもコストパフォーマンス・発熱・消費電力の面で優れていますね。
  • makibisiさん

    2012/09/17

    レビューお疲れ様でした!

    HD4000は、重い3Dゲームをやらないのであれば、十分なパフォーマンスを持ってますよね。

    来年には、さらに進化するようなので、とても楽しみですね。^^
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