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OCもマウス操作の5ステップで完了! 一番支持されているマザーボードには,それなりの理由がある.その秘密を一挙公開!




スマート彗星PCで,i5-2405Sのレビューをさせていただいた際,PRO無し,Gen2のP8Z68-Vを選択しました.



もちろん,PRO有りと比較して,PRO無しを選択したわけですが,お財布に余裕があれば,当然PRO有りを購入していました.
そんな思いがあるP8Z68-Vですが,PRO有りでしかもGen3になって,レビューすることが出来ました.
感謝!感謝!です.

今回のレビューに際しては,OCコンテストへの参加が義務となっていますので,スマート彗星PCから一部パーツを流用しつつ,新しく組み直します.
出来上がったマシンを見ると,自分でもびっくりするくらいのスペックになりました.
それだけで,大満足です.
デスクトップマシンは2台も要らないので,スマート彗星PCは,暫くお休みさせます.
Windows8が発売されてから,復活させようかと思っています.



メモリは, CMZ8GX3M2A1600C9B 4GB×4枚の予定でしたが,CPUクーラーと干渉してしまい,A1スロットが使えませんでした.
やむを得ず,4GB×2枚の8GBで運用します.


CPUは,もちろんIntel i7-2600Kです.



SSDは,Intel 510を流用します.



CPUクーラーは,ENERMAXのETD-T60-VDです.



メモリは,CorsairのVENGEANCEシリーズCMZ8GX3M2A1600C9Bを2枚です.



ASUS製のマザーボードには,青のメモリがよく似合います.
4枚の予定でしたが,CPUクーラーとの干渉でA1スロットが使用できませんでしたので,2枚の8GBとなります.

VGAは,SAPPHIREのVapor-X HD6870(OC)を使います.



電源は,ENERMAXプラチナ1000WのEPM1000EWTです.



PCケースは,CorsairのCarbide 400Rです.



フロント:12cmLED×2,リア:12cm×1,トップ12cm×2,サイド:12cm×2,ボトム:12cm×1,インナー:12cm×1としました.
フロントとリアの12cmファンは,標準搭載品です.
フロントのLEDファンは,LEDのON/OFF機能がありますが,専用3ピンコネクタなので,ファンコンが使えません.
ファンコンはこれです.



OSは,Windows 7 Professional 64bit(SP1)です.




外観比較
外観比較


P8Z68-VとP8Z68-V PRO/Gen3の違いです.
①SATA3が2ポート多い(Intelポートではありません)
②IEEE1394a内部ポートが2つある
③PCIeが,Gen3である
④USB3.0のヘッダピン接続2ポートブラケットが付属する
現時点で購入する場合には,PRO無しもGen3になっていますので,差は①②④となります.
レイアウトも全く同じものです.
Gen3はPCIe用のSWチップが違うだけのようですので,見た目の違いはありません.




いよいよ,組み上げたいと思います.
スマート彗星でP8Z68-Vを組んでいますので,手順は全く同じです.

①マザーボードにCPUとメモリをセットする
箱から,マザーボードを取り出し,その箱の上で作業するのがお勧めです.
まず,マザーボードにCPUをセットします.
CPU取り付け
CPU取り付け


ソケットレバーのロックを外し,ソケットカバーを上げます.
ダミーCPUを取り出し,大切に保管します.
CPUを載せる前に,ソケット側のピンに異常(曲がりや汚れなど)が無いか,一応確認してください.
CPUをセットする位置に注意してCPUを載せます.
位置は,左右の切り欠きと角の▲を目印に合わせます.
ソケットカバーをゆっくり戻し,レバーをロックします.
通常,この後,同梱のCPUクーラーを載せますが,今回は先にメモリをセットします.
2枚組×1なので,青スロット(A2とB2)に挿します.青スロットに青メモリです.
もし,メモリの相性に不安があれば,青のA2のみに1枚挿すだけにしてください.
ただ,このマザーボードには,”MEM OK!”という,便利な機能がありますので,あまり気にする必要はないと思います.
DDR3は,中央付近に切り欠きがありますので,位置をあわせて下さい.
ロック(このマザーボードは片側のみ)を外し,両端を均等に押し込みます.
ロックがかかればOKです.

③CPUクーラーの取り付け
今回は,ENERMAX ETD-T60-VDを使います.
取り付け方法は,ETD-T60-VDのレビューに記載しますので,省略します.


メーカーHPにある,写真付きマニアルもとてもわかりやすく書かれています.
Intel用
CPUクーラーとメモリ
CPUクーラーとメモリ



③PCケースに組み込む
電源を先にセットします.
電源取り付け
電源取り付け


400Rには,底面に吸気開口がありますので,EPM1000EWTは,FAN面を下で設置します.
位置を合わせて,背面から3カ所ネジ止めします.
ケース用ファンを追加する場合には,マザーボードを取り付ける前,ここで行います.
M/B取り付け
M/B取り付け


マザーボード用のスペーサは,ATX用としてすでに固定されています.
ATXとmATXスペーサー
ATXとmATXスペーサー


マザーボード付属の背面IOパネルをセットし,スペーサの穴位置をあわせて,マザーボードを固定します.
ネジは9カ所ありますが,強く締めすぎないように注意してください.
ケースの精度により,穴位置が微妙にずれていることがあります.
しかし,さすがCorsair,完璧でした.
本締めせず,仮締めの状態で,全体的にバランスを取りながら,本締めしてください.

④VGAの組み込み
iGPU仕様なら不要なのですが,今回は,VGAも設置します.
Vapor-X HD5870は2スロットタイプなので,カバーパネルを2カ所外し,PCIe×16スロット(青)に挿します.
Vapor-Xは軽いですが,しっかりネジ止めしておいてください.
Vapor-Xは,長さが269mmあり,しかも長手方向(シャドウベイ側)から補助電源を挿します.
今回,インナーファンも取り付けてしまいましたが,丁度3.5インチシャドーベイの高さとほぼ同じで,補助電源ケーブルでもVGAを支える形になりました.
特別長いVGAでなければ,問題無く取り付けできます.

④SSDの組み込み
400Rは,3.5インチベイのスライドレールに,2.5インチデバイスが直接固定出来ます.
今回は,RC-550付属の3.5インチマウントを流用しました.
SSD付属や市販の3.5インチマウントでも同じでです.
スライドレールに挟んで,差し込むだけです.とても,便利です.

⑤配線
24ピンのATX電源をマザーボードに接続します.
8ピンのCPU補助電源をマザーボードに接続します.
裏配線する場合,唯一このCPU補助ケーブルの長さがたりませんでした.
この延長ケーブルを使って,接続します.
[持ち物リンク]
PCIe補助電源ケーブルを2本,VGA補助電源(6ピン)×2に接続します.
SATA電源ケーブルとSSDを接続します.
SATA信号ケーブルで,SSDとSATA3(グレー)ポート1を接続します.
OSドライブは,グレーのSATA6G_1に接続してください.
フロントIOコネクタを接続します.表示を合わせて,差し込みます.
フロントオーディオ端子をオーディオコネクタ(HD)に接続します.
フロントUSB3.0を,マザーボードのUSB3.0ヘッダピンに接続します(これは便利です).
フロントIEEE1394aを,マザーボードのIEE1394aヘッダピンに接続します.
トップファン2台とリアファン1台をマザーボードのファン端子に接続します.
マザーボードのファンコン(ASUS FAN Xpert)が働くのは,CPU_FANとCHA_FAN1,CHA_FAN2のみです.
必要に応じて,別途ファンコンを設置するか,ファン分岐ケーブルで接続してください.
フロントファン2台は,フロントI/O経由で,4ピンペリフェラル電源大に接続します.
その他のファンは,ファンコンに接続します.
キーボード,マウス,スピーカー電源などのUSB端子を接続します.
使用するスピーカーシステムに応じて,ライン出力端子に接続します.
モニター出力(今回はDVIを使用)をVGAのDVI端子に接続します.




配線を再度確認します.
電源,信号線,ファン,フロントIO配線などに間違いがないか確認します.
大丈夫でしたら,電源のSWがOFF(0)になっている事を確認し,ACケーブルをコンセントに挿します.
電源のSWをON(1)します.マザーボードの電源SWに赤LEDが点灯します.
PCケースの電源SWをONします.
自己診断(POST)が行われ,画面にBIOS初期画面が出て,”F1”を押すと,UEFI画面になります.
念のため,Load Default(F5)で初期設定にして,日本語にする場合には右上の言語表示を切り換えてください.
今回,OS入りのSSDを移植しましたので,UEFIを抜ければ,OSが立ち上がります.
新規の場合には,起動デバイスをDVDドライブに変更します(F8またはマウス操作).
OSをドライブにセットし,再起動させれば,OSのインストールが始まります.
あとは,インストールの指示に従えば,Windowsマシンになります.
ただ,この状態ではドライバー類が不足していて使用できません(ネットにも繋がりません)ので,マザーボード付属のCDから,ドライバー類を一式インストールします.
IntelのLANドライバーだけCDからインストールして,残りはIntelのHPから最新版をダウンロードする方法もあります.
何度か再起動がかかりますが,すべてインストールが終わったら,デバイスマネージャーで不明なデバイスがないか確認します.
その後,WindowsUpDateやドライバー類の更新などを行います.




一般的なベンチ評価は,P8Z68-Vとの組み合わせで,i7-2600Kのレビューの中で書きましたので,ここでは4.8GHzまでオーバークロックさせたときのベンチを載せます.
(注)OCは,自己責任でお願いします.メーカー保証が受けられないばかりでなく,場合によっては,パーツを破損することがあります.また,今回の設定が,すべての個体で動作する保証はありません.



今回記載している方法は,Bestな方法ではないと思います.
他の方のレビューも参考にして,各自の方法を見つけてください.

まず,オートチューニングで,雰囲気を掴みます.
オートチューニングをさせることで,UEFIのOC設定をある程度自動的にしてくれます.
マザーボード添付のユーティリティソフト”AI Suite Ⅱ”を立ち上げて,Auto Tuningをクリックします.


Fastをクリックして,警告画面を確認し,スタートをクリックします.


再起動がかかり,OS起動後,画面にオートチューニングの結果が表示されます.


いとも簡単に,4.4GHzオーバーです.
BCLK=103MHzまで上げている事もわかります.
BCLK=103MHzですので,メモリの動作クロックも上がっています(1.03倍).
XMP対応メモリを取り付けている場合には,自動的にXMPプロファイルが読み込まれ,OCメモリとして動作します.
XMPプロファイル以外で動作させたい場合には,UEFIで設定し直してください.

この状態で,OCCTなどで負荷をかけて,問題無ければ,更にOCを進めます.
UEFIのAi Tweaker画面で,マニアル設定します.
Internal PLL Overvoltageの項目をenableに変更します.
Offset Mode Signが+であることを確認します.
CPU Offset Voltageを+0.100V(とりあえず,4.8GHz狙いなので)に設定します.
設定値が黒数字であれば,安全範囲内です.
黒色⇒黄色⇒桃色⇒赤色と危険性が上昇します.
CPU Offset Voltageの+0.100Vというのは,黄色数字です.
このままUEFI画面から,OC設定を行うことも出来ますが,今回はOS上から変更します.
F10で保存し,OSを起動させます.

AI Suite Ⅱを起動させます.
ツール⇒TouboV EVO画面にします.
More Setteing⇒CPU Ratioのタブをクリックします.


調整バーで,43倍から44倍に変更して,適用をクリックします.
警告画面が出ますが,そのままOKをクリック.


AI Suite Ⅱが一瞬グレーアウトしますが,戻ってくれば適用されました.
この状態で,OCCTなどで負荷をかけて,問題無ければ,更にOCを進めます.
調整バーで,47倍(103×47=4811MHz)まで,変更を繰り返します.
今回の個体は,ここまでは,すんなりいきました.
OS上から変更すると,失敗(ブルースクリーンなど)してもBIOSに反映されないので,再起動だけでOSが立ち上がります.

まず,Windows Experience Indexを確認しておきます.
WEI(4.8GHz)
WEI(4.8GHz)


メモリのみ7.9で,その他はすべて7.8です.
とてもバランスが取れたシステムになっています.
※OC4.4GHz時とスコアは変わっていません.

3DMark Vantageの結果です.
このベンチは,オーバークロックコンテストの課題種目です.
CPUスコアで,32411が出ています.
3DMark Vantage SS
3DMark Vantage SS



CINEBENCHの結果です.
CPUスコアで,9.41が出ています.
CINEBENCH(4.8GHz)
CINEBENCH(4.8GHz)



FF14ベンチマークの結果です.
Lowで8460,Highで5143です.
FF14(low)
FF14(low)

FF14(high)
FF14(high)



消費電力の結果です.
消費電力
消費電力


クロックに応じて,消費電流が順調(?)に増加しています.

最後に,OS上からBCLKを変えてみたときの挙動です.
BCLK設定
BCLK設定


BCLK=105MHzでも動作させることは出来ますが,BCLK=103MHzまでにしておいた方が無難なようです.




日本で一番支持されているマザーボードには,やっぱり理由があります.
P8Z68-V PRO/Gen3は,定番中の定番です.
どこにも,スキがありません.
ATXで,価格的に許されるなら,一押しで間違いないと思います.
扱いやすく,オーバークロック性能もあり,幅広くお勧めできるモデルです.

しかも,i7-2600Kとの組み合わせで使用すると,最強です.
CPUクーラーと電源に少し気をつけてあげれば,常用4.4GHzの世界は,OS上の簡単なクリック操作だけで達成できてしまいます.

IEEE1394a不要で,SATA数が6(2+4)で十分なら,兄弟モデルのPro無しもおすすめです.
i7-2600Kとi5-2500Kの関係と,P8Z68-V ProとP8Z68-Vの関係と同じ感じです.
勧めるなら,i7-2600K/P8Z68-V Pro/Gen3です.
この組み合わせなら,Sandy Bridge世代では,後悔することはありません.
消費電力の面を除けば,次の世代になっても,コアな方以外は,性能が不足することはおそらく無いでしょう.
また,発売が始まったGen3対応VGAで,暫く楽しめることと思います.


Ⅵ.謝辞
今回,レビューの機会を与えて下さいましたASUS様,Intel様,ENERMAX様,リンクスインターナショナル様,マックスポイントコンピューター日本様,zigsow事務局様,おものだちの皆さん,zigsowユーザーの皆さんに感謝いたします.
また,最後までレビューを読んでいただき,ありがとうございました.

コメント (11)

  • ナンチャンさん

    2012/01/14

    レビューお疲れ様でした!

    私も明日にはアップします(^-^*)
  • harmankardonさん

    2012/01/14

    ナンチャンさん,コメントありがとうございます.

    余裕のはずだった期限も,気がつけば目の前.
    ラストスパートです.
    頑張ってください.
  • harmankardonさん

    2012/01/14

    [追記]
    組み立て時の写真が抜けていました.
    長くならない程度に,数枚載せました.
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