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Core i7 990X Extreme Edition プレミアムレビュー

ジグソープレミアムレビュー レビューインフィニティ第2弾「ロッコア星」レビューアーへご選出頂き、まことにありがとうございます。

現在最上位のCPUである990Xをレビューさせて頂きます!
i7 990X Extreme Edition
i7 990X Extreme Edition

Intelの最高峰となるエクストリームエディションクラスのCPUで、現行最高クロックとなる「Core i7 990X Extreme Edition」。対応ソケットは1366プラットフォームとなる。

6コア12スレッドのプロセッサで動作クロックは3.46GHz、Turbo Boost時のクロックは3.73GHzにもなる。
980Xと比較してクロックアップしているがTDPは130W内に収まっている。

SandyBridgが登場したことで、やや影が薄くなりつつあるが、現行でコンシューマユースで6コア12スレッドのパフォーマンスを持っているのは、980Xと990Xのみだ。

[ PC構成 ]
検証構成1
CPU :Intel Core i7-990X Extreme Edition
CPUクーラー :TrueBlack 120
マザーボード :Intel DX58SO2
メモリー :G.Skill F3-16000CL6T-6GBPID
VGA :EVGA GTX580 CALL OF DUTY BLACK OPS
SSD :Intel SSD 510 120GB
電源 :Silver Stone SST-ST1000-P
OS :Windows 7 Enterprise SP1 64bit
ケース :CoolerMaster Test Bench V1.0

[ 2600Kとのスペック比較 ]
スペック比較
スペック比較



[ 各種ベンチマーク ]
ベンチマークは、990X、2600K共に定格で比較を行なった。

■スーパーπ 1M
スーパーπ 1M比較
スーパーπ 1M比較

990Xは、今となっては1世代前のコアとなる「Gulftown」世代の石。対して2600Kは最新の「Sandy Bridge」世代の石である。
スーパーπを用いて比較すると単体コアの性能は、2600Kの方が速いことがわかる。
1Mの速度差は約2秒と圧倒的といっていい差だ。

■CINEBENCH11.5
CINEBENCH比較
CINEBENCH比較

対して、マルチスレッド性能が結果に大きく反映されるCINEBENCHのスコア比較では、6コア12スレッドを誇る990Xが圧倒的に強いという結果になった。

■3DMARK06
3DMARK06比較
3DMARK06比較

3DM06は、DirectX9世代のベンチマークソフトである。
CPUのスコアはほぼ横並びとなった。
Totalスコアで大きく差がついている。原因は不明だが、恐らくシステムのSSDの速度の差の影響やチップセットの能力の差もあるのかもしれない。

■3DMARK VANTAGE
3DMARK VANTAGE比較
3DMARK VANTAGE比較

CPUスコアはマルチスレッドの性能を生かして990Xの圧勝となった。
トータルでも、CPUのマルチスレッドの力が聞いており、2600Kに圧勝という形となった。

■3DMARK11
3DMARK11比較
3DMARK11比較

このベンチマークでもマルチスレッドが効くので、990Xが2600Kに圧倒的なスコア差で勝利している。

■PCMARK7
PCMARK7比較
PCMARK7比較

PCMARKはPC全体のシステム性能を計測するベンチマークだ。
比較では、2600Kが990Xに大差をつけて圧勝している。

この比較の差だが、990Xのベンチマークは「DX58SO2」を使用しているため、SATA510 120GBを使用した場合、SATA3.0の速度が出ていない。
この辺りに差が出てしまっていることをお伝えしておかなければならない。

2600KはMaximus4GENE-Zを用いてるため、SATA3.0の速度はかなり出ている。
X58世代のSATA3.0の性能差が、ここで出てしまっている形だ。


[ 体感としてのマルチスレッド性能 ]
では、990Xの強みであるマルチスレッドの力について、一般用途にて有用性はどこにあるのか、検証してみたいと思う。

今回は視覚的にわかりやすいと思い、フリーソフトのiPodMeというソフトを使ってエンコードテストを行なってみた。

今回は視覚的にわかりやすいと思い、フリーソフトのiPodMeというソフトを使ってエンコードテストを行なってみた。
テストは本ソフトを使用し、同時実行させてCPUの使用率を見てみた。

テスト動画
1920x1080のH.264動画を640x480のH.264にリサイズ
7動画を同時にエンコした時のCPU使用率
7動画を同時にエンコした時のCPU使用率

このテストではスレッド数に応じたCPUの負荷状況を見れるようにした。

990Xは、最高で7つ同時にエンコードした時にCPU負荷率97%になることがわかり、これだけの数の動画を同時にエンコードしてもCPU負荷的には、まだ少し余裕があるということになった。

僕が考えるマルチスレッドの有用性は以下だ。

1.一つの処理に集中的にスレッドを割り当てて速度を向上する
2.処理を分散し、1スレッドに1処理を割り当てて複数同時実行する
3.いくつかの処理を同時に実行していても、他の操作の邪魔にならない

この三つが一般用途におけるマルチスレッドの優位性であると考える。

例えば、フルHDの動画をエンコする場合は、CPUの負荷が大きいので集中して処理した方が効率がよい。
ipod用の動画は、画像を小さくするだけの処理なのでCPU負荷的に小さい。あまっているスレッドを割り当てれば、同時にいくつも動画をエンコードできる。

さらに上記のような処理をしている時にWEB閲覧、ワード、エクセル、パワーポイント、画像編集を行なっても重くなったりしないというのがマルチスレッドの優位性だと考える。

[ オーバークロック ]
990Xは、倍率変更が可能なCPUだ。
オーバークロック検証は、「DX58SO2」では出来なかったので、「Ranpage3Extreme」を用いることにした。
電圧とクロックの伸び
電圧とクロックの伸び

CPUのオーバークロック耐性には個体差があるため、どの石でも同様の結果が出るわけではないが980Xと比較しても低電圧でクロックが伸びる傾向にあるようだ。

★総評★
Core i7 990X Extreme Editionには最上級品の風格があり、己の自己満足とベンチマークスコアのアップに投資できる人向けの商品であると思う。

更にエクストリームエディションは倍率の変更が可能な石なので、オーバークロックによるさらなる性能アップも期待できる。個人的には、ゲームユーザーやPCをホビーとして見ている自作好き向けのCPUだと思う。

誰にでもおすすめできる製品ではないが、コンシューマユース最高のスペック(コンシューマなのでXEONは対象外)のシステムを組みたい、その投資をいとわないという人向けの製品である。

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