Alesis(米国ロードアイランド州)から発売されていた音源モジュールです。スペックは、同時発音数64ボイス、音色数640(General MIDIの128音色×5セット)です。姉妹品に、収録されている音色が異なるNanoPiano、NanoBass、エフェクタモジュールのNanoVerbがあります。
ジャンク品がとんでもない安値で手に入りました。電解コンデンサに異常が見られたので交換して使っています。部品代も1000円未満で済みました。
筐体の特徴
DTM音源の多くはハーフラックサイズでしたが、NanoSynth というだけあって 1U 1/3ラックサイズという小型の機種です。このような小型のDTM音源は、ほかにカシオのGZ-50Mがあります。
この機種にはLCDもなければセグメントLEDもありません。前面にあるのは電源ランプと受信ランプ(これらは黄緑色のLEDです)、音量、エフェクト量、チャンネル、音色グループ、音色番号のつまみです。背面には、電源ポート、シリアルポート、インターフェイス切り替えスイッチ、MIDIポート(MIDI INとMIDI THRU)、RCAジャック(入力用と出力用でそれぞれ左右チャンネル)です。
電源はACアダプタですが、海外製電子楽器によくみられる交流出力のものを使用します。一般的に使われている直流出力のものは使えません。筐体には「9V ~」と書いてありますが、どういうわけか純正品はAC10Vだそうです。中古品のためACアダプタは付属せず、LINE6のAC9V出力のものを別途入手して使用しています。
旧赤井電機のSG01kは電源スイッチが背面にあり設計を疑いましたが、NanoSynthには電源スイッチがありません。
音色の特徴
アメリカの音源なので、日本のとは異なる特徴を持っています。各社共通のGeneral MIDIに対応していますが、General MIDIはそれ自体が「1番はピアノ」といったレベルの定義なので、メーカーごとの特徴が出るようになっています。そのため、マルチティンバーで使うとバランスが崩れてしまいますが、シングルで使う分には今でも実用に耐えうると思います。
本体の音色セレクタは16のカテゴリに分かれ、それぞれ1〜16までありますが、1〜8がバンク0、9〜16がバンク1に割り当てられています。バンク2〜4はMIDIを通してのみ選択できます(当然、コントロールチェンジを送ってもつまみが勝手に動くようなことはありません)。バンクセレクトはMSB(コントロールチェンジ0番)を認識し、LSB(コントロールチェンジ32番)は無視されます(説明書にはそう書いてある)。
以下、MSB、LSB、プログラムチェンジの順(説明書では0起番ですが、ここでは1起番に直しています)
- Piano 1 (0, 0, 1) プログラムチェンジ1番にしては明るめのピアノ
- ClasclGrnd (3, 0, 1) 暗めのピアノ
- Waterfalls (4, 0, 47) ハープのアルペジオ
- Comet Rain (2, 0, 96) SFっぽい感じの音
- Crystallin (1, 0, 98) バンク0の音(Crystal)をもっと優しくしたもの
- Aluminum (2, 0, 99) バンク0の音(Crystal)をもっと金属っぽくしたもの
- Amakudari (1, 0, 108) 琴にパッドを合わせた感じ。それにしても天下りとは。
- Heartbeat (4, 0, 124) 読んで字のごとく。GS、GM2ではPC#127のバンク4です。
- 無音 (1, 0, 128) チャンネルミュートの代わりに使います。
- TseTse Fly (3, 0, 128) アフリカっぽい効果音。ちなみにツェツェバエはアフリカ睡眠病を媒介する昆虫の名前
なお、プログラムチェンジ113~120のバンク1~3はドラムキットになっています。
注意すること
この機種ではGMシステムオンを受信すると少し固まることがあります。その後一気にノートオンされるのでGMシステムオンの後は少し間をおいたほうが良いでしょう。リセット処理に時間がかかるのかもしれません。
それと、プログラムチェンジと同時に発音しようとすると音色切り替え前に発音されることがあるので、途中にプログラムチェンジが含まれるデータでは音色切り替えが1音遅れる場合があります。
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購入金額
560円
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購入日
2020年03月28日
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購入場所
ヤフオク
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