レビューメディア「ジグソー」

旧板でもファームアップだけで行けるはずだが実際は・・・

<レビューでの実施事項>
 次にあげる、手持ちのLGA1155マザーボードは全てIvybridgeが出る以前、Core i7-2700Kすら発売されていなかった頃に入手したものばかりです。

・Intel DH67CF
・GIGABYTE GA-Z68XP-UD3R
・ASUS P8P67
・ASUS P8Z68V Pro
・ASUS MAXIMUS IV GENE-Z

 今回、これらのマザーボードでIvybridge世代のCPUであるCore i5-3570Kが使えるかどうか、検証してみました。

<検証方法>
 BIOS/UEFIの画面でCPUの型番などが正しく表示される状態であれば、Ivybridge世代のCPU(Core i5-3570K)に対応しているとし、その画面が表示されるかどうか、BIOS/UEFIの画面確認に最低限必要なパーツのみを取り付けた状態で確認を行いました。
 そのため、起動用のデバイス(SSD、HDD、CDドライブなど)は取り付けていません。
 またファームウェアのアップデートにはUSBメモリを用い、BIOS/UEFIから起動できるツールにて更新を行っています。

<検証結果>
結果まとめ
結果まとめ

(1) IntelのDH67CFは、製造ロット(箱や基盤に記入されているAAナンバーで判別可能)により、対応していないものがある事が、事前の調査で判りました。手持ちのものは非対応ロット(202)だった為、今回は検証の対象外としました。

(2) Ivybridge非対応のファームウェアで起動して対応ファームに書き換える事が出来るかどうか、確認する為にファームウェアをアップする前にCore i5-3570Kを取り付けて起動してみましたが、GA-Z68XP-UD3Rが辛うじて起動画面が表示された後、ブラックアウトした他は全く動作せず、画面すら出ない状態でした。

(3) Ivybridgeに対応しているはずのMAXIMUS IV GENE-Zですが、最新ファームにアップデートしたにもかかわらず、Core i5-3570Kでは起動することすらできませんでした。(マザーボード上のLEDが"00"表示、CPU LEDが点灯)
 Core i7-2600Kに換えると何も問題なく起動しますし、別マザーに3570Kを装着して起動することは確認できましたので、マザーボードの物理的な不具合やCPUの不具合では無いかと思います。
 限られた時間の中で原因究明をすることは出来ませんでしたが、Ivybridge対応のファームがリリースされているマザーボードであっても、ごく稀に動かない場合がある事が判りました。
 LGAタイプのソケットはピン曲げ事故も起こり得る(※ 今回、P8P67でやってしまいました)ことから予算に余裕があるならマザーボードとCPUをセットで買ってしまったほうが不具合に出会う可能性も低いのでよいのではないでしょうか。

<IntelマザーボードのAAナンバーについて>
AAナンバー
AAナンバー

マザーボードの箱に貼ってあるシールにAAナンバーは記載されています。
箱を捨てていないならこれが一番簡単な確認方法です。
他の確認方法としては、マザーボード自体に記載されていますのでそれを見る方法があります。

私の所有マザーの場合【AA G10215-202】とあります。
G10215がマザーボードの型番(DH67CF)、202がロットを表しています。
200,201,202,203がIvybridge非対応。204以降がIvybridge対応です。

<ファームウェアのアップデート方法>
 今回は2メーカーのマザーボードしか検証に用いていない為、それぞれのメーカについてUSBメモリを用いたアップデート方法を簡単に纏めます。

・まずは事前準備
 最近のマザーボードの殆どは、USBメモリに保存されているファイルを用いてBIOS/UEFIからファームウェアをアップデートする事が出来ます。
 まずはWebサイトから最新ファームウェアの圧縮ファイルを入手し、ファイルを解凍した状態でUSBメモリに保存。起動前にUSB2.0対応のUSBポートにUSBメモリを付けておき、起動後にDELキーなどを押してBIOSまたはUEFIを起動してください。
 USB3.0対応のポートに装着した場合、BIOS/UEFIからそのポートを認識できない事が多いのでUSBメモリを取り付ける場所には注意してください。

・GIGABYTE GA-Z68XP-UD3Rの場合
 画面に表示されるメッセージに従い、操作を行えば終了します。
Q-flashを選択
Q-flashを選択

Update BIOS from Driveを選択
Update BIOS from Driveを選択

ファイルを選択
ファイルを選択

Yを選択
Yを選択


・ASUS P8P67の場合(P8Z68V Pro、MAXIMUS IV GENE-Zも手順は同様です)
 こちらもEZ-Flashを選択し、画面の指示に従い進めてゆけば終了します。
 一点、注意しなければならないのは、再起動がかかった後に更新が行われるので再起動後はUEFIの画面が出るまではそのままにしておくことです。
EZ-FLASHユーティリティを選択
EZ-FLASHユーティリティを選択

アップデートするファイルを選択
アップデートするファイルを選択

ファイルの読み込みを行う
ファイルの読み込みを行う

ファイルの読み込みが行われる
ファイルの読み込みが行われる

その後、ファームのアップが行われる
その後、ファームのアップが行われる


<CPUソケットのピン曲がり>
中央あたりに1本曲がったピンがある
中央あたりに1本曲がったピンがある

 P8P67ですが、ファームを更新し、Core i5-3570Kで起動することを確認した後、箱にしまう為にCPUを取り外してCPUソケット保護カバーをつける際にミスをして保護カバーでソケット内の端子に触ってしまいました。
 今回のレビューのようにCPUを頻繁に交換するのは初めてだったのでやってしまったミスです。
 皆様もCPU交換をする際には注意しましょう。

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