この度は、カクうす 9(キュー) HDD HDPX-UT500Kのレビュー機会を戴き、zigsow様をはじめとする関係者の方々に深く感謝します。
私の普段のポータブルHDDの主な利用目的は、
(1) 家庭内にあるPCのシステムバックアップ 現在8台のPCのシステムデータを１台のHDDに入れています。
(2) 仕事用ノートPCのデータバックアップ デスクトップPCに、全てのPCのデータをバックアップしているのですが、仕事用は更に1セット別のHDDに入れています。
(3) 写真データのバックアップ 個人用写真データやビデオデータは、データを失ったら取り返しがつきません。仕事用と同様更に1セット別のHDDに入れています。
(4) 大きなデータの受け渡し用 主に動画データを受け渡す際に用います。昔のMOの様に、"要返却"と記載して渡します。
(5) OS / アプリインストール用 仮想DVD-ROM機能の付いたHDDケースに、アプリインストールDVD-ROMのISOイメージを格納し、バーチャルドライブとして利用しています。
なので、目的に応じて、160GB～750GBまで、6基の2.5inch HDDをポータブルHDDケースに入れて使い分けています。
一昨年には、バーチャルドライブ用以外のポータブルHDDケースをUSB 3.0対応に変更しました。
今回は、私が普段使用しているポータブルHDDの中で、比較的近いスペックのHDDと比較を行いながら、レビューさせて戴きたいと思います。
パッケージ外観
パッケージは、黒を基調としたパッケージで高級感があります。
私は、これまで、バルクHDD＋HDDケースという購入しか行ったことがなく、パッケージとしてのポータブルHDDは、初経験です。
パッケージを開けると、ウレタン製緩衝材に包まれて、HDDとUSB 3.0ケーブル及び、取扱説明書が入っていました。
先ず、第一印象は、"小さい,軽い"でした。
このポータブルHDDは、ネーミング通り、HDDケースの厚みが9(キュー)mmという、とても薄い,小さい,軽いポータブルHDDです。
サイズ比較
普段使っているHDDケース Owltech OWL-ESL25/U3(B)と、バルクのHDDを並べてみました。
これを見てもわかる通り、とてもコンパクトで,わずかなスペースに、S-ATA<->USB 3.0変換パーツが入っていることになります。
厚み比較
普段使っているHDDケースの厚みが、16mmあるので、9mmというのは、バルクHDDとほぼ同じ厚みです。
重量比較
カクうす9HDDが、122g Owltech HDDケースが、173gでした。
比較対象のOwltech HDDケースには、HGST製500GB HDDが入っています。
カクうす9のHDDケースには、ネジが無く簡単には分解できないため、HDDの重量とケースの重量に分けられませんが、全体で50g以上も軽く、約30%も軽量化されています。
ヘアライン仕上げの筐体
ケースの仕上げとしては、ブラック色といっても、ブロンズ系のブラックで、ヘアライン仕上げになっています。
今回のHDDベンチマークに用いたPC、SONY VAIO Duo 11と同じヘアライン仕上げで高級感があります。
パワー / アクセス インジケータ LED
カクうす9には、露出したLEDランプはありません。
HDDケースの中にLEDが埋め込まれていて、パワーインジケータ兼アクセスランプが、ほんのりと光ります。
USB 2.0で接続するとグリーン、USB 3.0で接続するとブルーのLEDが点灯します。
HDDへの読み書きアクセスが発生すると、点灯したLEDが点滅し、HDDへアクセス中であることが分かります。
先ずは、ディスクインフォで、内蔵されたHDDを調べます。
カクうす 9 HDD Disk Information
内蔵HDDは、Western Digital製HDDで、WD5000LPVT-00G33T0という型番でした。
このHDDは、回転数が5,400rpmで、8MBのキャッシュを搭載した、SATA-300のHDDで、NTFSで初期化されていました。
WEBで調べると、500GBプラッターで、7mm厚、90gということが分かりました。
これから、Crystal Disk Mark Nano Pico Editionを使って、ベンチマークを行います。
比較対象として、HGST製 500GB 7,200rpm 16MB CacheのHDDを、Owltech HDDケースに入れたものを用意しました。
HGST製 HDD Disk Information
比較対象のHDDには、既に400GB程度のデータが書き込まれていたので、カクうす9 HDDにも。約400GBのデータを書き込んだうえでベンチマークを行いました。
HGST製HDDは、ランダムデータのみ、カクうす9 HDDは、ランダムデータ及び1 Fillデータを用い、各々50MB,100MB,500MB,1000MB,2000MB,4000MBのデータでベンチマークを行いました。
カクうす9 HDDは、5,400rpmであるにも関わらす、7,200rpm HDDに遜色ない結果を出しました。
私はこれまで、2.5inch HDDでは、7,200rpmのHDDのみを使ってきましたが、これだけの速度が出せるのであれば、低発熱で静かな5,400rpm HDDも十分選択肢として検討できると思いました。
今回、初めてポータブルHDDという商品をレビューさせて戴きましたが、HDD本体の基本スペック以上のベンチマーク結果に驚きました。
推測ではありますが、SATA-USB 3.0 インターフェイスのつくりが良いのではないかと思います。
カクうす9 HDDは、軽量でコンパクトで質感の高いケースなので、持ち歩くのにも適していると思うのですが、可能であればポータブルHDDケースも付属されていると更に嬉しいと思います。
家電量販店で、ポータブルHDDケースを探したのですが、折角のカクうす9 HDDのフォルムを台無しにする、武骨でセンスの欠片も感じられないものしか探せませんでした。
別売り品でも良いので、センスの良いHDDケース(30cmケーブルも収納)の商品化をお願いしたいと思います。
また、IO DATAでは、IO APPsというポータブルHDDをより快適に使うためのアプリを提供しています。
高速転送を可能とするアプリやバックアップ関連,暗号化アプリ,データ抹消アプリなど、商品のシリアル番号を入力するだけで、無料で使えるアプリがダウンロードできます。
IO DATA製HDDを買われた方は、試しみるのも良いと思います。
cybercatさん
2013/02/11
これはイイですね。
薄型外付けHDD（＝2.5インチHDD使用）は速いという印象がなかったんですが、認識をあらためないとなりませんね。
Picardさん
2013/02/11
私も同じで、これまで5,400rpm HDDを購入したことがありませんでした。
プラッターサイズやインターフェイスのつくりにもよると思いますが、私も偏見は捨てたいと思います。