この度は「インテル(R)SSD 520をオーバープロビジョニングでチューンナップ!」の
レビューアーに選出頂き誠にありがとうございます。
zigsow様、インテル様、他関係各社様に厚く御礼申し上げます。
オーバープロビジョニングとは何か.速度が速くなるのか.ガベージコレクションがしやすくなって速度低下が少ないなどいろいろ言われているようですが,私は詳しいことを調べている時間がなかったため,手順と評価を書きたいと思います.
今回のレビューを行うに当たってほかの人のレビューを見ながら行っていたため,ほかの人のレビューと同じことが多々あると思いますがご了承ください.
評価対象はINTEL SSDSC2CW240A3(
レビュー内容は
- 課題1.オーバープロビジョニングする手順をSecure EraseやBIOSの設定等の紹介.(必須レビュー項目)
- 課題2.オーバープロビジョニングをする前後で、約14.8GBのzipファイルの展開にかかる時間を計測(必須レビュー項目)
- 課題3.《必須レビュー項目》 オーバープロビジョニングをする前後で CrystalDiskMark Nano Pico Edition を使ったスコアの比較.(必須レビュー項目)
をしました.
●最初の苦難
いきなりPC環境がノートPCだけになってしまった.これでどうやってレビューをやればよいのか.しばらく途方にくれました.
最終的にBOOT革命USB 体験版を使用してシステム環境をUSB-HDDに移し,SSDを内蔵することで行うことになりました.
http://www1.ark-info-sys.co.jp/products/bootusb4/index.html
●評価環境
型番 EliteBook 2560p 以下hpのHPより
CPU Intel(R) Core(TM) i7-2620M 2.70GHz-3.4GHz 4MB L3キャッシュ 2コア 4スレッド
メモリ 4.00GB×1 1333MHz DDR3-SDRAM
OS Windows 7 Professional 64bit SP1
ディスク接続方式 シリアルATAⅡ接続 理論値 最大300MB/s
起動ドライブ INTEL SSDSC2CW240A3(レビューの品)
チップセット モバイルインテル QM67 Expressチップセット
グラフィックスタイプ インテル®HDグラフィックス3000
ビデオメモリ 最大815MB
●オーバープロビジョニングの手順
まずはSSDをIntel Tool boxを使ってSecure Eraseします.
下記のサイトからIntel SSD Toolbox - vXXXをダウンロード
http://downloadcenter.intel.com/Detail_Desc.aspx?lang=jpn&DwnldID=18455
ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストール
ツールを起動してSecure Eraseを実行します.
ここで引っかかったのが,パーテーションを作っていたので削除.ロックがかかっているとのこと.SSDをいったん外してまたつけると実行されました.
これでSSDの状態はオーバープロビジョニングができる状態になったようです.
次にHDAT2というツールを以下のサイトからダウンロード
ダウンロードしたファイルを解凍しISOファイルからディスクを作成します.
私が使ったCD作成ツールはImgburnです.
ディスクができたら,ディスクを入れた状態でシャットダウン.システムディスクであるUSB-HDDを外して電源を入れます.
BIOS画面でSATAの接続方式をIDEに変更.
電源を再び落としてCDブートによってHDAT2を起動.以下のような画面が出てきたらhdat2と入力してEnter.
そしたら次のような画面になるのでSSDを選択.
SET MAX menuを選択.次をEnter.
そうすると隠し容量を決める画面になるので,ここでプロビジョンの量を決める.今回は240GB中約80GBに設定.
そしてSキーを押すと設定を保存するかしないかをY/Nで聞かれるのでYを入力.その後,ESCキーをおしておしておして戻る.そして再起動してオーバープロビジョニングの設定は終わりです.以下の画像をみてわかるように容量が223GBから約80GB減っているのがわかります.
これにて設定手順は終わりです.次に評価になります.
●オーバープロビジョニング前の評価
課題2.14.8GBのZIPファイルの展開速度の比較.
最初だけ撮り忘れました.
解凍テスト
1回目:2:55:18
2回目:3:10:97
3回目:3:02:62
4回目:3:07:29
5回目:3:08:22
平均:3:04:86
課題3. CrystalDiskMark Nano Pico Editionのスコア比較.
ランダム
0fill
●オーバープロビジョニング後の評価
課題2:14.8GBのZIPファイルの展開速度の比較.
解凍テスト
1回目:3:06:44
2回目:3:06:00
3回目:3:05:65
4回目:3:04:26
5回目:3:04:94
平均:3:05:86
課題3: CrystalDiskMark Nano Pico Editionのスコア比較.
ランダム
0fill
数字で表すと以下のようになります
課題2
前 後
平均: 3:04:86 3:05:86
誤差でしかないですね.しかし,オーバープロビジョニングをすることで,時間のばらつきが抑えられているとおもいます.安定性を向上させるという意味では成功しているといえます.(まあ,今回たまたまかもしれませんが・・・)
課題3
ランダム
前 後
Sequential Read : 259.549 MB/s 213.603 MB/s
Sequential Write : 121.899 MB/s 212.219 MB/s
Random Read 512KB : 237.479 MB/s 205.740 MB/s
Random Write 512KB : 114.201 MB/s 206.590 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 20.419 MB/s [ 4985.1 IOPS] 22.666 MB/s [ 5533.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 13.310 MB/s [ 3249.5 IOPS] 50.068 MB/s [ 12223.7 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 144.473 MB/s [ 35271.8 IOPS] 24.986 MB/s [ 6100.2 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 56.657 MB/s [ 13832.4 IOPS] 79.543 MB/s [ 19419.6 IOPS]
0fill
前 後
Sequential Read : 260.807 MB/s 220.846 MB/s
Sequential Write : 211.364 MB/s 227.284 MB/s
Random Read 512KB : 242.927 MB/s 210.795 MB/s
Random Write 512KB : 193.118 MB/s 225.949 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 20.316 MB/s [ 4960.0 IOPS] 24.971 MB/s [ 6096.5 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 16.392 MB/s [ 4002.0 IOPS] 52.080 MB/s [ 12714.9 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 166.985 MB/s [ 40767.8 IOPS] 25.652 MB/s [ 6262.8 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 101.783 MB/s [ 24849.4 IOPS] 71.980 MB/s [ 17573.2 IOPS]
ランダムではオーバープロビジョニング後で書き込み速度が向上していました.オーバープロビジョニングが書き込みに対して影響を与えることがよくわかります.
0fillでは性能の上り下がりが激しくてとてもよくなったといえる結果ではありませんでした.
●まとめ
オーバープロビジョニングは確かに書き込み性能を向上,安定性を向上させることができる.しかし,約80GBを消費してまで書き込み性能の向上を得たいかどうかは意見が分かれるところであろうか.私個人の意見では,80GBをそのまま使うほうがよいのではないかと思います.(空き容量が多いほうが安心して使えます)
●最後に
参考になるレビューとはいかないものでとても申し訳ありません,しかし,ほかの人があきらめていたノートPCのみでの評価ができたことは一例として挙げれるのではないでしょうか.
また,レビュー公開が日本時間で9月7日を過ぎてしまい申し訳ありませんでした.
最後に,同じくオーバープロビジョニングでレビューをされたYAWA様.大変参考になりました.ありがとうございます.YAWA様のレビューをみて自分と同じ状況の人がいることを知って,むきになってノートPCのみでレビューをしてみました.
これでレビューを終わります.最後まで読んでくださった方ありがとうございます.
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