ノート向けのHaswellは何十分の一の消費電力になる?とか話が出てるけど、デスクトップ用のHaswellは?どうなるんだろう???
Haswellではマザーボード上に有った電圧制御のレギュレーターをCPU内部に統合し、CPU内部の統合型VR(Voltage Regulator)でより詳細な電源管理が可能になった結果、前世代のインテルCore i7-3770Kプロセッサーに比べ、インテルCore i7-4770Kプロセッサーはアイドル時の消費電力を削減された、との事。
目標は
HaswellインテルCore i7-4770Kプロセッサーで消費電力の削減を図る、です。
そこで、今回のレビューは下記の様に行います。
【1】 省電力PC構成とその部品を選んだ理由
【2】 Haswell インテルCore i7-4770Kの簡単な紹介
【3】 UEFIのデフォルト状態での消費電力測定
【4】 Core電圧のマイナスOffsetでの省電力化
【5】 CステートメントとEPU設定での省電力化
【6】 電源比較
【7】 メモリー比較(1.50V vs 1.35V)
【8】 DIGI+VRM(UEFI設定)
【9】 まとめと感想
【1】省電力PC構成とその部品を選んだ理由
Haswell インテルCore i7-4770Kプロセッサーで省電力なPCを自作するに当たり、下記の構成で組みたいと思います。
PCの構成
OS: Windows8 Pro 64Bit
CPU: Haswell インテルCore i7-4770K
MB: ASUS H87I-PLUS Mini-ITX
SSD: インテル SSDSC2CT240A4K5 335 Series 240GB
Memory: CFD W3U1600HQ-4G DDR3 PC3-12800 4GBX2=8GB
電源: 玄人志向 KRPW-AC120W 120W ACアダプタ電源
MBの選択理由(ASUS H87I-PLUS Mini-ITX )
余計な物(例えばWiFi、拡張スロット、即ち余計な電力消費しない)が少なく、更に小型のMini-ITXマザーボードASUS H87I-PLUSを使用します。
当マザーボードはUEFI設定にてCore電圧のマイナスオフセットが可能で、高負荷時の更なる省電力化も目指せます。
SSDの選択理由(インテル SSDSC2CT240A4K5 335 Series 240GB )
効果は少ないかも知れませんが、公称値Active時350mW Idle時275mWと省電力で、ブランド力から信頼できるインテル SSD 335 Series 240GBを使用します。
Memoryの選択理由(CFD W3U1600HQ-4G DDR3 PC3-12800 4GBX2)
Memoryを購入するにあたり、1.35V作動の物を探したのですが、流通が少なかった為、1.50V作動 PC3-12800 4GBX2=8GBを使用します。
容量は倍にはなりますが、1.35V作動のMemoryを所有していますので、消費電力比較も行います。
比較Memory: Team TED316G1600C11DC DDR3 PC3-12800 8GBX2=16GB メーカー公称値1.50V 1.35V作動
電源の選択理由(玄人志向 KRPW-AC120W 120W ACアダプタ)
省電力が望めるACアダプタ電源を使用したいと思います、その中でHaswell対応をうたう容量が少し不安ですが、玄人志向の120W ACアダプタ電源KRPW-AC120Wを使用します。
HasWellには対応とは公表されていませんが、下記の省電力な130W ACアダプタ電源と300W 80+Gold電源でも消費電力比較も行いたいと思います。
①比較電源: Huntkey 絢風300 80+Gold ATX300W電源
②比較電源: Abee AC130-AP02AA 130W ACアダプタ電源
電力測定はSANWA SUPPLY ワットモニター TAP-TST8で行いました。
【2】Haswell インテルCore i7-4770Kの簡単な紹介
まずは外観、外箱の表です、なんか凝ってますね。
ありゃ?何かCPUがズレテない?
結果は、ご愛嬌って事で、逆さまに入っていた様です、まあ影響は無いです。
内容物は、左上に取扱い説明書 、左下にIntel Core i7 4770K、右にヒートシンクとファンです。
ちゃんとヒートシンクには銅柱が中央に入ってました。
今回省電力なPCを作成するに当たり、Haswellの新機能: 統合型VR (Voltage Regulator)がCPU内部に入り、それぞれのCore毎や、GPU、それ以外用に専用VRが設けられ、適切に電圧を制御し省電力を実現しているらしい。
製造プロセス 22nm
アーキテクチャ Haswell
LGA1150ソケット
TDP 84W
CPU 4コア8スレッド 作動クロック最大3.5GHz TB時3.9GHz
アイドル時0.8GHz
内蔵GPU
Intel® HD Graphics 4600 作動クロック 350MHz~ 1.25GHz
【3】UEFIのデフォルト状態での消費電力測定
主な消費電力測定項目
1.通電時
2.アイドル時
3.PCMark7 Basic Edition(8がcoming soonでしたすいません、以後PCMark 7)
4.ウイルス検索時 Windows8 Defender(以後Defender)
5.Windows8エクスペリエンスインデックス(以後Win Exp Index)
6.Prime95
7.OCCT
8.OCCT Power Supply(以後OCCT PS)
なんですけど、写真の順番がバラバラなので、各項目毎に最後にまとめます。
1.通電時
まずは、電源ON(PCは起動していない状態)は0.8W。
Intel Core i5 3570KとASRockB75M-ITXとAbee 130W ACアダプタ電源の組み合わせでは4W位でしたね、進化してます!
2.アイドル時
アイドル時は写真では20.8W(目視では21.5W近辺をウロチョロです)
Intel Core i5 3570Kの時は、設定等を詰めて23W位、此処でも進化してます。
5.Win Exp Index
Win Exp Index作動時、写真では83.7W(目視では最高が93W)、変動が激しいので安定したデータが取れるかが心配です。
Intel Core i5 3570K時はWindows7だったので比較出来ませんが。
4.Defender
Defenderでのウイルス検索時は写真では86.9W(目視では92Wでした)、此処でも変動が激しいので安定したデータが取れるかが心配です。
ん???? 何だ??? Coreの温度が高すぎるぞ???
CPUID Hardware Monitorで見てると最高温度が80℃台、CPUFanの取り付けをミスったのか???
続いてOCCTを行うも21秒で85℃を超えてOCCTが止まっちゃう。
仕方ない、CPUシンクFanを外してみると‥‥
不均衡だし、少し乾いてる?
無水エタノールで古い標準グリスを綺麗に拭き取り、手持ちのAinexセラミックグリスAS-04を塗って再挑戦です。
CPUID Hardware MonitorのCore温度もアイドル時室温26℃で、7~8℃下がり、35℃位になった。
7.OCCT
OCCTのCoreの停止温度も85℃から90℃に少しだけ上げて再挑戦。
更にMB付属のソフトでCPUFanが最高に回る様に設定、CPU温度29度で
普通なら1000rpm位の所が2000rpm超えに成りました。
OCCT再開するも、2分10秒でCore温度が90℃を超えて止まってしまう。
止まる前の最大消費電力は118W、ACアダプタは120W仕様、デフォルト設定ではACアダプタ電源ヤバいかも。
原因を発見!!! マザーボードが認識してる温度がCore温度とかけ離れてる、下記のASUSソフトではCPU温度が53℃と認識してるので、CPUFanの回転数が2000から2200へと200rpmしか上がって無い???? マザーボードが悪いのか??????
8.OCCT PS
OCCT PSも止まる前に計測129W、温度の上がり方は遅く見える?、が結局こちらは、ACアダプタ電源の容量を超えたと思われPCが再起動した。
3.PCMark 7
写真では72.8W(目視では最高が74.9W)此処でも変動が激しいので安定したデータが取れるかが心配です。
6.Prime95
Prime95は30分程計測、写真では115W(目視では最高が116W)です
デフォルト設定の状態ではIntel Core i7 4770Kにとっては120WのACアダプタ電源では役不足で実用には耐えられない、でもそんな事予想の範囲内です。
此れからです、Core電圧のマイナスOffset等の設定で実用にしましょか!
計測消費電力(写真よりも目視が高い場合は目視の数値)
1.通電時 0.8W
2.アイドル時 21.5W
3.PCMark 7 74.9W
4.Defender 92.0W
5.Win Exp Index 93.0W
6.Prime95 116W
7.OCCT 118W
8.OCCT PS 129W
注:OCCTとOCCT PSの消費電力は本来ならもう少し高いと思われます。
【4】Core電圧のマイナスOffsetでの省電力化
UEFIの設定で、CPUコア電圧をマイナス方向へオフセットして、消費電力とCPUコア温度を下げて、今回の構成部品で実用に耐えられるPCを目指します。
下記写真では「キャッシュ」等もオフセットしていますが、色々と試した結果ではCPUコア電圧とGPUコア電圧の2つだけを、マイナスオフセットする方が安定する様に感じましたので、この2つだけマイナスオフセットして行きます。
① -0.050V
まず、CPUコア電圧とGPUコア電圧を-0.050Vオフセットし、OCCTを実行してOCCTが30分完走出来るか試します。
7.OCCT
OCCT実行時の消費電力は111Wでした、-7W下がりました。
が、しかし16分26秒でCoreの温度が90℃を超えてしまい、OCCTがストップです、まあ3570Kの時は-0.160Vで運用しているので、-0.050V は通過点だろうと思っています。
② -0.100V
次に、CPUコア電圧とGPUコア電圧を-0.100Vオフセットです。
7.OCCT
OCCTでの最高消費電力は103Wでした。
無論、30分の完走です。!
CPUコア温度も85℃を超えてません!
HWiNFO64でCPUコア電圧を確認してみると、Minimum(アイドル時)には 0.583Vまで下がってる様ですね、Maximum(高負荷時)でも1.000Vを下回ってますね。
が、しかしOCCT PSは30分完走しませんでした。
高負荷がかかった時に再起動してしまいました。
多分、多分ですよ、電圧不足の様です。
コーヒーブレイク
3570Kでのマイナスオフセット時には-0.150は単なる通過点でしたので4770Kでも試しに-0.150で試してみましたが‥‥‥
直ぐに再起動してしまいます、UEFIで再設定を試みますが、途中でマウスカーソルがフリーズしてしまいます、完全に電圧不足です!!!!
仕方がないので、CMOSクリアーでデフォルト設定へ。
CPU内にVRを内蔵し精密に電圧制御を行っている為か、ユーザー側での設定の自由度が狭まっているのかも知れませんね。
-0.090でもOCCT PSの30分完走が可能かも???知れませんが、安全を見込んで-0.080がBestかな~~~
③ -0.080
CPUコア電圧とGPUコア電圧を-0.080Vオフセットです。
7.OCCT
OCCTでの最高電力消費は写真では104W(目視では105W)でした、まあこんなもんでしょ!
無論、OCCTは30分完走です。
CPUコアの温度もGoodな感じ!
CPUコア電圧は-0.100よりは若干上昇しました。
8.OCCT PS
OCCT PSの最高消費電力は写真では113W(目視では115W)でした。
下記は29分48秒ですが、勿論OCCT PSは30分完走してます。
6.Prime95
Prime95での最高消費電力は105Wでした。
2.アイドル時
アイドル時の消費電力は写真では21.2W(目視では21.5W近辺をウロチョロ)です、IVY Bridge時代から判っていたのですが、CPUコア電圧のマイナスオフセットではアイドル時の消費電力は目に見えては下がりません。
5.Win Exp Index
Win Exp Index時は写真では71.6W(目視では86.2W)と変動が激しくって、写真で捕えるのは難しいです。
4.Defender
Defender実行時は、写真では75.8W(目視では86.2W)。
3.PCMark 7
PCMark 7実行時は、写真では66.3W(目視では68.3W)
CPUコア電圧のマイナスオフセット量が思ったほど大きくなかったです、Intel自身がCPU内に電圧制御を入れた事で、電圧制御が進みユーザーでの設定自由度が減ったのだと思います。
計測消費電力 CPUコア電圧-0.08Vオフセット(デフォルト比較値)
2.アイドル時 21.5W ( 0W)
3.PCMark 7 68.3W (-6.6W)
4.Defender 86.2W (-5.8W)
5.Win Exp Index 86.2W (-6.8W)
6.Prime95 105W (-11W)
7.OCCT 105W (-13W)
8.OCCT PS 115W (-14W)
デフォルト時のOCCTとOCCT PSの計測は途中で計測したのでモット差が開くと思います。
目論見通り?(ちょっと心配ですが)120WのACアダプタ電源でも運用可能かな???
【5】CステートメントとEPU設定での省電力化
Cステートメント設定
UEFIの詳細にCステートメントの設定が有ります
①Cステートメント 「有効」
「自動」を「有効」に設定します、何も設定していないのに、新たに表れた全ての設定項目(C1からC7まで)が有効になっていますね、CPU Cステートメントが「自動」の時も有効で効いている状態みたいですね。
つまり「Auto」=全て「有効」の様な気がします。
なので消費電力測定も同じとおもわれますが、測定しましょう。
2.アイドル時
アイドル時の消費電力も21.3W(目視では21.5W近辺でウロチョロ)
7.OCCT
OCCTの消費電力は106Wと「自動」と「有効」では殆ど変化無しです。
②Cステートメント 「無効」
2.アイドル時
Cステートメントを全て無効に設定すると、アイドル時の消費電力は増えて23.7W位になります。
7.OCCT
Cステートメントを全て無効でのOCCT時の消費電力は105Wと誤差範囲で変わり無いですね。
①Cステートメント全て有効
アイドル時 21.5W
OCCT 106W
②Cステートメント全て無効
アイドル時 23.7W
OCCT 105W
Cステートメントの有効性は、やはりアイドル時の消費電力削減が出来る事位ですかね、高負荷時は関係なさそうです。
このマザーボードの設定が「自動」なら全てのCステートメントが「有効」と考えても良い様ですね、此処は何も考えずに「自動」がBestだと思います。
③EPU設定
UEFIのAi Tweaker内にEPU項目は有ります。
「有効」と「無効」の設定だけでデフォルト設定では「無効」になってました、ので有効にしての検証です。
その他の条件はCPUコア電圧-0.080オフセット、Cステートメントは「自動」での計測になります。
2.アイドル時
アイドル時ですが、オッ20.8Wで確実に21.0Wを下回って消費電力です。
7.OCCT
OCCT実行時ですが、109WとEPUを有効にするとCPUコア電圧のマイナスオフセットが無効になるのか、それとも-0.060位のオフセットで省電力化していると思われます。
CPUコア電圧-0.080Vオフセット、Cステートメント自動、EPU有効
2.アイドル時 20.8W
7.OCCT 109W
EPUの「有効」設定はアイドル時や軽負荷時には省電力ですが、高負荷時にはCPUコア電圧を-0.080Vオフセットの設定を無視しているのかも知れませんね。
下記の表のCステートメント「Auto」の数値は此処では計測していませんが、CPUコア電圧-0.080Vオフセットした時の値に成ります。
【6】電源比較
電源比較ではOCCTも測定しますのでEPUを有効にすると高負荷時には消費電力が多くなりますので、EPUは無効にし、CPUコア電圧は-0.080、Cステートメントを自動にて行います。
①比較電源: Huntkey 絢風300 80+Gold ATX300W電源
1.通電時
通電時は アリャ? 0.0Wじゃないですか、予想外です! Haswell対応とは発表されて無いのにです。
2.アイドル時
アイドル時は22.2Wですね、ACアダプタ電源の方がが有利みたいです。
7.OCCT
OCCTは100W(目視では102W)とACアダプタが容量近くで動いているのに比べて余裕の有る領域なので良い値になってますね。
8.OCCT PS
OCCT PSでは110Wと良い数値。
6.Prime95
Prime95でも93.4W(目視でも93.7W)
4.Defender
Defender実行時は72.0W
5.Win Exp Index
Win Exp Index実行時は67.8W
3.PCMark 7
PCMark 7では63.1W(目測では65.6W)
(玄人志向の120W ACアダプタ電源と絢風300 80+Gold比較)
1.通電時 0.0W (-0.8)
2.アイドル時 22.2W (+0.7)
3.PCMark 7 65.6W (-2.7)
4.Defender 72.0W (-14.2)
5.Win Exp Index 67.8W (-18.4)
6.Prime95 93.7W (-11.3)
7.OCCT 102W (-3.0)
8.OCCT PS 110W (-5.0)
アイドル時以外は絢風の勝ち!
しかし、収めるケースがATX電源に対応していないので残念と言えば残念です。
しかし、DefenderとWin Exp Indexの数値は自信が有りません、変動が激しくシャッターを押している間にもっと高い数値が出ている可能性が高いからです。
②比較電源: Abee AC130-AP02AA 130W ACアダプタ電源
1.通電時
通電時は4.0W、3570K使用時も同じくらい、Haswell未対応だから仕方がないかな。
2.アイドル時
アイドル時は玄人志向の120Wよりも下がりますね、21.0Wは確実に下回っている感じで20.9W
7.OCCT
OCCT実行時は104Wと玄人志向の120Wと殆んど同じですね。
8.OCCT PS
OCCT PSは115Wとやはり玄人志向の120Wと殆んど同じですね。
6.Prime95
Prime95は98.4W(目視では99.0W)
4.Defender
Defenderは73.9W(目視では74.0W)
5Win Exp Index
Win Exp Index作動時は68.3W(目測では大きく違って81.8W)
3.PCMark 7
PCMark 7作動時は69.1Wでした。
(玄人志向の120W と Abee 130W ACアダプタ電源比較)
1.通電時 4.0W (+3.2)
2.アイドル時 20.9W (-0.6)
3.PCMark 7 69.1W (+0.8)
4.Defender 74.0W (-12.2)
5.Win Exp Index 81.8W (-4.4)
6.Prime95 99.0W (-6.0)
7.OCCT 104W (-1.0)
8.OCCT PS 115W (0.0)
4.Defenderの数値は少し怪しいですが、通電時は玄人志向120W ACアダプタ電源がHaswell対応だけの事が有りますね、アイドル時が若干低くなり、中負荷近辺はAbee130W ACアダプタ電源が若干有利、高負荷では殆ど変らない結果ですね。
私の運用はIntel Core i7 4770Kを使用しない時は、Ecoタップで電源を切る運用するので、Abee130W ACアダプタを使用する事に決めました。
これ以降の検証はAbee130W ACアダプタで行います。
【7】メモリー比較(1.50V vs 1.35V)
CPUコア電圧は-0.080Vオフセット
Cステートメントは自動
EPUは無効
130W ACアダプタ
での測定
容量は倍になりますが、1.35V作動の比較Memory: Team TED316G1600C11DC DDR3 PC3-12800 8GBX2=16GBを使用して省電力化を試してみます。
①1.50V設定時の電力測定
2.アイドル時
容量が倍の16GBですが20.9Wと変らない。
7.OCCT
OCCT実行時は102W(目視では103W)とメモリ自体の消費電力が少し低いのか誤差の範囲ですね。
②1.35V設定時の電力測定
それではUEFIで1.5Vを1.35Vに設定します。
2.アイドル時
アイドル時1.35Vに変更したら20.4Wと0.5W程下がりましたね。
3.PCMark 7
PCMark 7実行時は63.2W(目視では65.0)
4.Defender
Defender実行時は73.1W(目視では65.0W)
5.Win Exp Index
Win Exp Index実行時は69.4W(目視では82.3W)
6.Prime95
Prime95実行時は98.2W(目視では99.3W)
7.OCCT
OCCT実行時は102W(目視では103W)
8.OCCT PS
OCCT PS実行時は111W(目視では112W)
③②の1.35V作動+EPU有効設定
アイドル時の消費電力削減だけを考慮すると、Abee130W ACアダプタ+1.35Vメモリー+UEFIのEPU設定を有効にすると、20.0Wまで下がりました。
①1.50V作動
2.アイドル時 20.9W
7.OCCT 103W
CFD W3U1600HQ-4G 4GBX2=8GB 1.50Vとの比較は誤差って感じですか。
②1.35V作動 (CFD W3U1600HQ-4G 4GBX2=8GB 1.50V比較)
2.アイドル時 20.5W (-0.4W)
3.PCMark 7 65.0W (-4.1W)
4.Defender 75.1W (+1.1W)
5.Win Exp Index 82.3W (+0.5W)
6.Prime95 99.3W (+0.3W)
7.OCCT 103W (-1.0W)
8.OCCT PS 112W (-3.0W)
下がっていると言えば下がってます、120W ACアダプタと同様に当初予定していた部品を使用せずに、此方も8X2=16GB 1.35V作動のメモリを使用する事にします。
③②の1.35V作動+EPU有効設定
2.アイドル時 20.0W
EPUはアイドル時は下がりますね。
EPUを有効にしてOCCTなどの高負荷時の消費電力が高くなるのが判明しているのでOCCTは測りませんでした。
【8】DIGI+VRM(UEFI設定)
下記の写真はASUSが用意したWindows上のDIGIとVoltage Regulator制御ソフトで、これ以外の項目がUEFIに数多く有りますが、これ以外の設定変更は効果が低い?もしくは触って欲しくない項目だと考る事も出来ます。
UEFIを設定変更すると下記ソフトに反映されます。
項目は5項目で左上から下に向かって
Ⅰ.CPU Load-Line Calibration (デフォルト Auto)
CPUへの供給電圧調整
一番消費電力が低そうなものはRegularで変化を測定します。
Ⅱ.CPU Current Capability (デフォルロ Auto)
CPUへの供給電流の上限設定 100%~140%(10刻み)
CPUコア電圧をマイナスオフセットしているので、固定するよりはAutoのままが良いとおもいますのでデフォルトのまま。
Ⅲ.CPI Power Phase Control (デフォルト Standard)
CPU用電圧調整モジュール(VRM)数の制御
マニュアルには「変更する場合は適切な冷却装置が必要」との事なのでデフォルトのStandardのままで。
Ⅳ.CPU Voltage Frequency (デフォルト 250)
CPU用VRMのスイッチング周波数 200~350kHz(50刻み)
周波数を200に下げると省電力になる可能性が有りますので、200を計測してみます。
Ⅴ.CPU Powe Duty Control (デフォルト T.Probe)
T.Probe 全VRM回路の温度バランスを維持
Extreme 全VRM回路の電流バランスを維持
Extremeは電力を消費しそうなので、デフォルトのT.Probeのままで。
① Ⅰ.CPU Load-Line Calibrationを「Regular」に変更して消費電力測定、OCCT等の高負荷も測定しますのでEPUは無効に設定
2.アイドル時
アイドル時は20.5W
3.PC Mark7
PC Mark7実行時は63.2W(目視では65.4W)
4.Defender
Defender実行時は72.4W(目視では74.8W)
5.Win EX Index
Win EX Index実行時は67.5W(目視では79.8W)
6.Prime95
Prime95実行時は96.3W(目視では97.4W)
7.OCCT
OCCT実行時は100W(目視では102W)
8.OCCT PS
OCCT PS実行時は109W(目視では111W)
PCMark7でパフォーマンスの確認です、デフォルト設定時よりも50ポイント上がってますね、誤差の範囲なんですかね?
DIGI+VRM Regular (【7】1.35VメモリEPU無効比較)
2.アイドル時 20.5W (0.0)
3.PCMark 7 65.4W (+0.4)
4.Defender 74.8W (-0.3)
5.Win Exp Index 79.8W (-2.5)
6.Prime95 97.4W (-1.9)
7.OCCT 102W (-1.0)
8.OCCT PS 111 (-1.0)
②Ⅰ.CPU Load-Line Calibrationは「Auto」に戻し Ⅳ.CPU Voltage Frequencyを250から「200」に下げます。
2.アイドル時
アイドル時は20.4Wですね。
3.PC Mark 7
PC Mark 7実行時は 63.4W(目視では63.7W)
PCMark7って50ポイント簡単に変動するんですね、先程より50ポイント下がりましたが、デフォルト設定時とほぼ同じで誤差の範囲。
4.Defender
Defender実行時は72.1W(目視では74.4W)
5.Win EXp Index
Win EXp Index実行時は69.9W(目視では81.0W)
6.Prime95
Prime95実行時は98.1W(目視では99.3W)
7.OCCT
OCCT実行時は102W(目視では103W)
8.OCCT PS
OCCT PS実行時は109W(目視では111W)
DIGI+VRM 200 (【7】1.35VメモリEPU無効比較)
2.アイドル時 20.4W (-0.1)
3.PCMark 7 63.7W (-1.3)
4.Defender 74.4W (-0.7)
5.Win Exp Index 81.0W (-1.3)
6.Prime95 99.3W (0.0)
7.OCCT 102W (0.0)
8.OCCT PS 111W (-1.0)
③ Ⅰ.CPU Load-Line Calibrationは「Regular」 + Ⅳ.CPU Voltage Frequency 「200」
7.OCCT
OCCT実行時99.3W(目視では100W)
8.OCCT PS
OCCT PS実行時は107W(目視では109W)
2.アイドル時
アイドル時は20.0Wと下がりましたね。
5.Win Exp Index
Win Exp Index実行時は66.9W(目視では80.0W)
4.Defender
Defender実行時は72.1Wです。
6.Prime95
Prime95実行時は95.7W(目視では95.8W)
3.PCMark 7
PCMark7実行時は62.4W(目視では63.2W)
PCMark7 パフォーマンスは誤差範囲。
DIGI+VRM Regular+200(【7】1.35VメモリEPU無効比較)
2.アイドル時 20.0W (-0.5)
3.PCMark 7 63.2W (-1.8)
4.Defender 72.1W (-3.0)
5.Win Exp Index 80.0W (-2.3)
6.Prime95 95.8W (-3.5)
7.OCCT 100W (-3.0)
8.OCCT PS 109W (-3.0)
④ ③Ⅰ.CPU Load-Line Calibrationは「Regular」、Ⅳ.CPU Voltage Frequency 「200」+EPU「有効」
2.アイドル時
アイドル時18.6Wと19W台を期待したのですが、予測以上でした。
3.PC Mark7
PC Mark7 実行時は59.6Wでした(目視では63.1W)
PCMark 7 これも誤差範囲ですね。
4.Defender
Defender実行時は73.3W(目視では74.6W)
5.Win Exp Index
Win Exp Index実行時は70.3W(目視では83.5W)
6.Prime95
Prime95実行時は100W(目視では102W) 早々に高負荷時に消費電力が高い事を確認して中断したので、もっと高いと思います。
7.OCCT
OCCT実行時は102W(目視は103W) こちらも早々に高負荷時に消費電力が高い事を確認して中断したので、もっと高いと思います。
8.OCCT PS
OCCT PS実行時は110W(目視では112W)、こちらも早々に高負荷時に消費電力が高い事を確認して中断したので、もっと高いと思います。
DIGI+VRM Regular+200+EPU有効(DIGI+VRM Regular+200比較)
2.アイドル時 18.6W (-1.4)
3.PCMark 7 63.1W (-0.1)
4.Defender 74.6W (+2.5)
5.Win Exp Index 83.5W (+3.5)
6.Prime95 102W (+6.2)
7.OCCT 103W (+3.0)
8.OCCT PS 112W (+3.0)
DIGI+VRの設定で単独項目を変更した場合でも若干は省電力化が可能だが、今回の設定ではRegular+200と2つを組み合わせると更に省電力化が可能の様だ。
EPUの設定を有効にすると、以前の結果と同様にアイドル時~中負荷までは消費電力は削減されるが、高負荷時は増えてしまう。
【9】 まとめと感想
実際での使用では130WのACアダプタを使用しますが、Haswell対応の120WのACアダプタ電源でIntel Core i7 4770Kを実用で使えるセッティングが出来上がりました。
下記の表がその過程と消費電力測定結果です。
実際に消費電力を測定して、当初予定していた部品とは異なる部品がベスト?ベター?な組み合わせが妥当だと判断しました。
IntelがCPUの設定を煮詰めた為だとは思いますが、Ivy Bridgeよりもユーザーが設定して更なる省電力化を図る範囲が狭まった様に感じました。
世間では「Haswellの性能があまり上昇していない」との記事も見られます。
しかし、まったく同じ様な仕様では有りませんが、上のIvy Bridge Core i5 3570KのPCMark7の数値は4598で、今回のHaswell Core i7 4770Kの数値は6233と35%の性能向上です。
消費電力はOCCT実行時の3570KはCore電圧-0.16オフセットで86Wに対して、今回の4770K100Wと増えはするものの、1W当たりのPCMark7値は「53.47」vs「62.33」となり16.5%の性能向上になります。
結論としては順当な進化ではないでしょうか?
今年は電力消費の削減目標値の設定は無い様ですが、皆さんもVR設定で電力の削減を試してみては如何でしょうか?
最後に、電力測定の写真が見難いのはお許しください。
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