2年半前にスマホの通知を読み上げてくれるヘッド(イヤー)セットマイクのクラウドファンディングがあり半年後にリターン品を手にしたのですが、その時はハードはそれなりだったのですが読み上げ機能がとても残念でした。
読み上げ時の抑揚がおかしいのはともかく、一般的な漢字の読み間違えや読み上げ対応アプリの少なさ等々、細かい所をあげるとキリが有りません。
それでも誰から電話がかかってきたかをスマホの画面を見る事無く分かるのはとても便利でした。
ただしこの時はイヤホンを接続していない時にも読み上げられてしまうというトンデモ仕様で、その後アプリの更新も無かったので使わなくなってしまいました。
漢字の読み間違えは開発元が韓国企業だったので仕方が無い所もあったのでしょうが、その後のフォローがどうなるか分からないのはクラウドファンディングの怖い所の一つですね。
当時はスマホにかかってきた電話はすぐに気づくようにとスマートウォッチを併用していたので、その後スマホの通知を読み上げしてくれる機能を持ったイヤホンの噂を聞いてもイマイチ食指が伸びませんでした。
ところが先日 Twitterで Palm界の神様こと山田達司さん(Hacker Dude-san)が、Zeenyという通知読み上げアプリが今のところ一番だとコメントされていました。
そして同社が販売しているフルワイヤレスイヤホンの「Zeeny Lights」が 4,400円という価格を知り、衝動買いしていました(^^;
ただ、私は普段周りの音が聞こえるようにと耳の穴を塞がないタイプのイヤホンを使っており、
また耳を塞ぐ(カナル型)タイプのモノだとすぐに耳から外れてしまうのであえて選んでこなかったのに、本品はカナル型です。
それでも神様がお薦めしているんだから買わないって手は無いです。
「Zeeny Lights」の大きな特徴は
・フルワイヤレス
・スマホ通知読み上げ機能
・ワイヤレス充電対応(付属ケース)
・タッチ操作
・エコーキャンセル、ノイズ除去付きマイク
があげられます。
手元にワイヤレス充電(Qi)出来るモバイルバッテリーが増えてきたのに常用している Qi対応機器が無く、このワイヤレス充電対応も購入理由の一つです。
仕様は以下の通りになっています。
本体バッテリー容量: 3.7V 55mAh / バッテリーケース容量 3.7V 400mAh
バッテリーパフォーマンス: 連続音楽再生 8時間
Bluetoothバージョン: 5.0
Bluetoothプロファイル: A2DP, AVRCP, HFP, HSP
最大同時接続数: 1
Bluetooth接続: Classic Bluetooth, BLE
音声コーデック: SBC, AAC, Qualcomm aptX
インピーダンス: 16Ω
周波数: 20Hz – 20,000Hz1
【外 観】
地味な外側に対し、フタの内側のオシャレ(派手?)な箱だこと(^^
本体(イヤホン)の他、ワイヤレス充電対応ケース、イヤーチップ 3種類(装着済み含む)、充電ケーブル(MicroUSB)、ステッカー、説明書(英語・日本語)が付属します。
マグネットが内蔵されており、形の通り置くとピタッと収まります。
イヤホン内側に”L”、”R"の刻印がありますが、ハッキリ言って見えません。
ケースから抜き出してそのまま左右が一緒なのですぐに慣れるでしょう。
リングの内側がマルチファンクションボタン(タッチ操作部)になりますが、タッチ操作って認識されたがどうかが分かり辛くて苦手なんですよね。
見ながら触れないところは、軽く沈む等の感覚で分かる様なオペレーションが欲しいです。
イヤーチップはこんな感じで、引き抜いて交換します。
ワイヤレス充電は、ケースのみでもイヤホンを入れた状態でも可能です。
ケースとイヤホンが両方とも満充電で無い時には、イヤホンから充電されイヤホンが満充電になってからケースが充電されているようです。
イヤホンの充電時にはリングがオレンジ色に点灯します。
ケースの充電時には上部の充電レベルLEDが順番に点滅して、全て点灯すると充電完了です。
上の写真ではイヤホンの充電が完了し、ケースが半分充電されたところです。
【アプリケーション】
音楽を聴くだけ、通話をするだけならばイヤホンを Bluetooth接続するだけで使えますが、通知読み上げ機能を使うにはアプリケーションを入れなければなりません。
そして本体購入直後に気付いたのですが、通知読み上げを行う「Zeeny 音声通知アプリ」は他メーカー製の Bluetoothイヤホンでも使う事が出来ます。
「こんな事ならイヤホンを買わなくても良かったじゃん」とか少し思ってしまいましたが、やはり一部機能制限があり(後述)、フル機能をを使うならば Zeenyシリーズのイヤホンでなければなりません。
先に「Zeeny Lights」をスマホ(今回は Android)と接続しておき、「Zeeny 音声通知アプリ」をインストールして起動すると
ホーム画面が開き、音声が流れてきます。
ホーム画面に表示されている項目毎に読み上げられています。
ホーム画面には音声再生されたものが履歴として残っていきます。
そして、画面左上の三本線をタップするとメニューが左側に開きます。
上から順に見ていきます。
詳細は省きますが各項目の右側をタップしてトグルを右側(上記の状態)にするとそれぞれの機能が有効になります。
「アプリリスト」では通知に上がってきた内から読み上げを行わない(行う)アプリの取捨選択が出来ます。
またアプリを選択するとそのアプリの全通知が読み上げられてしまいます。メール等で読み上げを行いたくない通知(相手等)は、個別に[ミュートフレーズ]として登録しておく事で、読み上げを行わない事も出来ます。
「デバイス」では Zeenyシリーズが接続されている場合、画像とファームウェアバージョンまで表示されますが、他メーカー製イヤホンが接続されている場合は[Zeenyデバイスが接続されていません」と表示されます。
ちなみにホーム画面の最下段には接続されているデバイスの名称が表示されています。
「設定」では他メーカー製イヤホンが接続されていた場合は、[音声エンジン]から[VoiceTextユーザー辞書]までがグレー表示され設定を行えません。
VoiceTextとは、HOYA社の音声合成エンジンで明瞭で聞き心地のよい音声出力が行えます。
VoiceTextはハードに対しライセンスを取っているため使用できないとの事ですが、VoiceTextをオフした状態と聞き比べてみると確かに抑揚など違いが感じられます。
また漢字の読み間違い(特に固有名詞など)があった場合にユーザー辞書登録を行う事も出来ます。
他メーカー製イヤホンを接続した場合に使えないのは VoiceTextだけですので、通知読み上げ機能に興味がある方はぜひ「Zeeny 音声通知アプリ」を使ってみる事をお奨めします。
さすが神様の一押しだけあります。
そしてレビューには後々のマニュアル代わりに操作方法までよく記載するのですが、アプリ内に操作方法が載っているので現物(スマホ)があれば操作に迷う事はありません。
「アプリについて」にある[チュートリアル]をタップすると、操作説明画面が表示されます。
→→
イヤホンの機能としては、音量調節や音楽再生時のスキップや戻るといった機能が無く残念です。
Zeenyシリーズには定価で4倍程するカナル型の「Zeeny TWS」とネックバンドタイプの「Zeeny」と「Zeeny All Black」という製品があり、「Zeeny Lights」は VoiceTextを試してみる事の出来る廉価版という位置づけでしょう。
【動作について】
フルワイヤレスイヤホンを使ったのは初めてなので、挙動について記述します。
◎ペアリングについて
初回充電ケースから取り出すと、自動でペアリング待受け状態になります。
スマホの Bluetooth画面から「Zeeny Lights /L /BLE」を探して接続すれば、ペアリング完了です。
次回からはケースから取り出せば、自動的に接続されます。
基本的には上記の様に片方(L)がペアリングされるともう一方(R)もスマホに登録されるよう促され(「Zeeny Lights /R /BLE」が追加される)、両方のイヤホンから音が出るようになります。
ただ Bluetooth画面ではペアリングされたデバイス欄に両方表示されますが、実際にスマホと接続されているのは片方だけになります。画面上では接続されている方に「通知とメディアオーディオに対して接続済み」と表示されるので分かるのですが、この片方のみ接続されるのが左右(L or R)が定まっていません。
「別に両方から音が出るならどちらでも良いのでは?」と思われるかもしれませんが、現在時刻を知るために 2回タップする操作はスマホに接続されている方のイヤホンからしか出来ません。その他の操作は左右どちらのイヤホンでも行えるので、面倒な仕様です。
◎電源操作について
前項にも少し被りますが、イヤホンをケースから取り出すと自動で電源が入ります。またケース外で明示的に電源を入れる場合は、マルチファンクションボタン(MFボタン)を1秒押します。
ケースに装填する事で電源が切れ、充電が始まります。ケース外で明示的に電源を切る場合は、MFボタンを 5秒押し続けます。
ケース外で電源の ON/OFF方法は上記の様にマニュアルに書いてあるのですが、どうもうまくいきません。何度やっても電源がOFFに出来ません。紙のマニュアルとアプリ内の操作方法と違っているところもあり、ケース外での電源の ON/OFF方法も違うのかなぁ?
現在電源の ON/OFFはイヤホンをケースから取り出す/装填する方法でのみ行っています。
◎充電について
本体を充電するにはケースに装填します。充電中はリング(LED)がオレンジ色に点灯し、充電が完了すると消灯します。
ケースを充電するにはケーブルから充電するか、ワイヤレス充電で行います。ケースにイヤホンが装填されている場合、先にイヤホンから充電されイヤホンが満充電になるとケースの充電に移ります。
◎接続時動作について
スマホに再接続した時には「おかえりなさい」とアナウンスがあった後に
現在時刻、次の予定、スマホのバッテリー残量
が通知されます。MFボタンを 2回タップした時と同じ内容になります。
イヤホン本体はイマイチだが、アプリケーションがとても便利です
イヤホン自体の機能が少ないですが、必要最低限の機能は付いており音質もそれなりなので価格的にも納得できるのですが、音切れが酷く使い物になりません。
というか、使うほどに音切れが酷くなってきている?
ただネットで調べてみても同様の現象が見つからず(以前のファームウェアではあったようですが)、うちの環境の問題なのか???
SONY製の Bluetoothイヤホンの場合は音切れはほとんど発生せず「Zeeny 音声通知アプリ」も使えているのでよく分かりません。
このまま SONY製イヤホンでもいいやとなるかと言うと、VoiceTextの聞き取り易さは捨てがたいです。
一度メーカーの方に問合せを行いたいと思います。
そしてスマホの通知を読み上げる「Zeeny 音声通知アプリ」はとても便利で、ずっと Bluetoothイヤホンを繋げていたいくらいです。
スマートウォッチで通知がきたら画面を見るという動作が必要ですが、読み上げてくれるのですから目線も動かさず作業を中断されません。
また私が使わないので記載しませんでしたが、メール等通知が着たものに対して音声で返信する事も出来ます。
前にクラウドファンディングで触れた読み上げアプリとは雲泥の差で、こうだったら良かったのにという所が全て改善された感じです。
ただ通知の読み上げで悩ましいのが、通知を読み上げて欲しいアプリ内で読み上げを行なわないようにするのに単語を指定するという方法です。
指定した単語がタイトルや内容に含まれているとその通知は読み上げませんが、LINEや Twitterだとこの方法ではほとんど除外できません。
むしろ読み上げて欲しい単語を登録し特定の相手からの通知のみ読み上げて欲しいです。もし Twitterでバズっちゃったらずっと読み上げられっぱなしになりかねません(まぁ私がバズる事は無いだろうけど)。
LINEだったら特定の相手やグループのみ読み上げて欲しいです。
それとバッテリー残量の読み上げの件ですが、スマホの残量も気になりますがイヤホンのバッテリー残量も気になります。残り僅かになれば分かりますが、任意に分かる方法も欲しいですね。それこそ、バッテリー残量の通知時にスマホとイヤホンの両方を教えてくれると良いのですが。
音切れの件と併せて要望もあげておきますかね。
何か進展がありましたら追記したいと思います。
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購入金額
4,400円
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購入日
2020年03月13日
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購入場所
Amazon
atsuo@tokyoさん
2020/03/17
Bluetooth製品で不具合のある場合は、よく再接続すると直る事があるので試してみました。
が、やはり何度やってもダメです、と思っていた 4回目のリセット&再ペアリングした時に、しばらく接続させていましたが全く音切れしません!
これで直ったかと「Zeeny 音声通知アプリ」を開いて「デバイス」のところを見てみると[Zeenyデバイスが接続されていません」になっていました...
ホーム画面の最下段にもデバイス名が表示されていません。
更にスマホの Bluetoothの項を見てみると通常「Zeeny Lights /L /BLE」のはずが、「Zeeny Lights /L」となっており、 [/BLE]がありません。そもそも「Zeeny Lights /L /BLE」の方が正しいのか分かりませんが。
それでも通知読み上げも行われているのでこのままでも良いかとも思ったのですが、一旦イヤホンをケースに戻し終了させ再接続すると、また音切れが発生してしまいました。
Bluetoothの項を見てみるとまた「Zeeny Lights /L /BLE」となっています。
[/BLE]が何なのか分かりませんが、この辺が関係しているのかなぁ。
ただ音切れしなかった時は「Zeeny 音声通知アプリ」が認識していなかったので、こちらとの相性が悪い感じですね。自社製のアプリなのに....
とりあえずこちらの情報を問合せ時に伝えて、回答を待ちます。