東京アクティブNEETs。これは厳密にはグループ名ではなく、インスト系バンドによって主に東方系の楽曲の演奏をする音楽同人サークルのこと。かつては2段階右折の人やどくおりといったメンツも在籍していたようだが、現状はキーボーディスト紅い流星を中心として活動しているグループのことを指すようだ。メンツとしては若干流動的だが、JAZZ系楽曲を演奏している時はベース蒼い刹那、ドラムスがショボン、サックス&フルート山石本薫、トランペットヒロコマンという布陣が多い(管がいない構成の時や、追加でギターに[TEST]や佐々木秀尚が加わることもある)。
そんな彼らが出した艦これ楽曲のジャズアレンジ集“艦JAZZ”。以前紅い流星と親交のあるたいんどなめこがアレンジを務めた姉妹同人サークル「交響アクティブNEETs」の艦これアレンジを紹介したが、
そのゲームBGMをそのままの形でグレードアップした方向性の映画音楽のような勇壮なオーケストラアレンジとは異なり、クラブで流れていそうな小粋なアレンジとなっている(曲的には先日ご紹介した無印の艦これオーケストラアレンジ盤にかぶる)。
メンツ的にはドラムスが現メンバーのショボンよりもむしろ黒侍(以前良く紅い流星と組んでいた黒田慎一郎)がメインで叩いているのと、ヒロコマンが参加していないのが2016年現在のメンツとは少し違うが(本作2014年作品)、時に熱くエネルギッシュな、時にムーディでメロウな曲が収められ、オーケストラアレンジとはまた違った良さ。
「昼戦Samba」は大航海時代
のBGMの雰囲気もある、やや物悲しいドラマチックなメロディが、情熱的なラテンリズムに乗る。これはドラムス。スルドを模したフロアタムを用いたラテンなパターンを刻む部分と、ピアノソロに入って速やかにスウィンギーな展開となる落差がハッとさせる。紅い流星の高速ピアノソロもエモーショナル。
メロディーとソロのフルートの枯れた音色と、ブラシを振り回しているスネアの皮の音が印象的な小粋な曲「補給 de beber」。ベースソロキメあとの戻りがいいな。
「決戦ファイヤー!」は紅い流星のシーケンスパターンのようなピアノとリズムのキメがスピード感あふれる楽曲。小節の構成も奇数パターンを使ったりして凝っており、緊張感あふれる高揚曲!
全体を通すとサックスの山石本が使うのがテナーなので?緩やか目の曲では酒場ででも流れていそうなちょっとアダルトちっくな雰囲気があるのに、アゲ曲では野太いプロウがエネルギッシュという二面性が楽しめる。
ただ曲自体は「ベーシックトラック」という感じでちょっと印象的にはやや弱い感じかな(ゲームやってる人にはむしろなじみは深いかもしれないけれど)。あ、いや単に自分がこの世界を知った作品(第二次艦隊フィルハーモニー交響楽団)の曲が入っていないというだけかもしれないけれど。
【収録曲】( )内原曲名
1. 我が心の母港(母港BGM)
2. (Now's the)出撃タイム(海原越えて)
3. 昼戦Samba(砲雷撃戦、始め!)
4. 夜戦フィエスタ(夜戦!)
5. 補給 de beber(補給BGM)
6. 突撃フォロミー!(全艦娘突撃!)
7. 決戦ファイヤー!(決戦!鉄底海峡を抜けて!)
「全曲ダイジェスト(公式)」
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購入金額
1,543円
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購入日
2016年08月07日
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購入場所
メロンブックス
hidechanさん
2016/09/12
ゲーム音楽とはいえ、なかなか侮れないですね~
cybercatさん
2016/09/12