2012年4月29日にベルサール秋葉原で行われた「Intel Technology Day in Akiba 2012」にてレビュアーに応募し、この製品のレビュアーに選んでいただきました。
zigsow株式会社様、CyberLink株式会社様、貴重な機会をいただきありがとうございます。

■製品概要■
名称：CyberLink PowerDVD 12 Ultra
主な機能：メディアファイルの再生・管理、他のデバイスへのメディアの同期
形式：パッケージ版
価格：10,811円（2012年7月1日時点、Amazon.co.jp）

■レビュー環境■
OS：Windows7 Ultumate 64bit版 SP1適用済
CPU：Core i5-2500K 3.30GHz
メモリ：Blue-Bus DDR3-1600 4GB×4=16GB
マザーボード：Intel DZ68DB
グラフィック：Palit GeForce GTX550-Ti 1GB
ディスプレイ：LG E2281VR-BN 3D非対応LEDディスプレイ
HDD：HDS5C3020ALA632 2TB（読み込み速度は62Mbps）
ドライブ：LG WH12LS39
※電源、ケース等は省略します。

■パッケージ■
製品を全体的に見ると画像①のような感じで、内容物は以下のとおりです。

・外箱
・箱の区分け用ダンボール
・PowerDVD 12 Ultra ソフトウェアディスク＋CDキー
・ユーザーガイド(取扱説明書)
・Power2Go LE 無料ダウンロード手順
・赤青の3Dメガネ

以上6点が入っています。

■インストール■
画像がそこまで載せられないので簡単なものになってしまいますが、インストール手順です。
①付属のDVDをドライブに入れて、自動再生からセットアップ開始を選びます。
②一般的なインストーラ画面が出てくるので、内容を確認しながら進めていきます。
③途中、MoovieLiveのプライバシーポリシーに同意するよう促す画面が出てきますが、よくわからない場合はスキップをクリック。
④これでインストールは終わりです。
⑤初回起動時は製品アクティベーション画面が出ますので、インストールディスクが入っていた紙のケースに書いてある認証コードを打ち込んでアクティベートをクリック。
⑥そのまま通常起動になります。初回時は画像②のようにユーザー登録の画面が出てきますが鬱陶しければ「ユーザー登録をしない」を選択すれば次からは出てきません。

■基本機能■
・写真,動画,音楽ファイルの再生・管理
・スマートフォンやタブレット端末とのメディアファイル同期(適切な形式に自動変換)
・DLNA機能で、メディアサーバーやNAS、DTCP-IP対応録画機器のメディアを再生できる
・Blu-ray3Dなどの3D動画に基本対応し、2D動画を擬似3D化することができる
・インテルワイヤレスディスプレイ2.1でのメディア再生に対応（別途対応機器が必要）
・TrueTheater機能により低画質な動画を480p～1080pの間でアップスケールして視聴できる
・YouTube,Flickr,Facebookなどにソフトの中でアクセスして動画再生やアップロードができる

■良いところ■
・Windows MediaPlayerでは再生できないメディア（.flacや.mkvなど）にも対応している
・ライブラリ機能が充実していて、iPadやAndroidでメディアを再生するときのような感覚でファイル操作ができる
・フォルダごとライブラリの中に入れれば、写真・動画・音楽の区分はソフトでやってくれる
・動画再生中に拡大縮小ができる
・普通の動画を擬似3D化して再生することができる(奥行き感が出る程度)
・Flickr、Facebook、YouTubeと連携してコンテンツの管理ができる
・TrueTheater機能で動画が若干鮮明になる

■改善してほしいところ■
・ソフト内に広告表示が多い(他の商品へのリンク等)
・ソフトで行った音量調節＝OSの音量調節になってしまう
・動作が不安定でたまに強制終了する
・ライブラリ内のファイルが多くなると動作が重くなる
・付属の3Dメガネが着用しづらい
・設定項目でいじれる部分が少なく細かい調節ができない

■付属ソフト■
今回の商品が初回限定版だったということで、「Power2Go LE」のダウンロードライセンスが付属していましたのでこちらも簡単に機能を紹介します。

・インストールまで
サービスで付属しているものなのでこちらはダウンロード版です。
中に入っている黄色い紙にダウンロードURLが書いてあるので、ブラウザのURLバーに直打ちでダウンロードページへアクセスします。
setup.zipとsetup.exeの2種類あるのですが、どちらも内容は同じなので解凍する手間を考えれば.exeの方がお手軽だと思います。
その他インストール手順などはPowerDVDとさほど変わりません。

・機能
Power2Go LEはディスク作成(書き込み)用のソフトで、CD,DVD,BDへのデータ書き込み、ドライブ間でのディスク完全コピー、ISOイメージファイルの抽出・書き込み、オーディオCDの作成・取り込みなどができます。
また、このソフト単体で仮想ドライブの機能も持っていて、形式はisoやrdfなどに限定されますがドライブがなくてもイメージファイルを扱うことができます。
オーディオCD作成の際に音楽データの変換もこのソフトで出来るよう、オーディオコンバーター機能もついています。
Windowsシステムリカバリーディスクの作成やDVD-Videoディスクの作成などはPlatinum版にアップグレードすれば使用できるようですが、このままでも十分実用的だと思います。


■総合評価■
正直な感想を言うと、約10,000円するものではないなという印象です。
今回は初回限定版ということでPower2Go LEがついてきましたが、これのPlatinum版が付属していたら10,000円でもいいんじゃないかなと思います。
ネットワーク再生機能を搭載しているソフトはあまりないので、NASやサーバーを導入していたりAndroidタブレットなどを使用している環境ではとても魅力的だと思いました。
また、SNS連携機能の中ではFlickrとの連携が一番便利だなと思いました。
ですが、やはり基本であるメディアプレイヤーとしての機能を充実させて欲しかったなと思います。
推奨環境よりはかなりスペックの高いハードウェア構成で動かしていますが、もたついたり強制終了することが多々あり快適性に乏しいので、その点も改善していってもらいたいです。

TrueTheaterのアップスケール機能がどの程度の画質改善機能があるかということですが、HD画質以上の動画に対してはあまり効果はありませんでした。
この機能については動画のコーデックやビットレートなどによって効果が変わってくるようですが、基本的には480p程度の低画質の動画を視聴する場合に有効にすると効果的なようです。
画像③のように、画質が良くなると言うよりは色の境界部分をはっきりさせて鮮やかに見えるようにしているという感じでした。

個人的には、ライブラリ内の動画や音楽をAndroidタブレットと同じような感覚で操作できるところや動画を拡大縮小して再生できるところ、2点間の繰り返し再生機能などは便利で気に入っています。
Blu-rayや3Dなどを見ない人が単純に動画再生ソフトとして買うとちょっと損した気分になってしまうので、購入を検討する場合は自分にとって魅力的な機能があるかどうかしっかり確かめてから買うといいと思います。