レビューメディア「ジグソー」

MS-DOS末期の定番MIDI音源モジュール

MS-DOS対応ゲーム全盛期には、BGM用の再生装置としてMIDI音源モジュールが使われることがよくありました。GM(General MIDI Level 1)対応であれば最低限再生出来るように配慮されたものが多かったのですが、中にはRoland SC-55mkII互換のGS音源を指定するものもありました。

この状況からもわかるように、この用途の定番中の定番といえばSC-55mkIIおよびその互換製品でしたが、SC-55mkIIは音色数や同時発音数がやや乏しく、あまり凝ったデータを作り込めないという傾向がありました。

SC-55mkIIはパート数16 最大同時発音数28 音色数354 ドラムセット10 という仕様でしたが、これでは作曲時の意図通りの音色がないということも少なくなかったようです。

そのため、Windowsへ移行する直前の世代のゲームには、より上位のSC-88専用データを用意するものがありました。SC-88はパート数32 最大同時発音数64 音色数654 ドラムセット24と大幅に強化されていて、SC-55mkIIと比較すると表現力が大幅に増していました。この世代からエフェクトなども実装されたことも大きな進化のポイントとなっています。

私も当初はSC-55mkIIで十分に満足していたのですが、色々とMIDIデータが手元に溜まってくると、SC-55mkIIでは正しく再生出来ないデータが少なからず現れるようになりました。



そこで中古品の放出セールを狙って格安品を何とか買ったのが、このSC-88でした。SC-88に加え、YAMAHA XG規格に対応した製品(MU100Bs等)を入手したことで、殆どのMIDIデータはきちんと再生出来るようになったのですが、生憎その頃には既にMIDI自体が下火であり、mp3をはじめとする演奏そのものの配信が普及し始めていましたので、SC-55mkII程に常用したという思い出はありません。

さらにその後にはKORG NX5Rなどより音色数の多い製品を使うようになったことから、結局十分に活用することがないままとなってしまったという印象のある製品です。

もっとも、同YAMAHAの同世代の直接的なライバル製品だったMU80よりはこちらの方が音色は好みでしたし、再生主体だった私の使い方では全く不足のない製品であったことは書き添えておきます。
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