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懐かしいTualatin-256KコアのCeleron 1.20GHz

130nmプロセスのTualatin-256Kコアを採用したSocket370用CPU”Intel Celeron 1.20GHz”です。

以前、ジャンクコーナーで発見したときに捕獲しておきました。友人からTualatin対応マザーボードを頂いたのでWinXPをインストールして簡単に動作テストを行ってみました。


<テスト環境>
・CPU:Intel Celeron 1.20GHz(SL656,Tualatin-256K)
・マザー:SOLTEK SL-65KV2-CT(VIA Apollo Pro133T)
・メモリ:PC133 768MB (256MBx3)
・VGA:GeForce4MX 64MB
・HDD:WESTERN DIGITAL WD1600 (160GB,IDE)
・光学ドライブ:LITE-ON LH-20A1P25C (ATAPI)
・電源:鎌力 Rev.B 380W
・OS:WindowsXP Pro SP3


●Intel Celeron 1.20GHz(SL656,Tualatin-256K)
プロセスルールが180nmから130nmへ更新し動作クロックが上昇し、コア剥き出しのFC-PGAから現在のCPUのようなヒートスプレッダを搭載したFC-PGA2パッケージへ変更されたのが特徴です。Tualatin-256KコアはPentium3用のTualatinコアをベースにL2にウェイトが入れられているようです。

Tualatin(Tualatin-256K)コアのCPUを動作させるにはIntel i815E/EP B-StepやApollo Pro133Tチップセット搭載マザーボードが必要になります。

<スペック>
・S-Spec:SL656
・実クロック:1.20GHz
・Socket:Socket 370
・L2キャッシュ:256KB
・FSB:100MHz
・コア名称:Tualatin-256K
・コア電圧:1.5V
・プロセス:130nm
・TDP:32.1W


●ベンチマーク
3Dベンチを回すほどの性能はないのでSuperPI-MODを使用してシングルスレッド性能をテストしてみました。

<SuperPI-MOD 1M スコア>
・512MB(100MHz,Cl3):348.501秒
・768MB(100MHz,CL3):184.707秒
・768MB(133MHz,CL3):160.281秒

VIA Apollo Pro133T搭載マザー+512MBメモリでWinXPをセットアップした状態でSuperPI-MODで100万桁を実行してみたところ”348.501秒”でした(^-^;

近所の中古ショップでジャンクの256メモリを2枚購入して768MBに増設してベンチマークテストしてみたところ、SuperPI-MOD 100万桁が”184.707秒”まで短縮しました。やはりメモリ不足の影響もあったようです。

更にメモリのクロックをFSB+33MHz(非同期)設定に変更してテストしてみると”160.281秒”までスコアが伸びました。FSB100MHzのCPUでもPC133メモリの効果が得られるようです。

<補足>
初めにSuperPIのスコアが振るわなかったのは使用していたVGAカード(またはドライバー)の問題ということが判明しました。RADEON 7500系を使用すると遅くなり、GeForce系カードを使用すると問題ないことが判明しました。


●消費電力
ワットチェッカーPlusを使用して消費電力を計測してみました。
(補足:ビデオカードとメモリを変更したので再計測しました)

<Celeron 1.20GHz>
・アイドル時:58W
・Prime95時:65W

アイドル時は58W。CPU単体では32W前後ということですが、システム全体では約60Wと最近の省電力PCに劣る結果となりました。

Prime95で負荷テストではアイドル時と負荷時の差は約7W。
CPUに省電力機能が実装されていない関係でしょうか。消費電力の差が少ないのは印象的です。

発熱は最近のCPUと比べるとかなり少ないです。


●オーバークロック
FSB変更によるOCをためしてみたところ110MHzx12倍の1320MHzで安定動作しました。
FSB120MHzやFSB133MHz化では起動できません。

使用した板ではコア電圧を変更できないのであまりOCできないのかもしれません。


●感想
Tualatinコアの製品がリリースされたころはPen4(Willamette)とAthlonシリーズを使用していたのでメインで使用することはありませんでした。

このころのCeleronシリーズはFSBを一段低く設定しL2キャッシュのレイテンシにウェイトを入れて上位モデルのPentium3との性能的な差別化を行っていたわけですが、Coppermine-128Kに比べてTualatinコアではL2容量は256KBと2倍に増えて実クロックも高く設定されていたので意外と早かったように記憶しています。

動作自体は問題ありませんでしたが動作が遅い感じです。メモリが512MBしか乗せていないので遅くなっているのは事実あると思います。その他にもチップセットの関係なのかは不明ですが、初期のWinXPは重く感じていたので元からこの速度なのかもしれません。

OCについては時間のあるときに試してみたいと思います。


<2011/08/13>
・コメントと写真を追加しました。
・”消費電力”を追記しました。

<2011/08/14>
・メモリを創設して再度ベンチマークテストを行ってみました。

<2011/08/15>
・”オーバークロック”を追記しました。
  • 購入金額

    315円

  • 購入日

    2009年頃

  • 購入場所

25人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (11)

  • ふっけんさん

    2011/08/13

    Tualatin自体は良いCPUだったのですが。対応マザーが必須なことと、Socket370プラットフォームの先が無い事で、ちょっと微妙になってしまいましたね・・・

    ちなみに私は今、ジャンクで買ったプレスコットコアCeleronD2.53GHzのOSインストールをしていますが発熱に悩まされています(^^;
  • Sheltieさん

    2011/08/13

    ●ふっけん さんへ
    自分はこの頃CUSL-2を所有していたのですがTualatinは対応できないと言うことで導入しなかったように思います。ソケットは同じでも一部互換性がなかったので、チップセット側でも対応が必要だったのは辛いですよね。

    プレスコットコアは発熱凄いですよね(^-^;
    ロットによって差があるのかもしれませんが省電力機能が今より弱いのでアイドル時でも発熱が多めなのが辛かったと記憶しています。

    当時、Pen4を何個か購入して試しましたが発熱が厳しいのでモバイルPentium MをAsus下駄に乗せて活用していたのが懐かしいです。
  • けんこうさんさん

    2011/08/13

    私もCUSL-2を所有していて、
    Tualatinの一部のPINを絶縁出来ればCUSL-2でも動くらしいと・・・
    流石にピンを折る度胸は無かったのでリード線の皮膜で絶縁!
    暫くは使えていましたが・・・
    ある日皮膜が熔けてM/Bが使用不能になりました(笑)
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