レビューメディア「ジグソー」

速さを追い求めて SSD を楽しく使い倒そう!

編集履歴

2012.08.29 Wed.: レビュー公開。

 

 

 

 

このたびは

「インテル® SSD 520 をオーバープロビジョニングでチューンナップ!」

のレビュアーに選出していただきありがとうございます!

 

このようなレビューの機会を与えてくださった

zigsow 様

インテル株式会社 様

には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 


 

今回のレビューの構成としては

 

*************************

  1. Intel SSD 520 Series
    ☆ 開封の儀 ☆

  2. オーバープロビジョニングって何?
    ☆ オーバープロビジョニングの超簡単な説明 ☆

  3. HDAT2 で ATAコマンド "SET MAX ADDRESS" を送ろう
    ☆ オーバープロビジョニングのための AMI BIOS での設定と HDAT2 の操作手順 ☆

  4. "Secure Erase" で SSD を初期状態に
    ☆ Intel SSD Toolbox で "Secure Erase" を行う手順 ☆

  5. CrystalDiskMark Nano Pico Edition でのスコア
    ☆ CDMでのオーバープロビジョニング前後のスコア ☆

  6. 実践!
    ☆ 圧縮ファイルの解凍・アプリケーションのインストール・ISOイメージの構築時間 ☆

*************************

 

というような流れになっています。

 

2~4 は、

お題「オーバープロビジョニングする手順を詳しく紹介してください

に対応する内容。

ステップ毎の細かな説明を含めたものになってるので、

「そんなのに用はない!」

って人は必要に応じて読み飛ばしてください。

 

5~6 は他のお題である、

オーバープロビジョニング前後で書き込み速度の向上にどれくらい効果があるか

CrystalDiskMark Nano Pico Edition でのスコアを比較

についてまとめてあります。

 

 

 

 

 

パッケージ。

 

 

パッケージ内の梱包。

 

 

内容物。
お馴染みのシールに、マウンタやケーブルもついているので、初めてでも安心♡

 

 

 

 

色々と調べてみたものの、詳しく解説しているようなサイトはとっても少ない!

…というか、ほとんどないw

 

で、色々と調べた結果としては、SSDのパフォーマンスを

  • 管理
  • 改善
  • 維持

するためのコントロール領域(スペア領域)を作ることで、パフォーマンスを高めるというもの。

Intelのエンタープライズ向けSSDではより大きくスペア領域を確保している。

 

…どれももう既に書いてあることばかりで、新たな内容は「」ですね。

 

ざっくりとまとめると

SSDをより楽しく使う方法!

ってことです。

 

 

 

 

ATAコマンド "SET MAX ADDRESS" を送ると、通常利用可能な領域の最終LBAセクタが指定され、それ以降のセクタをスペア領域として使うことができるようになる。

 

これで、オーバープロビジョニングができるようになるわけです。

 

******

 

この作業では未使用のSSDまたは、Secure Erase済みのSSD必須です!

Secure Eraseの手順は「"Secure Erase" で SSD を初期状態に」を参照してください。

 


 

=== 1. HDAT2のイメージファイルをダウンロード ===

HDAT2公開サイト < http://www.hdat2.com/ > にアクセス。

左側メニューの Download をクリックして、最新の HDAT2 をダウンロードする。

通常版とLite版がありましたが、今回はLite版を使用。

ベータ版が大好物なので、ベータ版で試しました。

気になる方はベータ版ではない最新版を使うことをオススメします。

 

 

=== 2. 解凍 ===

ダウンロードが済んだら、解凍をしよう。
WinRARのSFX形式(自己解凍形式)なので、ダブルクリックをするだけでいい。

解凍先を指定して、[ Install ] をクリックしよう。

 

 

=== 3. 書き込み ===

適当な光学メディアに焼く。
今回はCD-RWを使用。かなり久しぶりにCD-RWを使った。

 

ライティングソフトも好きな物でかまわないが、
今回はWindows標準装備の「Windows ディスク イメージ書き込みツール」を使った。

 

関連付けが変更されていなければ、
解凍されたファイルをダブルクリックすれば下のようなウィンドウが現れる。

光学ドライブにCD-RWを入れ、[ 書き込み ] をクリックすれば書き込みが始まる。

念のため、[ 書き込み後のディスクの確認 ] のチェックを入れておく方がよいだろう。

 

CD-RWなどの書き換え可能なメディアを使った場合に、
既にデータが書き込まれている時には下のようなウィンドウが現れる。
中身のデータが不要なデータであることを確認して、 [ はい ] をクリックしよう。

そうすれば、書き込みが開始される。

 

下のようにプログレスバーが最後まで進んだら完了♪

 

 

=== 4. HDAT2を起動しよう ===

PCをシャットダウンして、オーバープロビジョニングしたいSSDをPCに繋ごう。

USB経由などは駄目だ。必ずSATAポートに直に繋ごう。

 

今回はノートPC

を使ったので、元々入っていたSSDと入れ替えた。

 

入れ替えが完了したらPCを起動しよう。

あらかじめ外付け光学ドライブを取り付けておき、先ほど作成した HDAT2 のディスクも入れておこう。

 

ここからはBIOSの設定に入る。そのために、Deleteキーを連打する必要がある。
これはPCごとに違うが、DeleteキーやF2キーが(経験上)多いように思う。
分からなかったら、素直にネットで調べよう。

EFIに比べて敷居が高く感じるかも知れないが、

ENTERキー … 進む

ESCキー … 戻る

方向キー … 移動

だけ分かれば、大体は操作できる。

 

LB-S210はAMI BIOS。タブ形式になっているのが特徴。

 

段階を追って細かく説明しているので、
分かる人にとってはとても退屈な内容になっていると思う。

そういった人は軽く飛ばして欲しい。

 


 

BIOS画面が現れた。

まずは、ATAコマンドをSSDに送るために、IDEモードにしよう

 

キーボードの右を押して "Advanced" タブに移ろう。

 

次にキーボードの下を押して "SATA Configuration" に合わせてEnterキーを押そう。

 

またキーボードの下を押して "SATA Mode Selection" に合わせてEnterキーを押そう。

 

キーボードの上を押して "IDE" に合わせてEnterキーを押そう。

 

"IDE" になったことを確認できたら、 ESCキーを押そう。

 

次に、光学ドライブの起動順序を変える。
"Boot" タブに移動して、"Boot Option #1" に合わせてEnterキーを押そう。

 

接続した光学ドライブを選択してEnterキーを押そう。

 

設定の変更は以上なので変更内容をセーブして、BIOS画面から抜けよう。

キーボードの方向キーを操作して "Save & Exit" タブに合わせよう。

 

"Save Changes and Exit" に合わせてEnterキーを押そう。
さらに、"Yes" を選択してEnterキーを押せば再起動される。

 


 

これで、HDAT2を起動する準備が整った。

 

BIOSの設定が正しく出来ていればCDからブートして、下のような画面に変わる。

 

 

"HDAT2" とコマンドラインに打ち込んでEnterキー。

 

オーバープロビジョニングするデバイスを方向キーで選択しよう。
今回は "INTEL SSDSC2CW240A3" だ。合わせたらEnterキー。

 

方向キーで "SET MAX (HPA) menu" に合わせてEnterキー。

 

"Set Max Address" を選んで(現時点ではこれしかないが)、Enterキー。

 

ようやく目的のメニューにたどり着くことができた。

 

今回は+15%を確保するつもりなので、

468862128 * 0.15 ≈ 70329319 [セクタ]

を "New hidden" のところに設定した。

Insertキーを押せば自由に数値を入れることができる。入力したらEnter。

納得のいく数値の設定が済んだら、Sキーを押そう。

 

下に、"Are you sure to run 'Set Max Address' <Y/N> ?" と出るので、もちろんYキーを押そう。

 

瞬間的に作業は終了する。
"Command completed successfully. Press any key..." と出るので、適当なキーを押そう。

 

すると、"Current hidden" のところが先ほど指定した値になっている。
これで作業は完了である。

 

ESCキーを押すと、前のメニューに戻る。
先ほどはなかった "Auto remove HPA area" なんていうメニューが現れる。
おそらく、先ほど確保した領域を自動的に削除してくれるのだろう。

 

さらにESCキーを押せばさらに前のメニューに戻る。
"Capacity" の値が変化していることがうかがえる。

 

さらにESCキーを押せば、HDAT2は終了され、DOS画面に戻される。

PCの電源スイッチを押してPCの電源を落としてしまおう。

 


 

ここまでやると達成感があって忘れがちなのが、BIOSの設定を元に戻すことだ。

次に起動するときには、

先ほどのBIOS設定を "IDE" から "AHCI" に戻し

起動順序もSSDを1番に忘れずに戻そう。

やり方は先ほどと変わらない。

 

 

 

 

ここからは、別PCでの作業になる。
システムドライブだと "Secure Erase" ができないので、適当なPCに繋いで実行する。
USBのアダプタで繋いでも駄目だった。

 

まさかここで付属品(SATAケーブル・SATA電源変換ケーブル)が役立つとは思わなかった。

 

ちなみに使ったPCはこれ。

繋がっていれば問題ない。SSDはすぐに弄れる場所にあった方がいい。
後々分かることになるが。

 


 

まずは、パーティションを削除しよう。

そうしないと "Secure Erase" ができない。

 

スタートメニューで "コンピューターの管理"で検索しよう。そしてEnter。

 

 

こんなウィンドウが現れるので、左側のメニューの "ディスクの管理" を選ぼう。

下側のパーティション毎に右クリックして、"ボリュームの削除" をしよう。

ディスク全体が "未割り当て" になるまで削除しよう。

 


 

次に、Intel SSD Toolbox だ。

 

< http://downloadcenter.intel.com/Detail_Desc.aspx?lang=jpn&DwnldID=18455 > にアクセスしてダウンロードしよう。

 

ダウンロードが済んだら、インストールを行おう。

ひたすら、次へ進む操作をすればいい。

 

インストールが完了したら、Intel SSD Toolbox を起動しよう。

[ Secure Erase ] を選択。

 

[ 消去 ] を選択。

 

"Security frozen"だと…?

 

恐る恐る、SSDの電源ケーブルを抜き差し。そして [ OK ] を選択。

 

警告の説明がわかりにく過ぎたので、作業時、SATAケーブルの方を抜いてしまった (><)
後からヘルプを読んで電源ケーブルを抜くことを知った…

…まぁ、これでも問題なかった。 

 

進んだ。

 

[ 実行 ] を選択。

 

実行中…

 

無事完了!

 

これで "Secure Erase" 完了!

 

 

 

 

テストデータは全てランダム。
テストサイズを1000MB/4000MBで測定。

 

オーバープロビジョニング前 (デフォルト状態)

 

オーバープロビジョニング後 (+ 15%)

 

 

気持ち向上?
誤差の範囲内?

Writeが向上しているように見える。微妙ですが…。

 

 

 

 

スピード比較のために…

  • 一部で有名な「Random4KB30000.zip」を解凍 (ちょっと趣旨と違うかも)
    [ 4KB×30000ファイルを圧縮したファイルの解凍 ]

  • 「Adobe Photoshop CS6 Public Beta」を解凍
    [ 2GB程度のzipファイルの解凍 ]

  • 「Adobe Creative Suite 6 Master Collection」を解凍&インストール
    [ ファイルの展開(7zファイルの展開)とインストール ]

  • ImgBurn でのISOイメージの構築
    [ ImgBurnで約20GB(21,619,736,576 bytes)の内容のISOイメージを構築 ]

zipファイルの解凍には WinRAR 4.20 (64ビット) を使用。

解凍ばっかりでゴメンナサイ…

 

使用したファイルについてですが…

あと、Random4KB30000.zip の元々のリンクは無くなってしまっていたので、
ファイルへのリンクを張ることが出来ませんでした…

 Adobe Photoshop CS6 Public Beta も現在は公開されていません。
HDDから発掘した物です。

Adobe Creative Suite 6 Master Collection は
Adobe の公式サイトからダウンロードできる体験版を使用。

 

全て動画撮影して、それを動画再生時間 + 目で計測した値(すべて秒)になっています。
小数点以下切り捨てです!

 

なので、グラフもシンプルw
グラフ作ってから気づいたんですが、
"Decompress(圧縮する)"じゃなくて"Decompression(圧縮)"にすべきだったかも…

 

一部で有名な「Random4KB30000.zip」を解凍

オーバープロビジョニングしている方が、早い!

 

「Adobe Photoshop CS6 Public Beta」を解凍

これも、オーバープロビジョニングしている方が気持ち早い!

 

「Adobe Creative Suite 6 Master Collection」を解凍&インストール

 これもやっぱり、オーバープロビジョニングしている方がちょっと早い!

 

ImgBurn でのISOイメージの構築

 2分53秒 から 2分51秒 に変化。

平均書き込み速度、最高書き込み速度ともにオーバープロビジョニング後の方が高速!

 

 

 

 

今回のプレミアムレビューは、

オーバープロビジョニングによるファイルの書き込みスピードの向上

が重要なテーマ。

 

自分では、なかなかやろうとは思えない、なかなか出来ないことを今回出来て、
身になるプレミアムレビューテーマだった。

 

結果的に、
劇的なスピード向上は感じることはできませんでした (とはいっても、元々早い) が、
オーバープロビジョニングはSSDの寿命を延ばしたり、
信頼性を向上させる目的もあるので、
そういったところはしばらく使ってみないことには分からないところなので、
時間が経ってからのレビューもできたらと思います。

 

 

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