zigsow様及びASUS様に、心より御礼申し上げます。
少し前に、自分のメインマシンをCore i7-2600 + インテル® デスクトップ・ボード DZ68DBで
組んだのですが、zigsowレビューアー様達の「ASUS® P8Z68-V PRO/GEN3」のレビューを見て、
このASUSのマザーボードのオーバークロックの自動調整機能にすごく興味がありました。
今回のレビューは、主にDZ68DBとの比較とオーバークロックについて書いていこうと思います。
■主な仕様
◇LGA 1155、Corei7/i5/i3対応
◇PCI-Express 3.0*16を2基搭載
現行の第2世代Core iシリーズ(Sandy Bridge)は、PCIe 2.0ですが、
もうすぐ発売されるIvy Bridgeベースの第3世代Core iシリーズは、
PCIe 3.0がサポートされます。
去年の年末には、AMDからPCIe3.0対応のRadeon HD 7970発表され入手可能と
なっています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120109-00000004-impre...
拡張スロットは
2 x PCIe 3.0/2.0 x16 (x16 or dual x8)
1 x PCIe 2.0 x16 (x4 mode, 黒)
2 x PCIe 2.0 x1
2 x PCI
があります。
◇4 x DIMM, 最大32GB,メモリ
DDR3 2200(O.C.)/2133(O.C.)/1866(O.C.)/1600/1333/1066 Hzが使用可能です。
◇ストレージ(SATA)
・Intel Z68 chipset:Support Raid 0, 1, 5, 10、Intel Smart Response Technology
2 x SATA 6Gb/s ポート, グレー
4 x SATA 3Gb/s ポート, 青
・Marvell PCIe SATA 6Gb/s controller
2 x SATA 6Gb/s ポート, ネイビーブルー
・JMicron JMB362 controller
1 x eSATA 3Gb/s ポート, 赤(バックパネル)
◇LAN:信頼のIntel 82579, 1 x Gigabit LAN Controller(s)
◇Bluetooth:Bluetooth V2.1+EDR
できればBluetooth Ver3.0+EDRにしてほしかったです。
◇オーディオ機能:Realtek ALC889 8-Channel High Definition Audio CODEC
◇IEEE 1394:2 x IEEE 1394a ポート(バックパネルは1ポート)
◇USB
・ASMedia USB 3.0 controller :
4 x USB 3.0 ポート (2ポートは内蔵端子, 青, 2ポートは内蔵端子)
内蔵端子2ポートは、ブラケットにて拡張スロットに設置可能
・Intel Z68 chipset :
12 x USB 2.0 ポート (6ポートは内蔵端子, 黒+赤, 6ポートは内蔵端子)
◇「DIGI+VRM」により安定した電力供給と省電力を効率化
◇オーバークロック機能:Overclocking Protection :ASUS C.P.R.(CPU Parameter Recall)
■背面端子
以下の端子があります。
1 x Bluetooth モジュール
1 x DVI
1 x D-Sub
1 x HDMI
1 x eSATA 3Gb/s
1 x LAN (RJ45) ポート
2 x USB 3.0
6 x USB 2.0
1 x Optical S/PDIF 出力
6 x オーディオ ジャック
■内蔵端子/スイッチ
3 x USB 2.0 コネクタ support(s) additional 6 USB 2.0 ポート
4 x SATA 6Gb/s コネクタ
4 x SATA 3Gb/s コネクタ
2 x IEEE 1394a コネクタ
2 x CPU ファン コネクタ (4 -pin)
2 x Chassis ファン コネクタ (1 x 4 -pin, 1 x 3 -pin)
2 x 電源 ファン コネクタ (3 -pin)
1 x S/PDIF 出力 ヘッダ
1 x 24-pin EATX 電源 コネクタ
1 x 8-pin ATX 12V 電源 コネクタ
1 x フロント パネル オーディオ コネクタ (AAFP)
1 x システム パネル (Q-Connector)
1 x MemOK! ボタン
1 x TPU スイッチ
1 x EPU スイッチ
■(ASUS)P8Z68-V PRO/GEN3 と (INTEL)DZ68DB 比較
違いを表にまとめてみました。
補足)
◇SATAについて
Z68 チップセットの機能を使い、SSDをHDDのキャッシュ化する
「Smart Response Technology」は
MarvellやJMicronのポートをサポートしないので注意が必要です。
両者ともSSDに1ポート使うので、残り5ポート分がHDDに使えます。
「インテル® デスクトップ・ボード DZ68DB」レビューにも書きましたが
RAID 0/1/5/10を利用可能です。
◇ビデオ出力について
IntelのDisplayPortですが、マニュアルによるとHDMIへの変換器が使えるとあります。
DisplayPort→DVI-I変換器が手元にあったので、使ってみましたがうまく機能しませんでした。
ASUSのDVI-Dは、アナログRGBに変換できないようです。デジタルのみ
Intelでアナログを使用する場合にはDVI-I→アナログRGB変換器が必要です。
佐川急便で届きました。外袋も破れていませんでした。
開封はやはり、わくわくします。
Core i7-950以来の久しぶりなASUSマザーボードです。
今回はOCをするので保証外になってしまいますが安心のユニティ保証です。
今回使うパーツは以下の通りです。
1.CPU:(プレミアムレビュー)インテル® Core™ i7-2600K
2.MB:(プレミアムレビュー)ASUS® P8Z68-V PRO/GEN3
3.メモリ:Corsair DDR3 1866MHz 4GB x 2
4.SSD:MicronC-400採用 64GB CSSD-S6M64NM4Q
5.電源:ANTEC EARTHWATTS 650W電源 EA-650
6.水冷キット:swiftech H20-X20 EDGE水冷キット
7.ケース:Antec Twelve Hundred V3
8.その他
・アイネックス 5インチベイHDDクーラーとダクト
・ミネベア製12cmファン・・・4個
・シルバーグリス
★まずは、マザーボードにCPUを装着します。
その前に、静電気破壊を防止するために、静電気防止リストバンドをつけてください。
無い場合には、どこか金属のものに触れて静電気を逃がしてください。
レバーをあげて、プラの保護材を取り除きます。
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マニュアルの2-4「ASUSはこのソケットキャップが装着されている場合のみ、
RMA(保証サービス)を受け付けます。」とありますので、なくさないでください。
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CPUの切欠きをソケットの切欠きに合わせてセットします。
レバーを下げて、しっかり固定します。
★次にメモリ装着です。
4GB x 2枚なので、黒のA1とB1スロットにDIMMを差しました。
★水冷ヘッドの装着です。
マザーボードの裏側に水冷ヘッドのバックパネルの両面テープをはがして貼り付けます。
穴の位置を確認してくださいね。
シルバーグリスをCPUにヘラなどを使って薄く塗ります。(写真を撮るのを忘れてしまいました。)
水冷ヘッドをCPUに乗せてネジを締めて固定します。
★ケースにマザーボードを取り付けます。
ケースにASUS Q-Shield(バックパネル)を取り付けます。
ネジの位置にスペーサー(ネジ受け)が取り付けられていることを確認してください。
今回使ったAntec Twelve Hundred V3には、3箇所ついていませんでした。
足りないスペーサーを取り付けマザーボードをネジ止めします。
★電源をケースに取り付けます。
★続いて水冷ヘッドとラジエター部をホースでつなぎます。
(ケースとラジエター部の接続については、ケースのレビューをご覧ください。)
付属している1.8mのホースを丁度いい長さにカットして
水冷ヘッドとラジエター部をホースでつなぎます。
ポンプの出口側(OUT)と水冷ヘッドの入り口側(IN)を間違えなくつないでください。
★SSDの装着
Antecのケース(300, 600, 1200)の底面には、SSDを装着できるようになっています。
★クーラントの充填&エア抜き
今回の水冷キットについてきたクーラントは、希釈しないでそのまま使うタイプでした。
Swiftech HydrX PM Coolant:メーカ公称10年対応のSwiftechクーラント
http://www.oliospec.com/item_detail/itemCode,SWF-HydrX-PM/
液漏れに備えてトレイをおいて、クーラントを充填します。
別電源にポンプをつないで、クーラントを循環させ、エアを抜いていきます。
★メモリ、チップセット冷却ダクトの設置
水冷キットを採用するとメモリやチップセットに風が当たらなくなるため
ファンを増設して冷却することが必要となります。
そこで、5インチベイから冷えた空気を取り込みダクトで
メモリやチップセットに導き吹きかけることにしました。
★その他、ケーブル類の接続
USB3.0, USB2.0, オーディオ、リセットSW, パワーSW、HDD LED、
ケースファン、水冷ポンプ(CPUファン4Pin端子と電源)、ラジエターファン
のケーブルを接続します。
★OS、ドライバソフト、ASUSツールのインストール
今回インストールしたOSは、Windows 7 Ultimate 64bit with SP1です。
今回はマニュアル設定によるオーバークロックの設定にていてレポートします。
はじめは、自動でやっていたのですが、どうやっても4.8GHz位しか出ませんでした。
メモリ電圧は、1.5Vのはずが、自動だと1.65Vで設定され、
1,2度ではなく、数度もリセットがかかったり、電源を入れなおしても駄目になったりして
動作がおかしくなりました。
Vossさんのアドバイスに従いマニュアルで進めることにしました。
□(ASUS)P8Z68-V PRO/GEN3 と (INTEL)DZ68DBのデフォルトのオーバークロックについて
CPUの基本動作倍率はCore i7-2600k、Core i7-2600共に34倍がデフォルトです。
・Core i7-2600K + (ASUS)P8Z68-V PRO/GEN3
何もしないとデフォルト(auto)の倍率で3.8GHzが設定されます。
・Core i7-2600 + (INTEL)DZ68DB
手動でオーバークロックしない状態で倍率3.5GHzが設定されます。
□(ASUS)P8Z68-V PRO/GEN3でのオーバークロック設定法
今回の「ジグソー杯・オーバークロック・コンテスト」で以下のような方法でオーバークロックにtryしました。
(ASUS BIOSの画面キャプチャは、USBメモリを接続してF12キーの押下でしました。)
1.BIOSで基本情報を設定
PCが起動したら、DELキーの連打で、BIOS画面に入ります。
(1)Ai Overclock Tunerを「Auto」から「X.M.P.」に変更
(2)By All CoreをAutoから設定したい倍数にします。
Windowsを起動してツールで倍率とBCLK/PCIE Frequencyを変更しますので
下限の35倍で良いと思います。
(3)Internal PLL Overvoltageを「Auto」から「Enable」に変更
(4)Memory FrequencyがセットしたメモリのMHzと合わせます。
(5)Load-line Calibrationを「Auto」から「High」/「Ultra High」/「Extreme」に変更
(6)CPU Voltageを「Auto」から「Manual Mode」に変更して
CPU Manual Voltageを設定します。私の場合は、5.0GHzだと1.515V必要でした。
(7)DRAM Voltageをセットしたメモリ電圧に合わせます。
Autoで行うと高い電圧をかけてしまうので、設定しましょう。
私の場合1.500Vのメモリでしたが、Autoだと1.650Vがかかってしまいました。
以上を設定したら右上の「Exit」をクリックして保存します。
Windowsを起動します。
2.ASUSツール「AI Suite II」を起動します。
(1)ツール/「FAN Xpert」でCPUファンの制御を設定/確認します。
私の場合、水冷ポンプの冷却効率が最大は、計測した結果3200rpmでしたので
50度以上で3200rpm(40%)で駆動するように設定しました。
(2)ツール/「DIGI+VRM」でBIOSで設定した値の変更/確認をします。
変更前)
5.3GHz用)
ここでDIGI+VRMの項目説明です。
・Load-line Calibration
CPUの負荷が高まった場合でも、CPUの電圧降下を防ぐ機能です。
0% (Regular)/25% (Medium)/ 50% (High)/ 75% (Ultra High)/100% (Extreme).
Ultra High、Extremeに設定すると、CPUコア電圧が設定した値より上昇する傾向があるように思います。
・CPU Current Capability
電力供給を定格で行うか、多めに送るようにする機能です。
100%から最大で140%まで引き上げられます。
・VRM Frequency
高いほど俊敏な電流供給を果たせる項目です。
値を上げすぎるとそれだけVRMがハイスピードで動作することになるので、発熱・消費電力面で不利になるそうです。
Auto、~500KHzで設定します。オーバークロックの時には350~500KHzを設定します。
Autoを選択した場合、VRM Spread Spectrumの設定が可能になります。Enable/Disable
電磁波の影響を抑えて,システムの安定性向上に寄与する。
スイッチング周波数を,必要に応じて細かく制御。
・Phase Control
Standard, Optimized, Extreme, Manual Adustmentから選択します。
オーバークロックの時にはOptimizedか Extremeを設定します。
・Duty Control
T.Probe(発熱抑制優先),Extreme(安定性優先)を設定します。
オーバークロックの時にはExtremeを設定します。
(3)ツール/「TurboV EVO」でBIOSで設定した値の変更/確認をします。
順番としては、
・CPU動作倍率→CPU Voltageで動作可能なCPUコア電圧を探し
・そのあとで、BCLK Frequencyを上げていきます。
この時、CPUコア電圧を更に上げる必要があるでしょう。
CPU動作倍率を設定するには、その他の設定タグをクリックして有効にします。
設定して適応ボタンを押すとCPUの動作が困難な時には、ブルースクリーン
やハングアップが起こります。
その場合には、慌てずにリセットSWや電源SW(電源ユニットのシーソースイッチ)で再起動します。
電源SWをOFFにして少し待って放電させると良いようです。
5GHzにオーバークロックした時の性能です。
総合で30%, CPUで44%, メモリで12%、GPU性能も40%近くアップしています。
・参考
Core i7-2600Kを5.3GHzまでオーバークロックをしてみて
「ASUS® P8Z68-V PRO/GEN3」の電源回路はまだまだ余裕がありました。
今回レビューした「ASUS® P8Z68-V PRO/GEN3」ですが、
「インテル® DZ68DB」を比べてみて
十分なオーバークロックに対応できる電源回りが一回りも二回りもすぐれていると実感しました。
「インテル® DZ68DB」は昔ながらの電解コンデンサが見られますが、
「ASUS® P8Z68-V PRO/GEN3」は温度特性の優れた固体コンデンサになっています。
オーバークロックをせずに、省電力設定を行い高信頼のマザーボードとして使用するのも良いと思います。
最後になりましたが、このレビューを最後まで読んでいただいた皆様にお礼を申し上げます。
どうもありがとうございました。
参考URL)
・DOS/V Power Report「Sandy Bridgeオーバークロックの基礎知識」
http://www.dosv.jp/feature/1103/28.htm
・P8P67の使い方 ~ オーバークロック周り その2
http://lavendy.net/pc/2011/04/p8p67_oc_1506_2.html
・ASUS P8Z68-V PRO Z68 Sandy Bridge Motherboard Review
http://www.hardwarecanucks.com/forum/hardware-canucks-rev...
リンさん
2012/01/14
よく冷えそうな感じです・・・。
まだまだOCいけそうな感じですね><
mkamaさん
2012/01/16
ダクトですが、写真を撮った後、風量を増すために、吹き出しの所にもファンを付けてみました。
風量がかなり増しましたが、騒音発生源になってます。
水冷も冷却性能には余裕があると思えるのですが、どう設定しても5.4GHzが動作しません。