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【プレミアムレビュー】 夢のCPU!Core i7 990X Extreme Edition

これがCore i7 990X Extreme Edition!
これがCore i7 990X Extreme Edition!


このたび、ジグソープレミアムレビュー・レビューインフィニティ第2弾「ロッコア星」のプレミアムレビューアーに選出いただきました。
選考していただいたジグソーさまには心より感謝しています!

自分には縁がないと思っていた、あの夢のCPU「Core i7 990X Extreme Edition」を実際に使える機会が来るとは夢にも思っていませんでした。

プレミアムレビュー応募時の公約として①倍率可変を活かしてオーバークロックへの挑戦 ②Core i7 2600kとの性能比較を掲げていましたので今回は製品紹介も含めて以下の4章でお送りします。

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【① 市場価格90,000円オーバー!超ハイエンドCPUのパッケージ内容とは。】
【② 夢のハイエンドマシン組立!定格運用のパフォーマンスは如何に?!】
【③ 倍率可変CPUはOC初心者でもオーバークロックできるのか?!OC挑戦記。】
【④ 結局どっちが早いの?!Core i7 2600kとの世代対決!】
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【① 市場価格90,000円オーバー!超ハイエンドCPUのパッケージ内容とは。】
■製品内容
早速ですが、パッケージの写真を。
Core i7 990X Extreme Edition
Core i7 990X Extreme Edition
CPUが見えています。
CPUが見えています。


黒いパッケージが、いかにも特別感を放っています。
しかも箱がすごくデカいです!Core i7 2600kと比較してみました。
Core i7 2600kとのパッケージ比較その1
Core i7 2600kとのパッケージ比較その1
Core i7 2600kとの比較その2
Core i7 2600kとの比較その2

実に4倍近い面積です。体積なら8倍か(笑)


さて、早速開封してみました。
990X 中身
990X 中身


なんでこれだけパッケージが大きいのか疑問でしたが、大きい理由はCPUクーラーにありました。
リテールCPUクーラー
リテールCPUクーラー

Intelロゴが大きく描かれています
Intelロゴが大きく描かれています

ヒートパイプが4x2本
ヒートパイプが4x2本

すごく大きいです。。。
2枚目の写真に「Q]や「P」の文字がありますが、Qは静音重視、Pは冷却重視の高回転モードとのこと。
リテールクーラー=必要最低限のものという印象があった自分にはここまでしっかりしたクーラーは衝撃的でした。

クーラーについても2600k付属のものとの比較写真を掲載いたします。
左が2600k付属クーラー
左が2600k付属クーラー

Core i72600k付属クーラーがトップフロー型なのに対し、990X付属クーラーはサイドフロー型でした。

本当はリテールクーラーには一切興味がなくていきなり手持ちのファンを使用する予定でした。
ただこれを実際に見てみるといったいどれぐらいの冷却性能があるのか試したくなりましたので、実際にこの後使用してみることにしました。

CPUと言えばCPU本体・リテールクーラー・説明書の3本セットが基本だと思っていたのですが、今回はグリスも入っていたり、そのリテールクーラーがよりしっかりした造りだったりとさすがエクストリーム・エディションだと思えるようなパッケージ内容でした。



【② 夢のハイエンドマシン組立!定格運用のパフォーマンスは如何に?!】

いよいよ夢のハイエンドマシン組立に入ります。今回レビューにあたって電源・メモリー・簡易水冷・グラボ・ケースを購入。
うち電源・簡易水冷は今回のマシンに使用し、ケース・メモリー・グラボは手持ちのi7 2600kマシンの退避用に使用し、その分2600kのマシンから外したケース・メモリー・グラボを今回の990Xマシンに装着して使用します。

今回の構成はこちら。
■ パーツ構成





【プレミアムレビュー対象】Intel SSD 510 120GB


【プレミアムレビュー対象】Intel DX58SO2




■ 組み込んでみた!
まず上記パーツ構成+リテールクーラーにて組み込んでみました。
クーラーは後部に風が抜けていくような形で取り付ける予定だったのですが、問題発生。
クーラー四隅のねじのうち左下のネジが、どうしてもマザボのヒートシンクが邪魔になって閉めることができませんでした・・・。
クーラーのネジにはきちんとネジ穴はついているのですが、クーラーのヒートシンクに物理干渉してドライバーが使えず、手回しにて留めていくのですが左下のネジだけはどうしても隙間に指が入りませんでした。
そこでやむを得ず、下の写真のように天面に風があたるような形で取り付けました。
とは言え今回使用したケースが天面にも大型ファンがついており、以前も2600kにて同様の設置を施していたこともあったので問題なしと判断しました。

ひとまずリテールクーラーにて
ひとまずリテールクーラーにて

なんとLEDが光る!
なんとLEDが光る!

起動してみてびっくり!リテールクーラーが光ってる!
実は今まで光り物は避けてパーツ選びをしていたのですが、結構格好いいですね。

早速Windows 7をインストール。約20分ほどでインストール完了しました。
ドライバーのインストール、Windowsのアップデートを経た上で各種ベンチマークを実施してみました。

その前にまずWindowsエクスペリエンスインデックスがこちら。
定格でのエクスペリエンスインデックス
定格でのエクスペリエンスインデックス


次にパイ焼きの結果。
Superπ 定格
Superπ 定格

後程2600kでの比較も掲載しますが、シングルスレッドの処理では2600kに軍配が上がるようです。

そして6コア12スレッドの本領を発揮するであろうCINEBENCH。
CINEBENCH 定格
CINEBENCH 定格

定格から9.04ptをマークしてきました。12スレッドで一気にレンダリングしていく様子は壮観ですね。




【③ 倍率可変CPUはOC初心者でもオーバークロックできるのか?!OC挑戦記。】

公約その1、オーバークロックへの挑戦をしてみました。
私自身、今まで自作経験は5回ほどありますが、オーバークロックの経験は今までメインマシンとして使用していたCore i7 2600kの倍率を上げただけ。
それもマザーボードの機能で、初めからオーバークロックした状態の倍率や電圧などがプリセットされており、それを選択しただけ非常に簡単なオーバークロックでしたのでオーバークロックは完全に初心者です。

今回は悪戦苦闘しながらのチャレンジでしたので、経験豊富なオーバークロッカーの方にはお目汚しになってしまうかもしれませんがぜひ温かい目で見てください。

■ Intel Extreme Tuning Utility (IETU)
まずは初心者らしくツールに頼ってみることにしました。
今回使用するDX58SO2で使用できるIntel Extreme Tuning UtilityのAutotuneという機能を使用してみました。この機能では、自動的にちょうどいいOC設定を探ってくれます。
今回はSlightly Over Specificationにて実施。その結果がこちら。
Intel Extreme Tuning Utility リテールファンにて。
Intel Extreme Tuning Utility リテールファンにて。

なにか設定を間違えたのかほとんどOCされていないような気がしますが、これがソフトが見つけ出した最適な設定ということでしょうか。
しかし、再起動を繰り返し、いろんな設定にしてはストレステストでチェックという流れは見ていると面白かったし結構安心して任せられる感じでした。(後で見返して思ったんですが、やっぱりおかしい気がするので後程もう一度やり直してみます。)

■ 倍率上昇。28倍以上の世界へ!
IETUで自動設定されたク設定をリセットし、ここからはマニュアルで倍率を上げていきます。

Prime 95を回したりしながら少しずつ倍率を上げていったのですが、31倍(4.13GHz)まではひとまず問題なかったようですが、32倍(4.26GHz)にした途端Prime95起動してすぐブルースクリーンになりました。

31倍設定に戻し、CINEBENCHを回してみました。
CINEBENCH 4.13GHz
CINEBENCH 4.13GHz

なんと、10ptを軽々とオーバーしてきました。2600kでは見ることのなかった10ptオーバーをこんなに早い段階で見れるとは思いませんでした。

31倍(4.13GHz)にてPrime95起動して30分後のキャプチャを載せておきます。
なおCPUファンは60℃でフル回転するように低めに設定してあります。
31倍にて。
31倍にて。

CPUファンはフル回転で2300rpm強の回転数です。さすがにフル回転するとかなり五月蠅いですが、思ったよりリテールファンでも冷えてますね。

■ 電圧調整+簡易水冷装着で更なる上昇を目指す!
さて、ここからは電圧も上げていくということで、まずはCPUクーラーをリテールクーラーから今回のレビューで使用してみようと思って用意した簡易水冷に取り換えてみました。

簡易水冷装着
簡易水冷装着


簡易水冷自体がはじめてでケースの干渉もあり、苦戦しましたがなんとか装着することができました。
さきほどの31倍設定が同様に動作することを確認したうえでVcore電圧を1.2V→1.4Vに上げてみました。

その上で先ほどと同様に少しずつ倍率を上げて行きます。
先ほどはすぐにブルースクリーンになった32倍をクリア、33倍、34倍・・・と35倍(4.667GHz)までクリア、今度は36倍になったところで落ちるようになりました。

35倍に戻りCINEBENCH。
CINEBENCH 4.67GHz
CINEBENCH 4.67GHz

もともとのスペックが高いだけにひとつ倍率を上げるごとの性能の上昇が非常に大きいです。

35倍でPrime95をまわしている様子がこちら。
Prime 95 4.67GHz
Prime 95 4.67GHz

冷房を聞かせた部屋で10分経っただけで90℃到達するようになりました。ここから先は危険と判断し、CPUクーラーをさらに別のものに変更することにしました。


■ クーラー交換でまだ伸びる…かな?
使用したのはこちら


ファンはグランド鎌クロスから引っこ抜いたPWMの風丸2に換えてあります。

Archon換装
Archon換装


先ほどと同じ条件でなんと20℃も下がった(笑)
Archon 4.67GHz
Archon 4.67GHz


今までCPU周辺部の温度をキャプチャしてなかったのですが、CPU周辺の温度も劇的に下がっています。
ここまで差が出るとは思わなかったので、もしかしたら簡易水冷ユニットの取り付けでなにか間違っていたのかなと不安になりますが、ひとまずこれで調査続行です。

その後1.5Vまで電圧を上げて36倍にチャレンジ。温度面は80℃前後で推移し、10分ほど経過したところでOKか?と思いはじめたところで落ちました。
そろそろ倍率だけでは限界なのか、もっと電圧盛れば大丈夫なのか、それともまだ何か足りていない要因があるのかわかりませんが、レビューを書き終わっていない以上借り物のパーツなのでこれ以上の電圧盛りは避けることにしました。

当方の環境では倍率だけの変更では35倍までというのをひとまずの結論といたします。
ただ、もっと腕のある人だとまだ伸びしろがありそうです。

■ オーバークロックした感想
Sandy Bridgeに比べると990Xは爆熱なイメージがあったので、オーバークロックするに当たり熱の面で苦戦すると思っていましたが、そこまででも無かったなというのが印象的でした。
特に最後に装着したArchonだとCore i7 2600kで使用していた時と比べても大きな差がありませんでした。

今回なかなかうまくいかなかったので、レビューに盛り込めなかったのですが実際にはBCLKも調整したりチャレンジしていました。
ネットで情報収集しているとBCLKを200MHzに設定しているかたが多く、自分もそれを目指していたのですが、これは今後の課題とします。



【④ 結局どっちが早いの?!Core i7 2600kとの世代対決!】
ここからは公約その2、Core i7 2600kとの性能比較です。
今年頭に第2世代となるCoreシリーズ"Sandy Bridge"が発売になり、話題を集めました。
その中でもCore i7 2600kの性能・オーバークロック耐性は非常に評判が高く、私自身10年近くずっとAMDを使い続けていましたがこの評判を聞きつけ初めてIntelで自作しました。

実際にCore i7 2600kのパフォーマンスには非常に満足しているのですが、990Xはそれを凌駕してくるのか?!非常に楽しみな対決です。
ベンチマーク編とRAW現像編にわけてレビューします。


<< 1.ベンチマーク編 >>

まずはシングルスレッドでの処理能力を比較すべくスーパーπでの比較を行った結果がこちら。
スーパーπ対決!
スーパーπ対決!

シングルスレッドでの処理は2600kが勝つだろうと予想していましたが、思いのほか定格同士で比べると990Xが食らいついている印象を受けます。
ただ、2600kをオーバークロックした状態ではかなりスコアを伸ばしてきました。

さて、大本命・マルチスレッドに対応したベンチマーク「CINEBENCH」での対決です。
マルチスレッド対決!
マルチスレッド対決!

990X エクストリーム・エディションの 大 勝 利 !
シングルスレッド処理では2600kに負けてしまったので不安になりましたが、990Xの定格でも2600k@4.8GHzと互角の性能。
さらに990Xは一つ倍率を上げていくごとのスコアの伸び幅が非常に大きいです。


<< 2.RAW現像編 >>

ベンチマークのスコアではマルチスレッドだと990Xの圧勝だったのですが、普段使用している作業がどこまでマルチスレッドに対応しているかわからなかったので実際にソフトを使用して比較することにしました。

パソコン好きなものの普段やることと言えばネットサーフィンがメインで、時々旅行帰りなどにRAW現像するかな程度です。

ネットサーフィンでは比較の取りようがないので今回はRAW現像の速度を比較してみました。

・テスト内容
α550で撮影したRAWデータをPhotoshop Elements 9のバッチ処理にて「自動レベル補正」を行い、JPEGに書き出し。
HDD速度などがネックにならないようSSD内にデータを保存。

Core i7 990X@定格 ・・・ 4分17秒
Core i7 990X@4.53GHz ・・・ 3分29秒

Core i7 2600k@定格 ・・・ 3分58秒
Core i7 2600k@4.8GHz ・・・ 3分14秒


あれ?Core i7 2600kの勝利・・・?
てっきり990Xが勝つと思っていたんですが、ソフト側でマルチコアに最適化しきれていないんでしょうか?


このままでは終われないのでほかのソフトも試してみることに
次に試したのはSILKYPIX Developer Studio Pro 5の体験版です。

先ほどPhotoshop Elementsでも使用したデータを同様に現像していきます。

Core i7 990X@定格 ・・・ 5分13秒

Core i7 2600k@定格 ・・・ 8分38秒
Core i7 2600k@4.8GHz ・・・ 7分05秒

今回は圧倒的に990Xが早かったです。Photoshop Elementsの時と違い、タスクマネージャーを見るとすべてのスレッドが同じような波を描いていて、これがマルチスレッドに対応した処理なんだというのを見て取れました。

普段使っているのはPhotoshop Elementsなんですが、今回SILKYPIXを試してみて、出てきた色合いが非常に好みだったので乗り換えたくなりました。

それにしても同じ種類のソフトでもものによってどれだけそのCPUに最適化されているかがぜんぜん違うようです。
せっかくのポテンシャルを秘めたCPUだけに、ソフト選びもきちんとマルチスレッドに対応しているか調べてから選んだほうがよさそうですね。


【使用してみた感想】

Core i7 900シリーズといえばTDP130Wということで非常に爆熱だと思い込んでいましたが、今回使用してみて思ったよりぜんぜん熱が出ないことに驚きました。
私自身かなりの静音思考なのですが、これならアイドル時はゆるゆるのCPUファンでも安心して使用できます。

また普段「ながら作業」が非常に多いのですが、今回2週間ほど使用していて「重たい」と思うシーンに遭遇することが一度もありませんでした。
この辺りは体感的なところなのでレビューでは紹介しづらかったのですが、こういう体感的なところでの安心感が990Xの一番の特徴ではないのかと思います。

コメント (20)

  • daiyanさん

    2011/08/19

    ファンコントローラーのはず。
  • きょーさん

    2011/08/19

    うわー羨ましいっ!

    自分は第一世代のi7-860なんで(汗)
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