主にプレイしてきたのはDiablo/DiabloIIとFINAL FANTASY XI。その他にもUltima OnlineにPSOなど様々なMMO RPGなどもプレイしてきたが、ヘビーにプレイしたと言えるのは前述したDiabloIIとFFXIの2つ。
今回のFINAL FANTASY XIVに関しては発売前に予約をしたものの、クローズドβの時にプレイし、オープンβ、発売と日が迫るたびに失笑とも言えるレベルの出来に閉口し、製品の予約を取消し、製品版をプレイすることは無かった。
その後、事実上の失敗を認めるとも言えるような発言があったりする中で、開発陣を入れ替え、ベクトルを変更して大規模なアップデートをおこなうなどの発言もあったりしていたので、購入してプレイするには至らなかったものの非常に気になる存在ではあった。
そんな中、今回はZigsowのプレミアムレビューという形で製品版をプレイさせていただける機会を得て、実際に製品版を20数時間ほどプレイさせていただいたのでいくつか感想を書いていきたいと思う。
■β版からどう変わった?
まず大まかに言えることは、はたして本当にこの状態で発売するのか?と疑問に覚えたβ版から、殆どが変わっていなかったという事だ。
もちろん細かな変更は多数見受けられるのだが、根幹となる部分に手を加えられているようには感じられなかった。
β版がダメだった理由…それは星の数ほどあったように感じられたので、もし大幅な変更が行われるのであれば、根底から変えていかなければ何も変わらないのではないだろうか?というような状況だった。そして製品版をプレイしてみると、基本的な根幹の部分は何も変わっておらず、パラメータ的なものが少々いじられた程度の内容であり、筆者としては非常にガッカリだった。
■βから改善した点は?
まずはMPが回復するようになったという事。これは大きな変更だと思われる。β版では、MPを回復する手段が無いに等しい状況であり、はっきり言って、特にスペルキャスタークラス(魔法使いクラス)ではお話にならない状況であったのが、かなり改善されていた。
しかしながら、ぼーっと突っ立っているとMPが回復するという小手先だけの変更であるため、それ以外とのバランスが取れていないのも気になった。MPが回復しなことが前提で作られたアビリティなどが無残な状況となっているのである。ポリシーを捨ててMPを回復させるというのは英断であったとは思うが、バランスのとり方みたいなものが何も考えていないのではないだろうかと思ってしまうほどだ。
次に武器防具の耐久度の劣化速度が遅くなったという点。βの時点では武器防具があっという間に劣化し、使い物にならないばかりか、それを直すのに街に戻ったりエーテライトに戻ったり、または合成スキルが必要であったりと、捨ててあたらしいものを買った方がよかったり、壊れることを前提に武器や防具をいくつも持ち歩かなければならないという無茶苦茶な状態であった。これが劣化速度がかなり緩和されたことで、現実的にかなりの長い間利用できるようになっていた。
…と、筆者が改善したと感じられた点は以上である。その他の苦痛とも言える点に関しては何ら変わったようには思えないのだ…。
■FINAL FANTASY XIVの何がダメなのか
見た目のグラフィックやシナリオ以外は全般的にダメである。という見解となってしまった。何がダメなのかというと…
・戦闘
疑似的なアクションプレイとなり無駄に忙しくテキストチャットなどができる状況ではないのにボイスチャットが搭載されていない点は最悪だ。なんとなく、「モンスターハンター風」な戦闘にしてみてはどうか?というような意識が働いたかのように見える戦闘はどうなのだろう?アクションでもなければRPGのコマンドでもない、ものすごく中途半端なのに、アクションよりも忙しく、その割に忙しく操作したところで利点が見当たらないという状況。いったい何がしたいのだろうか?なにをさせたいのだろうか?
アクションRPGにしたいのであればアクションRPGにすればいいし、コマンド型にしたいのであればコマンド型であればいいとおもう。両方の悪いところだけを特徴とした戦闘システムになってしまったという感じで、全く利点が見つからないのだ。
・合成
中途半端にコマンド入力型なのにタイミングゲーム化されており、鬱陶しいだけではたしてこれが必要だったのかという点が理解できない。
・移動
フィールドはまだしも、街並みは無駄に入り組んでおり、ちょっと何かを買いたいだとか、ちょっと何かしたいという時でも、以上に遠回りをしなければならなかったりと、移動だけにとんでもなく時間を割かれてしまう。街のデザインはもはや理解不能で、なぜああいった形状をしているのかという理由が説明されない為、ただただ理不尽な構造となっている。
エリアを超えた遠距離移動に関しては、テレポというワープを利用して、ポータルとも言えるエーテリアルゲートにワープすることができ、非常に便利なのであるが、これに関しても制限があり、最大100ポイントを所有でき、1回のワープで距離に応じて1-6ポイントを消費し、4時間で1ポイント回復するという仕様となっており、ちょっとあっちに行ったりこっちに行ったりしたとたんに、最初にプールされている100ポイントがあっという間に枯渇し、徒歩移動を強要させられるのだ。理解不能である。
・クエスト
シナリオとも言えるクエストに関しては、移動がネックとなり、A地点でAという人と話しているときに、B地点のBという人に会いに行けというような指令が出る。自分自身で操作をして移動する理由はまずないので、こんなものはシーンでカット割りすればいいだけの話なのだが、このA地点からB地点までの移動に数分を要する上に、更にA地点に戻れと言われたり、今度はC地点に行けという命令が下され、話の内容は極わずかなのにもかかわらず、移動だけで何十分もとられてしまう。
これがダンジョンの奥に行ってアイテムを取ってこいというものならまだしも、同じ街中を移動して話を聞いてこいレベルのつまらない話で何十分も浪費するのであるから、開発者自身が実際にプレイしているのか、何とも思わなかったのかと理解に苦しんでしまうのだ。
話の内容は大したことも無いのに、街中をお使いさせられて1時間2時間かけさせられてようやく本題のシナリオが始まる…みたいな事が続く。こんなもの、初めのお使い部分はムービーにすればいいだけの話で、ムービーやシーンを切り替えるだけであれば、内容としては10分以下で収まるはずである。
こういった無駄な時間稼ぎがいたるところで行われている為、無駄に時間を浪費し、イライラが頂点に達する。いったい何を考えているのか?本当に開発陣はプレイしているのだろうか?
・リーヴ
モンスターハンターでいうところのクエストみたいなものがリーヴという名称で実装されており、現状ではこれがメインコンテンツとなっているのだが、これが、戦闘をおこなうもので、36時間で8つまでというわけのわからない制限が設けられている。
これのおかげで、例えば、休日に長時間プレイしたい!みたいなプレイスタイルだったりすると、下手すると1時間程度で全てのリーヴが終わってしまい、それ以降は数十時間経たなければ続けてプレイすることができない。もはや理解不能である。
これが例えば無料のオンラインゲームで、無料ユーザーは1日8つまで、有料ユーザーは無制限。みたいな枠組みであるのなら理解はできるが、全てのユーザーは有料で課金させておいて8つまでしかプレイできないというのは何が目的なのかすらわからない。
この縛りのおかげで、リーヴをプレイするのではなく、プレイさせられているという錯覚に陥る。つまり、リーヴ時間制限の為に、それだけのためにログインし消化しなければならないような脅迫感が出てしまい、矯正作業をさせられているかのような事態となってしまっている。
そしてそのリーヴの内容が
・敵を殲滅するだけ
・敵を倒して敵が落とすアイテムを拾う
・敵を殲滅すると最後の1匹が逃げて逃げた先で更に敵がPOP
とワンパターンであり、特に逃げ出すのが追いかけている最中に攻撃もできず、ただただ数分間移動させられるだけで苦痛である。しかもこのリーヴ、受領できるようになっても、同じリーヴが頻出し、同様の内容を繰り返しプレイせざるを得ない状況となる。ただでさえ同じようなリーヴが多いのに、更に同じリーヴを繰り返しプレイさせられるというのは飽きるという一言に尽きる。
…と、こうしてあげていけばきりがないほど理解不能なポイントが本当に多い。事実上の失敗であり、ユーザーが離れていった理由もよくわかるし、PS3版が発売できない理由というのも、こういった面の問題もあるのだろう。
正直に言ってしまうと、今のところまぎれも無く「クソゲー」であることは間違いないし、筆者の個人的な感想としては、修正するのではなく、1から作り直した方がいいのではないか?と思ってしまうし、こんな状況になるならFINAL FANTASY XIの高解像度クライアント+新エリアとして販売した方が良かったのではないか?とも言えるほどだ。そもそも、この出来でサブスクリプション型の課金にフルプライスのパッケージ価格という価格付けに疑問を持たざるを得ない。この程度の出来であるならば他の無料MMORPGをプレイした方がいいだろうし、また、同様の金額を払ってFINAL FANTASYの世界観を楽しみたいのであればFINAL FANTASY XIをプレイすべきだ。
国内では1万円近かったパッケージが500円で販売されたり、海外でも1000円以内で常時購入できることが殆どとなった今、はたしてこのゲームを意地でも立て直すだけの価値があるのか?というと疑問であり、単にFINAL FANTASYの正式ナンバリングタイトルというブランド名で引っ込みがつかなかっただけのように見えて仕方が無い。決断を下す時が来ているのではないのだろうか?
はたして、この惨状から立ち直ることができるのだろうか?もしこの惨状から立ち直ることができるのであれば、それは奇跡とも言えるような状況なのではないだろうか?
とにかく本当に大規模なアップデートが来るまでは様子見したい…というところである。が、βでもないので、大規模アップデートがきてもキャラクターがワイプされることは無く、仕切り直しができない状態で維持しているわけで、この点もどうやって大規模アップデートをおこなうのかという点は、ある意味見どころかもしれない。ゲームの内容そのものよりも、前代未聞の動きを連発するスクウェア・エニックス、および、開発陣の動きに要注目のタイトルではないだろうか?
kensanさん
2011/05/13
現在やる気は全くおこりません・・・
>見た目のグラフィックやシナリオ以外は全般的にダメである。
門外漢ですが、グラフィックもいいとは思いません(見る目がないかもしれませんが)。
シナリオ等も理解できません(これは経験知がないことから起因)
そもそもゲームに興味がないことからも言えるのかもしれませんが♪
超初心者向けゲーム教えて下さい(笑い)
リーダーさん
2011/05/13
私は英断を下せる人がいると思って、なお信じていますが(苦笑)
現在のスクエニの赤字すごいですし。
operaさん
2011/05/13
私も門外漢ですが、そこまでの無駄なプロセスが有ってではゲームに集中する事が出来ないですよね。。(^^ゞ
anzuさん
2011/05/13
「現行の技術でそれ相応に高い表示品質を維持できている」
「他のネットワークRPGと比較して」
という意味で「見た目のグラフィックが良い」という感じでしょうか。
絶対評価としては「それなり」だと思いますが、このレベルのグラフィックを用意できるメーカー、ベンダーは、世界的に見ても数少ないレベルであるとは思います。ただし、それが「センス」のあるものであるかどうかは、各々の感じ方によるかもしれませんね。
シナリオに関しては、MMORPGなのに、ある程度しっかりとしたシナリオが用意されているというのはFINAL FANTASY XIから引き続き優秀な部分であると思います。MMORPGというジャンルのゲームは、世界観のイメージだけが用意され、シナリオはほぼ皆無。というのが常でしたからね。この手のタイプのRPGなのにシナリオがあるだけでも凄いこと~なんですよ。
チャットシステム関連は最悪というか、社内でのテストなんかでも、近場の人と実際に話しながらプレイしていたのではないでしょうか?モンスターハンターポータブルのような様態であるのならばこのシステムでもアリだと思います。しかしMMORPGで顔も見えない相手とプレイするゲームでこのシステムはさすがにありえないんじゃないかと…。
奇跡が起こるか起こらないのか。今後はそこが見どころですね(笑)
anzuさん
2011/05/13
FF11で一番不評だったプロマシアの呪縛という追加パックがまさにその極みで、せっかくあげたレベルを無効とされて、開発陣が描いたシナリオ通りのレベルでしかプレイさせてもらえないという、では何のためのレベルなのか、何のための経験値なのか?といった最悪の状況を生み出した追加パックだったのですが、この追加パックの陣頭指揮を執ったのが、今回のFF14の陣頭指揮を執った方々だったということを後から知りまして、「なるほど、だからこんな独りよがりでバカげたシステムなのか」と納得した部分でもあります。
オフラインゲームならまだしも、超長時間プレイを余儀なくされるオンラインゲームでユーザー目線ではなく俺様目線で描かれた内容となっていれば、それはユーザーは逃げていくのは明白ですよね…。
和屋さん
2011/05/14
ラグナロクでは、敵をクリックロックして連続攻撃させ、ちょっとしたチャットは可能でしたからね・・・。戦闘中話せないというのは結構つらいなぁ。
レビューでも書きましたが、導入からしばらくプレイしてみましたがFinalFantasyらしさというのが感じられず、別のゲームとして考えればまぁ、可も無く不可も無く・・・かなぁと言う感じでした。今は無料なので(ぉ
深くクエストを進められなかったので雑感となりましたが、むやみやたらと移動に時間がかかるのは困りものですねぇ。目標、到達地点がわかりにくく、どうすれば達成感が得られるのか、わかりやすくして欲しい物です^^;