■はじめに
この度は、ジグソープレミアムレビュー「第3世代 インテル(R) Core(TM) プロセッサー Top Gun Review」に選出いただきありがとうございます。
レビューの機会を与えていただいた、zigsow様、Intel様、関係者の皆様、そして毎度アクセスいただいている皆様へ、厚く御礼申し上げます。
■開封してみよう!!
もちもの登録がされた当日に到着したようですが、不在だったため翌日の受け取りとなりました。
最近は、運営者様の発送速度が速いですね。^^;
指令書とともに、Core i5 3570Kがお目見えしました!
箱の中身は、前回同様、CPU、CPUクーラー、説明書ですね。
前回レビューさせていただいた、Core i7 2600Kと比較をしてみたいと思います。
【パッケージ】
箱のサイズは、全く同サイズですね。
【CPU表】
私の石は、どちらもCOSTARICA製でした。
【CPU裏】
キャパシタの配置以外、基本的に変わりません。w
【CPUクーラー表】
サイズは全く同じです。
あとは、シールの模様が若干違うくらいですかね?^^;
【CPUクーラー裏】
接触部分は銅製、あとはアルミ製ですね。
裏面から見るとお分かりになるかと思いますが、フィンの形が若干異なります。
■事前調査
まずは、Core i7 2600KとCore i5 3570Kのスペックを表にしてみました。
※Intel様掲載の情報を元に、makibisiが加工したものです。
差分の箇所を黄色で塗っています。
それでは、性能差分を見ていきましょう!!
【CPU】
①スレッド数
これは、i5とi7での差分です。
ハイパースレッディングの有無ですね。
②スマートキャッシュ
8MBから、6MBと減少していますが、これもi5とi7での差分です。
動作検証で、どのように左右するのか気になりますね。
③製造プロセス
第2世代(SandyBridge)をシュリンクしたのが、第3世代(IvyBridge)です。
32nmプロセスから、22nmに変更になっています。
3Dトライゲートトランジスタを採用し、電力効率の改善がされています。
④TDP
95Wから77Wに減少していますね。
これも、製造プロセスの恩恵で、発熱が抑えられています。
リーク電流が当社比50%改善されたそうですよ!
【Memory】
⑤メモリーの種類
DDR3-1600がサポートされました。
⑥最大メモリー帯域幅
DDR3-1600がサポートされたことにより、最大大域が21GB/sから25.6GB/sに
上昇しています。
【Graphics】
⑦GPU
Intel HD Graphicsが3000から4000に変更されました。
実行ユニット(EU)が12から16に変更されていますので
ここが一番大きな変更点だと思っています。
⑧定格周波数
850MHzから650MHzに落とされていますね。
⑨最大動的周波数
こちらも1.35GHzから1.15 GHzに落とされていますね。
EU数が増えたものの周波数が落とされているということで
どのくらいパフォーマンスが上がっているのか楽しみです。
⑩サポートディスプレイ数
最大2画面出力から、最大3画面出力に変更となっています。
マザーボードによっては、3画面出力もできないものもありますので
調べてから購入しましょうね!
【PCIExpress】
⑪リビジョン
PCIEのリビジョンは、2.0から3.0に変更になっています。
理論上は、従来の5GT/sから8GT/sの約1.6倍に引き上げられています。
【etc】
また、表には記載しませんでしたが、インテル(R) アンチセフト・テクノロジー
が新たに追加になっています。
対応したチップセット(Q77等)と組み合わせて、盗難時にPCをロック
できるそうです。
資料を読ませていただきましたが、BIOSレベルでBOOTまで完全に阻止
CMOSクリアやら解除を試みると、即座にロックなど鉄壁の防御を
誇るようです。w
とっても頼もしい機能ですね!^^
■Mission「やってみたいこと」に記載したテーマ・内容
昨年レビューさせていただいた、Z68星雲にCore i5 3570Kを乗せ変えて、BIOSのアップデート、第二世代と第三世代のデータ収集をさせていただきたいです。発熱や、内蔵GPUの進化を検証してみたいですね。
・・・ということで、早速本題に入りたいと思います!
今回使用するパーツはこちらです。
基本的に、Z68星雲の時と変更はありません。
■BIOSをアップデートしてみよう!
早速、DZ68DBのBIOSアップから試みたいと思います。
【DZ68DB】
http://www.intel.com/cd/channel/reseller/ijkk/jpn/product...
現在ボード上のBIOSは0032を適用していますが、最新の0043を適用したいと思います。
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BIOS Version 0043 - DBZ6810H.86A.0043.2012.0615.2054
About This Release:
Date: June 15, 2012
ME Firmware: 7.1.52.1176, 8.0.13.1502
Integrated Graphics Option ROM: Build 2132 PC 14.34
SATA RAID Option ROM: v11.2.0.1527
LAN Option ROM: v1395 PXE 2.1 Build 091
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Warning:
BIOS version 0040 includes support for future 22nm processors. Due to structural changes in this BIOS version, once a board has been converted to this version or later, it will no longer be possible to downgrade the BIOS to version 0032 or earlier. Attempting a BIOS downgrade to a previous version may fail . the board BIOS will remain at its current version.
To fully enable support for future processors, follow the special BIOS update steps at Updating the BIOS on 6 Series chipset desktop boards.
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0040からIvyBridgeのCPUに対応する旨記載がありますが、BIOSの構造自体が変わるので
後戻りできませんがいいですか?と書かれていますね。
特に、問題はないのでそのまま進めていきたいと思います。
今回は、Express BIOS Updateで、さくっとアップしちゃいます。
BIOSからF7でアップデートを実行する方法は、Z68星雲のマザーボードの方をお読みください。
まずは、マザーボードのBIOSバージョンを確認しましょう。
0032が導入されていることを確認できましたね。
次に、OSを上げて、Express BIOS Updateを実行します。
再起動後、BIOSのアップデートが走ります。
無事に0043が適用されましたね!^^
これで、下準備は完了です。
■CPUを換装してみよう!
BIOSのアップデートが終わったところで、CPU換装の準備が整いましたので
Core i7 2600KからCore i5 3570Kに乗せ変えてみたいと思います。
①ケースをOPEN!!
②メモリーを取り除きます。
③CPUクーラーを取り外します。
④CPUを取り外して乗せ変えます。
あとは、CPUクーラー、メモリーの順に取り付け直して完了です。
BIOS上でも、Core i5 3570Kが認識されていることを確認できましたね!^^
そして、いざOS起動!
・・・。
ガ━━(゚Д゚;)━━ン!
画面に無数の横線が入り、ちらつきが。。。
BIOSのアップデートに失敗したのか、グラフィックドライバーが逝ったのかなど
いろいろ試行錯誤していましたが、結果モニターのリセットをかけて自動調整が
はいったら、元に戻りました。^^;
今回は、ここで一番焦りました。w
■動作確認してみよう!
無事(?)に起動できたところで、まずはCPU-Zで情報を見てみましょう。
【2600K】
【3570K】
大きなところでは、TDP、Core電圧が下がっていること、L3キャッシュ、スレッド数が
減っていることぐらいでしょうか。
続いて、Windows7のエクスペリエンスインデックスです。
【2600K】
【3570K】
グラフィックス、ゲームグラフィックスがぞれぞれ0.1ポイントアップしています。
その他の値には変化がありませんでした。
次に、CPUIDを実行し、同様の環境で5分程度高負荷をかけてみました。
【2600K】
【3570K】
高負荷状態でも、第三世代のほうが温度が全体的に低いですね。
また、驚いたのが高負荷時の最大消費電力です。
第二世代は71Wに対して、第三世代は48Wしか消費していません。
■ベンチマークを計測してみよう!
動作確認が終わったところで、まずはFF14のベンチから取得してみましょう。
【2600K】
LOW : 1027
HIGH : 493
残念ながら、ゲームができるスコアではないですね。
やはり、重いゲームは別途グラフィックカードを用意する必要があります。
【3570K】
LOW : 1351
HIGH : 638
比較すると、1.2~1.3倍のパフォーマンスアップを確認することはできましたが、ゲームをするのには、やはり厳しい値となりました。
【結論】
FF14をプレイするには、別途グラフィックカードを用意しましょう!
次に、旧世代のFF11のベンチを取得してみましょう。
【2600K】
LOW : 8691
HIGH : 6040
さすがに、FF11は快適に動作しますね!
第二世代でもゲームに十分なパフォーマンスを得ることができます。
【3570K】
LOW : 7986
HIGH : 5577
比較すると、若干スコアが落ちていますが、こちらも快適に動作しますね。
スコアの落ちが誤差のレベルではないので、スレッド数での差がでたのか、第三世代のグラフィックドライバーがまだ未成熟なのでしょうか。
【結論】
旧世代のオンライン3Dゲームなら、Intel HD Graphicsでも遊べます!
続いて、cinebench11.5を実行してみたいと思います。
【2600K】
OpenGL : 17.45 fps
CPU : 6.76 pts
まあまあのスコアですね!
カーチェイスも普通に動作していると思います。
ただ、グラフィックカード搭載のスコアとは大きく引き離されています。
【3570K】
OpenGL : 20.63 fps
CPU : 5.91 pts
こちらは、OGLの値が増えていますが、CPUの値が若干落ちていますね。
恐らく、OpenGLでは内蔵GPUが貢献し、CPUではHTの差が出たのでしょう。
【結論】
グラフィックの性能向上は見られるものの、スレッドが有効なソフトでは不利。
次に、QSVの検証をして見ましょう。
元動画に18分のMPEG2動画を用意して、MPEG4に変換してみたいと思います。
検証に使用するソフトは、TMPEGEnc5 Video Mastering Works 5 体験版です。
【入力データ】
18:17 MPEG-2 720x480
【出力データ】
18:17 MPEG-4 AVC 720x480
【2600K】
SoftwareSDK : 40:04
HardwareSDK : 2:01
H.264 : 6:16
第二世代から搭載された初代QSVでも、とても快適です。
元動画時間の約9分の1でエンコードするスピードは圧巻ですね!
【3570K】
SoftwareSDK : 37:48
HardwareSDK : 2:15
H.264 : 7:04
第三世代もシュリンクされた以外は、性能は同等だと思います。
若干スコアが落ちていますが、スレッド数の影響でしょう。
【結論】
QSVの性能は、どちらも圧倒的な速度!
■感想
実際に使用した感想では、内蔵GPUの進化が年々加速していることを実感することができました。
Mini-ITX等では、筐体によって1スロットに制限されてしまい、ミドル以上のグラボを搭載するのが
厳しかったりしますので、オンボードGPUの進化はとても嬉しいですね!
ノートPCでは重いゲームをしない限り、必要十分な性能ではないでしょうか。
現在、巷で噂になっているHaswellでは、3種類のGPUが存在するそうです。
それぞれ、GT1(6EU)、GT2(20EU)、GT3(40EU)と特にGT3は劇的な進化を遂げるそうですが、今のところデスクトップ版ではGT2止まりでは?ということで・・・デスクトップ版GT3搭載のCPUを希望します!!
販売戦略的には、TモデルあたりにGT3とか乗せてくれると、Kモデルと住み分けができるような気もします。
また特筆すべき点は、ピーク時の発熱、消費電力の低下が顕著に現れていていることでしょうか。
性能を維持しつつ、発熱、電力が抑えられているのはとても素晴らしいですね!
■総評
今からIvyBridgeで新規にPCを組み立てる方は、間違いなくお勧めのCPUです!
SandyBridgeから乗せ変えのメリットというと、GPUの進化があるとはいえ、いま一つ押しに乏しいところがありますが。。。^^;
個人的には、SandyBridgeユーザーでも、乗せ変えたいと思うラインナップが欲しかったです。
・・・ということで、今後の期待をこめて★4つとさせていただきます!w
今後も、CPU+GPUの更なる進化を楽しみにしてます!>w<b
■さいごに
第3世代 インテル(R) Core(TM) プロセッサー Core i5 3570Kをレビューさせていただく機会を与えていただいた、zigsow様、Intel様、関係者の皆様、そして毎度アクセスいただいている皆様へ、改めて厚く御礼申し上げます。
■おまけ
ちょっと時間ができたので、Core i5 3570KマシンにWindows8を導入してみました。
Windows8標準ドライバーで計測したエクスペリエンスインデックスです。
なぜか、CPUとメモリのスコアが上がっているな~と思ったら・・・
スコアが1.0~9.9の範囲になってる!!www
また、グラフィックのスコアが伸びていないので、とりあえずWindows7用のIntel HD Graphicsドライバーなら互換性があるだろうと思い、入れようとしたら怒られました。^^;
・・・ということで、Windows8用のHDGraphicsドライバーをダウンロードして入れてみました。
あれ?
グラフィックスが0.1ポイントダウン、ゲーム用グラフィックスが0.1ポイントアップとなりました。
誤差範囲なので、グラフィックドライバーはどうやら正常に動作しているようです。
まだ、Windows8のドライバーが未成熟なのでしょうか?
Windows7からのスコアの落ちが気になりますね。
■改訂履歴
2012/09/10 初版
2012/09/13 ベンチマークの結果グラフを追加しました。
2012/09/17 おまけを追加しました。
リンさん
2012/09/11
分かりやすい内容で当選できなかった自分は羨ましいです(>_<)
Windowsのログイン画面はビックリしましたね(>_<)
無事に問題解決出来て何よりでした。
GPU にも種類があるのは初めて知りました~。
kazさん
2012/09/11
性能を維持したまま、省電力、低発熱を実現って、ほんと素晴らしいですよね。(^^)
まぁ、makibisiさんのおっしゃる通り、SandyBridgeを使用しているのであれば、様子見になっちゃいそうですけど。(苦笑)
次に期待ですね!
makibisiさん
2012/09/11
コメントありがとうございます!
CPUを差し替えて、ログイン画面がおかしかったときはびっくりしました。^^;
GPUは、実行ユニット数によって、かなり性能が変わってきます。
来年登場するHaswellが楽しみですね!^^
makibisiさん
2012/09/11
おひさしぶりです!!><
コメントありがとうございます!
性能を維持しつつ、発熱と電力を抑えるのは凄いですよね!^^
SandyBridgeも優秀なので、IvyBridgeに変えるメリットがなかなか見出せないというのもありますよね。w
Haswellに期待ですね!>w<b