発売当初から気になっていた製品で中古を見かけたので購入してみました。
amazonとの連動を強化したFire OSを採用したタブレット。2013年11月から販売されている製品です。残念なことに国内ではLTEモデルは販売されていないのでマップアプリとの連動に必須のGPSを搭載したモデルはラインアップされていません。(LTEモデルはGPS付です)
裏面は一部を除いて電源ボタンとボリュームスイッチを含めてラバーコーティングされています。滑り止め効果は期待できますが劣化してべたつくかないのか心配になります。
購入したのは7インチの64GB Wi-Fiモデル。
初期状態でのストレージの空き容量は53.63GBでした。
付属品は説明書、ACアダプター、USBケーブルです。付属のACアダプターは小型ですが5V 1.0A出力と急速充電を行いたい場合は別売りの”Amazon Kindle PowerFast急速充電器(9W) ”を購入する必要あり。
●OS
OSにはandroid 4.2.2をベースに専用UIやメニューを採用してカスタマイズしたFire OS 3.0を搭載しています。現在は最新のFire OS 3.1が公開されています。
基本的にはandroid端末用アプリと互換性もあるので内部的にはandroid OSそのものですが、UIについてはamazonと連動を意識したシンプルなオリジナルのUIにカスタマイズされています。
Amazonの新型Kindle端末に搭載されているFire OS4へのアップデートについての情報がタブレットのホーム画面に近日中に公開予定とホーム画面に表示されました。
Fire OS4はAndroid 4.4 kitkatベースのため高速化が期待できます!
●SoC
SoCはクアッドコアのSnapdragon 800 2.2GHzを採用。
現行の製品では最高性能のSoCで処理落ちなどは感じません。かなり快適です。
●液晶&タッチパネル
液晶パネルは7インチ 1920×1200ドット(323ppi)。高解像度でドット感もなく発色(*青帯の件を除く)、視野角、残像感、輝度共に良好です。タッチパネルのレスポンスも問題ありません。
●青帯について
液晶パネルに青色LEDを採用した影響で液晶画面周辺に”青帯”と呼ばれる1~3mm程度の透明なブルーのグラデーションが発生します。
青帯は静止画だけでなく動画再生でもやや気になりました。動画の場合は本体を少し離して設置することで多少は気にならなくなります。液晶パネルが16:10のため、16:9比率の動画を再生する場合は上下に黒帯が入るため左右の薄い青帯のみになるので、ほとんど気にならないと思います。
ブックリーダーとして使用する場合、顔を画面に近づけることになるのと、白い背景が四隅に表示されると青いグラデーションがかなり気になりました。
青帯の感じ方については個人差があると思います。ドット抜け(欠け)が気になる方には向きません。これはKindle Fire HDX 7最大の欠点といえます。可能なら実機での確認をお勧めします。
●スピーカー
持ちした状態の本体裏側側面の左右にDolbyオーディオ デュアルステレオスピーカーとマイクを搭載。(Kindle Fire HDX 7のデザインは横持ちが基本になっています。)
スピーカーの音質はNexus 7 2013より良好でした。
高音質なだけに前面に搭載されていないのが残念です。
●カメラ
ビデオチャット用のインカメラのみ搭載しています。
デジカメ代用など人物や風景などの撮影に使用するのは厳しいです。
●重量
本体重量は約311g。(*公式では303g)
Nexus 7 2013より若干重いようですが同サイズのタブレットでは軽量な部類に入ります。
片手で持つと重さは感じますが許容範囲内です。
●apkファイル経由でのアプリのインストール
android端末のアプリのバックアップとKindle Fire HDX 7へのアプリのインストールは定番の”ES File Explorer”を使用しました。amazonのアプリストアで入手可能です。
<動作したアプリ>
・AnTuTu Benchmark 5.1
・CPU-Z 1.08
・DicePlayer 20813210
・Firefox 32.0.3
・MX動画プレイヤー 1.7.31
・Perfect Viewer 2.3.4.1
・JustPictures! 6.4
・VLC 0.9.9
・nswPlayer 2.0.4
・アバスト! モバイルセキュリティ 3.0.7863
<動作しないアプリ>
・Google Playストア 4.8.20
・Helium 1.1.2.8
・マップ 8.3.1(k動作は可能ですが文字化けする)
メディアプレイヤー向けの有名な無料アプリは大半が動作可能でした。antutuベンチマークはapkでインストール後にアップデートの指示が表示されますがamazonのアプリストアで公開されている古いバージョンの3.4に書き換えられてしまうので注意が必要です。
動作しないアプリとしてGoogle Playストアは当然として、Googleマップは動作自体は可能ですが文字化けしてしまい微妙です。その他に、強力なバックアップアプリのHeliumが使えないのは残念です。
●バッテリー
内臓するバッテリーの容量については分解したサイトの情報によると4,550mAhです。
バッテリーの持ちについてはスマートフォンより容量自体が多いため悪くないです。
動画再生などを行うと消費が多くなる傾向にありますが、余裕で一日は持ちます。
スリープ時の消費電力についてはandroid端末のキャリアモデルに見られるような異常な消費はみられません。一日放置しても8%程度の消費でした。
●Nexus7 2013との比較
機能的な意味でも直接のライバルのタブレット Nexus7 2013と比較してみました。
<プラス面>
・SoCに高速なSnapdragon 800 2.2GHzを採用
・スピーカーの音質
・大容量ストレージの64GBモデルをラインアップ
・価格設定が安い
<マイナス面>
・Google Play非対応
・LTE対応モデル無し(*海外では販売されています)
・GPS無し
・最新のOSが利用できない(過去の製品でアップデート打ち切りが多い)
・リアカメラ無し
本体の質感などは両製品とも良好。SDカードスロットが非搭載なのも同じです。
現行では最高性能の部類に入るSoCのSnapdragon 800を搭載しているのでベンチアークスコアは良好です。
Kindle Fire HDX 7の購入理由はハードウェアへの興味と値段が安かったためでamazonとの連動やKindleの利用は考えていません。
Kindle Fire HDX 7の特徴として”価格が安い、高音質ステレオスピーカー、高性能なSoC、7インチで画面解像度が高く発色の綺麗な液晶パネル、64GBモデルをラインアップ”あたりでしょうか。Nexus7 2013のSoC(Snapdragon S4 Pro 1.5GHz)に対してKindle Fire HDX 7はSnapdragon 800 2.2GHzとSoC的にはHDX 7の圧勝です。処理落ちを感じることもなく快適です。
個人的にはKindle Fire HDX 7のお勧めポイントは64GBモデルの存在です。SDカードが使えないという欠点があるので内部ストレージを拡張するにはネットワークストレージを利用することになるわけですが、スタンドアローン動作時に大容量ストレージを利用できるメリットは大きいです。
気になる部分ですがKindle Fire HDX 7については国内ではGPS付のLTE対応モデルがリリースされていないので「GPS無し、液晶周辺の青帯、Google Play非対応」あたりがマイナス面でしょうか。最近流行の低価格SIMを組み合わせることができないのもマイナスです。
Google Play非対応については他にandroid端末を所有しているなら無料アプリ限定ですがapkファイルを抽出してインストールすることである程度は対応できます。androidタブレットとして考えるとアプリが使えないと魅力が薄くなりますのでandroid端末の2台目としてなら悪くないです。(*有料アプリやgoogleアカウントと連動したアプリは動作しない場合が多いようです。)
7インチモデル特有の青帯については、しばらくしたらあまり気にならなくなりました。ただし白色に近い薄い色が四隅に表示されると半透明でも青帯はくっきり見えるので気になる方も多いかと思います。ブックリーダーとして使うには致命的とも言えなくもないです。価格は高くなりますが青帯が気になるなら同サイズのNexus7 2013か、画面も大きくて解像度も高い上位モデルのKindle Fire HDX 8.9をお勧めします。
<2014/08/23>
・誤字を修正しました。
・バッテリーにコメントを追記しました。
<2014/10/05>
・アプリの動作リストを更新しました。
・AnTuTu Benchmark 5.1のスコアを追加しました。
・誤字を修正しました。
-
購入金額
21,600円
-
購入日
2014年08月頃
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。