レビューメディア「ジグソー」

格安Sandyと低TDPSandyの意外な消費電力関係

サブPCどころかライトユーザーならメインPCとして使えない事もない性能と格安な価格で人気のSandyBridge世代セレロン。2.4GHz動作のG530がデュアルコアモデル最廉価という扱いだったが、最近は0.1GHzクロックがアップしたG540が3000円台に落ち着いてきており、実質的な最廉価モデルとなりつつある。知人のを購入時に自分用もなんとなく買ってしまったモノ。


リテールクーラーは一見2700K付属のものと同じに見えるが、2700Kにあった銅ベースが省略されている。G540の発熱とコストを考えれば理にかなった判断だ。

動作確認用として購入・使用したものだが、かつて破格のコストパフォーマンスを誇ったCeleronE3XXX系の正当進化とも言え、その圧倒的価格性能比は健在。

 


純粋なCPU性能で言えば第二世代Core2Duo下位モデル相当となるのだが、SandyBridgeの強みとなるメモリ速度の速さが体感速度に与える影響が大きく、使用場面によってはかつて自分がメインPCとして使っていたE8400(+DDR2)を凌駕する場面さえ見られた程だ。本来はDDR3-1066までの対応となるのだが、自作向けマザーの場合1333以上のメモリクロックで問題なく動作する事が多いのもその傾向に拍車をかけている。

H61マザーやDDR3メモリが格安で手に入る今、コスト重視でPCを組む際の筆頭として上げられるCPUだろう。


ところでコイツはSandyBridgeのデュアルコアで、性能も抑えられている。そこで気になったのが消費電力だ。以前手持ちのクアッドコアSandyBridge3個(i5 2500T/i7 2700K/E3-1260L)を比較した時はアイドル消費電力は3個とも同じ数値をたたき出し、負荷時の消費電力がそれぞれ大きく異なるという傾向を出した。

デュアルコアとクアッドコアのSandyに実測どの程度の差が出るのか、簡単に計測して見る事に。


使用マザーはIntel DH77DF、最新のH77チップをITXサイズに押し込んだIntel純正品だ。そしてメモリはPATRIOT PSD38G1333KH DDR3 PC3-10600 4GB*2、グラフィックはCPU内蔵(1920*1080px)クーラーはリテール、電源はお決まりのAntec EA-380(80Plus St認証)本来ならここにHDDやDVDの消費電力が加わるのだが、例によって影響を無くすために別電源からの供給だ。
比較対象は上記3種の中からちょうど掃除中で外されていた(オイ)XeonE3-1260Lを使用。



     CPU     アイドル Prime95
  XeonE3 1260L / 23W / 76W
  Celeron G540 / 23W / 52W



デュアルコアだけにPrime95をぶん回しても僅か52W。HDD分を追加しても60~70WクラスACアダプタでの動作が可能なレベルだ。しかし意外なのがアイドル時の消費電力。少しくらい差が出るのかと思いきや1260Lと全く同じ数字だ。
マザー等の影響があるので断言は出来ないが、アイドル時消費電力に限って言えば、これまでの計測で低TDPの1260L&2500Tだろうがハイスペックモデルの2700Kだろうが同じ値を叩き出していた。つまりCeleronG540とi7 2700Kのアイドル時消費電力は同等の可能性が高い。

デュアルコアとクアッドコアの違いがあるとはいえ同じSandy。同じ数字を出してもおかしくはないのかもしれない…というかそもそもアイドル時23Wという数値は驚異的だ。以前Z68マザーで1260Lを計測した時よりも更に下がっているのはITXのH77と言う事でマザーボード自体の消費電力が低下しているのだろう。

順番が逆転してしまったのでG540のアイドル値が高く見えてしまうが、ハイスペックモデルでもG540レベルにまでアイドル消費を抑える事ができているという見方をするべきか。

消費電力チェック


ところで冒頭の通り知人もCeleron G540を購入し、こちらはきっちりPCとして完成している。私も相談…というか煽った結果組みあがったPCは非常にアンバランスな構成だ。

存在感が空気で格安になっていたP67マザーとこのCeleronでコストを抑えてその分グラフィックボード(まあこれも型落ちだが)HD5770と電源品質に予算を割り振ったというなかなか面白構成。
そのPC、自分では1,2時間程度しか触っていないのだが、VGAの性能に任せてTERAやFF14をわりといい感じに動かしていた(FF14ベンチLowのスコアは3000程度だという)。

確かにゲームによってはVGA性能さえよければ案外遊べてしまうゲームというのは多いわけで、廉価とはいえかつてのCore2Duoクラスの性能を持つだけに、そういう遊び方にも耐えうるようだ。

  • 購入金額

    3,500円

  • 購入日

    2012年06月頃

  • 購入場所

    Sofmap

コメント (5)

  • 下小川さん

    2012/07/19

    かつて25000円で買ったE8400クラスの体感速度が3500円ですからねえ。しかも省エネ。
    パソコンパーツでは繰り返される事例とはいえ進歩は恐ろしいものです。
  • しばさん

    2012/07/20

    3500円…!!
    これならAMD派の私にとっても鞍替えしやすいです。ボードとあわせても20k以内で収まるのなら…

    #次のAMDのコアがコケたらIntelに鞍替えしようかと本気で考え中。
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