申し込んだのを忘れてしまったころに当選しました。うれしさ半分、驚き半分です。
テーマにしていたのは2400Sとの比較とIntel QSV。2400SはSandyBridgeでは省電力モデルになります。
今2400Sがささっているのは6シリーズマザーの初期にレビュアー募集されたDH67CF。
さっくりと差し替えればよいと思っていたのですが、ここに落とし穴が。
Intelのサイトで確認すると、一部の初期ロットのマザーはボードのAAリビジョンによっては
BIOSをアップデートしてもIvyBridgeは非対応になるとのこと。
リコール騒ぎの直後に配達されてきたこのマザーもばっちり対象です。
したがって、ほかのマザーで試すことになりました。
次に考えたのはIvyBrigde用に作られた7シリーズマザーです。
手元にあるのは
こいつを2400Sに乗せかえるところからスタートです。
まぁ、乗せかえるだけなのでたいした作業ではありません。
電源入れて起動確認して、さっくりとデータとり。
アイドル時の消費電力は36Wくらい。
A9のベンチやゆめりあベンチを動かしたときで67Wくらい。
ゆめリあベンチのスコアは8700程度、A9は6FPSくらいでした。
考えてみればTDP65WのCPUが、70W以内で動作しているわけです。
QSVの性能も確認しようかと思っていたのですが、Media Espressoでも、
デコード時しかハードウェアを使わないとの表示になります。
おかしいと思いながらCPU-Zを確認するとGPUがHD 1000と表示されます。
HD 1000はQSV非対応なので当然です。
しかし、あとで確認すると2400SはHD2000との表記が。謎です。
ここまでデータを取ったら、CPUを本命のCore i5 3570Kに入れ替えます。
さっきと同じ手順で入れ替えてゆめりあベンチを起動するも、5秒くらいでPCが落ちます。
電源を入れても、3秒くらいでまた落ちます。
ここで5秒ほど考えて、大事なことに気がつきます。
なんと、CPUファンの電源コードをつないでいません!!
いくらKがついたモデルだからといって、ファンもつけないでベンチは無謀です。
心を落ち着けてCPUファンのケーブルをつないで再起動します。
こんどはバッチリな感じ。さっそくA9ベンチを起動しますが、30秒くらいでまたもや落ちます。
CPUファンはちゃんと回っています。電源を入れなおしてBIOS画面を確認すると、CPU温度が93度。
ちょっと見たことのない温度です。CPUファンを取り外すと、さっき塗ったグリスが
そのままの形で残っていました。どうやらきちんとCPUファンを取り付けていなかったようです。
再度取り付けて温度を測ると50度くらい。ようやくまともな温度になります。
今度はベンチを取ってもPCが落ちません。一瞬CPUを疑ってしまいましたが、全部作業ミスです。
そんなこんなで、ようやく消費電力を図ることができます。
アイドル時は38Wくらい。気持ち2400Sより高い程度でしょうか。
一方、ゆめりあベンチのときは76Wくらい。スコアは倍近い17000くらい。
A9ベンチはオープニングで24FPSくらい。消費電力は82Wくらい。
いずれにしても、HD1000からHD4000になることで消費電力は10%UPくらいでずいぶん早くなります。
次はQSVのテストです。こちらは、ハードウェアアクセラレーションの有無で比較してます。
まずは、GPUの確認。ちゃんとHD4000になっています。
MediaEspressoでも設定画面が表示されます。
手元にあった30分のMPEG2-TSファイル同サイズのMPEG4に変換してみます。
最初に、エンコード、デコードともQSVを使ったときの結果です。
続いて、エンコードはQSV、デコードはCPUの場合です。
エンコード時間に倍近い差があります。このときの消費電力はGPUのみのときで62Wくらい、CPUでデコードしたときで104Wくらい。つまり、QSVを使ったほうがエンコード時間が短縮される上に、消費電力も20%DOWN。いいことずくめです。正直、ためしてみるまでここまでの差があるとは思いませんでした。
さて、それではCUDAとはどれくらいの差があるのでしょうか。一緒にレビューとなった
これでエンコードをしてみることにします。ちなみに何もしないアイドル時の消費電力は65Wくらい。GeForceだけで30Wくらい消費しているようです。余談ですが、最初にさしたときは、54Wくらい。そのかわりGeForceを認識しません。5秒ほど考えて、PCI-Eの電源ケーブルをさしていないことに気がつきます。メーカーによってはPCI-Eの電源が供給されていないとBIOSでエラーを出すものもあるようですが、このVGAは、そのようなことはないようです。
QSVのときと同様の設定でエンコードしてみます。できたファイルサイズが結構異なります。1600*1080の30アニメをエンコードして、QSVは1.7GB、CUDAは2.12GB。画質はともかく、再生したときのWMPの大きさも異なります。PIXEL数は一緒なのでなぞです。このときの消費電力は、なんと250W。QSVの3倍です。エンコード時間も3倍弱。CUDAでのエンコードは、この点は微妙に感じます。
日ごろ、動画のエンコードはやっていなかったのですが、今回試してみて、DVD初期のころに比べて大幅に高速化されていること、それでいて消費電力が低いことが確認できました。CUDAと比較するまでは、GPUのおまけ程度に考えていたので、ここまで速度、消費電力に差があるとは思っていませんでした。
そして、IvyBridgeはタフです。CPUファンがなくても、結構平気で動いていました。熱くなったら勝手に落ちます。そういう面でも安心です。OROCHIとかで試してみたくなります。
また、SandyBridgeは2400Sとの比較だったのですが、アイドル時はそれほど消費電力が変わりません。最近、Core i3シリーズも出てきましたし、これから買うならIvyBridgeでしょう。
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