レビューメディア「ジグソー」

とても満足しています。



第3世代 Core i7プロセッサー Core i7 3770Kを5月1日に購入しました。
私は、動画編集の作業を結構行うので、内蔵GPU HD4000の Intel Quick Sync Video 2.0への興味が、購入の決め手でした。

第2世代の、Core i7 に搭載されていたHD3000でのビデオエンコードのパフォーマンスに好感を持っていたので、Core i7 2600Kを搭載したデスクトップPCの代替えを目論んでの購入です。
私が所有しているHD3000内蔵の第2世代Core i7は次の3つです。

Core i7 2600K
Core i7 3960Xのサブシステムとして稼働していました



Galleria QF540
Core i7 2820QMを搭載し、4C/8Tで主に外出用



TW3A-A31C77H
Core i7 2677Mを搭載し、2C/4Tで、現在娘のガジェットになりつつあります



Core i7 3770Kは、22nmプロセスルールで作られたCPUで、4コア8スレッド動作です。
クロックは3.5GHz,ターボブースト時は3.9GHzまでクロックアップします。
対応ソケットは、LGA1155で、6シリーズと7シリーズのチップセットを搭載したマザーボードで使うことができます。
プロセスルールが細分化されたこともあり、TDPが77Wに抑えられています。
パッケージには、TDP 95Wと記載されていますが、CPU-Zでは、77Wと表示されます。
CPU購入時に説明があるとのアナウンスをネットで見たような気もしましたが、実際の購入時には、パッケージに記載されているTDP95Wに関して、何の説明もありませんでした。

Core i7 3770Kの内蔵GPUは、HD3000からHD4000にアップグレードされ、Direct X11をサポートしているので、負荷の小さなゲームであれば追加のGPUなしで遊ぶことができるのではないでしょうか。

私の場合は、WQHDの解像度で表示したかったので、マザーボードのディスプレイポートでモニターと繋いでいます。
現在のHDMIは規格の仕様上、1920x1200以上の解像度に未対応の為、ディスプレイポートを使用しました。

マザーボードのBIOS設定で、1GBのメモリをiGPUに割り当てています。
マザーボードの仕様かもしれませんが、Windowsのシステム表示で、実装メモリ-1GBが使用可能メモリとして表示されました。

P8Z77-V DELUXE BIOS画面
P8Z77-V DELUXE BIOS画面

システムインフォメーション
システムインフォメーション


ちなみに、ウィンドウズ エクスペリエンス インデックスは、
ウィンドウズエクスペリエンスインデックス-HD4000
ウィンドウズエクスペリエンスインデックス-HD4000


また、今回購入したCore i7 3770KのKは、倍率がロックされていないモデルなので、自己責任になりますが、対応マザーボードと組み合わせて、定格以上のクロックで動作させることが来ます。

パッケージ正面
パッケージ正面

パッケージ底面
パッケージ底面

CPU正面
CPU正面

CPU裏面
CPU裏面

CPU-Z
CPU-Z




CPU インテル Core i7 3770K
前述のように、HD4000目的での購入です。

CPUクーラー Cooler Master Hyper 212 Plus
LGA1156対応のCPUクーラーですが、マザーボードのクーラー取り付け穴位置はLGA1156とLGA1155は同じなので、使っています。
バックプレートを使ってしっかり取り付け出来て、メモリへの干渉が少ない小型のサイドフローにしました。
Core i7 3770Kは、発熱量が多いというレビューが多かったので、サイドフローで12cmファンが2基付けられるこのクーラーをセットしました。



グラフィック ASUS GTX680-2GD5
nVIDIAのPCI Express 3.0対応グラボです。
CPU購入時は、nVIDIAのPCI Express 3.0対応は、これしかありませんでした。
ゲームをするわけではないのですが、CUDAを使ったエンコードも行うので、これにしました。
メインGPUは、HD4000のため、ディスプレイには接続していません。
Lucidlogix VIRTUで、HD4000のアシスト行うために装着しています。



マザーボード ASUS P8Z77-V DELUXE
電源回路がしっかりしていて、PCIバスやPS/2ポート,アナログVGA出力等を排除した潔さに好感を持ち購入しました。



メモリ Avexir DDR3-2666 4GBx4
比較的安価なOCメモリを搭載しました。
現在は、DDR3-2600で、安定動作しています。



メモリクーラー ZALMAN ZM-RC1000-TI
メモリを購入する際に、販売店の方から、このメモリはクーラー必須!と云われて購入しました。
電源が、マザーボードからとれる3Pなのがお気に入りです。



SSD A-DATA S510 120GBx2 (RAID-0)
INTEL 520Seriesと並んで、現在お気に入りのSSDの一つです。
コストパフォーマンスに優れていると思います。
このSSD2基をRAID-0で起動ドライブにしています。


Crystal Disk Mark
Crystal Disk Mark


HDD Seagate 3TBx2 (RAID-0)
7,200rpm 3TBのHDD 2基をRAID-0として、キャプチャー専用ドライブを構築しています。
光ディスクメディア等でお借りした素材等も編集用にこのドライブにおきます。
また、ビデオカメラで撮影した素材(HDVやSDカード)もこのドライブにおきます。
あくまでも編集用テンポラリーとして使っています。
また、Windows7のスワップファイルもこのドライブに置いています。



HDD HGST 2TBx2 (RAID-0)
7,200rpm 2TBのHDD2基をRAID-0として、データドライブとして使っています。
編集したビデオを置く事は余りありませんが、タイトルやロゴデータ等を置いたり、個人のデータを置いています。
また、様々なアプリのテンポラリーファイル書き出し先としても使っています。
当初、1TBx2(RAID-0)で構成していたのですが、不穏な音が聞こえてきたので、2TBx2に変更しました。



光学ドライブ Pioneer BDR-206MBK
メインシステムでも同じドライブを使用しています。
BDXL対応であることと、静かなドライブである事を条件に選択しました。



電源 ENERMAX EXG-1050EWT
実際には、500Wでも問題なく動作するシステムですが、電源を容量ギリギリで使ってしまうと、発熱とファンの音が煩くなるので、1KW級の電源を使用しています。
電源の効率も容量の50%程度で使った時が一番良さそうなので…



OS Windows 7 Professional 64bit
ネットワーク経由でバックアップが動作するので、Professionalを使っています。


Core i7 3770Kでは、第2世代Core i7 で搭載されていたGPU HD3000が、HD4000にアップグレードされています。
Direct X11対応になったということで、
Cine Bench 11.5
Cine Bench 11.5

第2世代のHD3000との比較で、
Crystal DiskMark 2004R3 HD4000
Crystal DiskMark 2004R3 HD4000

Crystal DiskMark 2004R3 HD3000
Crystal DiskMark 2004R3 HD3000


OpenGLでは、倍以上のスコアになっています。

これは、ゲーム以外に、Adobe PhotoshopやPremiere等でもパフォーマンスを発揮してくれます。
私にとっては、非常にありがたいスペックアップとなります。



私の最大の関心事である、Intel Quick Sync Video 2.0 の比較を行ってみたいと思います。

GIGABYTE GA-Z68XP-UD3R マザーボードのレビューで行ったHD3000を使ったビデオエンコードと同じ条件で、エンコードして時間を計測します。
GIGABYTE GA-Z68XP-UD3R



エンコーダーは、Intel Quick Syncに対応している、TMPGEnc Video Mastering Works 5を使いました。



ソースは、非圧縮 Full HDのQuickTime (映像ビットレート95Mbps , 音声ビットレート1.5Mbps) 18分45秒
12.7GBの動画コンテンツを、Full HD MPEG4-AVC (映像ビットレート10Mbps , 音声ビットレート384kbps)にエンコードし、掛かった時間を計測します。

今回は、
1) Core i7 3770K(4.2GHzにOC) でエンコード
2) CUDA(nVIDIA GeForce GTX680 : CUDAユニット 1,536個)を使ったエンコード
3) Intel Quick Sync Video 2.0でエンコード

結果は、
1) 31分16秒 1,876秒
2) 14分03秒  843秒
3) 10分43秒  643秒

Core i7のHD3000と比較してエンコード時間が約30%程早くなっています。
同じCPUで、CUDAを使ったエンコードより25%程度早くなっています。
現時点シングルGPUでは、最高性能(CUDAプロセッサー数が最大の1,536基)のGeForce GTX680を使ったエンコードより25%早いのは脅威です。

エンコード時間比較
エンコード時間比較


Core i7 3960Xでは、内蔵GPUが無いので、CUDAに頼らざるを得ないのですが、Core i7 3770Kでは、エンコード時にはCUDAは無用のようです。



私の環境では、CPU,OCメモリ 4Gx4以外に、HDDが4基 SSDが2基 Blu-Ray Drive 1基 グラボ1基が付いているので、消費電力が多めに出ると思いますが、
アイドリング時 (x16)で113W、各種ベンチマーク中 271Wでした。
ENERMAX EPM-1000EWTのレビューで計測した Core i7 2600Kの消費電力と比較してみると、



アイドリング時 135Wから113Wに、ベンチマーク時 296Wから271Wに低下しています。
ベンチマーク時は、CPUのOCが、x42とx46で異なり、グラボもGeForce GTX680 vs GeForce GTX580 3GBと消費電力にも差があると思いますが、アイドリング時は、共にx16動作での比較なので、15%程省電力になっていると思います。

消費電力
消費電力


ベンチマーク時には、大幅な性能向上を達成しながら省電力になっているのが凄いと思います。


自宅のメインPCは、マザーボードとグラボはPCI Express 3.0対応なのですが、残念なことに、Core i7 3960Xは PCI Express 2.0対応なので、このシステムと、今回のCore i7 3770Kでの比較を行ってみました。

グラボは、共にASUS GTX680-2GD5を搭載しているので、CneBanch 11.5で比較してみました。
結果として、OpenGLが5%弱の速度向上が見られます。

GPU-Z Core i7 3770K
GPU-Z Core i7 3770K

GPU-Z Core i7 3960X
GPU-Z Core i7 3960X

Cine Bench 11.5 Core i7 3770K
Cine Bench 11.5 Core i7 3770K

Cine Bench 11.5 Core i7 3960X
Cine Bench 11.5 Core i7 3960X


ASUSTeK P8Z77-V DELUXEには、BIOSの設定で、PCI Express x16の動作を、Gen.1~3に変更することができます。
そこで、設定を変更して、ベンチマークをとってみました。
PCI Express x16 Link Speed BIOS Setup
PCI Express x16 Link Speed BIOS Setup


GPU-ZのBUS Interface項目で速度を確認しベンチマークをとりました。
GeForce GTX680は、ASUSTeK GTX680-2GD5をデフォルト状態で使っています。
PCI Express 3.0の検証なので、iGPU HD4000はBIOSでDisableに設定しました。
CPUは、Core i7 3770Kを4.2GHzまでOCしてあります。

1) PCI-Express 1.1 x16
GPU-Z
GPU-Z

CineBench 11.5
CineBench 11.5

3D MARK 11
3D MARK 11


2) PCI-Express 2.0 x16
GPU-Z
GPU-Z

CineBench 11.5
CineBench 11.5

3D MARK 11
3D MARK 11


3) PCI-Express 3.0 x16
GPU-Z
GPU-Z

CineBench 11.5
CineBench 11.5

3D MARK 11
3D MARK 11


4) PCI-Express 3.0 x8 SLI (GTX680x2)
GPU-Z
GPU-Z

CineBench 11.5
CineBench 11.5

3D MARK 11
3D MARK 11


3D MARK 11の結果は、PCI-ExpressのバススピードとGPUパフォーマンスを素直に反映しているのではないでしょうか?
Z77チップセットの帯域の制約から、SLI構成の場合、PCI-Express 3.0 x8のリンクスピードとなります。



今回レビューを書かせて戴きましたCore i7 3770Kは、Core i7 2600K/2700Kとの比較で、CPUの演算能力のみの比較であれば、買い替えは微妙だと思います。

また、OCに限定すれば、今回のステッピングでは、4.8GHzが限界という噂もあり、購入を躊躇されている方もいると思います。
私の環境では、4.6GHzが、安定して使える限界でした。
しかし、私は、今回のCPU Core i7 3770Kに関しては、購入して正解だったと思います。

私の利用目的である、動画編集関連作業においては、追加のグラボがなくても、OpenGLのパフォーマンスアップで、アプリがサクサク動くようになり、何よりも内蔵GPU HD400によるエンコード時間の短縮が、作業効率向に大きく寄与しています。

今回2個目の3770K


で小型PCを組んでみました。
マザーボードは、GIGABYTE 板祭り RETURNS VOL3のGA-Z77MX-D3H


です。

マザーボードにオンボードデバイスがすくないこともあるのでしょうか、電源を入れてPOST画面が消えるまでに20秒弱、一方このシステムのマザーボード ASUSTeK P8Z77-V DELUXEは同条件で32秒掛かっています。
不要な機能を搭載したマザーボードは不要のようです。
  • 購入金額

    29,980円

  • 購入日

    2012年05月01日

  • 購入場所

    ドスパラ

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