発売当初よりレンズスタイルのカメラが気になっており、SONY DSC-QX10や OLYMPUS AIR A01の動向を探っていました。
ここで言うレンズスタイルカメラとは、本体に液晶を持たず基本的にスマートフォンと接続しスマートフォンを液晶代わりに操作を行なう一眼カメラのレンズの様な形をしたカメラを指します。
DSC-QX10は 2013年10月に発売され、同時に DSC-QX100が発売されました。
そして翌年の 2014年10月には DSC-QX30と今回の ILCE-QX1が発売されました。
ILCE-QX1だけがレンズ交換式ですが、DSC-QXシリーズの方はレンズ一体型で単にスペック違いで上位下位では無く各機種で特色があります。
DSC-QX10は一番安い代わりに一番コンパクトで、光学10倍ズームが特徴です。
DSC-QX30は QX10に比べボディサイズが倍位の長さになり、光学30倍ズーム、60pの動画撮影が出来ましたが、現在生産終了しており新品を手に入れるのはかなり難しそうです。
DSC-QX100は QX30と同じくらいのボディサイズで QX30発表時で価格が同じくらいでした。
先の 2機種のセンサーサイズは 1/2.3型センサーだったのに対し 1.0型センサーを採用しており、F1.8カールツァイスの光学3.6倍ズームレンズまで搭載しています。
一番写りが良さそうなのは DSC-QX100のスペックから分かりますが、高倍率は望めません。動画を撮る事に重きを置くなら DSC-QX30ですが、センサーやレンズを考えると悩むところですね。
そして ILCE-QX1は APS-Cセンサー搭載で Eマウントに対応しており、 αシリーズのミラーレスカメラと同じくらいのスペックです。ただしこちらも現在生産終了となっており、今年(2017年)の 2月頃に販売終了となっていたようで、購入時には店頭在庫のみとなっていました。
ソニー以外では OLYMPUS AIR A01が 2015年3月に発売され、現在も販売中です。ただし日本ではメーカーのオンラインショップ限定販売となっており、他店で新品を購入できるのは海外輸入品だけ(もしくはオンラインショップで購入して仕入れている?)となっています。
こちらはレンズ交換式でマイクロフォーサーズに対応しています。4/3型Live MOS センサー搭載で QX1よりは小さいです。
QX1と比べて使い勝手が悪そうなのが、バッテリーが交換式では無く内蔵式でバッテリーが切れたら充電が完了するまで使用する事が出来ません。
(充電しながらの撮影は出来ません)
いろいろ考え後継機種に期待していたのですが、いつまで経っても出てきません。結局後継機が出ないまま DSC-QX30と ILCE-QX1は生産終了になってしまい、DSC-QX10と DSC-QX100は生産終了にはなっていませんがソニーストアでの販売は終了となっており風前の灯です。
この様な状況で販売継続中の AIR A01に手を出すかとも考えたのですが、バッテリー内蔵式なのがどうしてもひっかかり、店頭在庫が無くならない内にと ILCE-QX1の購入を決めました。
購入時(2017年4月)にはまだ店頭在庫は結構あったのですが、現在新品をネットで探しても見つからずあっても高額なところしか見つけられません(QX30も同様)。
実店舗ならば正当な値段で販売されているかもしれませんが、なかなか見つけるのは難しそうです。
【特 徴】
改めて ILCE-QX1の主な特徴を挙げると
・APS-C サイズ , "Exmor" CMOSセンサー採用
受光面積は一般的なコンデジが採用している 1/2.3型センサーの約13倍にもなります。
受光面積だけで撮影画像のキレイさが決まる訳では無いですが、より詳細に撮影できる事は間違いが無くαシリーズと同じ画像処理エンジンを搭載しているのですから期待も高まります。
・交換式レンズ
Eマウント方式採用で、既存のレンズが使えます。
私の持っているEマウントレンズは ILCE-QX1付属のキットレンズの他、NEX-5TY付属の 2本のキットレンズと
広角レンズになります。
上記のコンバーター含め 5つですが、魚眼の超広角から 210mm(35mm換算 336mm)までカバー出来ています。
メインで使うなら物足りないですが、サブで使用しているのでこれ以上増やす事は無いでしょう。
それよりも一番レンズの多い CANONの EFレンズを使えるマウントアダプターを狙います。
(結局 ILCE-QX1購入から半年後にマウントアダプターを購入しました)
・スマートフォンと連携した撮影
本体にシャッターボタンは付いており本体だけでも撮影は可能ですが、基本的に Wi-Fi接続したスマートフォンを液晶代わりに撮影します。
スマートフォンを後端に付けて普通のカメラの様にも撮れますし、本体だけ手で持ったり自由に置いて遠隔操作等が出来ます。
もちろん最近の普通の形のカメラでもスマートフォンと連携して撮影が行える機種は多いですが、レンズ形状の ILCE-QX1の方が持ち方の自由度が高く、カメラを向けられている感は少ないです。逆に何だ?と気を引いてしまう事もありますが(^^;
撮影した画像はカメラ本体と共にスマートフォンにも保存できるので、SNSへのアップロードもすぐに出来ます。
・ロックオンAF
動いている被写体を追尾してピントを合わせ続けられます。
・フルFD動画対応
一眼画質のフルハイビジョン(MP4、1920 x 1080)動画を撮影できます。
使用するレンズにより、家庭用ビデオカメラとは一味違った撮影が出来ます。
・バッテリー交換式
長時間撮影するには、本体内蔵式よりすぐに交換して使えるバッテリー交換式の方が有利です。
その他興味のある方は製品ページでご確認ください。
【外 観】
パッケージ形状は円筒で
開けると不燃紙に包まれた本体が最初に見えます。
内容物は以下の通り。
付属の USBケーブルの端子は microUSBで、充電・PCへの画像転送兼用です。
スマホを取り付けるアタッチメントは装着しなくても撮影可能です。
付属のレンズは「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」で電動式ズームレンズなのですが、好きな距離に素早く合わせられず面倒です。
しかし、基本的にスマフォから全て操作を行うには仕方ないですね。
背面側には電池ボックスがあり、
アタッチメントの溝を合わせ時計回りに回転してハメる事で固定されます。
アタッチメント分長くはなってしまいますが、通常このスタイルで使う事になるでしょう。
ツメを起こし、上側の押さえはバネ式で上下に動くようになっており
スマートフォンを固定できます。
本体付属のアタッチメントでは角度が付けられませんが、角度の付けられるアタッチメントがオプション販売されています。
矢印のレバーを本体側に押しながらアタッチメントを反時計回りに回転させる事で外せます。
レバーの上には液晶があり、電源を入れるとバッテリー残量、Wi-Fi接続状況、メモリカードの警告(エラー時のみ)が表示されます。
底面には三脚穴とストラップ取り付け部があります。
電池フタを開くと SSIDとパスワードが記載されています。
ここには電池の他、メモリーカードが入ります。
対応の記憶媒体は microSDカードの他メモリースティック マイクロにも対応しているのですが、メモリースティックなんてまだ売っているんですね(^^;
フラッシュも内蔵されており
矢印のボタンを押下する事で飛び出します。
ガイドナンバー 4(ISO100・m)となっています。
レンズの交換は
矢印のボタンを押しながら、レンズを反時計回りに回転させる事で外れます。
光の加減で見えませんが、右上のネジ横に白い〇がありレンズを装着する時にはレンズの印とこの白い〇を合わせて挿し込み、レンズを時計回りに回転させる事で固定されます。
手持ちの短いレンズと長いレンズを装着してみます。
【スマートフォン用アプリケーション】
iPhone用と Android用がありますが、私は Android使いですので、Google playから「PlayMemories Mobile」を検索してインストールします。
まず ILCE-QX1を起動しておいてから、PlayMemories Mobileを起動させると初回のみ「国/地域」設定とアンケート画面が表示されます。
「日本」になっている事を確認し[同意して次へ]をタップする。
該当する項の前にある「○」をタップしチェックを入れてから[次へ]をタップする。
もしスマートフォンの Wi-Fiが「OFF」でも PlayMemories Mobileを起動させると強制的に Wi-Fiを「ON」にするのですが、カメラの電源が入っていないと下記の様に SSIDが表示されません。
必ず事前にカメラの電源を入れておきましょう。
「カメラと接続する」に表示されている SSIDをタップする事でパスワードを入力画面が表示され(初回のみ)、パスワードを入力する事で撮影画面に移ります。
NFCにも対応しているので、カメラ上面にある「N」マークとスマートフォンの「N」マークを合わせる事で、上記のパスワード入力をする事無く接続する事が出来ます。
私は NFC接続したのでパスワード入力画面の画像がありません。アシカラズ。
二回目以降は PlayMemories Mobileを起動させると撮影画面まで自動で立ち上がります。
デフォルトで「おまかせオート撮影」になっており、画面のピントを合わせたい位置をタッチしシャッターボタン(下部の大きい〇)をタッチすれば撮影できます。
画面を横にするとこの様な表示になり、「DISP」をタッチする事で表示を切替えられます。
現在(2017.10.21) PlayMemories Mobileはバージョンアップして若干表示が変っています。
基本的にはオート撮影で十分キレイに撮れるのですが、シャッター速度優先などの細かい設定を行ないたい時は「i」の横にカメラのアイコンが表示されているところをタッチする事で撮影モードを切替えられます。
タッチする毎に次の様に切替ります。
「i」の横にカメラアイコン:おまかせオート撮影
「i」の横にカメラアイコンと「+」アイコン:プレミアムおまかせオート
「P」:プログラムオート撮影
「A」:絞り優先撮影
「S」:シャッタースピード優先撮影
また連写やセルフタイマー等の設定は「MENU」をタップすると設定画面に切替ります。
また画面をタッチしピント合わせしている状態では、次のメニューが表示されます。
いろいろ設定が行えますが、オート撮影で十分キレイに撮れるので続いて作例を見ていただきます。
(既に今までに何度か日記にも掲載していますが)
【作 例】
レンズは付属の「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」を使用し全て「おまかせオート」で撮影しました。
掲載画像は撮影画像(jpeg、5456 x 3632dot)の長辺を Adobe Photoshop Lightroom Classicで 1000dotに縮小しただけで、他に手を加えておりません。
●屋 外
屋外の晴天時には「おまかせオート」だとかなり絞っちゃうようですね。
ボケを効かせた写真を撮るにはモード変更しないといけないようです。
●屋 内
さすが αシリーズだけあり、室内の暗いシチュエーションでもキレイに撮れます(^^
ISO値が高くても、縮小して使うには問題ないですね。
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購入金額
45,670円
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購入日
2017年04月05日
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購入場所
ヨドバシカメラ
北のラブリエさん
2017/10/22
atsuo@tokyoさん
2017/10/22
本体自体は液晶をとっぱらった αシリーズのミラーレスカメラと同等な訳です。
簡単なモノで良いので、外付けファインダーなんてあったら単体でもっと使えて良いのですけどね。
スマホと連携させず適当にパシャパシャ撮っても面白いのですが、形状が円筒なので水平が分かり辛いんですよね。
atsuo@tokyoさん
2017/10/22
添付の様なトイカメラに付いているようなヤツでいいのだけど。
「スポーツファインダー」って名称がちゃんとあるようで、
ホットシューに装着出来るのがあるのね。
もっとも、昔のカメラ用でライカ製のとかかっちょいいのが
見つかるんだけど、見た目だけでその値段は出したくないなぁ(^^;
もっとも ILCE-QX1にはホットシューが無いので、無理なんだけどね。
ちょっと単体で使い易い方法を模索します。