ジンバルカメラの「DJI OSMO POCKET」を初めて見たのは、2018年の忘年会に後輩君が持ってきた時でした。
動画を見せてもらうとこんな小さなジンバルの機構で驚くべき滑らかさでした。手ブレはおろか被写体を追っていくのに映像がブレないので見ていて疲れません(上下動は 3軸ジンバルでは消し様が無いですが)。
何でも欲しがるぼくちゃんはすぐに欲しがるのですが、型落ちとはいえ既に持っている GoProとの使い分けや価格を考えるとなかなか手は出せません。
スタビライザーに関しては以前より興味を持っており、アナログなモノから
電動の GoPro用
スマートフォン用
と購入してきて、滑らかな動画を撮るだけなら環境は揃っています。
ただしアナログのモノはある程度の練習が必要で技術が必要です。かなり練習しないと、効果すら感じてもらえません(結局私は納得のいく動画は撮れませんでした)。
そして電動のモノなら撮影時は上下動だけ気を付ければ技術はいりませんが、アナログのモノ同様カメラを装着時にまずバランスを取らないといけません。
それと最近のモノだと折り畳めて小さく持ち運べたりしますが、コイツの場合結構大きいのでわざわざ撮影するぞと決めて持っていかなくてはなりません。ちょっと思いついた時にサッと撮りたいなんて時には手元に無いので、どんどん使用頻度が落ちてしまい現在ほとんど使っていません。
(スマホの手ブレ補正機能が良く歩いて動画を撮影しない時には必要なくなったのもありますが)
「DJI OSMO POCKET」ならば出かける時にちょっとカバンに入れておいても邪魔にならず、あれだけ滑らかな動画が撮れるのですから買わないと決めていてもずっと気になっていました。
欲しいと思い出す度に「滑らかだけど画角が狭いしなぁ」(画角 80°)とか「Wi-Fi(無線)でスマホから撮影出来ないしなぁ」とか、とにかく買わない理由をわざわざ考えていました(^^;
そして 2019年の秋頃になるとクラウドファンディングで「DJI OSMO POCKET」よりも安価で、似た形状のジンバルカメラがクラウドファンディングでいくつか出てきました。
この時は、気持ちが揺らぐものの決定打が無くスルーしましたが、12月になって「FIMI PALM」(本品)という「DJI OSMO POCKET」の半額程度なのに優っている点が多いジンバルカメラがあるという記事を見つけました。
FIMIは Xiaomi(シャオミ)の系列会社で、主にドローンを作っている会社でドローン搭載のジンバルカメラの技術を流用しているのでしょう。
GearBestの販売ページを見てみると「FIMI PALM vs OSMO POCKET」なんて、動画まで作られており対抗意識丸出しです(^^;
仕様を見ると「DJI OSMO POCKET」を買わない理由で挙げていた画角は 128°で申し分ありません。
そして BluetoothとWi-Fi内蔵でスマートフォンとの連携も問題ありません。
何よりビックリしたのが、電池のもち時間でした。
「DJI OSMO POCKET」がバッテリーが 875mAhで連続使用時間が 140分のところ、「FIMI PALM」はバッテリーが 1000mAhで連続使用時間が 240分もつと言うのです。
まず私の利用状況では 1回の撮影で電池切れを心配する必要は無さそうです。
これに加え地味に便利そうなのが、「FIMI PALM」の背面には三脚穴があり、別途オプション品を必要とせず三脚などに装着出来ます。私の場合、GoPro用の装備が揃っていますので本体のみで色々な撮影が出来そうです。
更に時期を同じくして GearBestで通常販売価格が 22,179円のところ、予約金を 1,109円を入れる事で 5,545円値引きするというキャンペーンをやっていました。
トータルで 2万円を切るのならばとすぐに予約してしまいました(^^;;;
12月4日に予約金を払うと、残金は1月9日から一週間以内に入金するようにとの事でした。
値引きもあったので、配送には DHLを指定し保険も掛けたので配送料に 1,412円かかりましたが、残金 16,937円を支払い、トータル 18,046円で購入出来ました。
その後早めに予約出来た人には 1月半ばから出荷が開始されていたようなのですが、ちょうど新型コロナ騒ぎと春節が重なり、私の手元に届いたのは 3月16日なってしまいました。
購入経緯では「DJI OSMO POCKET」より優っているところばかりを上げましたが、この価格差ですから劣っている点もあります。
まずセンサーサイズが少し小さく「DJI OSMO POCKET」が 1/2.3インチのところ、1/2.6インチで、この為か F値も「DJI OSMO POCKET」が F2.0のところ、F2.4と若干暗くなります。
後、4K撮影時に「DJI OSMO POCKET」のフレームレートが 24/25/30/48/50/60fpsで撮影出切るところ、「FIMI PALM」では 30fpsのみになります。
4Kで撮影したくて、夜間の撮影を主にしたいのならば「FIMI PALM」は選ばない方が良いかもしれません。
【外 観】
箱の強度は弱く、ネットで探すと皆さん箱が潰れて届いた方もいたようですが、多少潰れても隙間が多くクラッシャブルゾーンとしてうまく機能していたかもしれません。
内容物はシンプルで、本体の他 USBケーブルと説明書(中国語・英語)だけ入っていました。
本体サイズは 30.5 x 22.7 x 127.0 mm、重量は 120g です。
液晶のすぐ左下には、インジゲーターがありすぐ右の穴がマイクになります。
その左下が5方向ジョイスティックと右が電源/シャッターボタンになります。
レンズを保護するキャップは横から押し込んでいるだけで、将来的にスカスカにならないかちょっと心配です。
三脚穴は結構上にあるので、装着する三脚ネジ側のパーツ等が大きいとカメラの回転に干渉してしまうので注意が必要です。
側面に microSDカード端子とストラップホールがあり
USB Type-C端子は底面にあります。
これでは机に置いて充電しながら撮影が出来ないので、側面に端子があった方が便利だったかも。
もっとも充電しながら撮影するようなシチュエーションだと、ミニ三脚や別途機材を使うだろうからそれほど気にする事では無いですかね。
詳細な各部名称図が製品ページにあったので掲載します。
【画面操作の様子】動画
基本操作は、撮影時は物理ボタンで行い
設定はタッチパネルから行います。
メイン画面から下にスライドさせると、各種設定メニュー
上にスライドさせると、再生画面
左右にスライドさせると、モード切替になります。
各種設定メニューで左右にスライドさせ項目をタッチすると各項目の設定内容に入りますが、メニューの上階層に戻る方法なく(見つからず)、画面を上にスライドさせる事でメイン画面まで一気に戻ります。
動画を見てもらうと分かりますが、スライド操作は比較的反応が良いのですが、タッチ操作の反応がイマイチで[OK]ボタンなど小さいエリアはとてもタッチし辛いです。
上の動画は撮影モード(カメラの動き)切替の様子です。
この様な大きい範囲のタッチでさえイマイチです。
次に固定モード(Gimbal Lock)時のカメラの動きを見ていただきます。
撮影ブースと撮影用カメラの位置の関係で横方向の動きが小さいですが、レンズがしっかり一定方向を向いているのが分かると思います。
古いジンバルだとカメラの動きに伴ってモーター音が聞こえる様な事もありましたが、現在のジンバルカメラでその様な事はありません。
それよりも手持ち部分にマイクが付いているので、身体に近づけて持って服ズレの音やどこかに擦った音まで入ってしまうので、外部マイクをぜひ使いたいところです。
「FIMI PALM」の仕様にはベースを使う事で 3.5mmステレオマイクを使えると記載されているのですが、現時点(2020.3.26)では販売されている事を確認出来ていません。
試しに汎用の Type-C → 3.5mmステレオミニプラグ変換ケーブルを使用し外部マイクを試してみたのですが使えませんでした。
早く販売されると良いのですが。
【サンプル動画】
まず雨の日の車中助手席から撮影したものと夜間に浅草の脇道で徒歩撮影した動画をアップします。
音声も入れていたのですが、家族同士の会話ばかりなので音楽と差し替えさせていただきました。
元動画は、解像度 1080P/60 、その他はデフォルトで撮影しています。
全体的に暗めな代わりに見た感じに近い色で撮れています。
設定には HDRもありますし ISO値の指定も出来ますので、機会があったら設定を変更して夜間撮影出来たら追加したいと思います。
続いては夕方に川べりの桜並木の下を右手で自転車を押しながら左手でカメラを持ち、左手上空に向け徒歩撮影してみました。
元動画は、解像度 1080P/60 ピッチロックモード、その他はデフォルトで撮影しています。
オプション品を早く出して欲しい
最初に書いたように 4K動画を中心に撮影したいのでないならば、単純比較で「DJI OSMO POCKET」に優っている点も多く、とてもコストパフォーマンスが高い機種です。
電池のもちに関しては他のアクションカメラを含めても優秀過ぎです。
手に持って撮影するだけならば無線(Wi-Fi)機能はあまり必要ないかもしれませんが、三脚穴を使いバッグのベルト等に取付けたりすると映像を確認するのに必須になるでしょう。
当初の思惑通り、外に出る時にはカバンに入れておいても邪魔になりません。気が向いたらサッと出して撮影し、小さいので悪目立ちもせず自然に撮影も出来ます。
発売当初はオプション品は全く見かけませんでしたが、カメラが到着したころにはサードパーティを中心に専用の保護シートやブラケットなどが販売されており(色々取り寄せ中)、是非早々に外部マイク装着オプション(ベース)を販売して欲しいところです。
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購入金額
18,046円
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購入日
2020年03月16日
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購入場所
GearBest
kaerkiさん
2020/03/26
私はそんなことできない理由で即買いましたw
小さいのはいいですね。持ち出しやすそう。
iPhoneって容量デカイとPCに転送できなくて数日悩みました。
これはSDカードなので便利そうです。
atsuo@tokyoさん
2020/03/26
大きいと持ち出すのも面倒臭くなってきてしまいます...
スマホ用のスタビライザーも購入して少ししたら
折りたたみ式のモノが出てきて「そのサイズだったら
もっと持ち出すんだけどなぁ」とずっと思っていました。
まぁきっと、それも「DJI OSMO POCKET」を知った
時点で「あれだけ小さかったらなぁ」と無いものねだり
するんでしょうけど(^^;;;
PCメインで使っているとスマホからの動画の転送が
面倒ですよね。
今使っている HUAWEI P20 Proの手ブレ補正が凄く
動画を手ブレ無く撮れるので、コレでいいじゃん!
とか思ったら、私も転送で躓きスマホで動画を撮るのを
やめました(^^;
娘なんかはちょこちょこ iPhoneで動画を撮っていますが
そもそも PCに転送するって頭が無いですからね。
それこそ移行する時どうするつもりなんだ?って感じですが。
aoidiskさん
2020/06/28
「FIMI PALM」価格抑えられていて、ちょっと使ってみるにはいいかな と感じていて
どうかな?
いいですね。
カメラだとほしいという画 タイミングとるのが悪いのでしょうね。よく逃すんです。
そんなで 資料作りの写真は動画から切り取るというのが 今のところしてるんです。
※雰囲気が分かる感じでいいので精細で細部が分かるに超したことないのですが、今のところ其処まで求められていないしなと・・・
このサイズ 収納 機動力 使い勝手 そして価格
いいですね。
atsuo@tokyoさん
2020/06/29
このサイズだと撮影していても悪目立ちせず、動画から必要な部分だけ
画像を抜くってのは向いてますよね。
まぁ GoProライクなカメラもありますが、ジンバル(手ブレ防止)機能
が付いて、これだけ低価格なのはなかなか無いですが。
去年の秋辺りから「DJI OSMO POCKET」ライクなジンバルカメラが
いくつか出てきていましたね。
各メーカー一長一短あり、私は 4K再生環境が無く夜間もほぼ撮る事が
無いだろうからと、広角&バッテリーのもちの良い本品に決め満足して
います。
面白いところではカメラのヘッド部を90度回転させ、スマホの縦撮りの
様に撮影出来るものも出てきていますね。
そして当初はオプション品が少なく嘆いていましたが、マイク変換
コネクタもいつの間に発売されており、他のオプションと共に拡充
させています。
ただこのコロナ禍で外出できず全く使えていないのが残念なのですが...
最近ZIG活が滞ってしまっていますが、購入したオプション品の
レビューもしないとな。