レビューメディア「ジグソー」

ひっそりと登場していた新型LAMDコントローラー

以前コントローラーへの興味からとりあえず買ったものの、未だにろくに使っていないSeagate製の600SSD 240GBモデルST240HM000が手元にあります。

 

 

 

 

これは当時注目されていたLink_A_Media Device(LAMD)製のコントローラー、LM87800AAを採用していることが大きな特徴となっていました。LAMD製コントローラーはCorsair製のNeutronシリーズにも搭載され、当時は速度性能でも最速を争うものとして注目を集めていました。

 

しかし、Marvell製やSamsung、Intel等の自社製コントローラーがハイエンド市場を占め、低価格帯でもSilicon MotionやSandForce、Phison等が主流となっていき、結局は市場を獲得できないままSK Hynixに吸収されることとなってしまいます。

 

その後しばらく音沙汰がなかったのですが、久々にSK HynixブランドのSSDが出回り、ひょっとしたらと思い素性を調べてみると、やはりLAMD製のコントローラーが搭載されていることが判明したため、早速入手してみることにしました。

 

今回入手したのはSK HynixのCANVAS SC300シリーズの256GBモデル、HFS256G32MND-3312Aという製品です。

 

 

 

 

 

外箱はあまりSSDらしくない、DAPでも入っていそうなものです。

 

 

 

 

 

一方、中身はオーソドックスかつシンプルな外観のSSDです。デザイン性というものは特に感じられませんが、どのみち内蔵ドライブですからこれでも構わないのではないでしょうか。

 

更新: 2015/10/25
総評

それほど目立った点のない公称性能

実売価格で税込み1万円前後という、比較的格安なSSDですが、今のところ他の製品での採用例が見当たらない新型LAMDコントローラーである、LM87810AA(現物にはSK HynixブランドとなったSH87810AAと刻印されているようです)が搭載されているのが特徴です。

 

ここでSeagate 600 SSDとベンチマーク等で比較するべきなのですが、現在SATA 6Gbps対応ですぐにベンチマークテストを実行できる環境が整っていませんので、環境が出来次第実施したいと思います。

 

取り急ぎ、現時点では公称のデータを集めてみました。

 

まず、搭載されているNANDは16nmプロセスのSK Hynix製MLCとのことです。

主な性能は

 

・シーケンシャルリード:530MB/s

・シーケンシャルライト:380MB/s

・ランダムリード:95,000IOPS

・ランダムライト:85,000IOPS

・MTBF:120万時間

・書き込み寿命:72TBW

・消費電力(アイドル時):0.05W

・消費電力(アクティブ時):0.065W

 

となっています。

 

速度性能は今時としてはごく標準的なものでしょうか。LM87800AAの時のようにハイエンド性能を追求したものではなさそうです。

 

一方で注目するべきなのは消費電力が少ないことでしょうか。LM87800AA搭載製品や、Marvell製コントローラを採用する製品と比べると、桁が一つ下がるくらいの少なさです。

 

この傾向から判断する限り、速度性能は標準的な水準で押さえ、消費電力等の実用性能に振ったとみるべきでしょう。

 

実売価格は、クラス中でも最安値レベルですので、ノートPCの載せ替え用途などには手軽に使えるお買い得品といえそうです。

更新: 2015/09/03
性能

実測では予想以上の高性能ぶり

<2015.09.03追記>

 

 

SATA3環境での性能測定を行いましたので、追記します。

 

測定環境は以下の通りです。

 

・CPU:Core i7-3930K

・M/B:ASUS P9X79

・OS:Windows 7 Ultimate SP1

・起動SSD:SanDisk X300s 512GB

 

 

Crystal Disk Mark 5.0.2
Crystal Disk Mark 5.0.2

 

 

Crystal Disk Mark Nano Pico Edition
Crystal Disk Mark Nano Pico Edition

 

 

読み書き共に公称性能を上回ってきました。特にCrystal Disk Mark 5.0.2におけるシーケンシャルリードはP9X79のSATAポートの限界に達しているのではないかと思います。

 

シーケンシャルライトの値は公称値の差の通り、LM87800AAを搭載するSeagate 600 SSDには及びませんが、それ以外の部分ではむしろ上回っていて、コントローラーの世代が変わっていることを実感させてくれます。

 

特にランダム時の速度とばらつきの少なさは特筆するべきものがあり、格安品どころかむしろ高性能品と位置付けて差し支えのないものとなっています。

 

これで実売価格では税込み1万円以下というのですから、コストパフォーマンスという意味では最高といえるSSDではないでしょうか。

  • 購入金額

    9,980円

  • 購入日

    2015年08月09日

  • 購入場所

    NTT-Xストア

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