輸送時障害を受けたメインPC復活&Windows 11化作業で、唯一新たに購入したストレージが本品。
元々更新前の構成が
①OS+プログラム(Main-Array):512MBのNVMe M.2 SSD×2のRAID0=約1TB
②デスクトップ+My Document(Temp-Array):512MBのSATA 2.5" SSD×2のRAID1=約0.5TB
③長期保管データ(Data-Array):4TBのSATA 3.5" HDD×2のRAID1=約4TB
の見かけ容量5.5TBのストレージだったのだが、保存しておきたい動画の大容量化や、膨大なCDから起こすFLACの累積、DL音源ファイルのハイレゾ化に伴う容量増などによって、圧倒的に容量が足りなくなってきた。また、①+②の2種4枚のSSDで「いわゆるCドライブ」を構成していたため、単純なクローン化で大容量化できないという問題もあった。
そこで新環境は、システム系のディスクは、将来的に大容量ストレージが安価になってきたときにクローン化⇒大容量化しやすいシングルディスクにする一方、保管データ用は大容量化するのに加え、相変わらずRAID1構成で二重化して安全性を確保...という方針で、以下の構成を計画した。
①OS+プログラム(Main-Disk):4TBのNVMe M.2 SSD=4TB
②デスクトップ+My Document(Temp-Disk):2TBのNVMe M.2 SSD=2TB
③長期保管データ(Data-Array):8TBのSATA 3.5" HDD×2のRAID1=約8TB
見かけ容量的には14TBと以前の約2.5倍の総容量となり、特に単純に「逃がして容量確保」がしづらいシステム系は前環境の4倍となったので、当面安泰だし、両方ともにRAIDをやめてシングルディスクにしたのでクローンも作りやすい(ハズ)。
ただ、復旧・更新・再構成の作業をしていて、ふと気がついたことがあった。
これ、テンポラリドライヴって前より脆弱じゃね?
OS+アプリ系のMainドライヴは、SSD 1枚欠けてもアウトで、片方だけ残っていても復元できないRAID0構成という「速いが安定性に欠ける」旧環境から、扱いやすいシングルディスクに替えたので、クローンなどが作りやすく、バックアップも取りやすい(さらにWindows 11の24H2の不具合報告が止まらないのもあって、Proで自動更新は止められるとは言うものの、Windows 11 23H2環境の設定完了直後の初期状態のフルクローンをバックアップSSDとして別途キープしてある)。
データ系は、使用HDDをNAS用の高耐久ディスクからスタンダードクラスのディスクにしたとは言え、シリーズ内で仕様のブレが大きいWD Blueの中では、動作時保証温度が0 ~ 65℃で記録方式がCMR形式と、図抜けて耐久系の性能が高いWD80EAZZ
を使ったので、旧環境に近い環境を保ちつつ、容量倍化出来ている。
一方テンポラリは、RAID構成のSATA SSDから、NVMe接続のM.2 SSD 1枚になって、容量4倍化と速度上昇、バックアップやクローンディスクの作成のしやすさを手に入れた一方、RAID1による二重化によって得られていたデータの保持安定性を喪っている。
テンポラリディスクも、データディスク同様RAID1で二重化しても良いのだが、そうなると
①RAID対応クローンソフトで環境移行したので、前設定が残るM.2 2番スロットを再利用するために、せっかく構築できている現状をいったん崩してシステム構成の再設定を行う必要が出る
②今回のキモが「システム系は複雑なRAID構成をやめて、環境移行や復元作業のしやすいシングルディスクで」という当初の設計思想と反する
という問題が出てくる。
一方、今回の移送事故で実にストレージ6台中2台が損傷を受けるという、「いわゆる全滅判定(全体の3割が喪われる)」を受けながらも、全くデータロストが起きなかったのは、テンポラリドライヴとデータドライヴのRAID1による二重化の恩恵。
そうなると、「今一番喪いたくない『作業中/もしくは/アクティヴに使用中のデータ』」が集積されているデスクトップ上とMy Document内のファイルが、テンポラリディスク1枚の上にあるものだけって弱いよな~...となったわけ。
そこで今回、使わない予定だった2.5インチベイを使って、テンポラリドライヴの冗長化を図ることにした。②の「デスクトップ+My Document(Temp-Disk)」を逃がせる先を、余ったSATAポートと2.5インチドライヴベイを使って作ってやろうと...
で、なにをその逃がし先にするか。
・逃がす元の容量(Temp-Disk)が2TBあるので、2TB以上必須。
・空いている2.5インチベイとSATAポートの有効利用なので、2.5インチSATAドライヴ。
ということで、2TB以上の2.5インチHDDかSATA SSDが対象。
SSDに関しては、すでに主流がM.2タイプに移っていて、同容量ではSATAタイプの方が割高になっているのと、名機crucial MX500が生産終了したとか、Western DigitalからのSanDisk分離上場で今後WDブランドからSSDがリリースされなくなるとかで、お気に入りのメーカーの2.5インチSSDが今後入手しづらくなりそうだったのと、SSDのバックアップ先としては違う記録様式の方がよいかな、と思ったこと、そして単純に価格が(自分が信頼を置くブランドは)高かったと言うことで見送った。
そこで2.5インチHDDをテンポラリドライヴの「逃げ先」とすることにした。
ただ、2.5インチHDDは最大容量が2TB(どのメーカーでも)。
なので、必然的に2TBのものを購入することに。
選択できるのは海門のST2000と東芝のMQ04、WDのBlueしかなかったので、自分との相性からミリも迷わずWD Blue。
型番はWD20SPZXで、すでに発売後7年が経過している「枯れた」パーツ。倉庫用ドライヴとして選定した8TBのWD Blue、WD80EAZZは記録方式がCMR形式であることにこだわって選んだが、こちらは選択の余地なくSMR形式。ま、より小さいスペース(3.5インチ⇒2.5インチ)に押し込めるには、容量効率が良いSMRの方が良かったのかな。
...そして何を思ったか、RAID1で二重化した方が安全だよね?と2枚使いすることにw(ナゾ
↑
ま、もともと2.5インチSSD 2枚のRAID1設定で使っていた場所・ポートなのでそのまま引っ張ろうかと。
で、さっそく構築。今回購入したのはCFD販売扱いの国内正規品だが、茶箱入り。外装には、パーツナンバーとJANコードが印刷されたシールが貼られているだけ。
ただし中には日本語の説明書が入っている。
HDD本体は面白い造りで、3.5インチHDDなら、ラベルが貼られている側と基板が見えている側は逆の場合が多いが、剥き出し基板の隣にラベルが貼られていて、逆側は紙で覆われている感じ。
これを2枚組み込んで⇒RAID設定して、ベンチとってみた。

上段で物理ディスクが2台見えているが、実際にはアレイは1つ(RAID1構成後のスクショ)
【最新のCDM8での計測-RAID構築前-】

シーケンシャルは8TBの3.5インチHHDに明確に負けるが、ランダムはソコソコ
【最新のCDM8での計測-RAID構築後-】
【比較のため前環境のデータがあるCDM6での計測-RAID1環境-】
《参考:前環境のSanDisk X600 SD9SB8W-512G-1122のCDM6での計測-RAID1環境-》

上限が低いSATA接続で、6年以上前の機種とは言え、SSDがHDDに負けるわけはない
これで、テンポラリディスクが保存できるだけの容量を持ったバックアップアレイが出現、結局ストレージ構成は以下の感じに。
①OS+プログラム(Main-Disk):4TBのNVMe M.2 SSD=4TB
②デスクトップ+My Document(Temp-Disk):2TBのNVMe M.2 SSD=2TB
②'Temp-Diskのバックアップスペース(BackUp-Array)
:2TBのSATA 2.5' HDD×2のRAID1=約2TB
③長期保管データ(Data-Array):8TBのSATA 3.5' HDD×2のRAID1=約8TB
合計見かけ容量は16TB。
以前のように、テンポラリドライヴにあるデータが、RAIDによって自動複製されるわけではないので、今のところ手動バックアップ。「もしも」のときの安全性を高めるには、自動でバックアップをとる仕組みを構築する必要があるが、それさえ出来れば
・SSDはRAID1の自動二重化による書き込みの増加が抑えられる(寿命を削らない)
・SSDはRAIDの呪縛からに解き放たれるので、クローン化や容量増量が楽に
・一番喪った時に痛いデータが、記録方式違いの媒体に二重バックアップの、三重体制になる
と言うことなし。
ただこれはバックアップを忘れると全く意味がないので、その部分は忘れない様にする「しくみ」を作らないと....
とりま、これで新メインPCのストレージ系換装作業は完了!
【WD20SPZX仕様】
容量:2TB
フォームファクター:2.5インチ
インターフェース:SATA
転送速度:最大 150MB/s
回転速度 (RPM):5400 RPM
記録方式:SMR
キャッシュサイズ:128MB
製品保証:2年間
Advanced Format(AF):対応
パフォーマンス インターフェース転送速度(最大)ホストへのバッファ:6Gb/秒
パフォーマンス ホストからドライブ/ドライブからホスト(サステインド):149 MB/秒(最大)
信頼性/データ整合性 ロード/アンロードサイクル:600,000
信頼性/データ整合性 ビット読み取りあたりの回復不可能な読み取りエラー:1/10~14以下
電源管理 平均所要電力(W)読み出し/書き込み:1.7
電源管理 平均所要電力(W)アイドル:0.5
電源管理 平均所要電力(W)スタンバイとスリープ:0.1
環境仕様 温度(°C)動作時:0~60
環境仕様 温度(°C)非動作時:-40~65
環境仕様 動作音(dBA)アイドル:23
環境仕様 動作音(dBA)シーク(平均):24
外形寸法 高さ×長さ×幅(mm、最大):7.0×100.20×69.85
重量(kg、± 10%):0.09
RoHS準拠:対応
至って普通
5,400回転のSATA HDDとしてはごくごく普通。
小ささ追求形式とはいうものの、価格容量比は良くない
ほぼ同額で、同じ会社の3.5インチHDDなら4TB、SSDでもSATAなら1TBが購入できることを考えるとイマイチ。
ブランドにこだわらなければ、SSDであっても容量2TBに届くし。
7年経って開発費もペイしているだろうし、そもそも効率が良いSMR形式なので、1万円少々程度であって欲しかった...
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購入金額
13,237円
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購入日
2025年03月01日
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購入場所
Amazon








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