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本格自作機第1号にIntelの三傑が集結 --- Core i7、トリプルチャンネルメモリサポートマザーボード



 今回レビュー対象のインテル® SSD 510 120GB、インテル® デスクトップ・ボード DX58SO2と、インテル® Core™ i7-990X プロセッサー エクストリーム・エディションをIntelの『三傑』と言わせていただこう。

Intel三傑
Intel三傑



 これまではパーツの換装や増設、修理、あるいは廃棄のためにをPCをばらすこと何度もしてきたが、本格的に自作するのが今回初めて。だから、びっくり当選を挑戦だと受け止めた。

 それでいきなり最高峰のIntelパーツを3点使うことって、もったいないと言われても可笑しくないが、その分勉強と理解も大きいだろう。初心者でもハイエンドのPCパーツに挑戦することが可能だという証明(照明?)になればと。

■ このレビューの基本内容:

 ・DX58SO2の基本仕様
 ・外観
 ・レビュー用自作PCのパーツ選定と構成
 ・組み立て
 ・性能評価(ベンチテスト、オーバークロック、TERAスターティングパッケージ試用、動画エンコード、地デジ録画・編集・ダビング、大量データのバックアップなどマルチタスクの同時実行能力確認)



 マザーボードはその名の通り、CPUとメモリ、ドライブなど各パーツ間のデータ転送をどれだけ迅速かつ正確に伝送できるかにおいてきわめて重要な基本パーツだ。

 今回のレビュー対象となるIntelのDX58SO2はこれまでのIntel社のマザーボード製品の中で最高峰だとされている。基本スペックは

メーカ製品ガイド(英文)


 ・チップセット: インテル® X58
 ・ソケット: LGA1366
 ・フォームファクター: ATX
 ・6 つの DIMM、トリプルチャンネル対応、完全なオーバークロック制御、
 ・USB 3.0、
 ・SATA 6.0 Gb/s、
 .デュアル LAN をサポートし
 ・新しいヒートパイプによる冷却機能を採用
 ・無線LANアダプタとBluetoothユニット、無線化、Wi-Fi接続、携帯電話などとの連携が可能
 ・低消費電力

 となっており、究極のパフォーマンスを提供すると期待される。

 ただ、Intel社のマザーボードでも、Intel社以外のドライバを使っている。例えば、

RAID: Marvell eSATA ドライバー
インテル® デスクトップ・ボード用 Marvell External SATA (eSATA) ドライバー

RAID: Marvell SATA ドライバー
インテル® デスクトップ・ボード用 Marvell (RAID) SATA ドライバー

ワイヤレス LAN: Ralink Wireless LAN ドライバー
インテル® デスクトップ・ボード用 Ralink* Wireless LAN ドライバー

Bluetooth: Motorola* Bluetooth 2.1+EDR USB Device
インテル® デスクトップ・ボード用 Motorola* Bluetooth 2.1+EDR USB Device ドライバー

などがある。


パッケージ

静電防止シール
静電防止シール
付属品
付属品
ガイド資料等
ガイド資料等
静電防止シールから取り出す
静電防止シールから取り出す



外観

縦方向から見た
縦方向から見た
横方向から見た
横方向から見た



 これはどこから見ても美しいもの。洗練されたデザインから設計の緻密さ、性能の高さが伺える。おそらく最高の設計、そして実験による検証、更にはシミュレーションをもとに生まれただろう。ところどころにあるブルーの美しさは見ていて飽きない。

 快適なパソコン生活、ゲーム、エンターテイメントのために、ここまでの努力がなされていると思うと感動が・・・

チップセット
チップセット

 

CPUソケット
CPUソケット
CPUソケットを囲む美麗なヒートパイプ・ヒートシンク
CPUソケットを囲む美麗なヒートパイプ・ヒートシンク



 豊富なインターフェースと機能:

トリプルチャンネル対応メモリスロット
トリプルチャンネル対応メモリスロット

 

PCI拡張スロット
PCI拡張スロット

 

バックパネルIOシールド端子群
バックパネルIOシールド端子群

 

フロントパネル接続用IEEE1394端子,BIOSジャンパースイッチ,フロントパネル接続用USB2.0端子
フロントパネル接続用IEEE1394端子,BIOSジャンパースイッチ,フロントパネル接続用USB2.0端子

 

フロントパネル接続用SATA端子
フロントパネル接続用SATA端子

 

ケースファン用電源(3ヶ所)
ケースファン用電源(3ヶ所)


 
 


主要パーツ(SSDはどこに行った?)
主要パーツ(SSDはどこに行った?)



OS:
【DSP版】Windows 7 Professional SP1 64bit DVD日本語版


大容量メモリ対応のWindows 7 Professional 64ビット以上が必要。コストの面を考慮し、最高位のUltimateに比べ、BitLocker機能と言語パックがないだけで、こちらを選んだ。

CPU:
インテル® Core™ i7-990X プロセッサー エクストリーム・エディション



メモリ:
ARCHISS デスクトップPC用メモリ DDR3-1333 4GB x3枚セット AS-1333D3-4G-S(X3)を2セット使った最大メモリ構成になっている。



ブートドライブ:
インテル® SSD 510 120GB



データ用ドライブ:
日立 HGST 3.5inch 7200rpm 2.0TB 64MB SATA 6.0Gbps 0S03191


スピード重視で7200rpmを選択。

ビデオカード:
MSI GTX560Ti搭載 N560GTX-Ti Twin Frozr II/OC


HDDとの干渉を避けるようぎりぎりのサイズを選んだ。オーバークロック可能。

PCケース:
ABEE smart J01 シルバー ハイブリッドUSB3.0 ATXケース SME-J01-S


マウンター不要の2.5インチHDDベイに直接SSDを装着可能。

電源ユニット:
アビー ZUMAX 750W ATX電源 ZU-750B-KA


 ハイパフォーマンスパソコンを組むので、電源不足がないよう、かつ今後の拡張のために余裕を持たせることを考えて、経済的ことも合わせて、選んだ。PLUS 80 Broznzeクラス。

ディスプレイ:
TOSHIBA LED REGZA 22V型 地上・BS・110度CSデジタルハイビジョン液晶テレビ USBハードディスク録画対応 22RE2




組み立て手順:

 今回は、スペース、拡張性と経済的ことを考慮し、ミドルタワーのPCケースを選んだ。そのために、ビデオカードの長さ選びが非常に重要だ。選んだビデオカードの長さが255mmで、その電源コネクタが3.5インチのHDDと干渉寸前な状態。もうちょっと長かったら、そこのHDDベイが使えなくなってしまう。

 マザーボードに取り付けるパーツを揃えてから、取り付けの手順を考えておかないと、面倒なことになる。ボードに取り付けるパーツだけでなく、ボードの周りのケースに取り付けるほかのパーツの装着順も考慮したほうがいい。次の手順を取った:

 ケースの上面、両側面およびフロントのパネルを取り外す
         ↓
 ケースに付属のリアファンを取り外す
         ↓
 マザーボードにCPUを取り付ける
         ↓
 CPUクーラーを取り付ける(電源コードをマザーボード上近くにある専用電源プラグに接続)
         ↓
 メモリを取り付ける
         ↓
 上記CPU、CPUクーラー、メモリが装着済みのマザーボードをPCケースに取り付ける
         ↓
 ビデオカードをCPUに一番近いPCIスロットに取り付ける
         ↓
 フロントの2.5インチHDDベイにSSDを取り付ける
         ↓
 フロントの3.5インチHDDベイに二つの2TB HDDを取り付ける
         ↓
 ケースの後部、マザーボードの上方に電源ユニットを取り付ける
         ↓
 電源ユニットから12V24Pinのマザーボード用電源ケーブルを接続する
         ↓
 電源ユニットからビデオカード、SSD、HDDそれぞれに給電用ケーブルを接続する
         ↓
 無線LANとBluetoothユニットをフロントの5インチベイに取り付け、USBケーブルをマザーボード上の内部USB2.0端子まで持っていき、接続する
         ↓
 フロントパネルのパワーオン・オフと電源ランプ用ケーブル、HDDのアクセスランプなどのケーブルをマザーボード上の当該箇所に接続する
         ↓
 ケースのリアファンをバックパネルに取り付けて、マザーボード上の近くにあるケースファン給電プラグに接続する
         ↓
 PCケース付属のUSB3.0ケーブルをバックパネルのUSB3.0ポートとフロントパネルのポートに接続するに接続する(ケーブルをPCケースの内部を回して)
         ↓
 フロントパネル、上面パネル、両側面パネルの順で取り付ける 


 以上で組み立てが完了。


※※注意点※※
 1) パーツをしっかりとマザーボードに取り付けること
 2) 各種インターフェースや電源のケーブルやコードをしっかりと接続すること
 3) ねじを締めるとき、力加減が弱すぎず(パーツの緩み防止)、強すぎぬ(ねじやねじ穴の破損などを防ぐ)よう気をつけること
 4) 静電気や汗によるデバイスの損傷を防ぐために、各パーツの金属配線や接点に手で直接触れないことと、作業前に人体の静電気を除去することまたは静電気防止グッズを使うこと

 
パーツ取り付けの例:

● CPUとCPUクーラー

 これは一番注意を要し、手間がかかる作業だ。

を参照いただきたい。

● メモリ

4GB×3トリプルチャンネルメモリ2組
4GB×3トリプルチャンネルメモリ2組


 メモリスロットの横に番号が印字されており、トリプルチャンネルの場合、種類と容量の同じ3枚を一組に装着する必要がある。今回は二組のトリプルチャンネルメモリを使ったので、スロットの色分けに合わせて取り付けるだけでよかった。

● マザーボード

取り付け場所と取り付け後の様子
取り付け場所と取り付け後の様子



● ビデオカード

2スロット占有ビデオカード
2スロット占有ビデオカード


● SSDとHDD

ブートドライブSSDと2基のデータドライブHDD
ブートドライブSSDと2基のデータドライブHDD
ビデオカードとHDDのギリギリの距離
ビデオカードとHDDのギリギリの距離


 
● 電源ユニット

● 無線LAN&Bluetoothユニット

無線LANとBluetoothユニット・その取り付け
無線LANとBluetoothユニット・その取り付け


 フロントパネルのあいている5インチベイの内側に付属の両面テープで張り付け、USBケーブルでマザーボードの内部USB2.0端子と接続する。今やデスクトップパソコンでも、このような多機能無線化デバイスが必要不可欠では?
 

組み立て完了状態:




 次に通電、基本テスト、OSおよびドライバのインストールと更新
 
● 通電

通電状態
通電状態



● BIOS確認 

BIOS画面、異常なし
BIOS画面、異常なし



● OS(Windows 7 Professional 64bit)のインストールとライセンス確認


のように、問題なくインストールとライセンス認証が完了した。さすがパソコンのスペックが高くて、あまり時間がかからなかった。

● DX58SO2のドライバ、その更新
マザーボード付属のCDを使って、Intel Express Installerで関連ドライバをインストールした。

自動検出されたインストール必要なデバイスリスト
自動検出されたインストール必要なデバイスリスト
自動再起動時パスワード入力を省くためのユーザ情報入力
自動再起動時パスワード入力を省くためのユーザ情報入力
途中再起動
途中再起動
システムの基本情報
システムの基本情報



● Intelのユーティリティのインストール

・Intel Desktop Utilities (IDU)
 これはCPU、メモリ、ハードドライブ各主要パーツの電流、温度などの情報をリアルタイムに検出・表示できる便利なユーティリティソフトだ。



・Intel Integrator Assistant (IIA)
WindowsからBIOSの更新と設定を可能にするユーティリティ。



・Intel Extreme Tuning Utility(XTU)
これはCPU、メモリに対し電圧など調整し、オーバークロックテスト(Tuning)やストレステストを行える便利なユーティリティだ。

インストール手順
インストール手順
ユーザインターフェース
ユーザインターフェース



● ビデオカードのドライバ、ユーティリティソフト、更新
 ビデオカード付属のCD-ROMからnVIDIAドライバをインストールし、さらにメーカサイトで更新を検索し適用した。

 

nVIDIA Endless City Demo
nVIDIA Endless City Demo



 MSIのオリジナルオーバークロックソフトAfterburnerと安定性テストソフトKombustorもインストールし、最新版に更新した。

MSI Afterburner
MSI Afterburner
MSI Kombustor
MSI Kombustor



● Windowsの更新
 最新の更新バッチまで当てた。

 以上でレビュー用パソコンの構築が完了した。



オーバクロックなし性能テスト

● Windowsの基本スコアー

Windowsパフォーマンスの基本スコア
Windowsパフォーマンスの基本スコア


 各項目は7.8以上と最高に近い値を示した。

● CPU-Z

CPU-Zの結果
CPU-Zの結果



● GPU-Z

GPU-Zの結果
GPU-Zの結果



● Super π計算

Super πの計算時間
Super πの計算時間


 3355万桁の計算が10分44秒で完了した。

● 3DMARK06 Basic Edition
 当初はビデオカードのバージョンが新しすぎて3DMARKサイトでまだ認めていなかった

(Your result has the following problem(s) and will not be shown for example on leaderboards:: Graphics driver is not approved.)

ため,結果がカウントされなかったが、今は認められているようだ。

 24128 3DMarks

 低いと言われた。もっと高い結果が期待できるとか。


● 3DMARK11
 
 P4824 3DMarks

 当初は3DMARK06と同じ問題で結果が認められなかったが、今は認められた。やはり期待できるスコアーより低めだという(Your Score is Low Compared to Similar Systems.)。

● PCMARK 7
 Version: 1.0.4.0
 8/28/11 4:32:46 PM

 4583 PCMarks

● CINEBENCH 11.5
 OpenGL 43.59
 CPU 7.47

OpenGLスコアー
OpenGLスコアー




● FF14
 Score 6473
 Load Time=10142ms
 テスト中最大消費電力が約290W。IDUから警告:IOH温度が推奨の79℃を超えた。

● HEAVEN BENCHMARK v2.5 Basic
 
 一例:
 FPS:    78.1
 Score:  1967
 Min FPS: 17.6
 Max FPS: 187.9
 
● Lost Planet2 Benchmark


 テスト中チップセットIHOの温度が推奨温度の79℃を超え、80℃に達した。

● monster hunter frontier online benchmark

 Score例: 26101




● MSI Kombustorによるビデオカード安定性テスト

安定性テスト中のGPU温度とHDD温度(タスクバー)
安定性テスト中のGPU温度とHDD温度(タスクバー)

 GPU温度が上限の78℃に、2台の2TBのHDDも52℃まで温度上昇した。冬にやるのが一番望ましい: PCが暖房代わりになるから。

 安定性テストを2時間ほど行った。最大消費電力が355W(ディスプレイだけが別接続)。

消費電力(モニタを除く)
消費電力(モニタを除く)


 念のために、フロントにケースファンを増設した。

● Intel XTUによるCPUストレステストおよびメモリストレステスト


オーバークロックテスト

● Intel XTUによるAutotune

 オーバークロックに関する警告が初心者にとっては怖いものだ。

Autotune、途中IDU警告があった
Autotune、途中IDU警告があった


 この画面ではCPUが4.27GHzに達した結果だが、実際には4.46GHzにも達していたけど、ブルースクリーンが発生したため、画面を残せなかった。どうもIDUによる温度超過の警告メッセージを表示するために、すでにオーバーロックでいっぱいいっぱいのシステムが保護のために自動シャットダウンしたようだ。通常起動で回復した。

● Intel XTUによるマニュアルチューニング

Windowsパフォーマンス評価中のCPU-Z
Windowsパフォーマンス評価中のCPU-Z



● MSI Afterburnerによるオーバクロック
 

GPUデフォルトクロック設定
GPUデフォルトクロック設定
GPU12%OC設定
GPU12%OC設定
GPU-Z結果:12%OC
GPU-Z結果:12%OC


 
 
■小まとめ:

 Intelの最高峰製品3点セットを中心に組み上げたパソコンはほとんどのベンチマークを軽快に実行でき、ストレスを感じない。まだスコアーが低めだが、システムの調整、さらにオーバークロックの性能を発揮させることによって、もっともっと高いスコアーが期待できると確信している。

 杞憂だろうけど、今回のCPUとマザーボードはExtreme系だが、次に来るのは、SuperExtremeか、UltraExtremeか・・・?ぴったりの言葉が見つからないほど、技術の驚異的発展は予想を裏切るほど速いだろう。

26人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • miraさん

    2011/09/15

    レビューお疲れ様でした。

    基板上の豪華さといい付属ソフトといい、ハイエンドなマザーボードという事が全面に出てますよね。

    CPUのレビューも、楽しみにしています。
  • リンさん

    2012/02/12

    発売から半年以上が過ぎてしまいましたが・・・
    Intel様は現在も積極的にBIOSアップデート中のようです!

    2012/01/29にBIOS Update [SOX5820J.86A]

    折角だったのでアップデートしてみました!



    気のせいかUSBの認識が良くなった様な気がします。

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