Windows8.1を搭載し、1Kgを切る907gという軽量ボディにCore i5とフルHD液晶を詰め込んだマイクロソフト製のタブレットPC、Surface Pro 2。
Windows 8.1 RTを搭載しているSurfaceに対し、ProはフルバージョンのWindows 8.1を搭載していますので、今までのWindowsアプリも動くのが最大の魅力。
そんなSurface Pro 2を使い倒せる機会をいただけましたので、早速いろいろいじってみたいと思います。
外見いろいろ
さっそくSurface Pro 2の外見をチェックしていきます。
パッケージは黒を基調としたシックなデザイン。
2の文字がクリアコートされています。
右側の白い部分を引き出して開封します。
パッケージ内容。
本体、充電器、簡易マニュアル、スタイラスペン、SkypeとSkydriveの200GB/2年無料クーポンコードが付属します。
surface Pro 2の外見。
均等な厚さのスクエアなボディが特徴的です。
真ん中の分割ラインは、キックスタンドの分割ラインです。
キックスタンドはSurface Proから進化し2段階に調整が可能となりました。
膝の上でキーボードを使って作業をする場合などは、左側のポジションが良い感じです。
右側はデスクにおいて使うときに便利です。
裏面にはSurfaceの文字と、カバータイプのキーボードを固定するための端子が付いています。
キーボードはマグネットの力で、端子を近づけるだけでカチッとはまります。
左側面にはボリュームとヘッドフォン端子、USB 3.0コネクタが1つ備わっています。
USB端子が1つしかないので、複数のデバイスを接続する場合はHUBが必須となります。
裏板と側板の間にあるスリットは排気口となっており、CPUの廃熱はここから筐体外部へ排気される仕組みとなっています。
本体右側には、ACアダプタ固定用の端子とMini Display Port、MicroSDカードスロットが備わります。
MicroSDカードスロットは奥までカードを差し込むことができるので、常時装着しておくことができ、SSDの不足する容量を補うことが可能です。
ACアダプタは上下どちらの向きでも装着可能。
マグネットの力でピタッと張り付きます。
ただ、ここの塗装が思ったよりも弱く、しばらく使っているとエッジの部分の塗装が剥げてきてしまいました。
キックスタンド内側に、モデル名とシリアルナンバー、SSD容量が記載されています。
Surface Pro 2のスペックを確認
今回のレビュー対象は、Surface Pro2 128GBモデルとなります。
元々は256GBモデルの予定だったのですが、あまりの売れ行きに製造が間に合わず、急遽128GBモデルに変更となりました。
メーカー側で品切れになるほどの売れ行きというのもすごいですよね。
まずは、ハードウェアのスペックから確認してみたいと思います。
OS:Windows 8.1 Pro x64
寸法:W275 x H173 x D13.5 mm
重量:約 907g
CPU:Core i5-4200U Haswell ULT
SSD: 128GB
メモリ:DDR3-800(PC3-6400)対応 4GB DualChannel(256GB/512GBモデルは8GB)
アプリケーション:Office Home and Business 2013
液晶:1920x1080ドット 10ポイントマルチタッチ
スペックとしては、Core i5搭載のUltrabook PCそのものであり、十分にメイン用途のノートPCとしても使えるだけのスペックを備えます。
メモリは4GBと少々寂しいのですが、一般的なビジネス用途であれば十分そうです。
スワップしてもSSDのため体感で遅い!と感じることはあまりありません。
とはいえ、PhotoshopとかデジカメのRAWデータを使うような場合には、8GBあったほうが良さそうですね。
256GBモデルはメモリも8GBとバランスが良いので、人気なのもわかります。
メモリやSSDの追加はできませんので、購入時に出来るだけスペックが良いほうが後に困ることは少ないと思われます。
保護フィルムを貼り付けているため、重量は公称値よりも若干重たい923gとなりました。
屋外などでの視認性向上と、スタイラスペンの描き心地を重視して、アンチグレアの保護フィルムを貼り付けて使用しています。
ハードウェア詳細
SSDをCrystal Disk Markでベンチマークしてみました。
intel Rapid Storage Technologyドライバを入れた状態でのテスト結果となります。
…ほかの方と比べると、遅くなってます?(^^;
速度的には十分満足のいく数値だと思います。
CPU-Zで確認したCPUの詳細情報です。
MaxTDP 15Wの超低電圧駆動のCore i5を搭載しています。
Hyper Threadingを利用して、2コア、4スレッドの処理が可能で、Turbo Boost時には最大2.6GHzまでクロックが上がります。
Haswell世代のCPUなので、AVX2にも対応しています。
内蔵グラフィックはIntel® HD Graphics 4400となります。
省電力設定にした差状態のバッテリー駆動時間は、バッテリーステータス表示で98%充電時に12時間という表示となりました。
実際の使用時間は利用状態により左右されますが、常にACアダプタを持ち歩く必要がないくらい、長時間稼働が可能です。
仕事で外出時に2~3時間使っていますが、2日は充電せずに十分使えます。
動作時の温度を測定
気になる動作時の温度を、放射温度計で測定してみました。
PSO2ベンチマークを連続実行したときの、液晶表面と背面の一番温度が高い場所を測定しています。
ちなみに…スコア自体は10fps台のシーンもあり、スムーズにゲームをプレーするにはちょっと厳しい印象でした。
ディスプレイの表面温度は40度となりました。
手で触ると暖かいのがわかりますが、ほんのり暖かい程度ですので使っていて違和感はありません。
裏面で一番温度が高かったのは、裏面右上付近となります。
おそらくCPUの放熱機構があると思われます。
温度は45.8度と、触ると熱いと感じる温度ですが、こちらも気になるほどではありません。
ただ、机の上に置いて使う場合、プラスチックなどのカバーをしている机ではカバーが熱で膨張するためにSurface Pro 2が浮き、使用中に向きが変わりやすくなることがありますので注意です。
イラストを描いている状態を撮影する際に、Surface Pro 2の向きが変わらないようにするのが大変でした…
唯一無二のパワフルなWindowsタブレット専門機
Windows8.1とタブレットという組み合わせ
サブPCにインストールしているWindows 8.1 Proですが、正直Windows7のほうが慣れていることもあり、ほとんど使用していなかったりします。
Windows 8と比べると8.1は随所で使いやすくなっていますが、スタートメニューに慣れた人間としては、マウスによる操作ではやはりWindows 7のほうが圧倒的に便利です。
そんなこんなで正直Windows 8.1って微妙だなぁ…と思っていたのですが、今回Surface Pro 2を使ってみてがらっと印象が変わりました。
Windows 8で採用されたモダンUIですが、マウスではなくタブレットの指による操作では、とても理にかなかったUIだと思います。
Windows 8.1の大きめのパネルとスワイプによる画面切り替えなどは、タブレットならではの軽快感があり、小気味よい動きでアプリの切り替えが可能です。
とはいえ、デスクトップを起動して従来のアプリを立ち上げるとちっちゃなボタンが並ぶ従来のUIに戻りますので、指での操作は慣れが必要です。
使い込むほどに、なるほど…タブレット用を重視して作られたOSなのね、とつくづく感じます。
10インチフルHDの画面で、Windows 7のUIを指で操作することは相当至難の業だと思われます。
他のデバイスとの比較
今まで使用したことのあるタブレットはiPad初代、iPad Retinaモデル、Nexus7初代、intel ATOM搭載のTM105Aといった機種となります。
これらはすべてiOS、Androidといったモバイルデバイス用のOSを搭載したタブレットであり、Windows 8.1 Proを搭載したSurface Pro 2と直接競合となる機種ではありません。
(どちらかというと、Surface 2が競合にあたるかと思います)
私の場合、iPad、Androidタブレットはいずれも音楽・動画の鑑賞のほか、外出先ではネットとGmailでのメール確認・メモといった使い方がほとんどで、ビジネスでバリバリ使うというデバイスではありませんでした。
タブレットではMicrosoft OfficeのデータはGoogle Driveで閲覧のみ、といった使い方で、別途ノートPCを常時携帯しています。
これに対してSurface Pro 2はWindows 8.1とOffice Home and Business 2013がインストールされていますので、ノートPCを持っていく必要もありません。
タブレットデバイスのメリットは、やはりキーボードがないことによる、限られた空間での操作性の良さと取り回しの良さ、直感的な操作が可能といった点だと思います。
さらに、iPadやNexus 7などはデスクトップOSに比べて軽量なiOS、Androidを採用することで、ハードウェアコンポーネントが小型化されており、本体が軽量に仕上がっていることで、持ち運びも苦になりません。
一方、ノートパソコンのメリットといえば、キーボードによる文字入力が可能な点とOfficeなどの業務用アプリケーションが動作する点となります。
タブレット型PCという、タブレットの使い勝手の良さとWindows 8.1+Office 2013搭載というノートPCの両方のメリットを併せ持ったSurface Pro 2ですが、実際に使ってみて感じたメリット、デメリットについてまとめてみました。
Surface Pro 2のメリット
やはり、なんといってもWindows 8.1が使えるという点が一番大きいでしょうか。
仕事で必要なアプリを入れておけば、どこでも仕事が可能です。
さらに、Officeがプリインストールされていますから、買ったその日からビジネスでもバリバリと使えます。
また、USB機器が使えるのもいいところ。
タブレットでもUSB接続の機器が使えるものもありますが、Surface Pro 2はWidows 8.1を搭載してますから、対応しているUSBデバイスはすべて使用が可能です。
今回はUSB音源を繋いで高音質な携帯プレーヤーとしての利用、Eye-Fi母艦での利用を検証してみましたが、このほかにもUSBキャプチャカードで録画する、大容量HDDを繋ぐなど、いろいろな使い方が出来ると思います。
拡張の汎用性があるところも、大きなメリットといえます。
Surface Pro 2のデメリット
逆にデメリットと感じたのは、操作性と携帯性という2点。
操作性では、Windows 8.1のタッチパネルによる操作は考えられて作られてはいますが、やはり従来のWindows OSとの互換性やデスクトップOSとしての使用も考慮されているため、割り切った感がないというか、中途半端に感じる点も多々あります。
もっとも、Windowsの過去の資産を引き継ぐという観点からは、致し方ないところだとは思います。
例えば、Windows 8向けのアプリであれば指でサクサク操作可能ですが、従来のデスクトップから起動するアプリでは小さいメニューを指で操作する必要があります。
フルHDという解像度のため文字が拡大表示される設定になっていますが、それでは大画面の良さが生かせないため、文字サイズが拡大設定になっています。
ただ、拡大された状態ではウィンドウサイズも大きくなってしまうため、大解像度というメリットを生かせないほか、アプリによっては文字がボケるというデメリットもあります。
その点、スマホやタブレットのみの利用を想定しているiOS、Androidはタッチパネルによる操作に特化していますので、スマートな操作が可能です。
ただし、この点についてはTouch Cover/Type Coverを別途用意することで大幅に改善されます。
これについては後ほど検証してみたいと思います。
携帯性についてですが、Nexus 7の340g、iPadの600g台と比べると、900gを超える重量はやはり重たさを感じます。
また、iOS/Androidタブレットよりも1.5倍ほどの厚さがあり、かつ周囲まで均一な厚さのためかなり分厚く感じます。
このため、電車内で手で持って使うにはいささか重たく、特にNexus7のような取り回しの良さはありません。
とはいえ、ノートPC+タブレットという組み合わせが、Surface Pro 2であれば1台で済んでしまうというメリットはとても魅力です。
電車の中で使うときも、立った状態でもその気になれば操作可能ですし、座っていても膝の上で液晶パネルを広げる必要もなく、周りの方に迷惑もかかりません。
混雑している車内でノートPCを使うと、液晶ディスプレイが目の前の人の鞄とぶつかったりということも多々ありますが、タブレットではそのような心配は皆無です。
iOS、Androidタブレットと比べると重たくかさばりますが、なによりもWindows 8.1が使える、この1点でこれらのデメリットは吹っ飛んでしまうくらいの便利さがあります。
パソコン内蔵液晶ペンタブレットといったスムーズな使い勝手
Photoshopで絵を描いてみよう!
※ややこしいので、
タブレット → Surface Pro 2などのタブレット端末
ペンタブレット → wacom Intuosなどのタブレット入力デバイス
液晶ペンタブレット → wacom Cintiqなどの液晶型ペンタブレット
で統一します。
今回応募時に書かせていただいた確かめたい点として、スタイラスペンによる絵描き用デバイスとしての使用があります。
Surfaceシリーズはwacomのデジタイザを採用しており、筆圧調整が可能です。
今まではintuosなどのペンタブレットを使ってきましたが、液晶ペンタブレットは前々からとても興味のあるデバイスでした。
とはいえ値段もすこぶる高価ということあって、導入には踏み切れなかったのですが…いつの間にか、Surface Proという、液晶ペンタブレットにPCが内蔵されたようなデバイス(!)が登場してしまった訳で、こいつはいつか使いたい!と思っていた訳です。
液晶ペンタブレットのメリットは、やはりモニターに表示されている絵に直接描ける点に尽きます。
慣れてしまうと通常のペンタブレットでも一発で思ったポイントを選択できるのですが、慣れるまではなかなか使い勝手が難しいのがペンタブレットの欠点です。
思うように使えなくて挫折する方も結構いらっしゃるようです。
それに対し、液晶ペンタブレットは直下に液晶ディスプレイがあることで、まさに“見たところに描く”ことが可能になります。
液晶ペンタブレットはそれだけでも便利そうなのですが、Surface Pro 2はさらにパソコンそのものですから、Photoshopなども動かせてしまうわけです。
つまり、家でも屋外でも、Surface Pro 2があれば、どこでも絵を描くことが出来ちゃうのです。
コミケ会場でスケブ代わりに描いてもらうことだって可能な訳です。
絵を描いていたのは10年前ということもあって、ものすごーーーーーーく久々にイラストにチャレンジしてみることに。
腕なまりまくりだなぁ…。
Surface Pro 2のレビューということで、線画からSurface Pro 2を使って描いてみました。
スタイラスの調整は微妙…
スタイラスの調整ですが、標準のユーティリティでは思ったところにポイントすることが出来ず、常に数ピクセル程度の微妙なずれが生じます。
しかも、モニターの周囲に近づくにつれ誤差が大きくなるため、なかなか思った線を引くことができません。
そこで、下記の情報を参考に、wacomのドライバを導入して調整することにしました。
Surface Pro でお絵かきしたい人用のカーソルの位置合わせの仕方
http://blog.ycums.info/post/63626531110/surface-pro-stylus
ただし、これでもずれは生じますので、位置合わせのときに、わざと+字のマーカーの若干ずれた位置をポイントすることで、ずれを無くして調整させています。
ジャストな位置に調整するのにコツが必要ですが、ほぼぴったりに合わせることが可能です。
Photoshopで筆圧を使った描画は下記のような感じです。
処理によるディレイなどなく、ほぼリアルタイムにペン先が追従しているのがわかると思います。
カーソルの追従性は良好、なによりもホバー時の認識が凄い
絵を描いている時のカーソルの追従性は遅れることもなく、きわめて良好です。
CPUもCore i5を搭載していることもあり、Photoshop CCでもストレス無く着色可能でした。
ただ、印刷用の大解像度データだと、指先ツールなどはちょっと厳しそうかも…
ペンは2cm程度浮かした状態でもマーカーが追従します。これ、凄いですね…。
今ペン先がどこにいるのかが一目瞭然ですから、間違って変なところを選択してしまうこともありません。
ざっくり描いてみた
超久々ということもあって、すごーくざっくり描いてみましたが…おおお、これは便利だ!
直接モニターの上に着色できるのには感激しました。
時代の進化って凄いのね…
なお、イラストを描く際には別途USBのキーボードが必須です。
Touch CoverやType Coverではキーボードの位置を調整できないので不向きかと思います。
私は左手はほぼショートカットキーを使うスタイルでPhotoshopを使いますので、Surface Pro 2の左側にキーボードを置き、常に左手はキーボードに添えた状態で作業をしています。
絵を描いていて気づいたのですが、ケーブルの配線がいらないというのは、向きを自由に変えたりする場合にとても便利です。
バッテリーも内蔵していますし、Surface Pro 2自体がPCなので、絵を描くのにPC本体と接続するケーブルが無いんですね(実際にはパフォーマンス優先モードにして、ACアダプタを接続しておくのが望ましい)。
今回は撮影のため向きを固定して描きましたが、紙に描く場合のように回転できるのも、メリットの一つだと思います。
プラモ作りに活用してみる
最近艦これの影響ではまっている、1/700の艦船プラモ作り。
作成中に資料を参照したり、他の方の作例を見たりするのにiPad初代を使っていましたが、さすがに液晶がしょぼいのと、スタンドがないので使いづらくなってきました。
ノートPCはキーボードが邪魔なので、タブレットのほうが便利なんですよね。
そこで、Surface Pro 2をプラモ作りに活用してみました。
動画は…ひたすら細かい作業なので見ていてつまらない&なにやってるかわからない(汗)ので、写真で作業風景をご紹介。
こんな感じで活用しています。
キックスタンドがあるととことん便利ですね。
気をつけないといけない最大の問題は、塗料が飛ばないようにすること。
手前に透明のプラスチック板とか置いて使った方が良さそうな気がします…
艦これ母機として…
おそらく、かなりの方が気になっているであろう、艦これ用デバイスとしての利用方法。
というわけで早速艦これのテストをしてみました。
Core i5を搭載しているので、当然といっちゃあ当然なのですが、サクサク快適に動きます。
試しに全艦航空母艦にして開幕時の爆撃&雷撃エフェクトで動作を確認してみましたが、まったくストレス無く動作可能です。
外出先でも艦これを楽しみたい提督の方々には、とてもお勧めのデバイスといえます。
USBを使うことで他のタブレット端末にはない使い方も可能
やはり欲しいキーボードカバー
Windows 8.1をタワー型PCに入れて使っていたときは、なんか使いづらいなーという感想でしたが、タッチパッドによる操作を前提として作られているOSだけあって、Surface Pro 2との相性はかなり良い感じです
モダンUIとタッチパネルによる操作は直感的で、マウスを使っていたときに感じたストレスはかなり薄らいだ感じです。
とはいえ、元々がデスクトップ用OSの流れをくむだけあって、完全にタッチパネルだけの操作だと厳しいのも確か。
Surface Pro 2はそのままでもソフトウェアキーボードが使えますので文字入力も可能ですが、キーボードでウィンドウの半分が埋まってしまいます。
さらに、Windows 8.1向けのアプリであればいいのですが、従来のWindowsアプリの場合、文字を入力したい場所がキーボードで見えない!という場合など、結構困ります。
ソフトウェアキーボードがアプリケーション画面の下半分を覆ってしまい、入力フォームが見えない状態でキー入力が必要になる…なんてことも多々あったりします。
このあたりは、過去のソフトウェアとの互換性を考えると、難しいところですね…
そこで、Surface Pro 2向けの純正オプションである、Touch Cover 2を購入することにしました。
Surface用のキーボードは、入力方式の違いで2つのタイプに分かれ、感圧式(押しても凹まない)のTouch Coverと、パンタグラフ式(通常のノートPCと同じ)のType Coverがラインナップされています。
今回は、Type Cover 2が厚さ5.4mmなのに対し、Touch Cover 2は2.7mmと薄型であることと、なによりも感圧式のタッチ操作でキー入力が出来るという未来的ガジェットという点に惹かれ、Type Cover 2ではなくTouchのほうを選択してみました。
Touch Coverのメリットとしては、下記の点が挙げられます。
・なによりも薄くて軽い
・防水、防塵(そもそも隙間がない)
・スエード調の素材で液晶画面に傷が付かない
Type Coverはプラスチックで出来ていますが、カバーを閉じた状態では直接画面にキーが触れることとなります。
これに対し、Touch Cover 2はスエード調の仕上がりになっており、液晶パネルと接しても傷が付くことはなさそうです。
デメリットとしては、装着すると2.7mmとはいえ厚さが増すため、市販のSurface Pro 2用のケースに入れづらくなってしまう、という点です。
このため、私はMacbook Air 11インチモデル用のインナーケースを使っています。
競合相手の製品用のカバーですが、大きさ的にはドンピシャで、とても便利です。
すこぶる便利なTouch Cover 2
キーストロークがなく、タッチすることでキー入力される感圧式のキーボードですので、ちゃんとタイプできるのの…?と思っていましたが、実際に使ってみるとこれがなんとも便利なのです!
初代Touch Coverはセンサー数が80しかなかったため、タッチしても反応しないことがあり、使い勝手がいまいちだったそうです。
実際に店頭でTouch Coverを使ってみましたが、確かにタッチしたエリアによっては反応しないなど、メインで使うには…といった印象でした。
Touch Cover2を使ってみて驚いたのは、なんといってもキー入力の正確さ。
Touch Cover2ではセンサーをなんと1092まで一気に13倍以上も増やすことで、反応の悪さを解消しています。
実際に、このレビューもTouch Cover2でタイプしていますが、通常のキーボードと同じ感覚で使うことができます。
また、Touch Cover2のメリットとして、表面が柔らかいという点が挙げられます。
製品名の通り、持ち運ぶときにはカバーになりますので、キーが液晶に直接触れることとなります。
その際、Touch Cover2であれば表面が柔らかいシートになっているので、液晶に傷がつくようなことはありません。
さらに、LEDを内蔵していますので、照明が暗い屋内などで使用するときでも、明かりがなくてもキーを認識することが可能です。
Type Coverと比べ、約半分という薄さも魅力。
Touch Cover2はなんと2.75mmという極薄であり、初代Touch Padの3.25mmと比べても薄くなっています。
Type Coverはパンタグラフ式のキーボードとしては薄い構造ですが、それでも5.4mmの厚さがあります。
見た目は単なるフタですが、開くとキーボードとしても十分に実用的なTouch Cover2、イチオシです。
Touch Cover2にはファンクションキーがついていますが、そのままではメディアショートカットキーとして機能するため、Fnキーと同時押しする必要があります。
メディアショートカットキーはほぼ使いませんので、できればファンクションキーとして機能してほしいところ。
CAPS+Fnを押すことでFnキーを押した状態に固定することが可能ですので、ファンクションキーを多用する方は設定を変更するといいかと思います。
ただし、Home、End、PgUp、PgDnキーがそれぞれF9~F12に割り振られてしまっているのはちょっと残念なところ。
Sound Blaster X-Fi Go! Proと組み合わせて屋外でも高音質サウンド
USBが使えるということは、バスパワーで駆動するUSB音源を繋げば高音質で音楽を楽しむことが可能ということです。
そこで、今回はSound Blaster X-Fi Go! ProとDigiFi No.10 Olasonic USB DACを使い、PhilipsのFidelio L1を鳴らしてみることにしました。
・内蔵ヘッドフォンアンプ
良くもなく、悪くもなく、といったところ。
レンジが狭いような、ちょっと窮屈な印象ですが、Fidelio L1がうまいことカバーしているような印象です。
でも、音としては標準的。
・Sound Blaster X-Fi Go! Pro
4000円強のUSBサウンドアダプタですが、USBスティックメモリ程度の大きさで持ち運びが容易です。
音の印象としては内蔵サウンドよりも低音域の厚さが増す感じで、立体感が出てきました。
ゲーム向けなので、割と低音域に振っているような印象…なのですが、ちょっと雑な感じ。
この価格だと考えると、頑張っていると思います。
・DigiFi No.10 Olasonic USB DAC
上の2つとは明らかに違った傾向の音です。
素直な音で、低域~中域の重厚感はありませんが、バランスが良いので聞きやすいですね。
Fidelio L1とはこの組み合わせが一番良いみたいです。
とはいえ…基盤むき出しなので、外に持って行けないですよね、これ。
ということで、電車の中とかでも、頑張れば高音質な環境で音楽を楽しむことが可能です。
今回は持ち運びを優先してSound Blaster X-Fi Go! Proとなりましたが、本格的に楽しむならXONAR U7とかも良さそうですね。
他のタブレットではこのような使い方は出来ませんし、かといってノートPCではいちいち広げないと操作ができませんので、ちょこっとお勧めです。
Eye-Fiの母艦として使ってみる
Eye-Fiの上位モデルであるPro版はアドホックモードがあり、iPadで写真を確認することも可能です。
ただし、下位モデルであるEye-Fiにはそのような便利な機能はありません。
そこで、Surface Pro 2にEye-Fiの受信用ソフトウェアであるEye-Fi Centerをインストールし、Wi-Fi経由で写真が転送されるように設定してみました。
使用するには、Eye-Fi Centerをインストール後専用のリーダーでEye-FiカードをUSBに接続し、認識させる必要があります。
Surface Pro 2ではUSBも付いているので、問題なくEye-Fiの設定が可能です。
写真を撮ると自動的にSurface Pro 2に転送され、その場で写真を確認することが可能です。
フルHDの解像度を持っていますので、写真の詳細まで確認ができ、ピントずれなどもすぐに確認することができます。
ATOK2013とは相性悪し
【2014/2/9 Update】
最新版のATOK2014をインストールしてみたところ、下記の不具合は解消されておりました。
ATOKユーザーの方は、Surfaceで使うなら最新版にアップデートすることをお勧めします。
ATOK Passportを利用していますので、最新のATOK2013をSurface Pro 2に入れてみたところ、不具合が発生しています。
・ソフトウェアキーボード入力中に、アプリが応答無しになる
ソフトウェアキーボードで文字を入力していると、時々アプリが応答無しになり、復帰まで20秒くらいかかります。
その間なにも操作はできず、ひたすら待ちとなります。
発生するタイミングが不明ですが、秀丸でテキストを打っているときにもしばしば発生しました。
・Word 2013でソフトウェアキーボードの入力を正しく認識できない
症状としては、キーを入力すると遅れて画面に文字が表示され、しかも同じキーが複数回押された判定になってしまっており、正しい文字の入力が出来ません。
たとえば「今日」(kyou)と入力すると、kkyouu、といった感じで認識をしてしまいます。
上記はいずれもTouch Cover 2を使っていると発生しないため、Windows 8.1のソフトウェアキーボードとATOKの相性が悪いように感じます。
このあたりは後日改善される可能性がありますが、現時点ではATOKを使うのは難しそうです。
結局、IMEのキー操作をATOK仕様に変更して使うことにしました。
筆圧対応のデジタイザ採用、Haswell採用で長時間の利用が可能
wacomの筆圧対応デジタイザ採用
詳しくは上で触れましたが、wacomの筆圧対応デジタイザを採用しているのは、絵を描くときにとても便利です。
Photoshopでも正しく筆圧を認識しますから、手軽に絵を描くことが可能です。
ただし、ペン先の誤差はいかんともしがたく、ペンタブレットと比較すると正確性や大きさで劣りますので、本格的に使うのであればタブレットor液晶タブレットがお勧めだと思います。
とはいえ、タブレット/ノートPCとしても使え、いざとなればどこでも絵も描けるSurface Pro 2はとても便利です。
Haswell採用で長時間駆動&低発熱
初代Surface Proを使ったことがないので比較は出来ませんが、電源に接続し、Photoshopでガンガン絵を描いている状況でも、ほんのり暖かい程度にしか熱を持ちません。
初代モデルではかなり熱くなるといったレビューをよく見かけますが、2代目ではそんなことはありませんので、Haswellによる低発熱が効果的に効いているものと思われます。
Haswellになったことでバッテリー駆動時間も十分で、朝充電しておけばその日にバッテリーが無くなることは今のところありません。
逆に、バッテリーの持ちがよいためACアダプタを家に置いたまま持っていき、充電するのを忘れて翌日に会社で「バッテリーが足りない!」という事態に陥ったことは複数あります…
Skydriveが2年間200GB使用可能
Surface Pro 2の購入特典として、Skydriveの200GB利用チケット(2年間有効)が付属してきます。
購入する場合は1年間で200GB/8,000円ですから、16,000円分の無料チケットが付いてくる計算になります。
データはクラウドに置いて使うことを推奨、ということだと思いますが、自社サービスというのもあって太っ腹です。
このレビューも自宅のPCと職場のPC、Surface Pro 2と3台のPCをSkydriveを使ってドキュメントの共有を行って作成しています。
SSDの容量は128GBと控えめですが、その分クラウドストレージがかなりの大容量ですので、容量を気にせずクラウドにデータを置くことが可能です。
動画や写真などのデータを大量に入れても十分な容量ですので、便利です。
Office Home and Business 2013プリインストール
99,800円という本体価格で、パッケージ購入すると3万円前後もするOffice Home and Business 2013が付属するのはとてもありがたいところ。
パッケージ版とは異なり、Surface Pro 2でしか使えないなど制限はありますが、それでも本体とセットで10万円を切りますから、お買い得ですよね。
使いたいときに、すぐ使える。Windows 8.1を身近にするタブレット。
使ってみて感じたのは、
「いつでもどこでも、取り出せばそこがすぐオフィス」
「いつでもどこでも、お絵かきできるタブレット」
といったところでしょうか。
キーボードがないタブレット端末という使い勝手の良さ&Officeという組み合わせは、どこでも仕事が可能です。
ノートPCと比べたときのウィークポイントであるソフトウェアキーボードの使い勝手ですが、Type Cover 2などでリカバー可能です。
より薄型のTouch Cover 2もすこぶる便利で、認識率が上がって十分実用に耐えるようになったのは前述の通りです。
また、Photoshop、SAIが動き、かつ筆圧対応のタブレットとして使えるSurface Pro 2は屋外でも気軽に絵を描くことが可能です。
CPUもCore i5を搭載していますのでストレスなく動作します。
スケッチブック感覚でイラストが描ける(しかもPhotoshopで)、というのは使う方は限定されますが、とても便利な機能かと思われます。
さいごに、おまけで今回描いたイラストを貼り付けておきます。
1920x1080サイズなので、お好きにお使いくださいませ。
manya嫁さん
2013/12/25
本当に素晴らしいお絵描きレビューでSurface Pro 2欲しくなりました!
窓辺あいちゃんもかわいいー。
Haswellになって背面の熱さが軽減されたようなので、ますます魅力的です。
個人的には絵描き動画がもっと見たくなりました!
ちょもさん
2013/12/25
Core i5搭載のノートPCにwacomのデジタイザという組み合わせですから、絵を描くには最適のデバイスだと思います。
周囲でどうしてもペン先が数ドットずれますが、描いていれば慣れると思います。
なによりも、画面に向かって描くという操作が新鮮です。
コンデジで撮影しているので10分という制限があるのですが、描いているとあっという間に過ぎちゃいますね。
他にも載せようと思ったのですが、似たようなシーンばかりなので3つのみに限定してしまいました。
下小川さん
2013/12/25
これを見ると自分もサフェでお絵かきしてみたくなります。やろうやろうと思っててお試しくらいしかできていないんですが。ホバー距離は驚きですよね。私も液晶タブは初代Proまで使った事なかったんで、直接画面に描くのは新鮮でした。
キーボードが無いのは手前で別作業する時に結構ベンリなんですよね!私も近い使い方は結構してました。
でもATOKが残念ですねえ~改善されるといいのですが。
ちょもさん
2013/12/25
元の絵がちと古めのテイストということもあって、なんか妙にそっちに引きずられてしまった感のある出来になってしまいましたw
描いてないとカン解らなくなりますね~(T_T
昔描いていた絵を見ると、よく描いてたなぁ、と思うこともしばしば。
絵を描く場合、手前にタブレットを置きたいので、キーボードは常に左脇でした。
こういった使い方をする場合は、BluetoothやUSBのフルキーボードが使えるので便利です。