レビューメディア「ジグソー」

インテルの新しい形

この度はIntel NUCキットに触れる機会を頂きありがとうございます。
プレミアムレビューに採用してくださったzigsow様、及びintel様に感謝。
NUCのパッケージ
NUCのパッケージ

■ご案内■

PC、デジタルテレビやモニターの低価格化により既に
パソコンというハードルが限りなく低くなった昨今、小型PCという形態が流行り
自作市場においてもminiITXが増えている。
そんななかintelから更に小型のPCキットが昨年発売された。
それがこのNUC(Next Unit of Computing)キット BOXDC3217IYEであります。
今回はこの製品のレビューという事になります。


それでは以下レビューとなります。

1-組み立て編
2-OSインストール
3-ベンチマーク
4-リビングにおいてみた
5-総評


■1■組み立て編
・パーツ選び
さて本製品はあくまでキットであるため必要なパーツを別途購入する必要が
あるわけで、今回はmini PCIeの無線ボードはお財布の都合により除外。
そろえた物はメモリとSSDのみであります。

今回はリビングPCとしての利用をメインに考えており
ブラウジングや動画閲覧程度の用途でもあるので
重視したのは低コストと実用性の両立であり結論としては
・メモリは4Gもあれば十分

メモリが4Gであるからには
・OSはWindows7homepremium32bitを選択した

SSDにおいては正直64G程度でも良かったのだがWEB上ではどこも
お取り寄せ扱いであったので泣く泣く
・不本意ではあるが入手性の高い128Gbyte版を選択することになった

OSを除いたパーツ及び電源ケーブルは合計して凡そ1万7千円弱といったところか。
64Gbyte版のSSDが入手できていれば出費は凡そ1万4千円程度に収まっていたのだが…
大は小を兼ねる、64G余計な容量でもそのうち元を取れる事があるだろうと考えることにしよう。

使用パーツ等紹介
メモリ
□CFD W3N1600Q-2G (DDR3-SODIMM-1600 PC3-12800 2Gx2)
1600対応2Gx2
1600対応2Gx2

一般的なノート用メモリ多少値上がり傾向にあるメモリだが
2Gx2はまだまだ安価だ
DDR3-1600規格のメモリなのでCPUの性能をフルに発揮することが可能となる。

□SSD
crucial CT128M4SSD3
m-sata対応SSD
m-sata対応SSD

名前は聞いたことがあるけど買ったことのなかったメーカー
今現在では一番入手性の高いmSATA対応のSSDだろう
(1月末にintelから新しいmSata対応SSD(SSD525シリーズ)が発表されていたのでそちらも選択肢としてはありかもしれない。)

□Windows7 homePremium 32bit


特に説明しようがないスタンダードなOS

□ENERMAX ACRYLUX Wireless KB009W-W

以前プレミアムレビューでもらった無線キーボード

□バッファローコクヨサプライ BSMOW08WH
低価格の無線マウス 900円

・組み立て

さてこのNUC、intelが割りと気合をいれているらしく
内箱に仕掛けられたギミックにより 外箱から内箱をスライドして開けるとintelのロゴ音が流れる。
光感知センサー式であり光が当たることにより音が鳴る仕組みのようだ。
たぶん事前知識がなければ かなりビックリするだろう。
(知っていながらビックリして危うく落下させるところだった(^^;)
intelって割とお堅いイメージがあったのだけど、なかなか遊び心があるようだ。
箱の内部にギミックが
箱の内部にギミックが

さて効果音にビックリしつつ箱をあけ製品を出してみよう。
本体、ACアダプタ、説明書、モニタに背負わせる金具?ネジが入ってるようだ。
ドライバCDは付属していない。
中身
中身

しかしまぁ、本体だが小さいとは聞いていたが本当に小さいものだ
比較するモノがないのでなんともいえないのが残念だが本当に小さい。

さて その本体だが

天板部分は艶あり黒色塗装で材質は金属だろうか?割と頑丈な感じがする。
側面、底面は艶なしのフラットで非金属材質でできているようだ
正面
正面

本体前面にはUSB端子(USB2.0)が1個
後ろ
後ろ

本体裏面にAC入力、USB(USB2.0)が2個 HDMIが2個、LAN(1000M)が1個となっている
本体天板にボタン式の電源スイッチ という具合
天板部分をベタベタと触るとすぐに指紋が気になってしまうので
電源ボタン以外はあまりさわらない方がいいと思う。
ACアダプタ
ACアダプタ

電源であるACアダプタはコンセント側のプラグが付属していない。
PCによくある通常のコネクタではなく ミッキータイプと呼ばれる
3ピンのケーブルを別途購入する必要があるだろう。大体500円前後だと思う。



本体内部のアクセスは
底面の台座部分のネジ4本を回すだけというシンプルな構造だ
裏


内部はケース部分内側にさらに金属製のケースにより作られてあり中々しっかりとした作りだ
ケース内部の基盤は1枚構成 CPU等は裏側に実装されていているのだろうか?
中身
中身


さて早速組み立てよう。パーツのインストールは至って簡単
ユーザーが手を加えれる箇所は
DIMMスロットが2基、mini PCIeが1基mSATAが1基のみなのだ。
最大でも4個のパーツを装着するだけ。最低なら2個で済んでしまう。
自作の知識がない人でも容易く組み立てることが出来るだろう。

メモリを挿して、SSDを挿して はいおしまい…
非常に簡単だ。(無線LANボードをmPCIEに挿す場合はSSDより先に装着することになる)

メモリはノートのメモリ増設を一度でもやったひとならば簡単だとおもう
メモリ装着
メモリ装着


斜めに挿して押し倒すだけ
未経験の人の場合は
メモリをぐいっとしっかりと差し込む
ということを心がけるといいと思う。押し倒してメモリの掛け穴部分に
本体側固定具のデッパリがひっかかるとOKだ。
差込が甘い場合は掛け穴よりも下の部分に固定部分がきてしまう。
また、メモリはDDR3-1600に対応しているので
このNUCで十分な性能を発揮したいならばその規格のメモリを使用することをお勧めする
メインメモリというよりもグラフィック用のメモリをメインメモリからシェアしているため
メモリ速度がそのままグラフィック性能に反映されてしまうのだ。

SSDの装着は
SSD装着
SSD装着


マザー上のmini PCIe/mSATA固定ネジを外してから行う
フロント側のUSBポート横にあるコンデンサのリア側に台座付きで1個だけポツンとある奴だ
ネジをはずしたらSSDボードを差し込もう
階段式に2段になっているスロットの上段に差し込むことになる
(mPCIEは下段)SSDを差し込むと 斜めにプラプラ状態になるので
これを指で水平に押し直しネジで固定する。
装着完了
装着完了


これで装着は終了だ。

あとは蓋を閉めてネジを回すだけ。お手軽だ

蓋を閉めよう
蓋を閉めよう

注意すべきは底面蓋の向きか、
底面の裏(内部側)にスポンジがついていて大きいスポンジのほうがフロント側
と考えてはめるとすっぽりとはまる。
あとはネジを回して はい完成。
ネジしめたよ
ネジしめたよ



本体組み立てについては以上をもって完成で
完成
完成


■■■■■■■■■■■■■■

■2■OSのインストール。
インストール作業
インストール作業


注意すべき点であるが先に書いたとおりドライバCDが付属されていないので
windows7の場合は自分でドライバを調達する必要がある
あらかじめintelのHPからダウンロードしUSBメモリやCD-R等にLANのドライバを入れておくと良いだろう。

さてインストールに必要なものがそろったので
早速電源をON、本体が稼動するとボタン部分が青色LEDで光る
電源ON.
電源ON.


起動画面
起動画面


モニタを確認すると画面いっぱいに箱と似たような画像が表示されBIOS設定へとキーボードのF2キーを押すことで入ることが出来る
(ここでintelのロゴ音流れたらいいのになー)
さて、BIOS設定だが
BIOS
BIOS


ビジュアルバイオスというタイプになっており。HW状況の表示などが非常に判りやすくなって居ると思う
一通り見てみるとメモリ容量もきちんと表示されているし まぁ多分大丈夫だろうと
BIOS画面
BIOS画面


BIOSメニューを終了しOSのインストールに移る。
私の場合はポータブルDVDを使いOSをいれたが
人によってはUSBメモリなどから入れる場合もあるでしょう。
まぁそこ等へんは 他のPCと同じように進めるだけですね。
OSインストールが終わり LANドライバを当て 認証したりグラフィックドライバを当てたり
パッチをあてたりすると使うための準備は一通り完了です。

写真等を取らずに組むとOSインストールも含めても30分前後で使用準備は終わると思います。

■3■性能はどうなのよ?

さてこの超小型NUC
その性能は如何に?という感じでありますが
小粒でありながら中々に凄い奴というのが結論です。
CPUには低電圧版のi3(デュアルコア1.8Ghz)が搭載されており
クロックは低めながらもHTもサポートしており潜在能力としては中々のものを持っているといえます。
グラフィックはHD4000を内蔵しておりバランスの取れた構成となっております。
以下具体的なベンチマークの結果数値及びグラフとなります

今回比較対象として選んだのは
intel celeronG530(PC1333 4Gbyte Windows7 32bit)
AMD A4-3300M(PC1333 4Gbyte Windows7 64bit)
を使用しました。(前者はデスクトップで後者はノート)

低価格ながら高性能と評価高いデスクトップ向けCPUのCeleronG530
もう一つは
グラフィック性能に定評のあったLlanoコアのモバイル向けAPUのAMD A4-3300Mとなります。
前者とはCPU性能、後者とはグラフィック性能の比較といった感じになるでしょう。

HevenBenchmarkv2.1
Dx11モードで測定したためDX11非サポートのG530は除外しました
i3-3217U 161
cel G530 NA
A4-3300M 118

MHF大討伐
Dx9に対応したゲームのベンチマークとなります。
i3-3217U 1213
cel G530 471
A4-3300M 1119

3Dmark06
i3-3217U 4612
cel G530 2736
A4-3300M 4821

CINEBENCH
(CPU)
i3-3217U 1.69pts
cel G530 1.66pts
A4-3300M 1.03pts
(openGL)
i3-3217U 14.83fps
cel G530 7.09fps
A4-3300M 19.55fps
各種ベンチ結果
各種ベンチ結果

3Dmark06詳細
3Dmark06詳細

CHINEBENCH CPUスコア
CHINEBENCH CPUスコア

CHINEBENCH openGLスコア
CHINEBENCH openGLスコア



AMD-A4-3300Mに対しては
DirectXではA4-3300Mと同程度、openGLだとA4-3300Mに比べやや不利
但しCPU性能が優越しているので総合的には有利といったところ。
ただしopenGLが弱い。

Celeron G530に対しては
CPU面ではクロックがG530よりは劣るもののHTにより補われることによって
マルチスレッドが対応しているソフトウェアの場合はG530に迫る或いは
優位に立つことがある といった感じ。
クリスタルマーク スコア
クリスタルマーク スコア



数値上で見た限りは大多数の消費者が使う分には
バランスの取れたCPUだと思います。


CPU性能としては両者を上回り
グラフィック性能はLlanoと同等あるいはそれより若干上回る
といった所でしょうか。
Sandy系のHDとは違いIvy系のためDx11をサポートしている点は好印象
GPU内蔵CPUとしては大きな弱点のない 非常にバランスに優れたものであると
思います。
カジュアル系のMMO等ゲームで遊ぶには十分な性能があるでしょう。



■4■テレビにつないでみるよ?
テレビに繋いだよ。
テレビに繋いだよ。

さて私がこれを欲した理由はテレビに繋いで使いたかったからである
いわゆるリビングPCという奴ですね。
これでPC向け動画配信とかみたら便利じゃね?と思い申し込んだわけであるのだが
レビューの際にはスクリーンショットとかも乗せようかと思い
その関係で動画配信会社に問い合わせてみたら 
「PC向け配信サービスはPCモニタで見るのにやってるのであってテレビに出力してみるのは
想定してません。」との事だそうで
残念ながら大っぴらにレビューとして書くことは適わなくなった。
テレビに接続というがようするにテレビがモニタになるだけなので
別段 何が出来ない等の不具合があるわけではない。
(というかPCで出力している際は受像機はテレビではなくモニターなのだが…解せぬ)

ということでリビングPCとしてニコニコ動画やらYoutubeやら
webカメラを見るやらと活用することになった。
ニコ動のTOPを表示してみた
ニコ動のTOPを表示してみた


家族が釣り好きで時々ブラウザを起動しWEBカメラで浜の波の様子をみたりするので
テレビのような大きい画面でPCを操作できるというのは中々に好評でありました。(年寄りにPC向けモニタ等は酷なのであります。)


■5■ここがもうちょっと…

・拡張性能の低さ
超小型PCであるから拡張性能が低いのは十分に理解できるものがある
しかしこのご時勢にUSB2.0というのはいかがな物だろうか
記憶装置がmSATAでSSDしか搭載できないので
せめて大容量HDDを外付けで高速につかれれば嬉しかったのだが…

・HDMI2個いらないよね?
色々な使い方があるというのは理解できるのだけれども
HDMI、画面出力は1系統でも十分だったのではなかろうか?
あいたスペースに別の端子等があれば…と思うのは単にHDMIを2個使う道が浮かばなかっただけかもしれないが…

・サウンド出力が無い
HDMI経由でモニターから音を出すのを前提としているために
サウンド非対応のモニターだと別途USB接続のDACやら変換機、USB音源スピーカー等を買わないと
音を鳴らすことが出来ないのが残念。
HDMIポートを一つ潰してでも2チャンネルでいいからオーディオ出力が欲しかった。


■■総評■■
処理性能は超小型ながら素晴らしいものがある。
省エネCPUだからといって決して低性能というわけでもなく
性能は一定水準を越えているのでマルチメディア用途としては今後数年間ならば実用面において困る事は無いとおもう。
NUC、Next Unit of Computing という名称に恥じない汎用的な性能があり
使い方の可能性は多岐にわたる。
超小型な筐体なために設置場所を選ばず、尚且つドライブレスなために持ち運びも容易、尚且つ省エネなので気にせず使う事ができ、
付属のマウンターでモニタの後ろに背負わせ、スタンダードに省スペースPCとして使ったり、
リビングのテレビに繋いでみたり、店舗において情報サービスに使ったりと、
活用の幅は個人個人が思いつくだけあるといえます。

USB2.0やサウンド出力が無い等の不満はあるものの
手堅く纏まった性能バランスに優れる第一世代NUCキットであると言えます。

28人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (3)

  • れいんさん

    2013/02/08

    テレビにつないで
    お気軽に楽しめますね。
  • かじじさん

    2013/02/11

    れいんさん
    コメントありがとうございます~
    小さいから使いたいときだけ接続~ってできるので便利ですよ~

    Hiroさん
    コメントありがとうございます~
    サウンド出力さえあればパーフェクトでしたのに
    ほんと惜しいです(^^;

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