他のAftershokz製品レビューでも出ていますが、骨伝導タイプは耳の穴から鼓膜への振動で音を伝えるものではなく、こめかみ下の骨へ振動によって音を聴覚器官に届けるものになります。そのため聞こえ方がかなり変わりますので、購入前には必ず試聴してから検討をすることをおすすめします。

ちなみに音質ですが、鼓膜で聴くのと同じクオリティで音楽を聴きたいという音質重視の方には、おすすめしません。ボリュームを上げるとビリビリ震えるのでちょっとくすぐったいし、顔の動きで接触部位がずれると音質が変わります。とはいえ他社製品と比較すると、骨伝導ワイヤレスでここまでまともな音質で音楽が聴ける製品というのは、なかなか無いと思います。耳栓をするとかなり良く聴けるようになります。

（私は店頭で何度か試して納得してから購入しました。）

本当に不思議な感じですが、OpenCommから音楽を流したまま、普通に会話ができます。ボリュームを絞れば微かにBGMがなっている状態で、鼓膜からも音が入ってくる感覚に戸惑う人もいるのでは。

耳掛けするタイプの製品かつ、骨伝導という製品特性上、圧迫感を感じる人もいるかと思います。私は２〜３時間は連続着用しても大丈夫ですが、それ以上着けていると疲れを感じます。まぁそんなにずっと着けていると疲れるのは、普通のイヤホンでも同じですけどね。

マイクを使わないときはここまで折りたたみできます。この状態で耳にかけると、左耳たぶの上あたりにマイクが当たります。気になる人は不快感を感じるかもしれませんが、私はそれほど気にならないタイプです。

あと、私はメガネ着用者なので、いちどメガネを外してからOpenCommを着け、その上にメガネのテンプルを乗せるようにしています。この点もお店などで試聴する際にチェックするといいと思います。

冒頭で触れていた、会話相手の「鼻すすり」が耳元で高クオリティで聞こえるような状況は回避されました。嫌なものは嫌ですけどね。「咳払い」はビリビリ震えるくらいに反応するので、これは残念。会議でボソボソ喋りの人の声は、ゲーミングヘッドセットと比べると聞こえませんが、耳を指で塞ぐと聞こえるようになります。

本体の右側に音量ボタンが付いています。PCとの接続では音量ボタンが効きません、残念。スマートフォンやタブレットでは問題なく音量ボタンは機能します。手袋をしても辛うじて前方の＋ボタンは区別して押せますね。スピーカー部分にマルチファンクションボタンが付いており、通話オンオフや音楽再生の制御が可能。

右側後ろ向きに充電ケーブル接続ジャックがあります。磁石で付くのですが、間違った向きには付かないので安心です。充電ケーブルを使わないときは、スチールラックなどに貼り付けられるのが微妙に便利。

ノイズキャンセリングブームマイクは先っぽから集音。無指向性のようで、隣で話している人の声も拾ってしまう。マイクの音質はワイヤレス製品としては良い部類で、会話相手からは雑音が少なく聞き取りやすいとの評価をいただく。

正直なところ、電車内とくに地下鉄では鼓膜からの音でかき消されて全然聴こえません！・・・が、そのあたりも納得づくで買っているので、電車に乗るときは使っていません。ウォーキングのときには着用していますが、オープンイヤーの安心感と開放感は何者にも代えがたいです。

仕事中は会社貸与iPhoneにペアリングして、電源は入れっぱなしにして待機させています。就業時間中に通話で結構使っていますが、電池ぎれは今のところありません。通話していないときは耳から外して首にかけています。説明書に記載はありませんが、マルチペアリングもできます。私はPCでWebミーティング中に携帯電話に着信があると困るので、あえてマルチペアリングしないで使っています。

 とにかく、仕事で使うヘッドセットとしては文句なしに便利です。いい買い物をしました。