使用したパーツ構成、ベンチマークなどはCPUのレビューにまとめて記載していきます。
というわけで今回のレビューでは「DX58SO2マザー」にスポットをあててレビューをしていきたいと思います。
ちなみに、ちょうど手元に同じくIntelのDX58SOがあったので外観や搭載インタフェースについてはこちらとも比較していきたいと思います。
<Intel最上位プラットフォームLGA1366>
Intelでは最近すっかりSandyBridgeが花盛り、この世の春を謳歌しています。かくいう私もリビングPCやらメインPCやらはSandyさんのお世話になっています。しかーーし2011年8月現在Intel最強のプラットフォームといえばLGA1366です。こちらは2008年に登場したプラットフォームということでチップセットにSATA3.0もUSB3.0も搭載されていません。それでもトリプルチャネルによる高速なメモリ転送速度&大容量化に加えて、Intelでは現在唯一6コア/12スレッドに対応したプラットフォームです。(Xeon系は今回無視の方向で・・・。)
特に、Core i7 920のD0コアはオーバークロック耐性が高く、4GHzオーバーも可能なことから今でも使っている人はいるかも知れません。ちなみに私は元来引きが良くなく、電圧盛々でようやく4GHz動作させたものの、あまりの発熱に断念した惰弱ですが・・・。
閑話休題、当初4コア/8スレッドから始まったLGA1366ですが、その後6コア/12スレッドに対応したCore i7 980Xが2010年3月に登場、4コア製品も少しずつですがクロックアップするなどひっそりとではありますが、足掛け3年着実にスペックアップしてきたプラットフォームです。
<LGA1366に対応するチップセットはX58一択>
そんな最上位プラットフォームを支えるチップセットがX58になります。こちらもすでに販売から3年がたとうとしており、正直古さは否めません。SATA3.0はおろか、USB3.0にも対応もちろん非対応です。ただし、メモリについては3枚1組で使用するトリプルチャネルに対応し、Intel6シリーズ以上の大容量メモリ環境を構築できるようになっています。
Intelからは今回レビューする「DX58SO2」以外に、旧バージョンの「DX58SO」と「DX58SO2」の廉価版「DX58OG」の3種類が発売されています。
<「DX58SO2」のスペック概要>
「DX58SO2」の主なスペックは以下のとおりです。
チップセット:Intel X58+ICH10R
フォームファクタ:ATX
メモリスロット:DDR3×6(1600+/1333/1066MHz)、最大48GB
拡張スロット:PCI Express (x16)×3、PCI Express(x1)×2、PCI×1(SLI対応)
SATA3ポート:2ポート(Marvell9128)
SATA2ポート:6ポート(Intel ICH10)
eATAポート:2ポート(Marvell6121)
LAN:ギガビットLAN×2(Intel 82574/82567)
USB3.0ポート:2ポート(ルネサスD720200F1)
個人的に一番嬉しいのは、「DX58SO」の弱点でもあったメモリスロットが4スロットから6スロットへと拡張されている点です。相性の問題はありますが、メモリ価格も下がっている現在なら24GBの大容量構成も現実的な選択肢となります。さらに、専用チプを搭載することでSATA3やUSB3.0への対応もされている点が大きな違いでしょう。また、地味な点ですがIntelのギガビットLANも1ポートから2ポートへと増設されています。
<写真を使ってチェックしてみることにします>
スペックをつらつら書いただけではわからないことがいっぱいあります。写真を幾つか用意しましたのでそちらでもう少し詳細にチェックしてみましょう。
手持ちのDX58SOとDX58SO2の比較です。型番の違いと裏腹に全く別物に見える基盤構成。メモリスロットの配置、CPUソケットの配置、チップセットの場所、スロット構成など一致する所がありませんねぇ。また持った際にずしりと重みがあるのがDX58SO2、割と軽いのがDX58SOです。
バックパネルの構成もずいぶん違います。DX58SO2ではUSB3.0が2ポート追加され、ギガビットLANも2ポートに。さらにBack to BIOSボタンも追加されています。
ボード上には電源、リセットに加えてベースクロック調整用のスイッチまで用意されていて、オーバークロックを強く意識した作りとなっています。
CPUソケット周辺はヒートパイプでつながったヒートシンクで冷却を行う仕組みです。ソケット周りノスペースが限らているので、市販のクーラーを使う場合は注意したほうが良さそうですね。
メモリスロットは6基搭載。トリプルチャネルで48GBまでOKということですが、1枚8GBのメモリは見たことが有りません4GB×6の24GBが妥当な線でしょう。
PCI Express(x16)は3スロットあり、CrossFireもSLIも行けるらしいです。
eSATA用のMarvell 6121です。
こちらはSATA3.0用のMarvell 9128。実際に動作させてからスピードをチェックしてみる予定です。
USB3.0チップはルネサス製ですね。
ギガビットLANは2基あります。いずれもIntelチップ。
<まとめ>
DX58SOとの型番の違いは最後に「2」が付いただけにもかかわらず、メモリスロットは6スロットになり、SATA3.0やUSB3.0にも対応したDX58SO2はDX58SOとは全く別物で、変更というよりはもはや進化したマザーボードという感じですね。
また、オール固体コンデンサの採用、ボードスイッチシステムの搭載、ヒートパイプを使った冷却機構、バックパネルのBack to BIOSクリアボタンなど、他社のオーバークロック向けマザーボードに採用されている機構を取り入れた作りを見ると、オーバークロックにそれほど積極的ではない、というか否定的だったIntelですが、最近は大きく方向を転換しつつある印象をこのマザーボードからも強く受けます。
まずはファーストインプレッションということでここまで。実際に組んでいってボードに書いたほうがいいと思うことは追記していきたいと思います。
<8/11追記 実際に組み込んでみた>
あまりのんびりしていると、時間がなくなってしまうので早速PCの組み立てを開始することに。大きな問題もなく順調に組み終わりました!!と言えればよかったのですが、いかんせんCore i7 990XのCPUクーラーのネジ止めに大変苦労させられました。
この2つのネジです。完全にマザーボード上のヒートシンクに隠れてしまいネジ止めに苦労しました。他の皆さんどうしているのか大変気になるところです。
それ以外は心配だったメモリ6枚刺しもうまく行っており、OSノインストールも終わりました。
ただ、Intel独自っぽくて馴染みがないので、こちらについては再度レビュー追記したいと思います。