レビューメディア「ジグソー」

色弱・色盲の人向けの、色覚を補正するサングラス“EnChroma”の実力とは



EnChroma Cxはアメリカの塗料メーカーEnchroma社が開発した、色弱・色盲の方向けの、色認識を補助する色覚補正サングラスです。

日本では色覚異常者は男性人口の5%となっており、20人に1人の割合ですので割と多いのです。
色覚異常といっても色の見えづらさには程度があり、色々な型に分類されます。

 

私も色覚に異常があり、緑と赤色の区別が付きづらいです。

よく誤解されるのですが、赤と緑が同じに見えるのではなく、単色であれば区別可能です。

しかし、紅葉のように緑と赤が混ざると見分けが付かなくなり(多いほうの色に埋もれる感じ)、また、黄緑と肌色の判別が付きません。

 

異常があるとはいえ、日常生活にそこまで支障があるわけではないので別に不自由ないのですが、はやり正常な色ってどういうものか、とても興味はあります。

色覚を補正するサングラスがあると知り、試してみることにしました。

 

なお、レビュー中で「色覚異常」というように、「異常」という言葉を使っていますが、個人的には異常ではなく個性だと思っています。
ただ、言葉的に「色覚異常」のほうがわかりやすいですし、このレビューでは異常で通すことにします。

更新: 2016/07/18

EnChromaを買おうと思ったきっかけ

EnChromaを知ったのは割と最近でした。
EnChromaで検索してみると、いくつかのサイトがありますが、engadgetが効果をわかりやすく説明しているのでお勧めです。

 

色弱者の色認識を助けるサングラス EnChroma Cx。特定波長をカットして3原色強調
http://japanese.engadget.com/2015/03/11/enchroma-cx-3/

 

実際に色弱の人がEnChromaを装着してみたのが、下記の動画。
サプライズでEnChromaをプレゼントした方の感想なのですが、はじめて見る「色」に感動の嵐。

 

人によって効果の差はあると思いますが、これほどに感動を呼ぶとなると、一度試してみたくなるものです。

更新: 2016/07/18

補正しないとどう見える?

まずは、下記の画像を見てください。

 

※We Are Colorblind(http://wearecolorblind.com/article/a-quick-introduction-to-color-blindness/)より

左が健常者、Deuteranがいわゆる緑色盲、Protanがいわゆる赤色盲の場合の見え方です。
私は赤色盲なので、Normal visionとProtanの差がまったく解りません。
また、他のサンプルでの見え方については、下記のサイトがわかりやすいかもしれません。

 

色弱シミュレーション
http://www.happycolors.net/simulation.html

といった感じで、色の見え方が違うのですが、生まれつきこのように見えている訳ですから、まったく違和感はありません。
この色の差を特殊加工のレンズでわかりやすく補正してくれるのが、EnChromaというサングラスです。

更新: 2016/07/18

EnChomaはどうやって補正しているのか

詳しくはEnChromaのサイトを見て頂くとして、わかりやすい画像がありましたので、紹介したいと思います。

EnChromaサイトより引用 http://enchroma.com/technology/


Normal Color Visionが健常者の見え方で、青、緑、赤のトライアングルがきっちりと分離されています。
これが、Red-Green Color Vision Deficiencyでは、赤と緑の三角が重なってしまい、色の差が見えづらくなります。これが色覚異常の状態です。

EnChromaはレンズ表面に施された特殊コーティングが特定の波長の光をカットすることで、緑と赤の三角の間にくさびを打ち込み、重なっている部分を分離させます。

これにより、赤と緑の区別が付きやすくなるのが、EnChromaレンズの最大の特徴です。

更新: 2016/07/18

購入前にテストしてみよう

EnChromaのサイトで、色覚についてテストすることができます。
最後に診断結果と、EnChromaでどれくらい補正できるのかが表示されますので、購入前にテストしてみることをお勧めします。

 

EnChroma
http://enchroma.com/

EnChromaのサイトにアクセスし、右上の黄色で囲ったColor Blindness Testをクリックしてテストを行ってみてください。
最後のresultであなたの見え方と、EnChromaで補正可能かどうかの診断結果が表示されます。

更新: 2016/07/18

さっそく購入してみよう

EnChromaはアメリカの企業で、米国サイトでしか販売を行っていません。

ですが、World Wideで発送が可能ですので、日本へ届けて貰うことも可能です。
たまたま訪問したときに、$50のディスカウントを行っており、しかもBrexitが決まった金融ショックで円が高騰している時期だったので、結構安く買うことが出来ました。
希にセールを行っていることがあるので、購入希望の方はチェックしてみるといいかもしれません。

 

 

EnChromaのサングラスですが、かなり種類がありますので、自分にあったフレームを選ぶと良いと思います。

今回は無難なHawkを買ってみることにしました。
フレームの色はシルバーとブラックが選べますが、今回は色が合わせやすいシルバーにしました。
レンズの濃さは3段階あるのですが、アウトドア、インドア両方での利用を考え、Cx-25 Outdoor/Indoorをチョイス。
車の運転などアウトドアメインの方はCx-14 Outdoorが良いと思います。

 

モデルにより、サイズの選択が可能です。
大は小を兼ねるということでExtra Largeにしてみましたが…USサイズのExtra Largeなのででかい!!!

私の顔には少し大きめ程度でよかったのですが、日本人の場合はLargeでもよさそうですので、注意してください。
サイズに関しては後程確認してみたいと思います。

 

カートに入れたら発送先を英語で記入し、発送方法を選んで、カードで支払うだけでOK。

あとは在庫があれば数日でUPSが届けてくれます。

 


発送方法ですが、UPS Worldwide Expeditedと、UPS Worldwide Express Saverが選べます。
日本までの発送ですと、両者で値段がほとんど変わりません。

UPS World Wide Expedited

緊急性の低い重要な貨物のための迅速で信頼性の高いサービス
アジア内およびアジアからヨーロッパ・北米・南米の主要ビジネス街へ最短3営業日で配達いたします。
緊急度の低い貨物に対する最も経済的なオプションです。
指定の配達所要日数により、配達スケジュールを組むことが可能です。
社内通関手続きによる便利なドアツードア・サービスをご提供いたします。

UPS Worldwide Express Saver

よりお得に、ギャランティつきで世界各国へ平日終業時間までに配達
米国、カナダ、およびラテン・アメリカから2または3営業日以内に配達
ギャランティつきサービスです。
UPSワールドワイド・エクスプレスよりお得に、迅速で信頼性の高いサービスをご提供いたします。
UPS梱包資材を無料でご利用いただけます。

という違いがあるようです。
読んでもあまり差がわからないのですが、配達時間が短そうなのと、保証付き、価格も$1しか変わらないので、UPS Worldwide Express Saverで発送してもらうことにしました。

 

購入価格は、ディスカウント適用後で$443.68、手数料など考え$1=\107換算で約48,000円でした。

このほかに輸入時の関税がかかります。
私が購入したときは、輸入消費税として2,600円の支払いが必要でした。
合計すると、だいたい51,000円くらいとなります。

更新: 2016/07/18

到着~開封、内容物一覧

届いたEnChroma Hawk。
開けるのがワクワクしますね。
カリフォルニアのバークレイから届いたみたいです。

箱を開けると、マニュアル・保証とスタートガイド、あとはEnChromaサングラスが入った箱などと一緒に、なぜかバルーンが…。

サングラスケースとキャリングケース、ストラップ、クリーニングクロスが付属します。
ケースはかなりゆったりサイズで大きいので、買いなおしたほうがいいかも。

更新: 2016/07/18

Hawkサングラスの詳細

今回購入したHawkサングラスについてみていきましょう。


※レンズの色について
撮影の関係で、かなりブラウンに近い色になっていますが、室内で撮っているのと色温度が低めになっているためです。
実際はもう少しグレーに近い色で、レビュータイトルに近い感じです。

 

正面から見るとこんな感じ。
割とスタンダードなデザインで使いやすそうな感じ。
レンズはもっとグレーが濃いのかと思っていたら、かなりブラウンに近い感じでした。
色も結構薄めなので、アウトドアユースの方はCx-14 Outdoorをお勧めします。

ヒンジ部分にはEnChromaのロゴが入っています。
ヒンジはバネ入りなので左右に動きますので、フィットしてかけやすいと思います。

裏側から見るとこんな感じ。
鼻のパッドは低めになっていますので、ちょうどよい高さになるように調整しましょう。

Extra Largeサイズを購入しましたが、サイズはこんな感じです。
レンズの両端まで14cmですから、購入する際はLargeかExtra Largeにするか、お手持ちのサングラスなどを見つつ決めるとよいと思います。
日本人にはLargeのほうがよさそう、というのが私的な感想です。
レンズが大きく視野が広いので、私はExtra Largeにしてよかったと思います。

 

 

サングラスの重量は32gとかなり軽量でした。

更新: 2016/07/31
補正効果

劇的な変化はないが、見え方は確かに異なる

人によって見え方の差は異なりますので、EnChromaによって補正される度合いもかなり異なってくると思います。

ほかの人によっては劇的な変化もあるかと思いますが、ここでは私が使った感想を書いていこうと思います。

 

結論から言うと、涙が出るほどの感動はありませんでしたが、確かに、しっかりと世界が違う色で見えます。

一番驚いたのは、緑がものすごく濃いというか、この季節は外の風景は緑で溢れている、ということでした。
おそらく緑の認識が弱く、全体にくすんで見えていたので、木々などの緑が強調されるようになって鮮やかな印象になったのだと思います。
いやー、緑ってこんなに鮮やかだったんですね…

 

また、びっくりしたのが最近多く見かけるLED信号機の「青信号」の色。
今までは色温度の高い白、要するに青白い色でしたが、EnChromaをかけてみると、薄緑に見えるんです。
青信号だから青白いLEDなんだろう、と思っていたら、いわゆる青りんごなどの「緑がかった白」の「青」だったんですね。

 

どのように見えるのか、画像を作ってみました。
EnChromaを見て補正した画像なので、健常者の方から見ると違っているかもしれませんが…。
いつも見ているのが左側の画像で、青白く見えます。
EnChromaをかけてみると、右側のように緑がかって見えるようになりました。
家族に信号の色を聞いてみたところ、右のように緑がかっているのが正しいみたいです。
これには驚きでした。

ほかに驚いたのは、ピンクの発色。
ピンクもショッキングピンクくらい強いと認識できますが、薄いピンクはグレーとの違いが分かりづらいのですが、EnChromaで補正することでピンクも鮮やかに見えるようになりました。

あと、くっきり効果がでて驚いたのが、赤緑の2色LEDの差。
これ、私はまったく区別が付かないんですね。
愛車のアテンザには、車線はみ出しアラート機能があるのですが、そのインジケーターLEDがエンジン回転計のところにあります。
ON/OFFで自動的に赤と緑に切り替わるのですが、EnChromaをしていて初めて色が変わっていることに気づきました。

この手のLEDはまったく差が解らなかっただけに、これには驚き。
HDDのアクセスLEDとパワーLEDが一緒になっていたりするものは鬼門だったのですが、EnChromaがあれば見分けが付きそうです。

これくらい差が出るとなると、購入前に行ったColor Blindness Testの結果がどのように変わるのか試してみたくなりました。

EnChroma装着前と装着後で、3回テストしてみた結果ですが、予想外の差が…!

装着前


装着前のテスト結果は、Moderate Protanでした。
おそらく訳としては中くらいの第1色盲(赤色盲)という意味のはず。


装着後

 

おお…結果がMild Protanにかわってる??
このテスト、正解がどれかは表示されないのですが、明らかに読める文字が増えています。
結果はMild Protan、軽度の第1色盲に評価が変わりました。


では、実際に差が出たパターンについて確認していきたいと思います。

サイトで見るのとスクリーンショットを撮ってPhotoshopで保存するのでは、なぜか見え方が変わってしまったのですが…(Jpeg圧縮時の色処理の関係?)上記のパターンは補正なしでは文字が読めませんでしたが、EnChromaをかけることではっきりと識別できるようになりました。

 

逆にEnChromaをかけても、かけなくても判別できないのはこのようなパターン。
まったく文字が読めません。

という感じで、感動するほどの劇的な差はありませんでしたが、確実に色は違って…というか、正しい?ように見えます。
いままで区別がつきにくかった緑が鮮やかに見えるようになり、色の濃いサングラスを通じてみているにも関わらず、緑がとても明るく見えます。

効果は屋内よりも屋外のほうが強く感じます。
勝手な推測ですが、屋内だとLED照明やLEDバックライトなどの人工的な光源による色の表現なので、表面で反射する波長が限られる?のに対し、太陽光では様々な波長の光があふれているので、より違いが明確になるような感じです。

実際、サングラスをしてモニターを見てもあまり差は感じませんが、屋外に出るとかなり風景の印象が異なります。

更新: 2016/07/18

EnChromaを買ってみて

色覚異常にも様々なタイプがあり、私はあまり補正が効きづらいタイプのように思いますが、それでもこれくらいの差が出るのであれば効果としては十分だと思います。
人によってはもっと差が出るかたもいると思います。
手軽にサングラスをかけるだけで、補正ができるというのはとても楽ですし、何よりEnChromaをかけて出かけるのが楽しくなります。

良い製品に出会えたと思います。

  • 購入金額

    51,000円

  • 購入日

    2016年07月18日

  • 購入場所

    EnChromaサイト

30人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (15)

  • atsuo@tokyoさん

    2016/07/18

    大変興味のあるレビューです(^^

    グラスに色が付いており、今まで見えていた色自体は違う色に見えないのですか?

    また、色覚に異常の無い人がかけてみた時に普段と違いがあるのか気になります。

    先日の日記の後に調べてみると日本でも色覚補正メガネ(レンズ)を作っているところはいくつかあるようですね(国内だともっと高いですが)。
    度付きのレンズはまだ無いようで、興味はあるのですがその後の使用頻度を考えると自分はどうしたいか悩みます。
    (最近老眼(乱視)の診断をくだされ、そちらの方が切実です(^^; )

    視力補正の件は差し引いても、色の見え方が二通り見える手段を手に入れたのですからうらやましい(^^
    (勝手に色を普通に見える人がこれをかけても変わらないと想定していますが)

    国内では無料体験も出来る様なので、まずはそこから試してみようかなぁ。
  • ちょもさん

    2016/07/18

    atsuo@tokyoさん:
    グラスですが、実際にはもっとグレーに近いです。
    グレーとブラウンの中間くらいかな…?
    タイトルの画像を変更したので、参考になさってください。
    グラスに色が付いていても、実際に見る風景の、色が変わらない部分(緑や赤ではない部分)はまったく変化ありません。

    姉と母親に試して貰いましたが、緑がより強調されて蛍光色になるといっていました。
    色覚異常者ではちょうど良い感じに補正されますが、健常者ではより強調されて見えるんでしょうね。

    日本で作っているところもあるのですが、方式が違いますし、レビューもほとんど無いし、値段も高いのでEnChromaを買ってみました。

    EnChroma、メガネの上から装着できるタイプもありますが、種類は少ないですね。
    度付きのものも作れなくはないのでしょうが(コーティングだと思いますし)、種類が多く煩雑になりそうなので、リリースされるかは微妙かもしれません。
  • Vossさん

    2016/07/19

    以前に聞いてはいたんですが、実際にはこういう具合に見えてるんだなーってのを見て、取り敢えず「緑地に赤文字」を看板、特に警告系で使うなって意味が具体的に解りました。

    ただ、今回具体例を見て一番ビビったのは、同人現役当時の色使い・・・・
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