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22nmプロセスの待望のCPU"Ivy Bridge"解禁!

今日から発売となったIvy Bridgeの最上位モデルCore i7-3770Kです。OC耐性が低いということでi5-3570kと悩みましたが、どうせ逝くなら4C/8Tということで掴んでみました。

田舎暮らしなので初日に店頭でゲットできるか微妙でしたが何とか入手することができたので簡単な消費電力比較とOC耐性チェックを行ってみたので紹介したいと思います。

自分の入手したロットは”L208B082”のマレーシア産でした。
自分の入手したロットは”L208B082”のマレーシア産でした。

<検証に使用したPCパーツ一覧>

GIGABYTE 板祭り リターンズ Vol.02で作成したPCの環境を使用しています。




22nmプロセスに加えて3次元トライ ゲート・トランジスタ技術で製造された最新のCPU。
Core i7-3770Kは4コアCPUでHTTにより8スレッド動作が可能となっています。

Sandy Bridgeと同じくK付きモデルはTB倍率変更の制限が解除されたOC向け製品です。

マザーボードについては最新のZ77などのIntel 7シリーズの他にP67/H67/Z68などのSandy Bridge向けのIntel 6シリーズ搭載製品でも動作可能ですが一部の機能が有効にならないのとBIOS側の対応も必要になるので注意が必要です。


●ターボ・ブースト動作について
定格3.5GHzのCPUですがTBのおかげで4コア(8スレッド)への負荷を与えた場合でも37倍の3.7GHzで動作するようです。(Prime95にて確認)

Sandy Bridgeの場合は省電力モデルを除くと定格倍率+1倍が4コアへの負荷を与えた時の上限になっていたのでTB動作の上限が発熱の低減により緩和されているようです。同時に2コアまでの負荷の場合は最大の39倍動作になっています。


●Intel HD Graphics 4000 & Dynamic Frequency
Ivy Bridgeのもう一つの特徴は強化された内蔵GPUコア(iGPU)です。
Intel HD Graphics 3000と同じくTDPに余裕がある場合に動作クロックを引き上げる機能”Dynamic Frequency”を搭載しています。


Intel HD Graphics 3000との比較ではDX11への対応とシェーダープロセッサ数を4基増加し、動作クロックはアイドル時から最大動作クロック共に200MHzほど低く設定されているようです。



自作ユーザーの一番気になるポイントと思われるCore i7-3770KのOC耐性を検証してみました。

一度発売日に検証を行いましたがGIGABYTE GA-Z77X-UD5HのBIOSもF8a(βバージョン)で定格動作からOC動作の安定性が向上したようなので、定格からOC時まで全て再テストしてみました。(コア電圧の設定は前回と同じです。)

負荷テストはPrime95 v276(64bit版)を利用して4コア8スレッドへ100%の負荷を与え続けて10分間エラーが発生しない状態で通過した時点で安定していると判断しています。

<検証環境など>
・CPUクーラー:Thermalright TRue Black 120 REV.C
・ファン:Frio付属の12cmファン x 2個 (アナログボリュームは中間より低め)
・室温:24度前後

<Core i7-3770Kのクロックと電圧設定>

●3.7GHz (定格動作)

こちらは比較用の定格動作時のスクリーンショットです。

●4.5GHz

コア電圧設定オフセット-0.020V(CPU-Z読み1.22V)でPrime95負荷テストを10分間パスできました。コア温度も最大で62度と許容範囲内。十分常用可能です。

<補足説明>
オフセットに対して電圧を低く設定しているのはVcore LoadLine Calibrationで負荷がかかると自動的にコア電圧が盛られてしまうので、あらかじめ低い値を設定することで負荷時の電圧を調整するためです。

●4.6GHz

コア電圧設定オフセット+0.020V(CPU-Z読み1.26V)でPrime95負荷テストを10分間パスできました。コア温度は最大で73度と高めですが許容範囲内です。

●4.7GHz

コア電圧設定オフセット+0.070V(CPU-Z読み1.31V)でPrime95負荷テストを10分間パスできました。コア温度は最大で77度と高めですがコア電圧自体は低めなので常用限界はこのあたりかもしれません。

●4..8GHz

コア電圧設定オフセット+0.120V(CPU-Z読み1.38V)でPrime95負荷テストを10分間パスできました。

コア温度は最大で91度に到達していますが動作自体は安定しているようです。コア温度は高めでもCPUクーラーから熱風は出ていません。排気温度は30度前後でした。

●4.9GHz以上のクロックにつて
更に上のクロックも検証してみる予定ですが、4.8GHz時のコア温度が91度とレッドゾーン付近まで上昇しているので厳しいです。現状でこれ以上OCを行いたいという場合には殻割りする以外に方法は無いと思います。



CPUのオーバークロック耐性確認を行った時の消費電力にCore i7-2600Kのデータを加えて消費電力にどの程度の差が開いているのか比較してみました。



●定格動作
アイドル時の消費電力(外部GPU使用時)はCore i7-2600Kより 1~3W ほど増加。
Prime95による4C/8T負荷テストでは12Wほど消費電力が低下しています。

CPUコアへの負荷をかけた場合は22nmプロセスの効果が発揮されているようです。
10Wの差は発熱にも影響しCPUクーラーからの廃熱もかなり少ない印象でした。

●オーバークロック動作
i7-3770Kのオーバークロック時の消費電力の増加量については昇圧の割合を綺麗に反映しているようです。電圧を高めに設定しないと動作しない4.8GHz時の増加量は多めですが、負荷時に関してはi7-2600Kより30~35Wほど消費電力が低くなっています。

定格動作に比べてオーバークロック時はCPUクーラーからの廃熱も明らかに温度が低いくなっているのでワットパフォーマンスの改善を体験できるはずです。



iGPU”Intel HD Graphics 4000”の性能をテストするため、3DMark Vantage、ファイナルファンタジーXIVベンチマークテスト、ファイナルファンタジーXIベンチマーク3を使用して検証してみました。

CPUはi7-3770Kと比較用のi7-2600Kを同一環境で定格動作と4.8GHzにオーバークロックした状態で計測しています。(iGPUクロックは変更していません。)


●3DMark Vantage
負荷率の高い3DMark Vantageのスコアはi7-2600Kから80%ほどスコアを伸ばしています。
増設されたシェーダープロセッサ数の効果が表れています。

●ファイナルファンタジーXIVベンチマーク
CPU、GPUともに性能を求めるファイナルファンタジーXIVベンチマークは50%ほどのスコアが上昇しています。iGPUとしてはなかなかのスコアですが数値的にはローエンドクラスと苦戦しています。

●ファイナルファンタジーXIベンチマーク3
負荷率の低いDX9(DX8)のファイナルファンタジーXIベンチマーク3はシェーダープロセッサ数よりコアクロックが重要です。i7-2600Kより200MHzクロックが低いため5%~10%ほどスコアを落としています。

●iGPUの性能を検証してみた感想
ベンチマークの結果から負荷率に強いGPUに仕上がっていることが判明しました。
Intel HD Graphics 4000はIntel HD Graphics 3000から順当な進化を遂げています!

低負荷時には増設したシェーダー数が生かされずクロックダウン分の性能落ち込みが発生しているのと、負荷率の高いゲームをプレイできる性能はないという二つの問題点はありあますがiGPUとしてはかなり高性能です。通常作業や軽めのゲームは十分こなせるだけの性能を有していると言えます。さらにDX11をサポートすることでWindows 8にも完全対応できるのも魅力です。

iGPUはメモリ帯域を使用するためCPUの性能低下が気になりますがDDR3-1600も正式サポートし、帯域ロスによるCPUパワーの低下も気にならないレベルですから、消費電力と帯域ロスを気にしてローエンドGPUを組み合わせる必要はないと思います。


Ivy BridgeはPCI Express 2.0(Gen2)の2倍の高帯域を実現したPCI Express 3.0(Gen3)をサポートしています。PCI Expressレーンは16レーンx1の他に8レーンx2と8レーン+4レーンx2の2パターンに分割することが可能となっています。(注:レーン分割に対応するマザーボードが必要です。)

PCI Express 3.0(Gen3)対応のミドルレンジGPU RADEON HD 7770(GIGABYTE GV-R777OC-1GD)を使用してGen2とGen3で性能に差が出るのか検証してみました。(Gen2動作についてはBIOS設定でPCI ExpressのサポートレベルをGen2に制限して検証しています。)




Gen2動作に比べてGen3動作時にわずかですがスコアの向上を確認。ミドルレンジクラスのGPU(RADEON HD 7770)でも帯域向上の効果が表れているようです。

更に高速なGen3に対応したハイエンドクラスのGPUやPCI-E Gen3のレーン数が限られるIntel 7シリーズでのSLI&CF-Xで帯域ロスを低減しGPUの性能をフルに引き出すことができるかもしれません。



低発熱で低消費電力な22nmプロセスの魅力を最大限に引き出すため低電圧耐性を検証してみました。

低電圧動作とはコア電圧を通常より低い値に設定してCPUを動作させる行為です。
メリットとして発熱と消費電力を抑えることが可能です。

CPUのコア電圧のみ調整してどこまで電圧を下げることができるのかテストしてみました。
GPUはワットパフォーマンスを最大にするためiGPUを使用しています。
(GA-Z77X-UD5HのiGPU電圧はオフセット設定が出来ない仕様のため定格のままです)

検証手順についてはBIOS画面で設定を行いOS起動させてからPrime95 v2.76の負荷テストを10分間パスした後に3DMark Vantageを一周パスした時点で安定していると判断しています。

室温は23度前後。4コア8スレッドへ負荷が掛ったときの最大CPU倍率は3770Kは2600Kより2段階高い37倍のため同一条件ではありません。



●3770K 3.7GHz (電圧:auto)


●3770K 3.7GHz (電圧:offset -0.180)


●2600K 3.5GHz (電圧:auto)


●2600K 3.5GHz (電圧:offset -0.140)



●消費電力傾向
電圧設定はオフセットに対して調整しているのでアイドル時の消費電力も下がると予想していたのですが48Wと変化しませんでした。

負荷時については-0.100Vの設定で13W消費電力を削減することができました。更に電圧を0.020Vづつ下げていくと消費電力も2~3Wづつ下がっていきます。-0.180Vでは負荷時でも108Wとかなり低い消費電力に。定格動作に比べると29Wも消費電力を削減することができました。2600Kの低電圧動作時に対しても18Wもさが開いているので22nmプロセスの優位性が証明されています。

同じ電圧設定の場合、3770Kは2600Kに対して9W程度消費電力は少ないようです。
こちらも22nmプロセスの優位性が表れています。


●動作電圧につて
3770Kは-0.180Vに設定するとアイドル時0.684V前後、負荷時は0.960Vとかなり低い電圧になります。
この状態で3.7GHzで動作しているのですから凄いです。


●発熱について
低電圧動作で発熱の減ったCPUコアの温度も予想以上に大幅に抑えることができました。

殻割り前でも-0.120V以上にコア電圧を設定することでCPUコア温度は負荷時でも40度台に落ち着きます。これならコアの発熱を気にしていた方も納得できる範囲といえるのではないでしょうか。


●低電圧動作を検証してみた感想
3770Kは-0.180V、2600Kは-0.140Vまで負荷テストをパスすることができました。両CPU共に素晴らしい低電圧耐性です。

3770Kは-0.180Vに設定するとアイドル時0.684V前後、負荷時は0.960Vとかなり低い電圧で動作することになります。1.000V未満で3.7GHz動作しているのですから素晴らしい低電圧耐性です。22nmプロセスの底力を感じます!

長時間の負荷テストは行っていませんので動作の安定性については参考までに。

(注意) 低電圧動作させた場合もハードが故障する可能性があります。レビューを参考に3770Kの低電圧動作を試す場合は自己責任でお願いします。


レビューが縦長になってしまうので各電圧の負荷テストのスクリーンショットは2個目の3770Kのページで紹介しています。


CPUコアとヒートスプレッダ(HS)の接合に従来のハンダからグリスに変更されていることがコア内部の温度上昇の原因となっているようです。グリスを塗り直すことでコア温度が激変するという事でCore i7 3770Kを殻割りして高性能液体金属グリスのLIQUID Proを使用して熱伝導率の改善に挑戦してみました。

●殻割り手順
Core i7-3770Kの殻割り手順を失敗談を含めて説明します。
(下記の方法は海外や国内の自作ユーザーの検証結果を参考しています。)

<注意事項>
CPUの殻割り行うと故障する可能性が非常に高いのでお勧めしません。
以下の内容を参考に実際に試す場合は自己責任で作業を行ってください。

<Core i7 3770Kの殻割りの注意点>
(1)殻割り時にPCBやコアを傷つけてしまうと高確率で故障します。
(2)全てのロットでコアとヒートスプレッダ間にグリスが使われているのかは不明。
(3)殻割りするとメーカー保証を受けられなくなります。

<必要な物>
・Core i7-3770K
・LIQUID Pro (他の高性能グリスでも代用可能)
・カッター(鋭角刃推奨)
・無水エタノール
・ゴムシール剤 (ヒートスプレッダを固定しない場合は不要)


カッターの刃でPCBを傷付けないようにするためにヒートスプレッダ周辺をマスキングテープを使用してマスキングします。


カッターでPCBとヒートスプレッダを固定しているゴムシールを切断します。
4つの角から少しづつ刃を進めれば比較的簡単に殻割りできると思います。

マスキングするとマスキングテープ分厚みが増すので内側に入れた刃が斜めに入る可能性もあるのでヒートスプレッダの密着具合によってはマスキング無しでカットする方が良いかもしれません。




ヒートスプレッダを固定しているゴムシールを切断して取り外した状態です。
固定に使われているのは噂どうりグリスでした。


グリスをティッシュなどで拭きとったあとに無水エタノールで表面を綺麗に洗浄します。




LIQUID Proを塗りヒートスプレッダを載せた状態でテストしてみると、Prime95をスタートして3秒程度でコア温度が80度を越えてしまいました。原因はコアとヒートスプレッダ間の隙間でした。

殻割りしてグリスを塗り直したあとに”BOISやOSが起動できない、熱暴走してしまう”という場合は、コアとヒートスプレッダの間に隙間が出来ている可能性が高いです。

隙間を減らすため元から付いていたゴムシール剤をカッターで削りとりAS-05(Arctic Silver 5)を薄く塗り当たり具合を確認しつつ高さを微調整しました。
(補足:当たりを確認するだけですから安物のシリコングリスで十分です。)

ちなみに調整後にAS-05で負荷テストしてみたところ、標準状態より3~5度ほどコア温度が高くなり悪化してしまいました。




AS-05で当たりを確認した後はLIQUID Proを塗って再検証です。
鏡面仕上げとまでは行きませんがコアに薄く塗ってあります。

瞬間接着剤によるヒートスプレッダ固定を試してみたのですが厚み(隙間)が増してしまいダメでした。接着剤がシール剤に付着してしまったのでカッターで全て削り取りました。その為PCBは傷は少ないですが見た目はボロボロな状態に(^-^;

LIQUID Proの効果を最大限に発揮させるにはヒートスプレッダ側にも薄く塗る必要があります。今回はLIQUID Pro使用時のコアとヒートスプレッダの密着具合を調べるために塗らない状態で被せました。




LIQUID Proを塗った状態で正常に熱が伝わっていることを確認したあとに一度マザーボードから取り外してヒートスプレッダ側にもLIQUID Proを薄く塗りヒートスプレッダを固定します。


ヒートッスプレッダはCPUソケットでロック出来るので固定しない状態でも特に問題ありませんが、動いてしまうので扱いにくいです。

ヒートスプレッダを固定したい場合は純正と同じようなゴム系の接着剤が必要になります。そこで自作ユーザーサイトの情報を元に車用ゴムシール剤”Holts ブラックシーラー”で固定することにしました。

シール剤は出来るだけ薄く塗りたいのでダンボール紙をパレット代わりに適量を出した後に綿棒を筆代わりにしてヒートスプレッダ側に塗ってみました。ある程度の粘度があるので綺麗とは行きませんが薄く塗れています。




位置がずれないように慎重にヒートスプレッダを被せて完成です!

ブラックシーラーは固まるのに室温20度環境で4時間掛るそうです。
この後にマザーボードに固定してCPUクーラーをきつめに締めた状態で乾かしました。


左側は殻割りしていない2個目の3770K、右側が殻割りした3770K。

左は標準状態、右が殻割り+LIQUID Pro
左は標準状態、右が殻割り+LIQUID Pro

Core i7-3770Kを4.8GHzにOCした状態でPrime95を回して10分経過した時点のスクリーンショットです。

ちなみにLIQUID Proを塗ってヒートスプレッダを被せた直後の検証結果です。
(注意:LIQUID Proのエージングには48時間程度必要です。)

BIOS設定は両方とも同じです。LIQUID Pro検証時の室温は22度と標準状態で検証を行った日より2度ほど低いので単純に比較できませんが、コア温度の差は最大で25度!コア別では最大30度も差が開いています。他の方の検証結果と同じく別物に変身しました。


●殻割りした感想
メーカー保証が無効になるのと故障するリスクなどの問題があるのでお勧めすることはできませんが、22nmプロセスCPUの真価を発揮させるにはグリスの塗り直しは必須です。4.7GHz以上の高クロックで常用したい場合やOCerなら殻割を試す価値はあると言えるでしょう。

CPUのコア温度が下がるとPWM制御のファン回転数も低回転を維持できるのでOCだけでなく静穏向けPCでも殻割りは有効な手段といえます。


殻割りした3770KのLIQUID Proとブラックシーラーのエージングは無事完了しました。
コア温度についてはエージング前と変らず良好です。

コア温度の低下によるオーバークロック耐性の伸びにも期待していたのですが、こちらの固体は4.9GHz以上は殻割り前と変らず厳しい印象です。(4.8GHz以上へオーバークロックすると電圧要求がかなり増えるので故障するリスクが高くなりますので1.5V以上は試していません。)

殻割りについてはリスクはありますがコア温度が最大で30度も差が開くという予想以上の結果に満足しています。



殻割りした3770K(3770K改)を使用して低電圧動作検証を行ってみました。

電圧はAuto、-0.100V、-0.140V、-0.180Vの4段階でテストしています。
検証時の室温は23度前後、環境や電圧設定は前回の低電圧検証と同じです。
●3770K改 3.7GHz (電圧:auto)

●3770K改 3.7GHz (電圧:offset -0.180)


●コア温度について
殻割りした3770Kの低電圧耐動作時のコア温度については、Vコアを下げることにアイドル時は同等、負荷時に0~5度ほど低下していきます。

限界値の-0.180Vでは負荷時は42度と同じ結果に。さらにアイドル時は3度ほど負けてしまっています。スクリーンショットを見ていただけるとわかると思いますが4番目のコアだけ数段低い状態なのでコアとヒートスプレッダの設置具合に差があるのかもしれません。

殻割り後の状態によって結果が変化するので何とも言えませんが、各電圧での温度差も少ないので低電圧動作を前提とした場合に限り、殻割りの必要性は無いと言えるかもしれません。


レビューが縦長になってしまうので3770K改の各電圧の負荷テストのスクリーンショットは2個目の3770Kのページで紹介しています。




待望の22nmプロセスということで消費電力の低減とOC耐性の向上に期待していました。

外部GPU使用時のアイドル時の消費電力の若干の増加は謎ですがダイサイズの肥大したiGPUの消費電力増加の可能性や計測誤差などが考えられます。負荷時についてはCore i7-2600Kより良好で、オーバークロックするとその差は30Wにも達しました。22nmプロセスの効果がしっかりと表れています。

コアとヒートスプレッダのグリス接合の関係でコア温度は高めですが、ヒートシンクからの排気温度自体はCore i7-2600Kより(Sandy Bridge)低いです。夏場のPC廃熱改善やワットパフォーマンスを意識したPC用として選択肢に加える価値はあります。

Core i7-3770KのOC耐性についてはリーク情報どうりの結果となりました。簡単な負荷テストのみですので何とも言えませんが4.8GHzはコア内部の発熱の関係で夏場での常用は厳しいかもしれません。コア内部の発熱も考慮すると4.5~4.6GHzあたりが安定して常用出来る上限になりそうです。

現状では5.0GHzなどのハイクロックへの空冷OC目的ならSandy Bridge。
定格常用~ライトOCレベルなら消費電力の少ないIvy Bridgeという選択になりそうです。

常用ベースで有効な低電圧耐性もオフセット-0.180Vとかなり良好な結果がでました。常用ベースに考えるとさらに検証は必要ですが、コアの発熱問題も緩和できるので定格常用時の低電圧動作は有効な手段になりそうです。

最後に、コアの温度が高い問題についてはリビジョン変更での改善に期待しています!


<2012/04/29>
・写真とコメントを追記しました。
・OC耐性の検証結果を追記しました。

<2012/04/30>
・OC@4.6GHzの検証結果を追記しました。
・コメントを追記しました。

<2012/05/08>
・オーバークロックの検証データを更新しコメントを追加しました。

<2012/05/12>
・消費電力のグラフとコメントを追加しました。
・”禁断の殻割りに挑戦!”を追記しました。
・写真とコメントを追加しました。
・消費電力のグラフにi7-2600Kのデータを追加しました。

<2012/05/13>
・”IGPベンチマーク”を追記しました。
・i7-2600kの定格クロックを修正しました。

<2012/05/14>
・表を追加しました。
・”PCI Express 3.0(Gen3)検証”を追記しました。

<2012/05/15>
・表の追加と行間を調整しました。

<2012/05/19>
・”低電圧耐性の検証”を追記しました。

<2012/05/20>
・”低電圧耐性の検証(殻割り)”を追加しました。

<2012/05/21>
・誤字修正とコメントを追加しました。

<2012/05/22>
・写真を追加追加しました。
  • 購入金額

    30,970円

  • 購入日

    2012年04月29日

  • 購入場所

コメント (30)

  • ヒロ妨さん

    2012/04/29

    私は、とりあえず3570Kゲットしました。
  • Sheltieさん

    2012/04/29

    ●ヒロ妨 さんへ
    Ivyゲットおめでとうございます!

    3570Kはコストパフォーマンス最高ですよね。どちらにするか両方逝くか(w)かなり悩みました。
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