常用を開始し始めてから数ヶ月のiPhone 15 Pro
だが、今までと比較してカメラ性能が上がり、それに比例して撮った写真が大きく容量を食うようになってしまった。さらに、iPhone Xと比べると望遠側のレンズも強化(光学2倍52mm相当⇒光学3倍77mm相当)されたこと、およびiPhone自体の写真補正のレベルも熟成されたことにより、もはやマクロ接写以外は手持ちのコンデジ
の画質を完全に凌駕しているので、写真をiPhoneで撮ることが多くなった。加えて、今までのセオリーを破って、今回はその時点で販売されている最大容量のiPhoneを購入してないこともあって、以前に比べて「iPhoneの容量が写真で喰われる」事態になってきた。
それに伴い、写真をPCに移す作業も大仕事になって、実行が億劫になる。かといって、これを貯め続けるとX
の時のように、故障時にすべての写真が救い出せなくなる。
ただ以前はWindows PCとiPhone間は、ファイルの有線での直接のやり取りができず、Cloud経由やiTunesを使った不自由なファイル転送だったが、今回のiPhone 15シリーズから、外部有線接続端子が、悪名高きLightningから汎用的なType-Cになったのもあって、PCとUSBケーブルで繋ぐだけで、Android端末のようにPCからiPhoneの中身が観られるようになった。
しかし、USB接続SSD(HDD)のように、両方向すべてが自由にファイルを行き来させることができると言うよりは、Android DAPを繋いだときのようにファイルの動きにちょっとクセがある。
iPhone内部の写真を引っこ抜いて、PC側のストレージに移して容量を確保する...という操作だが、写真の「コピー」は問題なく出来るものの、「移動」に関しては、途中で動作停止してしまうことがある。
Android DAPに曲を移すときも、空の状態のフォルダに曲のFLACファイルを放り込むのは何の問題なく出来ても、すでに同名の曲があるときに「上書きで塗り替える」というのは、Windows PCと外付けUSB SSD(HDD)のように「上書きしますか?」「はい」で簡単にできるのではなく、ちょっと引っかかったり、上手く上書きできなかったりするので、やはりWindowsのファイル管理とは違う部分があるのだろう(おま環かもしれんが)。
そこで、せっかくLightning端子からType-Cという汎用端子になったので、iPhoneから写真ファイルをUSBメモリ類で引っこ抜いてみるのを試して見ようと。
以前Lightning端子とUSB-A端子を持つメモリ
を使ってみたことがあるが、あのときはLightningが障壁となったのか、アプリ経由でしか使えず、「iPhoneの中をUSBメモリ専用のアプリからビューワーで覗き」「(アプリ内の独特の画面で)ファイルを指定してUSBメモリ内に引っ張り」「それをPCに挿し換えてフィルを移動させる」という動作で、使い勝手的には「Windowsのファイルコピペ」と比べると、格段に落ちる物だった。
しかしiPhone 15シリーズは、アプリを介さないでファイルのコピーが出来る。
そこで、いわゆるType-CとUSB-Aの両方の端子を持つUSBストレージを手配した(自分のメインPCはType-C黎明期のM/Bなので、Type-Cポートがリアパネルに一つしかないため、前面で抜き差しするためには、USB-A端子が必須)。
で、今回はUSBメモリではなく、USB SSDにした。
...というのも、単なるUSBメモリ、特にUSB2.xクラスのUSBメモリは、今ではとても安くなっているが、Type-CとUSB-Aの両方の端子を持つタイプはすべてUSB3.xクラスの速さに対応していて、ダブル端子の構造の複雑さもあってか、結構高い。
USBメモリでも、128GBで2,000円超、256GBで3,000円弱くらいするため、1ランク容量を落とせばSSDに手が届いてしまうので、ここは速さを追求してみようと。
モノは、MOVE SPEED(深圳市移速科技有限公司)のV Series Type-A/Type-C両対応SSD。Amazonでは、容量128GBから2TBまでラインアップされているが、これは最小の128GB(YSUYV-128GSN)。
「ケース付き」とは記載があったが、さらにUSB-A⇔micro-Bの変換アダプタも付属していた
金属製でしっかりとしたボディ。跳ね上げ式のカバー(キャップ)が端子をガード。
金属性の跳ね上げるタイプのカバーは、紛失・破損の恐れはないが、挿しづらいことも...
付属のケースには、USB-A⇔micro-Bアダプタも収納できる(↑底に入れた状態)
速度取ってみた。
まず、メインPCのM/B、ASUS ROG ZENITH EXTREMEのバックパネルにある、USB 3.2 Gen2(発売時期の関係からカタログ上はUSB 3.1 Gen2の表記だが)のType-A ポートとType-C ポートに、YSUYV-128GSNのUSB-A端子とType-C端子をそれぞれ挿して計測してみた。
【USB-A接続-USB 3.2 Gen2-】
【Type-C接続-USB 3.2 Gen2-】
一応公称ではRead最大520MB/s、Write最大450MB/sが謳われているのだが、Readで75%、Writeで85%くらいしかスピードが出ていない。
ASUS ROG ZENITH EXTREMEは、2014年制定のType-Cが装備され始めてから初期のM/B(2017年8月発売)。混乱を呼んだUSB3.x世代の命名法の最終最悪の名称=「USB 3.2シリーズ」の制定(2017年9月)より前(だからASUS ROG ZENITH EXTREMEのカタログや説明書ではUSB 3.1シリーズとしての命名法でポート名称が記載されている)。
もう少し新しい規格のUSB 3.2 Gen2やType-Cが「こなれた」世代の機材でも検証しようと、2021年7月発売のhp Pavilion Aero
でもスコア計測してみた。
hp Pavilion AeroのUSBポートはAとCで速度が違う
hp Pavilion AeroのUSBポートは、USB-A形状の端子がUSB 3.2 Gen1(5Gbps)、Type-C端子がUSB 3.2 Gen2(10Gbps)と速度に差がある。メインPCでは差が付かなかったUSB-A接続とType-C接続だが、こちらで差が出るようであれば、速度問題はポート依存、差がなければ本SSD依存ということで....
【USB-A接続-USB 3.2 Gen1-】
【Type-C接続-USB 3.2 Gen2-】
USB-A≒Type-Cなので、メインPCに比べての若干の低下はポート規格起因ではない
結果としてあまり変わらないので、やはり問題はSSD側か。実測が、カタログスペック通りには出ないことはよくある世界だが、ネットの情報だともう少し出ているので(256GB版のデータだが、ほぼ公称値)、もうちょっと行ってもらいたかったところではある。あと使うと筐体が結構熱くなるので、低温やけどなどには注意。
品名が「逸V」といのは、この性能のこと...イエナンデモアリマセン
使用感の方は、アプリ経由でないとなにも出来ず、そのアプリからの「見通し」が独特で見づらかったLightning/USB-A両端子装備メモリに比べると、わかりやすい。
ただiPhone側からの操作は、Windowsのようにいくつもウインドウを開いておけないし、フォルダのツリーの位置関係がわかりづらいので、写真ファイルのコピーで操作階層が深くなるのは仕方ないか...。
【iPhoneからの写真ファイルコピー要領】
①iPhoneの「写真」でコピーしたい写真を「選択」
②選択肢終えたら、左下の「追加・共有・保存」をタップ
選び終わったら、四角に上向き矢印の「追加・共有・保存」ボタン
③次画面で「“ファイル”に保存」をタップ
④一番上の「場所」の表示が「MOVESPEED」ではなかったら「ブラウズ」をタップ
例は「iCloud Drive」だが、場合によっては違うこともあり
⑤ブラウズ画面で「MOVESPEED」を選択
ちなOneDriveに上げたいときもこの画面でOK(OneDriveアプリ側からも操作できるけど)
⑥一番上の「場所」の表示が「MOVESPEED」に変わったことを確認して、右肩の「保存」
⑦コピー完了
...という感じ。
これは「移動」ではなく「コピー」なので、容量を空けるためにはiPhone側の写真を「消す」作業をしなければならない。しかし、PCとUSBケーブルを繋いでファイルを整理しても、コピーはまず失敗しないが、移動は時々途中で止まることもあるので、その時に途中で停止した「ファイル移動」を「どこまで上手くいっていたか」を調べて再開するのは、ファイルコピー数が多いときにはかなりの手間(必ずしも名称順にコピーがされるわけではないので)。そのような手間をかけるのであれば、このスティック型SSDを使ったコピー作業はPCレスで出来るため、電車乗っているときなどにポチポチコピーして、コピー作業が終わったらiPhone側の写真を「全消し」する運用にすれば、写真管理もスキマ時間に出来る。
そういう意味ではケース付きでもあり、持ち出しやすいiPhone写真整理ツールです。
【YSUYV-128GSN仕様】
容量:128GB(119GiB)
pSLC-Cache:約8GB
Read speed:520MB/s
Write speed:450MB/s
接続形式:USB Typ A+C
保証:5年間
付属品:ケース(製品情報記載あり)、USB-A⇔micro-Bの変換アダプタ(同なし)
本国では「逸V」という残念な?ペットネームを付けられているが...
たしかに実測は公称には届かない。
13ゲーム差...うっ....
USB-AとType-Cの両方が使えるので、前面にCポートがないPCを母艦にしても使いやすい
一方、二種の端子対応のUSBメモリ/SSDの形式はいくつかあるが、跳ね上げるタイプの端子の保護機構(いわゆるキャップ)は、PC側のUSBポートの並び方次第では使いづらいか。
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購入金額
2,979円
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購入日
2024年04月12日
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購入場所
MOVE SPEED(Amazon)
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