以前、アナログプレイヤーとしてKENWOOD KP-9010を中心に使っていた頃は、KP-9010のトーンアームの仕様上、ヘッドシェル込みの総重量24g以下のカートリッジを使う必要があったため、単体重量で約18gのこの製品を使う機会は滅多にありませんでした。
もう1台のYAMAHA GT-2000は総重量33gまで対応していたのですが、そちらに合わせるとKP-9010で使えないカートリッジが続出してしまいますからね。
KP-9010の時代には、カートリッジの重量が約5gと軽く、その上高剛性ヘッドシェルとの相性が良いZYX R50 Bloomや、YAMAHA MC-4を使うために買ったことがある程度でしょうか。それ以外の場合には、同じシリーズで重量約15gのAT-LH15/OCCを主に使っていました。
しかし、今年KP-9010をTechnics SL-1200Gに入れ替えたことから、この状況が随分変わりました。
SL-1200Gのトーンアームはサブウェイトに対応していて、添付の最大のサブウェイトを装着することで、総重量28.5gのカートリッジに対応することが出来ます。そのため、今までは24gの制約でAT-LH18/OCCを使うことが出来なかったカートリッジでも組み合わせることが出来るようになり、剛性の低いヘッドシェルが付いたカートリッジについては徐々に入れ替えを始めています。
その過程で気付いたのですが、最近AT-LH18/OCCの実売価格が下がってきているのです。同じシリーズのAT-LH13/OCCやAT-LH15/OCCはそれほど下がっているわけではありませんので、AT-LH18/OCCは18gの重量がネックとなり対応できるプレイヤーが少ないことが原因ではないかと思っていますが、詳しいことは判りません。
ただ、今後audio-technica自身がリリースするカートリッジも含め、このヘッドシェルが使える環境は減っていくことになるようです。先日audio-technicaのスタッフの方に伺った話では、特に製造中止の予定は無いとのことでしたが、そうなると生産完了となってもおかしくは無いということで、ストック品を仕入れておくことにしました。それが今回の購入分となります。
実売価格5千円前後で、この品質は他に無い
今回はAmazonで注文しましたが、マーケットプレイス扱いの品であり、コジマが販売していたものを購入しています。
貼付されているシール類と印刷部分を除けば、外装はaudio-technica製の他のヘッドシェルと共通となっています。
本体にも印刷されている通り、technihardと呼ばれる素材で製造されています。technihardは特殊アルマイト材であり、通常のアルマイトやアルミ材と比較して、剛性や表面硬度に優れているとのことです。なお、このシリーズのリード線部分は、型番の/OCCが示す通り、PCOCC材を採用するAT6101相当品です。このリード線はそこそこの性能は持っていますので、取り敢えずカートリッジを取り付けて音質を体験するには充分でしょう。もっとも、プラスアルファを求めるのであれば、もう少し高価なリード線が必要になってくると思いますが。
箱の中には、添付品として取扱説明書、アルミ製取り付け用ビス各種、オーバーハング調整用レンチが同梱されています。
この写真でシリンダー部の下に見えている、6角ナットを緩めることでシリンダー部が稼働してオーバーハング長を調整できるわけです。もっとも、注意して動かさないと長さがあっていても水平が取れていないと言うことになりかねない構造です。
他社でも当然ヘッドシェルは発売しているのですが、実売価格5千円前後の製品で精度も含め、これほどきちんと作られた製品はまず無いでしょう。かつてと比べれば少し値上げはされたのですが、依然として圧倒的なコストパフォーマンスの高さを見せつけてくれています。取り敢えずはリード線をKS-Remasta製のものと交換して保管しておくつもりです。
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購入金額
4,870円
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購入日
2019年11月09日
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購入場所
Amazonマーケットプレイス コジマ
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