Beat Audio製の代表的なリケーブルで,見た目が派手なVermilion(初代)です.値下がりしていたので,中古で入手しました.
Vermilionは世代を重ね,モデルチェンジの度に高価になっていますが,特殊な線材ではなく銅線です.しかし,Beat Audioのチューニングで評価の高いケーブルに仕上がっています.
入手したVermilionは,コネクタが段付き溝あり2ピンで,プラグが2.5mm4極の4線仕様です.
当時は中古でも2万円以上,断線しているJUNKでも1万円程度していたので,なかなか出が出ないケーブルでした.昔,eイヤのJUNKで,mmcxコネクタ破損のVermilionが1万円で売られていて,非常に悩んだのですが,コネクタの修復には自信がなかったので諦めた経験があります.プラグ部だったら,間違いなく購入していました.それくらい高価で,評価の高かったVermilionです.
Beat Audioの代表的な銀線のSignalと比べてみると,同じ4線でもVermilionのほうが細く,ケーブル自体に柔軟性もあるので,扱いは楽です.ただ,被覆自体はSignalのほうが柔らかく,絡みにくいと思います.
鮮やかな赤の被覆は,見た目のインパクトも大きく,ひと目でVermilionだとわかります.JH AudioのAngieⅡと合わせるのが良さそうですが,今回のVermilionは2ピンなので叶いません.
イヤホンは,Maverickで聴いてみます.
音質的には,銅線の王道という感じで,変な癖がなく,高解像度な万能なケーブルだと思います.銀線だと高解像度でもスッキリした感じになりますが,銅線の芯の太さを残したままで非常に高解像度です.
Signalは銀線らしくなく,Vermilionは銅線らしくないという,面白い傾向のケーブルを出すBeat Audioです.
SE846との相性が良いと言われているVermilionですが,Maverickでもその実力はしっかり発揮されています.でも,やはりMaverickのようにイヤホン自体に個性がある場合は,Signalのようにそのままの表現を維持するほうが相性が良いと思います.Vermilionも悪くはないのですが,ちょっと中低域が混乱した状態に感じます.SE846との相性がいいのは,音場が広く,高解像度のSE846に低域の量感を引き出すからだと思います.
そこで,マルチBAのS8Freedomに合わせました.Signalだと味気なくなりますが,中高域に特徴のあるS8FreedomなのでVermilionの低域が加味(実際にはS8Freedomの特性が活かされただけ?)され,いい感じのバランスになりました.
Beat Audio製ケーブルは高価(最近の円安でその傾向が増大)なので敬遠しがちですが,まず外れがありません.とはいえ,試聴せずにSignalとVermilionで悩むなら,Vermilionが無難です.Signalは特定イヤホンのメリットを引き出し,デメリットを抑えるの能力があり,バランス重視ですが,万能タイプではありません.
一方,Vermilionは低域も太く,中高域も明瞭で,まさに万能タイプのケーブルです.見た目が派手なので,気にする人は難しいですが,価格を無視すれば,取り扱い易さも含めおすすめケーブルです.初代なら中古で1万円を切っていますので,1万円以下で入手できるケーブルの第一候補になる実力はあります.
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購入金額
0円
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購入日
2023年頃
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購入場所
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