レビューメディア「ジグソー」

実容量を失うだけの価値を見いだせるのか? オーバープロビジョニングでチューンナップ

この度は「インテル(R)SSD 520をオーバープロビジョニングでチューンナップ!」の
レビューアーに選出頂き誠にありがとうございます。
zigsow様、インテル様、他関係各社様に厚く御礼申し上げます。

zigsow 生誕五周年記念となるこのレビューは
Intel SSDの真の実力を見せるという技術的に難しい題材ではありますが
これを見てくださった方々が少しでも興味を持って頂ければ幸いです。

以下本文です。
例によって面倒くさい方は、良かったところ
悪かったところとまとめだけ見ていただければ
十分です(笑)


オーバープロビジョニング前の各種テスト
オーバープロビジョニング前の各種テスト

■ベンチマークテスト環境■
マザーボード:ASRock H67DE
CPU:Intel Core i7-2600
メモリ:どっかよくわかんないの2GB*2
起動ドライブ:Intel 510 120GB
OS:Windows 7 Home 64bit

ショットガンレビューでいただいたドスパラさんのFF14PCです。
IOPS は環境にも左右されるので起動ドライブにはSATA3 のSSDである
SecureErase直後のIntel 510 120GB を載せてあります。
他社SSD のもっと早いやつ載せてもよかったんですが、ここはアレ、
混ぜるな危険ということで(笑)

ナノピコCDMランダム
ナノピコCDMランダム
ナノピコCDM 0fill
ナノピコCDM 0fill


Intel 520 480GB の公称値は
シーケンシャルリード 550 MB/s
シーケンシャルライト 520 MB/s
と、なっているので0fill のほうのベンチ結果では
おおむね公称値どおりのデータが出てると思います。
ランダムリードは 50000 IOPS
ランダムライトは 50000 IOPS(240GBのほうは80000なので不思議)
と、なっているので、まあ、だいたいこんなもんかなって
数値かと思います。

9991ファイルが詰まった96.2GBのzipファイルの展開速度
27分5秒55
27分5秒55


展開後のファイル総容量は99GBちょいになります。
いやー、元のファイル9991個をzipにする時はHDDだったから2時間40分も
かかったんですけどねー(笑)
元々31GB ぐらいは予備容量に使われているIntel 520 480GB なので
31GBを超えるファイルじゃないと効果が体感できないのではないかと
思い、こんな巨大なzipファイルを作ってみました。
中身は2004年からつい最近までの写真と動画すべてです。
※「あー、これ懐かしいー」と手が止まることもしばしばで困りました(笑)


オーバープロビジョニング後の各種テスト
オーバープロビジョニング後の各種テスト

今回のオーバープロビジョニングではEnterprise だと20%使う
とのことだったので、トータル20%くらいになるように
80GBほど予備領域に割り当てました。
OP後のナノピコCDMランダム
OP後のナノピコCDMランダム

OP後のナノピコCDM0fill
OP後のナノピコCDM0fill

……あの、むしろ速度落ちてるんですけど……。

9991ファイルが詰まった96.2GBのzipファイルの展開速度
27分20秒84
27分20秒84

……15秒ほど遅くなってますね。


オーバープロビジョニングのやり方
オーバープロビジョニングのやり方

画像が大量にあるのでスライドショーにしてYoutube に
アップロードしました。
副音声(むしろ主音声?)付きです。


ぶっちゃけ特設ページを見てもらえば
あとはせいぜいBIOS画面の違いだけなので
副音声が聞きたい人や、どうしても画面が見たいという人だけ
再生してください(笑)


外付けSSDとしてのテスト
外付けSSDとしてのテスト

公称値は0fill での数値っぽいので、ナノピコCDM も
0fill のやつのみ載せますね。

オーバープロビジョニング前のナノピコCDM
オーバープロビジョニング前のナノピコCDM
オーバープロビジョニング後のナノピコCDM
オーバープロビジョニング後のナノピコCDM


特筆することが何もないくらい変わりませんね。
外付けはUSB3.0 で接続してるので、USB3.0 まわりの転送関係の何かで
数字が出ないんでしょう。


Intel SSD 520 480GB製品写真
Intel SSD 520 480GB製品写真

正面写真
正面写真
内容物一覧
内容物一覧
5年保証の印字
5年保証の印字


良かったところ悪かったところ
良かったところ悪かったところ

■悪かったところ
・オーバープロビジョニングについての技術的情報があまりにも少なすぎる
・実容量80GBを予備領域にあてたわりには、それに見合う速度が出なかった


■良かったところ
・特設ページのおかげもあって、わりとすんなりオーバープロビジョニングの
 設定が行えた
・起動ドライブの性能が低くても、公称値までベンチマークのデータが伸びた(OP前)


Intel 520 SSD オーバープロビジョニングまとめ
Intel 520 SSD オーバープロビジョニングまとめ

「オーバープロビジョニング」でチューンナップすることにより
信頼性と速度が向上するというお題の元に、主にランダムWrite に
負荷をかけるようにテストを行っていたのですが
非常に残念なことに、80GB を予備領域をあて、実際の容量が370GBまで
減った状態にもかかわらず、満足な速度向上を得られることができませんでした。
もう少し、オーバープロビジョニングでどうして速度向上するのか?
そこのあたりの技術的な説明があれば十分な結果が得られたかもしれません。




最後に、いつもかまってくださるおものだちの皆様、おものだちじゃなくても
絡んでくださるzigsowユーザーの皆様にも深く御礼申し上げます。
もうほんとにほんとにありがとうございます。
各種キャンペーンやら限定情報とかで釣られる&釣るので
いつも楽しくてしかたがありません(^^
今後も末永いお付き合いをしていただければ最高に幸せです。




■以下、悪あがき■※読み飛ばしていただいて結構です。
せっかくレビュアーに選ばれたんだから納得のいく数字出したい!!
読んでるほうだって納得できないよね!!
ってことで、OP後に色々テストしましたのよ・・・!

520にjpegファイルで埋め尽くして、空き容量がほとんどない状態で
ナノピコCDMベンチしてみた。
SSDに空きがあるから予備が使われないのでは!?
SSDに空きがあるから予備が使われないのでは!?
結果数値ほとんど変わらず
結果数値ほとんど変わらず

ナノピコCDMベンチでランダム4000Mを連打してみた。
CDMランダムテスト1回目
CDMランダムテスト1回目
CDMランダムテスト5回目
CDMランダムテスト5回目
CDMランダムテスト10回目
CDMランダムテスト10回目

結果数値に変動はほとんど見られず。

Intelさーーーん。・゚・(つД`)・゚・。


2012/09/03 追記
mkamaさんに作ってもらった巨大CDM(リーダー専用)で
ランダムで計測してみた。
OP済520、64GBでのCDMランダムテスト
OP済520、64GBでのCDMランダムテスト

おおっ、OPする前の1GBのランダムに限りなく近い数値!
これはOP解除したら面白い数値になるんじゃない?!!

――ということでOPを解除――

再度似たような環境(520の残り容量70GBくらいまでjpegで埋めた状態)で
64GBのCDMのランダムベンチ実行!
OP解除後520、64GBでのCDMランダムテスト
OP解除後520、64GBでのCDMランダムテスト



……どうみても誤差範囲ですorz
ランダム4kなどの計測中の1回目や2回目や3回目などを見てね!
とのことだったんですが、あまりの傷心モードのため見てませんでした……。
(傷心の理由は今日の日記でお察しください)

もーーーー、Intel さーーーん。・゚・(つД`)・゚・。


2012/09/07 mkama さんのリクエストにより追記
今回のオーバープロビジョニングの検証によってどれくらい
SSDをいぢめちゃったかCrystalDiskInfo5.0.3 で見せて欲しいとのことで
ペタっと貼っておきます。
この後SecureEraseかけてOPしてまだテストするんだけどねw
この後SecureEraseかけてOPしてまだテストするんだけどねw



2012/09/07 19:02 大量ファイルのコピーテスト追記
jpegばっかりの大量ファイルのコピーテスト
jpegばっかりの大量ファイルのコピーテスト

ファイル数66704、フォルダー数4224。
ランダム書き込みとしてはそこそこ上等の部類。
このファイルをIntel520 SSD 間でファイルコピーした時の速度チェックです。
コピー元は全く同じものを、3回コピーしています。

■OP前(デフォルトで32GB OP領域がある状態)■
1回目10分50秒42
2回目 8分19秒
3回目 7分24秒85

■OP後(81GBの予備領域をさらにOPで追加した状態)■
1回目 9分56秒76
2回目 6分56秒51
3回目 6分54秒50

□考察□
1回目のコピーの時に予備領域にデータが一時保管されているのではないか。
2回目、3回目のコピーの時は、予備領域からデータを読み込んで書き込んでるのではないか。
60GBというファイル量は、初期設定の32GBを上回るため
OP前には時間がかかっていたが、OP後は32GB+81GBと予備領域が十分だったため
2回目3回目の時間短縮につながったのではないか。


□個人的な感想□
3万件を超えるようなデータベースで頻繁にランダムアクセスがあるような
ところであればさらなるオーバープロビジョニングは有効なのかもしれないが
ホームユースでは6万ファイルのコピーを連続で行うとかほぼないので有効性は低いと
感じられた。


最後のナノピコランダムOP有り.jpg
最後のナノピコランダムOP有り.jpg

5テラ以上ランダムアクセスを繰り返し、SSDとしては
速度が遅くなってもおかしくない動作検証を繰り返していたにもかかわらず
OP有り状態のときのCDMと数字がほとんど変わっていない(性能劣化していない)
というのは、さすがIntel としか言いようがない。
その信頼性に星5にアップさせます。



以上、ほんとにほんとに、実験終わり!!

コメント (46)

  • cybercatさん

    2012/09/02

    検証乙!
    Intelさんが割り振っている予備領域は、少なすぎることはなく理にかなったもの、という事ですかね(^^ゞ
  • リーダーさん

    2012/09/02

    cybercatさんコメントありがとうございます。

    そうですね、コンシューマー向けという意味では6~7%程度で
    十分に性能は維持できるという自信なのだと思います。
    逆にEnterprise 向けのサーバーなどはデータ量が段違いなので
    信頼性のために20~30%を取るのではないかと推測しています。
  • mkamaさん

    2012/09/02

    リーダーさん

    私なりにオーバープロビジョニングのテスト方法を考えてみました。

    参考にしたURL)
    http://www.dell.com/downloads/jp/solutions/whitepaper/ser...

    ということで、今回のレビューは、
    再書き込み(リライト)を以下に作り出すかがカギのようです。

    手順)
    1.一度、ディスクの空き領域が内容に一杯にします。
    2.その後、削除して空き領域を作ってからテスト。

    内部動作)
    ・通常=リライトが発生
     リライトは、まずフラッシュメモリの一部を消去するという低速な処理を行ってから、
     新しいデータに更新する必要があるため、より時間がかかります。
    ・オーバープロビジョニング=裏のディスク容量分があるのでリライトが発生しにくい
     裏のディスクにライトして、それを通常の領域に移すだけなので、時間がかからない。

    DELLのドキュメントからだとそういうことらしいです。
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