Antec Performance One P182 は姉妹モデルであるP180に改良を加え正常進化を遂げた、Antec社の静音重視PCケースシリーズ、Performance Oneシリーズに属するATXフォームファクタに対応したPCケースだ。
フロントパネル、両サイドパネルに、素材の違う2種のパネルをサンドイッチ状にした複合板を使用する事で静音性確保。内部構造をマザーボード収納スペースと電源ユニット収納スペースのふたつに物理的に隔離する事で熱源を分離、エアフローを明確化する事で冷却にも配慮している。
フロントパネルはケース左サイドに用意された二重のヒンジにより270°まで開き、左サイドパネルに密着する所まで開ききる事が可能だ。
先にも書いた様に、フロントパネルにも静音化の為に複合板が使用されている為、フロントパネルを閉じきってしまえばフロント部から漏れる動作音をある程度遮蔽する事が出来る。
フロントパネル右端中央付近には電源スイッチ、リセットスイッチ、USB2.0ボートx2、IEEE1394ポート、ヘッドフォン、マイク端子(共にステレオミニ形状)が並ぶ。
それ以外はフロント、サイド共にフラットなデザインで極めてシンプルでありガンメタリックの塗装も相まって非常に落ち着いた印象がある。
実に5年もの間、相棒として仕事にも趣味にも使用してきたが未だに飽きが来ない、流石に最新のインターフェイスとは言えないフロントパネルポートに目をつぶればまだまだ現役での使用に足るデザインであると言えるだろう。
自重およそ10kgという筐体は頑強であり、歪み等も未だに全くといって良いほど見当たらない。
ただし、安定感抜群の自重は設置に際しそれなりの労力を必要とする為、移動やメンテナンスには不向きといわざるを得ない。
内部は熱源分離の為ふたつの部屋に仕切られている事は既に書いたが、この機能を優先した為マザーボード収納スペースは狭く、頻繁にパーツの交換を行う用途には向かない。
キチンとパーツ構成を決め、長期間設置位置から動かさない運用を前提としていると考えられる。
逆に言えばこのような運用スタイルで使用する上では不満になる部分では無いため、割切って使用する事になるだろう。
冷却の観点から考えられた内部構造、静音の観点から考えられた外観、その上でシンプルにまとめられたデザインなど、非常に高度に作り込まれたPCケースだ。
実は筆者は近頃メインPCを新規に組んだのだが、このままこのケースを眠らせてしまうのは惜しいと感じている。
省電力に振ったセカンダリPCを自作し、趣味に特化したPCとしてセカンドステージを迎えさせてやりたい。
その際にはフロントパネルやサイドパネルのシンプルさを生かして外観をデザインした痛PCにするのも良いと考えている。
第一線を退いた後でも使い続けたいと思わせるPCケース、これからも相棒として末永く使い続けたい。
構成が固まってしまえば上々
静音重視のコンセプトが強い為、パーツの組み付け等のスペースが狭く取り回しにはやや苦労をするだろう。
出来るだけ構成をしっかりと決め、トラブル以外では内部を動かさない方向で運用したい。
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購入金額
24,800円
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購入日
2015年01月15日
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購入場所
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