レビューメディア「ジグソー」

黒船ならぬ黒箱襲来!?

 ついに触る機会を得ました!!

 黒い箱に入った、コンシューマ向けの最上位CPUです!

 さぁ、今回はこのハイスペックCPUを使ってマシンを組み、その性能を体感して見たいと思います。

さて、このCPUにはリテールクーラーは付属されません。

なので、今回は水冷クーラーであるCWCH100

こいつを流用して冷却します。
冷却性能は十分なはずですね。


 

 まずはこのCPU Core i7-3970Xと、同じi7である3770K、さらにi5の3570Kの仕様とを比べてみましょう。

 

さすがに最上位CPUです。
色々と差が出てますね。

それでは順番に見ていきたいと思います。

 

 コア数はi5-3570、i7-3770共に4コアだったものが6コアに、スレッド数も一気に12スレッドになってます。

 さすがは最上位CPUといったところでしょうか。

 これはマルチスレッドが有効な場合には、大いに差が出てきそうですね。

動作周波数は若干のUPです。

動作周波数はi5-3570、i7-3770共に3.4Ghzだったものが3.5Ghzと0.1Ghzの上昇。

ターボブースト時の最大動作周波数もi5-3570の3.8Ghz、i7-3770の3.9Ghzから若干の上昇を見せて4.0Ghzになってます。
ここは劇的な変化はありませんが、それでも最上位スペックにふさわしい値が出ています。

キャッシュも一気に増えて15MBとなってます。
これはi7-3770の倍近い量です。
さすがはエクストリームエディションといったところでしょうか?

 

最大TDPの値も跳ね上がってます。
リソグラフィーを見ると32nm、開発コードもSandy Bridgeなので2nd GenerationのコアであることがTDPを押し上げてる原因にも見えます。

また、6コア12スレッドという所もTDPの押し上げにかかわっているように思えます。
この時期のCPUですので、ここは是非ともIvyBridgeで出してほしかったように思います。

メモリーの種類は1066/1333/1600と幅広く対応しています。
しかし、メモリーのチャンネル数は2から4に、最大のメモリー帯域幅も25.6Gから51.2Gと倍になってます。

ということは総メモリ量が同じであってもチャンネル数、帯域幅が多い分、より高速にアクセスできるということですね。

これはメモリスロット8本使用可能なマザーボードでメモリをフルに搭載してみたいですね。

このCPUにはグラフィックスは内蔵されていません。
なので、別途ビデオカードを用意する必要がありそうです。

PCI Expressリビジョンは2.0です。
これはSandy Bridgeであることが原因でしょう。
ここはせっかくの最上位CPUなので是非とも3.0であって欲しかったところですね。

パッケージサイズはi5-3570、i7-3770より、大きくなっています。
なので当然ソケットもFCLGA1155からFCLGA2011に変わっています。
以前から エクストリーム プロセッサーはソケットが2011でしたので、当然といえば当然ですね。

ですが、見慣れた1155よりずいぶん大きく見えます。

 


さて、今度はマシンの構築を行います。

組立、設定を行っていきます。
使用するパーツは以下のものを利用しています。

今回新調したのはM/Bです。
メモリーとビデオカードも新調したかったのですが、ちょっとお財布事情がきびしかったもので、とりあえず手持ちの部品で構築です。

すぐにメモリ8本指すことはできませんでしたが、それができるスペック、かつCorei7-3770構築の際にASUS製のSABERTOOTH

こちらの満足度が高かったために同じASUS製品を選びました。


今回のマザーでの理想はメモリー8枚さしで、ビデオカード3枚のモンスター構成ですね。

 

OSはWindows7 Ultimateの64bit版です。

そろそろWindows8を導入したいのですが、今回はWindows7で検証をとります。
余裕ができたら8で検証もとってみたいですね。

 それではまず確認です。

 

 

間違いなく12スレッドです。
少し前までは1コアにHTで窓2つとかだったんですが、まさか自分のPCで12個のスレッドが動くようになるとは思いもしませんでしたね。

そしてエクスペリエンスインデックスです。

 

 

 

惜しくもプロセッサの値は7.8。
値は7.9までとのことですから限界寸前です。
OCすれば行けそうだということと、Windows8だと若干伸びるとの噂を耳にしたので、機会があれば試してみたいですね。

 

続いてCineBenchの実行結果です。

 

さすがです。CPUが11.29も出ています。

ちなみに以下が他CPUとの比較です。

 

 

ターボ・ブースト時の周波数の違いもあるでしょうが、 i5 3570では1.8倍、i7 3770では1.5倍もの差がでています。

i5 3570の場合コア数が1.5倍の4->6、スレッド数が3倍の4->12。

i7 3770の場合コア数が1.5倍の4->6、スレッド数が1.5倍の8->12。

コア数、スレッド数の増加に比例してとは言いませんがそれに見合った速度増加が見られます。

 

 

さて、このCPUで仮想OSを立ち上げたときの負荷と実行速度を計測してサーバ構築検証に役立てられるか?というテーマで使っていきたいと思います。

仮想OSはVirtualBox

というソフトを使っていきます。

 

 

まずは以前プレミアムレビューで使用させていただいた

このATOM搭載マザー(以下D525)との比較を行っていきたいと思います。

なお、 D525使用時のスペックは以下のとおりとします。

 

・2コア4スレッド(HT有効)

・メモリ1GB

・OS:CentOS6.3(x64)

 

続いて

 

それではUNIX Benchmarksというベンチマークソフトを走らせてみます。

 

 

 

以下が結果です。

 

VB:仮想OS

表の左からD525シングルコア結果、D5254コア(実際は2コア、4スレッド)結果、仮想OS1コア割り当て、仮想OS1コア割り当て 2つ起動、仮想OS1コア 4つ起動、仮想OS4コア割り当て結果、仮想OS4コア割り当て2つ起動結果、仮想OS4コア割り当て 4つ起動結果。

 

 

さすがに1コア動作時だけをみても、Core i7-3970Xの結果のほうが優れてます。

4コア(4スレッド)動作時の結果をみてもCore i7-3970Xの結果のほうが当然いいようですね。

 

続いて複数起動時の結果を見てみましょう。

1コア割り当て時に4つ同時起動した結果では1つの仮想OSを立ち上げたときとほぼ同じ結果になりました。

ということは4つの仮想OSを立ち上げるくらい問題ないくらいCPUに余裕があるということですね。

 

次に4コア割り当てでの複数起動ですので、2つ起動時には仮想OSに計8つのコアを割り当てたことになります。

4つ起動時には16コア必要になるので、仮想OS同士がリソースの奪い合いを行っていると想像ができます。

それでは結果を見てみましょう。

 

4コア割り当ては、単体起動より2つ起動の結果ですでに落ち込んでます。

ということは8コアまでもの余裕はなかったということですね。

続いて4つ起動で16コア要求するケースを見てみます。

4コア割り当て単体起動時と比べる、こちらも落ち込みました。

やはりここまでくると使いすぎということでしょうか・・・

 

しかし注目すべき点は、これでもまだD525のスコアのはるか上をいっている!ということです。

 

 

ならば、D525のようなマザーボード、メモリ、HDDを複数台用意して実際に接続してサーバの動作検証をとるくらいなら、Core i7-3970X搭載マシン1台で十分ということがわかります。

実際Core i7-3970X搭載マシン1台になると、モニターやキーボード、マウスの接続代え等も必要ないので作業効率はかなりあがりそうです。

 

また、メモリーやマザーボードの選定に注意が必要かもしれませんが、Core i7-3970X搭載マシンに仮想OSを複数立ち上げての実運用もいけるんじゃないか?と思わせるようなポテンシャルを感じます。

 

消費電力には不利ですが、複数台運用と考えると総消費電力よりCore i7-3970X搭載マシンのほうが低くなることも十分考えられます。

今後、複数のサーバを用意しないといけない検証や実運用にこのPCなら仮想OSを組み込むことで十分以上の実力を発揮できると実感できました。

 

 

最後になりましたが、インテル株式会さま、zigsow運営事務局様、今回は選出していただきありがとうございました。

 

 

 

13/4/3 追記

かなりあいてしまいましたが、各負荷をかけた時の消費電力を調べてみます。

消費電力は

これで計測します。

 

 

それでは計測結果です。

 

アイドル時でも135Wあるのはさすがというような感じがします。

しかし、仮想OSを1,2個立ち上げた程度ではアイドル時と差が無く、4つ立ち上げて初めて消費電力があがったので、効率は高いように思えますが、CPUによるものなのか、VirtualBoxによるものなのかは微妙ですね。

 

続いてUnixBenchを回したときの値を見てみます。

仮想OSひとつのときは65Wあがって201、ふたつのときは217W、4つ立ち上げると246W。

消費電力の観点のみでいうと、仮想OSひとつではさすがに効率が悪くみえますが、複数立ち上げるとその効果が現れますね。

 

1OSあたりの消費電力はATOMより消費電力は大きいですが、性能あたりでみるとその電力消費は少ないようです。

複数のマシンを立ち上げて運用するならこれに集約するのもいいですね。

 

 

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