先日稼働開始したサブPCですが、これまでに何度か紹介した通り、CPUにIntel Core i9-12900を搭載しつつ、CPUクーラーは空冷モデルを使うことを前提としていました。
周囲の知人で同じCore i9-12900やCore i9-12900Kを使って組み立てた人達は、やはり水冷クーラーを使ったというのですが、私は一度組み立てたPCは長く使う(少なくとも7~8年使うことが多い)傾向があるため、水冷にそこまでの信頼を置けないという感覚がありました。
しかもPCケースは5インチベイの都合上、先代のPCからAntec SOLO IIを流用する前提でした。そうなると各社の空冷モデルでもハイエンドは寸法的に収まらない可能性がありました。
そうなると、使えそうなCPUクーラーはかなり限定されてきます。現在も入手可能な製品という前提で探すと、Noctua NH-U12AシリーズかDEEPCOOL AK620シリーズくらいかなと候補を絞っていました。この2つは大きさも冷却能力もライバル関係といえるのですが、最近AK620シリーズは実売価格が下がってきていて、NH-U12Aの半額程度で買えることもあります。そうなると自動的にAK620を使うことは決まりました。
ただ、AK620はバリエーションが色々あります。モニター機能があるAK620 DIGITALは明らかに価格が上がるため除外して、
・オリジナルのAK620
・AK620 WH(オリジナルと同等のホワイトモデル)
・AK620 ZERO DARK (オールブラックモデル。ちょっとだけよく冷える?)
という選択肢があります。
価格的にはAK620とAK620 WHがほぼ同等で、AK620 DARK ZEROが少し高いというところです。
結果的にAK620 WHに決めた理由ですが、これは実に単純な話で、オリジナルのAK620は出荷時点でLGA1700のマウンターが同梱されていない場合があり、その場合には代理店に申し出て送って貰わなければいけないそうなのです。AK620 WH以降のモデルは初期からLGA1700マウンターは同梱されているということで、確実性を取ってこちらに決めたわけです。
Core i9-12900であれば十分実用レベル
組み立ての途中経過を殆ど残していなかった今回のサブPCですが、何故か装着前の状態だけはきちんと写真を残していました。
メインPCで使っているCRYORIG R5でも思ったのですが、最近のCPUクーラーはとにかく大きいですね。これでもハイエンドのASSASSINシリーズよりは一回り小さいのですが…。
ヒートパイプが片側ごとに2つのヒートシンクに接続されています。そしてそれぞれのヒートシンクにクリップで冷却ファンが固定されているという構造です。
ヒートパイプやCPU接地面は純銅製だそうです。そういえば昔KENWOOD製のプリメインアンプ、L-01AなどはヒートシンクもOFC(無酸素銅)製だったとか…。
マウンターやビス、ドライバー等がまとめて収納されていました。このマウンターはきちんとLGA1700をサポートしているものです。
Thermalright LGA1700-BCF取り付け時の写真ですが、AK620用のビスも既に打ってあります。
ここからの過程は写真が残っていませんが、完成図はこちらです。
やはりこのケースではこれがギリギリです。これ以上大きいものを無理に詰め込んでもエアフローが確保できないでしょう。
では、AK620 WHが実際にどの程度冷却できているのか、ベンチマークテスト実施時の温度変化を確認してみました。
▲3DMARK Fire Strike Extreme 実行時
いずれもピーク温度は80℃台でとどまっていて、ベンチマーク結果も組み合わせたパーツに対しては良好な値が出ていますので、サーマルスロットリングも発生していないということです。空冷が十分実用的な範囲で収まっていますね。LGA1700-BCFの存在も無視できませんが、1万円を大きく割り込むクーラーでこれだけきちんと冷えてくれれば文句は全くありません。
ファンの騒音がうるさいという評価も一部にありますが、このPCの近くに置いてあるPCサーバー、FUJITSU PRIMERGY TX1320M3の方が騒音が大きいのでさほど気にならないレベルでした。Noctuaの方がもう少し静かでもう少し冷えるという話もありますが、個人的にはAK620シリーズのコストパフォーマンスの高さを評価したいと思います。
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購入金額
7,480円
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購入日
2024年01月07日
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購入場所
ツクモ楽天市場店
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