レビューメディア「ジグソー」

SSDの信頼性に、どれだけの容量を対価として払えるか?安心が、自在に設定可能なSSDを検証する!

9/7修正  “更なる環境を求めて” 一部修正

9/7追記  “Intel SSD ToolBoxはこんなに便利” 追加

 

この度、インテル SSD 520 240GBのレビュアーに選出していただきありがとうございます。

SSDについては、いまや説明不要なほど市民権を得たカテゴリになりました。

今回は再度私自身の理解を深めながら、まだ導入されていない方や最新のSSDが気になる方へ少しでもインテル SSD 520 240GBの魅力が伝わるよう、また購入された後のイメージが伝わるようなレビューにしていきたいと思います。

どうぞ最後までよろしくお願いします。

 

 

 

HDDのような記録媒体の総称、(Solid State Drive)の略。

 

大雑把に言うと、
HDD=レコード・プレイヤー
SDD=ipod(nanoやshuffle)
といったところでしょうか。

HDDは回転する磁気ディスクに磁気ヘッド(針)が近づき読み書きをするもの。

メーカー製PCのエントリーモデルなどはHDD構成が多いのではないでしょうか。

 

それに対してSDDは、フラッシュメモリで、イメージ的にはUSBメモリやSDカードに近い記録媒体。

 

サイズに関して、一般デスクトップPCのHDDの3.5インチに対して、SSDは2.5インチと小型あるのが特徴である。(ノートPCのHDDは2.5インチ)

 

 

 

 

HDDは、衝撃・振動・熱に弱く、また消費電力が高い。

しかし、SDDはそれらの弱点を克服し、強く・薄く(2.5インチサイズが主流)・省エネ・発熱が少ない、といいことづくし。
それから、なんといっても“ガリガリ”と音がしない点は精神衛生上嬉しいところ。
また、各メーカーともに、SSD用のツールが豊富だったりする。

特にintelの場合はツールの種類が突出して多いのが特徴である。(後述)

 

 

 

では、万能選手かというと少なからずもデメリットもある。
まずは、容量に対し価格が高い(最近の相場では、バルクHDD2TB=1万円くらいに対し、SDD120GB程度=1万弱くらい)
それから、書き込み回数に制限がありHDDよりも寿命が短いらしい。(読み込みの多いシステム用にSSD、書き込みの多いデータ用に大容量のHDDと、2台運用が最近の流行りである)
あとは、読み込みがHDDに比べて格段に向上しているが、書き込みに関しては読み込み速度ほどの違いはない。

 

 

 

ひとえに、運用するシステムによるといえるであろう。
LG775などの一昔前のシステムでは、SATA2.5(3Gbps)の速度制限がある。
もちろん、SATA2.5でもHDDよりも体感できるほど速くなるのが分かるが、SSDの現行モデルではSATA3.0(6Gbps)の速度の基準ものが多い。
またOSによっても速度差が異なり、Windows7からはSSDを効率よく使える技術が取り入れられている。
ベストな組み合わせは、SATA3.0が使えるマザーボード+SATA3.0対応SSD+windows7での運用だといえるのではないでしょうか。
速度重視であれば、更にRAID0を組むと一層の効果が得られる。(RAIDの話は割愛)
少し前に私がLG775+core2duo環境からLG1155+corei7に変えたのも、実はSSDの恩恵を最大限に受けたいという理由が大きかった。

 

こちらが、3Gb/s対応の2世代前のSSDの速度。

(SATA3.0に繋げているが、速度は3Gb/sに制限される)

 

 

こちらが、今回レビューする520シリーズ

X-25Mと同じように繋げているが、SSDも6Gb/s対応なだけあって、速度もちゃんと出ている。

ちなみに、520を初期状態で繋げたときの速度。

 

 

1・デフラグスケジュールを無効にする

SSDは書き込み回数に制限があると、デメリットの部分で触れた。

なるべく書き込み作業をしないのが寿命を延ばすことに繋がる。

Wndows7では、定期的にデフラグ解消の作業を裏でやってくれる機能がある。

が、SSDはそもそもデフラグにならないため、無効にしておくと書き込み作業が減り寿命も延びる。

【設定方法】

スタートメニューから、

(すべてのプログラム)→(アクセサリー)→(システムツール)→(ディスクデフラグツール)→(スケジュールの構成)→スケジュールに従って実行する、のチェックを外す。

 

追記:Windows 7の場合は、OSがSSDだと認識すると自動でデフラグ機能などがOFFになります。あったまいい~!

 

2.スーパーフェッチを無効にする。

Vistaから搭載された機能で、少しでも速度を出すためにOS側で先回りしてデータを読見込む機能が、“スーパーフェッチ”である。遅いHDDなどで恩恵を受けられる。

が、これももともと速度の速いSSDにはうまみのない機能である。

これも無効にしたほうがSSDにエコである。

【設定方法】

コントロールパネルを開き、表示方法を“小さいアイコン”に変えて、

(管理ツール)→(サービス)→(Superfetch)をダブルクリックで(無効化)を選択。

 

 

 

ちなみに、2つを設定したときのベンチの比較がこちら。

 

 

ベンチとってみたものの、、寿命に関わる部分だからあまり関係ないですね。

少しは伸びているような、、程度の数値。

とりあえず2つの設定をしたことで、速度は犠牲にしていないことの証明に!(無理矢理だなぁ。。)

 

 

 と、SSDを使う環境に関してのヒントを勉強したが、コメント欄にてはにゃさんから“Intel SSD ToolBox”を使うと、スーパーフェッチも設定できるとの情報を頂いたので、早速確認することに。
なるほど、“Intel SSD ToolBox”って、フォーマットやファームウェア更新といった物理的な何かを行うツールだと認識していたけど、環境まで管理してくれるとは。。(すごい!)

 

 

この画面で左の“設定”(SS撮る前に押したので、赤文字で表記)をクリックするだけでOS上ではなく、ソフトウェアで最適な状態に管理してくれます。

一番下は、デフラグに関する設定なのですが、やはり設定なしなんですね。

このへんの作業を自動で設定してくれるとは、なんとも、らくちん♪

 

 

更にTrim機能による最適化もでき、週に一回が理想だそうです。知識がなくともSSDをベストな状態に保てます。

 

INtel SSD ToolBoxは、フォーマットやファームウェア更新から、SSDのメンテナンスまで行える素晴らしいツールでした。

メーカーさんが、こういう付加価値をつけてくれるのはユーザーにとって嬉しいですね。

次もSSD買うときはintelだなぁ~ってなっちゃいそうです。(媚を売ってるワケじゃなくて。)

ちなみに、システムがAMD環境だとSSDがintelでも、“INtel SSD ToolBox”は動作しないようです。Intel入ってる?ですね。

 はにゃさん、とても良い勉強になりました、ありがとうございます。

 

 

現在2012/08時点、intel2.5インチSSDラインナップの中ではハイエンドクラスの商品である。

 

-----------インテル SSD 520 240GBの仕様-------

【速度】リード:550MB/s   ライト :520MB/s

【コントローラチップ】SandForce SF-2281

【接続】SATA3.0(6Gbps)

【保障】5年保障

------------------------------------------------

 

 

ちなみに、私の初めて導入したintelのSSDのスペックがこちら。(2009年モデル)

-----------インテル SSD X25-M 80GBの仕様-------

【速度】リード:250MB/s   ライト :70MB/s

【コントローラチップ】PC29AS21BA0

【接続】SATA2.5(3Gbps)

【保障】忘れました。

------------------------------------------------

5年前のモデルと比べても、圧倒的な進化を遂げているのが分かると思います。

書き込み性能に関して言えば、なんと7倍もの速さ!

 

 

ちなみに、この520シリーズ、

X25-M「SATA 2.5」(SATA 3Gbps)私の初めてのSSD

SSD510「SATA 3.0」(SATA 6Gbps)

SSD520「SATA 3.0」(SATA 6Gbps)今回レビューするSSD

 

私のサブ機で導入しているSSDの2世代後のモデルなんですね。

孫世代のSSD、とっても楽しみです。

 

 

 

 

 ずいぶん前置きが長くなりましたが、送って頂いたものの確認です。

 SATAケーブルと電源変換ケーブル付きというのは親切です。

あと、3.5インチ変換スペーサーもしっかりした造りになっていました。

 

 

右=今回レビューの“520”  左=2世代前のSSD“X25M”

X25-Mのスペーサーとの比較してみたら、頑丈で取り付けが簡単でした。(結局使わなかったけど。)

ちなみに、SSD自体のデザインは殆ど変わっていませんね。

遺伝子は受け継がれる?(お婆ちゃんと孫の図)

 

 

 

ここで、今回与えられたレビューテーマを確認することに。

 

①インテルSSD 520シリーズでオーバープロビジョニングする手順
②インテルSSD 520シリーズでのオーバープロビジョニング前後の書き込み速度の違い

(ソフトウェアのインストール、巨大なzipファイルの展開、データベースの速度、並列コンパイル、RAW現像等)
③オーバープロビジョニング前後をCrystalDiskMark Nano Pico Edition を使って、スコアを比較


下記環境で実施。

CPU : intel CPU Core i7 i7-2700K
MB : ASUS P8Z68-V PRO/GEN3

SSD:AS511S3-120GM-C 2台でRAID0のシステム

MEMORY : AX3U2000GC4G9B-DG2 [DDR3 PC3-16000 4GB 2枚組]
GPU : N560GTX-Ti Twin Frozr II OC V2 [PCIExp 1GB]
PSU : Seasonic SS650KM
CASE : Corsair CC800DW

OS:windows7 Ultimate 64bit

 

 

 

 レビューするにあたって、“オーバープロビジョニング”について調べてみました。

(しかし、すごく言いにくく覚えにくいフレーズですね、オーバープロビジョニング・・・)

 

ところで、現在販売されているSSDの容量の数字をみて“?”と思ったことはありませんか。
例えば、120GB→128GBじゃないの? 240GB→256GBじゃないの?という具合に。
実は、120GB製品は正確には128GBなのですが、差分の8GBは“予備領域”として別に確保されているのです。
では、予備領域とは何か?ユーザーが使えない領域として設定されている、コントローラチップに依存する作業領域なのです。
例えば、過去にギリギリの容量のHDDのシステムが“不安定になる”といった経験をしたことがあります。
言い換えれば“予備領域”は、システムドライブを守るため、補助するための領域なのです。

 

では本題、オーバープロビジョニングとは?

その“予備領域”を更に増やすための領域のことで、
・ユーザー領域に欠陥が生じた場合に代替処理を行う部分を担う。
・予備領域が足りないような場合に作業用エリアとして確保する。
・ユーザー領域の容量不足などの環境下でも速度を安定させられる。
・製品寿命が延びる。

 

 

図に表すとこんな感じでしょうか。

 余談ですが、メモリの使用率が極端に上がると一時的にシステムドライブをキャッシュとして利用(書き込み作業)するため、予備領域があると製品の寿命にも関わる。
逆を言えば、少ないメモリの環境下でのSSD運用はSSDに負担をかけることがあるので、搭載するメモリ容量には気をつけましょう。

 

オーバープロビジョニングについて理解を深めたところで、実際にやってみます。

やっと本題に突入♪ と、余裕しゃくしゃく鼻歌まじりで作業を始めた傍から、大きな二つのトラブルに出くわすことに。。

  

 

 

私の環境はZ68マザーで、intel製SATA3.0コネクタを2つ使いRAID0を組んでいるため、残ったMarvel製のSATA3.0コントローラが2つ。

Marvel製のSATA3.0コントローラに“SSD520”を繋げたところ、認識はするがベンチを取ると何故かブルースクリーンの嵐に見舞われる。(涙)

調べたところ、CrystalDiskMarkがMarvel製のコントローラに対応していないようで、それでは課題をクリアできない。

ましてや他のSATA2.0で繋げたところで今回の製品の力が発揮されない・・・というのは前述で書いたとおり。(このSSDjは、SATA3.0で繋げてこそナンボのものでしょ)

考えた挙句、急遽ここで、おばあちゃん世代のSSD(X-25M)、代打の登場となる。

おばあちゃんSSD(システム)と孫SSD(データ)の2台を、intel製コントローラに繋ぐことで解決!

 

 

 

お婆ちゃんSSDと孫SSDの夢の競演のなか、 オーバープロビジョニング前にベンチ初期数値をとる。(後述)

そのあと、手順に戻りHDAT2で オーバープロビジョニングを設定をするのだが、、一度SSD520にボリューム設定したため、intelToolBoxの中の“Secure Erase”で購入時の状態に戻さなければならなくなった。オーバープロビジョニングするには、購入時の状態に戻す必要がある。(購入してすぐにオーバープロビジョニングすれば問題ないのだが。)

 

 

Intel SSD Toolboxを、intelのHP“ダウンロンドセンター”よりダウンロード。

ドライブを選択して“Secure Erase”を実行。

が、“Secure Erase”を何度行ってもうまくいかない。

 

いきなりではできず、ボリュームの削除が必要。

ボリュームの削除が終わると、今度は通電時に“電顕ケーブルを抜き差ししなさい”との指示。

私はケース上、HotSwapベイに入れていたため、一緒にSATAケーブルも外れていいのか?と悩んだ挙句、一旦断念して、

 

 

 裸接続にしてリトライ。それで抜き刺してもうまくいかず。。

 

 

結果、いろいろやってみて、BIOSで接続方法を“AHCI”から“IDE”に変更すること、“Secure Erase”が成功しました。

後に解説する手順の中で“BIOSで、SATA設定をIDEに変更し、HDAT2を実行”とあるのは事前に確認してたのですが、なるほどHDAT2の実行前だから“IDE設定”に変えるのか!と。

 

ちなみに、この2つのトラブルで深夜まで作業をするハメになるとは。。

いかんせん、やっぱり初心者です、浅はかです、ナメてはいけませんね。

鼻歌もどこへやらです、本当に。。

 

 

 

気を取り直して、やっとオーバープロビジョニングです。

手順を簡単に記すと、

①HDAT2ツール(ISOイメージ)をダウンロードし、イメージをCD・DVDに焼く。

②BIOSで、SATA設定を“IDE”に変更し、優先する起動ドライブの順位を光学ドライブ変えて、HDAT2を実行。

③HDAT2で、 オーバープロビジョニングの設定を行う。

レビュー募集のページに詳しく手順が示されているので、それを見ながら慎重に作業を始めます。

 

①HDAT2ツール(ISOイメージ)をダウンロードし、イメージをCD・DVDに焼く。

本体をhttp://www.hdat2.com/よりダウンロード。 HP左の“Download”をクリックします。

 

HDAT2ISO_481_LITE.EXE をダウンロードして、exeファイルなので実行。

 

指定した場所にISOファイルが出来上がります。

これを、イメージが焼けるソフトでCD-RやDVD-Rに焼きます。

私はImgBurnとDVD-Rを使いました。

(手元にDVD-Rしかなかった。容量的には、1.46MBなのに。。)

とりあえず、これでオーバープロビジョニング設定の起動ディスクの完成です。

 

 

②BIOSで、SATA設定を“IDE”に変更し、優先する起動ドライブの順位を光学ドライブ変えて、HDAT2を実行。

 まずは、BIOS上で、AHCI設定やRAID設定にしていたら、IDEへ変更。

私の場合、トラブル1で既にIDE設定へしていたため不要でした。(焦ってて写真撮ってない・汗)

 

 これも、BIOS上の“起動オプション”、光学ドライブの優先順位を一番上に設定。

そして、設定を保存して終了。

 

 

③HDAT2で、 オーバープロビジョニングの設定を行う。

 

BIOSの設定を終え、焼いたDVDから起動するとDOSな画面が立ち上がります。 

 

 

“HDAT2”と入力してEnterキー 

 

 

こんな画面に変わります。上から、①X25-M ②光学ドライブ ③520、が表示されます。

 上下キーで、③を選択してEnterキー

 

 

“SET MAX (HPA)Menu”を上下キーで選択してEnterキー 

 

 

 “SET Max Address”を選択してEnterキー

 

 

すると、オーバープロビジョニングする領域を設定する画面に辿り着きました。

New user・・・・・ユーザー領域として実際に使える部分

New hidden・・・オーバープロビジョニング領域として、ユーザーが実際に使えない部分

 

キーボードの“B”を押下すると、おおまかな割り振りをしてくれます。

キーボードの“Insert”を押下すると、テンキーでの数値入力が可能になります。

 

私は、ユーザー領域160GB、オーバープロビジョニング領域を80GBとしました

理由は、オーバープロビジョニングを調べている際に、某雑誌の記事の例が120GB=80GB+40GBだったからです。(前述のイメージ図の感じ)

それに習い、比率を合わせての2:1の設定です。

Insertキーで綺麗な割り振りをしようとすると、結構大変でした。(あてずっぽうで入力したから?)

 

 ※オーバープロビジョニングを解除するときは、再度この画面まで進める。

すると、設定した“New hiden値”が0にクリアされているはず。

なので、なにもせずここで“S”を押下で確定。

後は“esc”を何回か押下し、真っ黒なDOS画面に一行だけ“〔HDAT2〕 A:/>”と表示されたら電源OFFにして、BIOS設定し直して再起動するとオーバープロビジョニングが解除される。

 

 

キーボードの“S”を押下で、セット完了

 

 

さらに確認されるのでキーボードの“Y”を押下

 

 

 すると、画面下に成功したジェッ! 

これで完了したはず。

再起動をかけるのですが、その前にBIOSに入り“IDE”を“AHCI”に戻してからOSを立ち上げます。

 

 

再起動して、ボリュームを設定しなおすと、SSDの実際に使える容量が160GB相当に変わっています。

 

以上がオーバープロビジョニング設定の手順でした。

イメージを焼く作業がありDOS操作もありましたが、設定する難易度は決して高くなく、実は写真を撮り忘れたりと何度か同じ作業を繰り返し行ったのですが、一度やってしまえば覚えられる設定でした。

 

 

 

 

オーバープロビジョニングを終えて、書き込み速度がどれだけ向上しているのか?

私が検証するのは、

①システムドライブにあるiTunesの音楽データ40GBを、SSD520へコピーして書き込む時間をオーバープロビジョニング前後で検証。

②システムドライブにあるiTunesの音楽データ40GBをzip圧縮して、SSD520へ書き込む時間をオーバープロビジョニング前後で検証。

上記2点を行います。

なお、スコアは、①に関しては、ストップウォッチ(手動)で、②に関してはwinRARにて。

 

【検証環境】

前述、オーバープロビジョニングとは?の部分で、SSDの容量が不足した際に予備領域として“不安定にならないよう補助してくれる”という特徴があると書いた。

今回、SSD520へあらかじめ40GBのファイルがギリギリ入る空き容量にしてからの検証とする。

 

 

まずは、40GBに調整した検証データをシステム用ドライブ上に用意。

 

中身はというと、コレ4850曲のMP3などの音楽データなんです。(画像はiTunesの下に表示される曲数と容量。)

 

オーバープロビジョニング前のSSD520、空き容量を40.5GBに設定。ダミーデータはMP3などの音楽データを前もって入れておいた。

 

 

オーバープロビジョニング後のSSD520、同様に空き容量を40.5GBに設定。同じくダミーデータはMP3などの音楽データである。

 

この環境下をもって用意した40GBの音楽ファイルを、①データとして②ZIPに圧縮して、2種類の書き込み検証を始めた。

 

 

 

①音楽データ40GBを、SSD520へコピーして書き込む時間を検証


40GBのファイルをデスクトップに置き、そこからSSD520へドラッグ。マウスを離すと同時に手元のストップウォッチをスタートさせ、終わり際ギリギリで止めるというやり方。

手作業な分、多少の誤差はあるかと思うが、そんな誤差が気にならないほど段違いで速くなれば良いのだが。。


【オーバープロビジョニング前】  5:51

 

 

【オーバープロビジョニング前】  5:49

 

 

 

【オーバープロビジョニング前】  5:48

 

 

 

 

【オーバープロビジョニング後 1回目】  5:32

 

 

 

 

【オーバープロビジョニング後 2回目】  5:34

 

 

 

【オーバープロビジョニング後 3回目】  5:42

 

 

【結果】

オーバープロビジョニング後は10秒ほど速くなるという微妙な結果が出た。

もう少し差が出れば良かったのだが、残念な結果となった

ちなみに、書き込みスピードは前後どちらも121Mb/sが安定した最高速度であった。

 

 

 

②音楽データ40GBをzip圧縮して、SSD520へ書き込む時間を検証

ファイルコピーでは、書き込み速度の向上が感じられない結果に終わった。

次は、先ほど使用した音楽データをwinRARを使い、ZIP形式でSSD520へ書き込むという検証である。

速度比較するのは、winRARのステータス画面にある“経過時間”である。

終了間際に一時停止をしてSSを残してスコアとした。


【オーバープロビジョニング前 1回目】 12:26

 

 

 

【オーバープロビジョニング前 2回目】 13:00

 

 

 

【オーバープロビジョニング前 3回目】 13:07

 

 

 

 

 【オーバープロビジョニング後 1回目】  12:20

 

 

 

 

  【オーバープロビジョニング後 2回目】  12:22

 

 

 

【オーバープロビジョニング後 2回目】  12:22

 

【結果】

全体的に見て、オーバープロビジョニング前は、微妙な差で処理時間が長くなっているが誤差の範囲。

それに対して、オーバープロビジョニング後は30秒ほど速くなるという結果が出た。

合わせて、オーバープロビジョニング後の3回測定での数値が安定している。

当SSDを運用していく中で、長い年数使った時はどう変化するのか?気になるところである。

オーバープロビジョニングをすることで、長期安定するのなら魅力といえるであろう。

 

 

 

 

次の課題は“スコア比較”でベンチマーク測定に“CrystalDiskMark”を使用する。

“CrystalDiskMark”は、初めてSSDを導入したときに見よう見真似で測ったくらいで理解力が薄い。

自分なりに調べてまとめてみたが、備忘録みたいなものなので、“んなこと今更!”な方は飛ばしてください。

 


【設定項目】

まずは、検証する設定を決める。黄色の枠で囲ってある部分が設定できる項目である。

データ容量と、検証回数は多いほど時間がかかるが、少なければデータの信用性が低くなる。

 

インターフェイスが分かりやすく感覚で操作できるのだが、書き込むテストデータの種類を選ぶのは、“ファイル→テストデータ”から設定する。

テストデータの3種類は、どう違うのか?調べてみた。

 

“0fill”・・・書き込むデータの全てを0データで行う。

      0データはフラットなデータで抵抗値が低く、高スコアが出せる傾向にある。

      メーカー公表のスペックと比較するなら、このモードでのシーケンシャル値を参考に。

      (燃費の10・15モードみたい。)

“1fill”・・・書き込むデータの全てを1データで行う。

      1データは0データよりも抵抗値があり、0fillよりも高スコアが出にくい。

“ランダム”・・・0データと1データを織り交ぜる、ソフトクリームでいうところの“ミックス”ですね。

※この辺の知識は調べてもパシッと分からなくて、、そんな折kumagumi さんに丁寧に教えていただきました。

kumagumi さん、本当にありがとうございました。とてもよく分かりました。(本当に感謝です♪)

 

【数字の見方・列】

左列の数字が読み込み速度(赤枠)

右列の数字が書き込み速度(緑枠)

 

【数字の見方・行】

上段:シーケンシャルアクセス

下段:ランダムアクセス

シーケンシャルとは、順序正しく連続した場所にデータを書き込むことで、ランダムアクセスはバラバラな場所に書き込んでいく。

ランダムアクセスの3種類は、

512K・・・512K単位でのデータをランダムに書き込む

4K・・・4K単位のデータをランダムに書き込む。この数値が高ければ特に優秀であるといえる。

4KDQ32・・・NCQ(バッファにデータをためておき、先回りして読み書きし効率を上げる機能)

        を使った際の数値。機能しない媒体であれば4Kと同等の数値しか出ない。

 

【シーケンシャルアクセスと、ランダムアクセスのイメージ図】

 

 

 

気になるオーバープロビジョニング前後の速度の比較をCrystalDiskMarkにて測定。

検証方法は、ランダム・0fill・1fillともに3回ずつ行い全体に中間的なものを使用してまとめてみた。

ちなみに、速度は安定しており前後とも3回の測定に大きな誤差は見られなかった。

 

これが、オーバープロビジョニング前のスコア

 

そして、気になるオーバープロビジョニング後のスコア

 

【結果】

全体的にスコアが少し向上しているように感じるものの、“おぉ!”と声にするほどでもなく。

しいていうなら、ランダムアクセスの書き込み速度が微妙ながら効果があった!といったところ。

オーバープロビジョニングをすることで劇的な速度の向上は難しいとの結果であった。

 

 

 

 【総論】
総じて、インテルSSD 520 240GBは、X25-M時期のSSDから圧倒的な進化を遂げた製品である。
またSATA3.0とwindows7という環境に非常にマッチしている。

 

オーバープロビジョニングに関して、日常感じる差が僅かだとしてもSSDの延命に繋がるのであれば、素晴らしい技術だと思う。

実際に、ZIP圧縮の検証にて安定した動きを確認できた。

が、しかし、犠牲にする容量とを天秤にかけたときに、果たして迷わずオーバープロビジョニングを選択するだろうか?
もし私が選択するならば“あまり目には見えない効果だが精神衛生上安心できるから、少しでも信頼性を高め長くSSDを使いたいから”である。

SSD自体の価格が安くなったこと、intelToolBoxの中にある“IntelSSDOptimaizer(Trim機能で最適化)”などのソフトウェアなどが充実している中で、ユーザーがオーバープロビジョニングを選択するには、それだけ納得させるだけの要素や検証(例えば、エンタープライズ製品にどれだけ近づけられたか、、等)が求められるであろう。

 

少々辛口になったが、インテルSSD 520 240GBを選択することは、オーバープロビジョニングが試せるというメリットが一つ増えることである。
オーバープロビジョニングは、ユーザー自身の許せる容量と引き換えにSSDの信頼を高めることである。
今回の検証では、飛び抜けた成果は発揮できなかったものの構造上マイナス要素では決してない。
SSDの信頼性に対して、どれだけの容量を対価として払えるか?である。

 

 

 

 

 今回、初めてスコアを使ったレビューという素晴らしい経験をさせていただき本当にありがとうございました。。
あわせて、オーバープロビジョニングという最新の技術にも触れることができました。

オーバープロビジョニングに関しては思い描く結果は得られませんでしたが、
メーカーさまがSSDというカテゴリに対して、速さの次は更なる信頼性を!という思いを感じました。


今回は、レビュー作業初期にステータスを誤って“公開”にしてしまい作業中のページを晒してしまうというハプニングが。

未完成のレビューをご覧になられた方に不快な思いをさせ、本当に申し訳ありませんでした。
また、つたないレビューを最後まで読んでいただいた皆さま、本当にありがとうございます。
不備や指摘等あれば、是非コメントにてご指導ください。
本当にありがとうございました。

22人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • はにゃさん

    2012/09/07

    SSD Toolbox の System Tunerを実行すると、
    Superfetch/prefetch, Defragmeterの最適化が行えます。

    一度ご確認ください。
  • アストロマンティック☆さん

    2012/09/07

    >はにゃさん

    貴重なコメントありがとうございました。
    調べたら、手間をかけずとも“Intel SSD ToolBox”で簡単にできるんですね、勉強になりました。
    で、せっかくなのでレビューに反映させてみました♪

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