レビューメディア「ジグソー」

腕には巻きやすいが、若干高めに出るかもしれない

人間歳をとってくると、いろんなところが壊れてくる。

 

自分はあまり塩味が濃いものを食べないので、年のわりには血圧などは高くない方だったのだが、充分に遺伝的素因はあり、やはり徐々に上昇してきた。

 

特に下(拡張期血圧)が高いのが問題で、常に血管壁に高めの圧力がかかっているわけなので、よくコントロールする必要がある。

 

幸いなことに、血圧の上昇傾向に気づくのが早かったおかげで、弱い降圧剤を日に一錠飲むだけで、ソコソコ良さげな血圧は保っているが、こういった慢性疾患(生活習慣病)は、薬を長期に出すため=通院間隔が広いため、その間は自分で管理する必要がある。

 

また具体的な数値がとれる方が、励みにもなるので、「マイ血圧計」を買うことにした。

 

で、こういう「初めて機器」に関しては、メジャーな製品を買っておけば間違いはない(持論)。

 

日本の民生用血圧計で圧倒的シェアを持つのはオムロン。シチズンや、ANDことエーアンドデイ、テルモやタニタなども出しているが、オムロンが群を抜いてトップシェアなので、とりあえずそのなかから選ぶことにした....と言っても、一般的な上腕式(カフ式)のものでも、5,000円くらいから20,000円弱まで、4倍ほどの価格の開きがある。その価格帯に、オムロンだけで新旧含めて20種以上の機種がひしめいている。

 

カタログなどで検討すると、

・電池式のみ対応か、AC給電可能なタイプか

・複数回数のメモリーの有無と複数人仕分け対応か否か

・前回値比較や朝晩の血圧差など、表示・計算機能の有無

・スマホやスマートウォッチ連動機能があるか

等で価格の差を出しているようだ。

 

電池式か否かに関しては、わざわざ電源で可動範囲を狭めてしまうと不便なので、電池式の方が便利。ただACアダプターは、そもそも多くの機種で別売となるようで、選択の要素にはならなかった。

 

計測後、記録するのを忘れて出かけてしまうこともあるかもしれないので、メモリーなしは困る。しかし、どうせ年単位の長期データ保存は出来ないため、別に記録を取ろうと考えていたので、直前回まで判れば十分だし、単身赴任後に購入したので、人によってメモリスロットを分けるような事もない。

 

スマホ連携は、今なら考えたかもしれないが、当時は連携機能があるものはハイエンド機種のみで、なおかつ当初は診療所で入手した血圧記録手帳を使おうと思っていたので、不要だった...

 

ということで、安い方から探していったわけだが、店で確認して1つだけ付加価値のある機能(パーツ)を奢った。

 

それが「フィットカフ」。これはあらかじめ「芯」が入っていて巻きやすいカフ(腕に巻き付ける部分)。多くの機種が、置くとペタンと平らになってしまうものであるのに対して、腕半周分ほどの「クセ」がつけてあるカフ。アームイン式の手軽さと、カフ式のコンパクトさを兼ね備えたもので、とても巻きやすく、測定値の再現性が高い。

 

この「フィットカフ」、2,200円で「血圧計 腕帯 HEM-FM31」として、別売もされているもので、使いやすさは折り紙付き。店頭で試してみても、一般のクタっとしたタイプに比べて、あきらかに速く、再現性良く腕に巻くことが出来る。自分で測定するときには、必然的に絶対に片手巻きになるため、このカフがついている中で最も安いものを選択することにした。

購入時、「フィットカフ」装備機で一番安かった
購入時、「フィットカフ」装備機で一番安かったHEM-8713

 

付属品は説明書とソフトケース(これは単なる「袋」で保護機能はない)
付属品は説明書とソフトケース(これは単なる「袋」で保護機能はない)

 

高齢者の方が使う機会が多い血圧計らしく、大きな表示
高齢者の方が使う機会が多い血圧計らしく、数字などは大きな表示

 

電源は別売のACアダプターか、単三電池4本(今は充電池で運用)
電源は別売のACアダプターか、単三電池4本(今は充電池で運用)

 

購入当時「フィットカフ」装備機で一番安かったのが、このHEM-8713 。オムロンは型番の付け方が非常に判りづらく、最後の一桁が、絶対的世代ではなく、相対的な発売時期の新旧を表しているのだろうと思われる以外はほとんど型番から判ることはないのだが(頭がHEMの他にHCRのシリーズがあるが、そちらは液晶表示内容が多いようだ)、同時期に販売されていたHEM-8712に「フィットカフ」をつけた機種のように思える。あと、HEM-7134とは中身が同じとも言われている(販路違い同一品)。

この機種のポイント、フィットカフ。HEM-FM31の型番で別売もされている。
この機種のポイント、フィットカフ。HEM-FM31の型番で別売もされている。

 

カフに「芯」が入っており、この「クセ」で巻きやすくなっている
カフに「芯」が入っており、この「クセ」で巻きやすくなっている

 

購入して使ってみると確かに巻きやすい。ただ、測定再現性は良いのだが、「締める強さ」は自分で調節なので、それが影響しているのか医院や健診会場で測ってもらうより若干高めに出るようだ(ある程度の活動後に測る外部測定、白衣高血圧~緊張で血圧が上がること~や運動影響による上昇はあれど、安静入院者でもなければ外部測定の方が低くなる要因はほぼないので)。巻き方をチェックする「カフぴったり巻きチェック」は「OK」になってるのだけれど。

 

あと難を言えば、測定スイッチの「クリック感」が不足している。ちゃんとボタンのストロークはあるのだが、「たてつけ」の問題か、押したときにサイド(スイッチの周辺のプラスチック)に引っかかるような感触があり、クリックしたような感じが少なく、ときどき実際に押されていないことがある。

 

この部分さえ除けば、良い買い物だったかも。塩辛い料理を食べた翌日は、高め血圧になったりするので、より気をつけるようになったし。歳を経てきたら、備えておいて損はない機器だと思います。

 

【HEM-8713仕様】

表示方式:デジタル表示方式

測定方法:オシロメトリック法

腕帯圧力表示範囲:0~299mm Hg

血圧測定範囲:20~280mm Hg

脈拍数測定範囲:毎分40~180拍

測定精度:±3mm Hg以内(血圧)、読み取り数値の±5%以内(脈拍)

メモリー機能:1人×60回

機能:平均値表示(最大3回)、血圧分類(レベル)表示、体動表示、IHB(不規則脈波)検知、

   脈拍血圧同時表示、時計機能、自動測定、自動電源オフ

本体質量:約280g (電池含まず)
外形寸法:幅107×高さ79×奥行き141mm
電源:単3形アルカリ乾電池×4、専用ACアダプタ(別売)
付属品:腕帯(フィットカフ)、お試し用電池(単3アルカリ乾電池×4)、収納ソフトケース、

    取扱説明書(品質保証書付き)、医療機器添付文書、EMC技術資料
別売品:ACアダプタ(型式:HHP-AM01)
対象腕周:17~36cm

 

上腕式血圧計 HEM-8713

更新: 2022/04/11
測定再現性

カフの巻き方を一定にすればソコソコ高い

ただ医院や検診会場より、いつもやや高めに出るのだが。

  • 購入金額

    7,000円

  • 購入日

    2015年頃

  • 購入場所

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