前々から筆者は趣味として使えるLinuxボードを求めていました。
メインPCにLinuxをインストールしてデュアルブートという手も考えたのですが、筆者の環境ではセキュアブートが有効になっていて、パーティションも区切ってないので入れられないのです。
あと、筆者の環境では比較的こなれていない石をCPUとして積んでいますので(A10-5800K)、x86_64上でのLinuxの動作にも不安がありました。
かといってHyper-VやVirtualBoxの仮想環境上ではLinuxをインストールすることはできるのですが、USB廻りのソフトウェア的サポートがこなれていなく、認識しないデバイスも多々あるので、極力インストールは避けたい始末…
さて、何とかならないモノか。
Linux環境が無いならLinuxPCを買えばいいじゃない!
で、最終的にはマリーアントワネットもビックリの超大富豪的な考えに至りました。
その結果、こいつを購入しました。
とても安価とは言えないかもしれませんが、遂にLinux環境をGetしました。
お年玉をコツコツ貯蓄している方なら余裕で買えるかと思います。
これでPCの機能が一通り揃ってると考えると安価なのでしょう。
ラズベリー色の箱で届きました。ラズベリー食べたことないけど。
追記@2015/05/05:現行のモデルは紙箱になってます。
静電気防止袋に封入されてました。
こんななりしてCPUはARMの700MHz(armv6l)です。raspi-configからオーバークロックもできます。寿命縮むからやらないけど。
メモリもTypeBだから512MBも積んでます。
大きい石がRAMとCPU,GPUのSoCで、小さいのがLANコントローラー兼USBコントローラーです。
ちなみに稼働中はこの二つの石、かなり熱くなります。
出てきてから年月が経ったので私のようなひよっこでもサクッとOSをインストール。
具体的には ここ とか ここ とか ここ
を参考に。
Raspberry pi用の起動イメージは到着前に先走って作ったのでSDカードに書き込んで起動。
Windowsな方はWin32 Disk Imager, Mac/Linux/UNIXな方は素直にddで。デバイスの指定は間違えないよう、そこんとこだけ注意…ですかね。
ちなみにddのifとofを逆にすると(ファイル名は適宜変えてね)現在Raspberry piを動かしている起動イメージのバックアップが取れます。
なんでこういうことをするかというと、Raspberry piはSDを読み書きするのでいつかはSDが壊れます。
特に貧乏な筆者が使ってるSDHCなんかはMLCを通り越してTLCなはずなので寿命が短いはずです。
高いSLCなSDを買ってもやっぱりいつかは壊れるはずです、そのための転ばぬ先のバックアップです。Win32 Disk ImagerではWriteの代わりにReadで同様のことができます。
SDは相性があるそうですが、なんと
105円SDで問題なく起動しました。
電源スイッチはありません。MicroUSB端子から電源が供給されると即起動します。またこのMicroUSB端子自体も電源を貰うだけで通信はしません。
Type B後期Rev.に限りP6にピンヘッダを取り付けることによってCPUソフトリセット端子を付ける改造が可能です。(P6があればできる)
HDMIで繋ぎましたが、生憎ウチの液晶テレビは解像度が1920x1080ではなく、1366x768なので、/boot/config.txtを編集してドットが合うようにします。
コンポジット出力も使いたいので、sdtv_modeの項目も1(日本のNTSC規格)に設定します。
画像は ここ
のページのCSS澪に出演していただきました。
XではGPUアクセラレーションが効かないので激しく重いです。CSS澪では1fpsも出ません。
当然CPU使用率は常に100%です←
やはりというかなんというか、Debianを積んでいるといえど、所詮はワンボード。マイコンとパソコンの中間的な速度です。
CPUの速度には目をつぶるしかありません…。
結果を淡々と記せばなんてことはないのですが、ここまで気の遠くなるような時間と手間をかけてどうにか日本語環境になりました。といってもやることといえばフォントのインストールとロケール設定、キーボード配列設定くらいのものです。
また気づいたらおいおい書くかも。
Type Bの後期リビジョンなのでMade in UKではなくMade in Chinaとなっております。初期Rev.からChina製のようです。
ピンヘッダから結構なローレベルデバイス端子が出ているので発想次第で面白い物が作れそうです。コンピュータ(Linux)と電子工作のお勉強ができる、一粒で二度おいしい逸品です、お勧め。
TypeAとBで微妙に周辺ペリフェラル端子群の役割が違うので配線するときはお気を付けて。ブレッドボードがあるといいかもね。
起動可能な(公式)イメージとしては(カスタマイズ版)Debian, Arch linux, RISC OSなんかがあるようです。
RISC OSなんてつついたことない未知のエリアだからいつか入れてみたいものだね、ええ。
非公式ではAndroidなんかも。遅いらしいけど。
ああ、そうそう。電源の切り方はコンソールに戻って
[user@yourmachine]$ sudo halt
です。
haltした後電源LEDのみ点灯になったら電源を切って大丈夫です。
コンピュータの電源を切る準備ができました(爆)
#これ知る前まではシングルユーザーモードになってsyncして電源ブッチしてました、心臓に悪い…
筆者の所持しているBH1310基板ではHigh+でのオーバークロック時に強制的に電源断するとSDが破損する傾向があるそうです、元ネタはこちら。
今後メガデモプラットフォームとしても期待の新星です。既にデモが出てます。
追記:sshをインストールすることによって色々パッケージを入れるときに楽になります。
$ ssh IPアドレス -l ユーザー名
でRaspberry piに繋げます。Mac/Linux/UNIXな方はそのまま、Winな方はPuttyで。Cygwinでもいけます。日本語化させてる場合は文字のエンコードに注意。
液晶TVでやる方はjfbtermなんかを入れると日本語が表示されていい感じになります。
ただしmegademo系は往々にして動かないので、デモを動かすときは英語コンソールで。
しかしながらXはssh経由ではつつけないので、別途VNCサーバー(Raspberry pi用にはTightVNCがあります、クライアントはRealVNCとかご自由に。)を入れてあげるとより快適になります。クライアントから「サーバーのIPアドレス::ポート番号」で繋げます。
これでヘッドレスサーバーもどきの完成だ!
ちなみにこの画面はIceweasel(Debian版Firefox)を入れているところです。
Macだとこんな感じ!
一旦自動起動スクリプトを書いてやると電源入れて即VNCサーバー起動になるので何かと楽です。
常時起動で、もし万が一パスワードも知られて悪用されては困るので用が済んだら
ps -aux | grep vnc
とやってXtightVNCと表示されているプロセスをKillしたらVNCサーバーが止まります。
Shellの体系が少し違うようなのでpsコマンドで文法エラーだよ、と怒られますが、キニシナイ!
修正: $ps aux | grep vnc
です。"-"が要らなかっただけのようです(←
sudo rebootで1分も待てばまたTightVNCが使えるようになります。
後日談:ケース…もとい、「台座」が出来ました!
これで少々ラフに扱っても大丈夫b
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購入金額
5,000円
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購入日
2013年05月25日
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購入場所
共立エレショップ
はにゃさん
2013/05/26
昨年後半以降は SONY U.K. でも生産されるようになってます。
もうご存知だと思いますが、真ん中の石はRAMで、その下に SoCが実装されてます。
もう一つの石は USBとNICを受け持ってます。
うちのは 256MBモデルですが、512MBモデルを国内販売で購入できるのはいいですね。
そのうちもう一個買うかな。
しばさん
2013/05/27
有益な情報ありがとうございます。
石関連はPoPとか言って面白い構造になっているらしいですね。
内部でダイが亀の子構造になっているようだからあまり触らないほうがいいのかなw
この価格でメモリ512MiBは衝撃でした。
しばらく玩具として遊べますし、ssh経由で遠隔操作できるのも凄いです。
純粋にLinuxマシンとしても遊べますし…
>>そのうちもう一個
ぜひメガデモを…w
Schrödingers Katzeさん
2013/06/30
USBキー型のAndroid端末なんかもハックが進んでいるので、各種端子がいらなければ、あれも「持ち運びやすいという意味でも」ちょっと面白げなんですが、「なにすんの?」ってところで、ボタンを押す手は止まるのですけどね。
頑張らなくても、意外と大きな期待をしなければ、ちょっとしたことをする程度は、そういうものでもできてしまうので、ちょっと頑張って何かを実現するっていう面白さは足りないのかもしれません。