ヘッドホンという器具はスピーカーが使えない状況で音楽を楽しむために発展してきた。その遮音性で他人や時間を気にせず、音に浸ることができるし、スピーカーと異なり外や友人宅など他所に自分のオーディオ環境を持ち出すことができる。自分の音楽の趣味をとやかく言われない、とい利点もある。近年イヤホン(インイヤーヘッドホン)の音質向上が著しく、外で音楽を聴く場合のファーストチョイスの座からは追われたが、その豊富な形式とサイズ上の制約がないための設計の自由度で各社が様々な工夫を凝らした製品を送り出し続けている。そんな中ヨーロッパの老舗電機企業PHILIPSから、同社の上級オーディオブランド“Fidelio”から初のヘッドホンとして投入とされたのが「PHILIPS Fidelio L1」(同M1もほぼ同時発売)。そのFidelioブランドのフラッグシップとなるヘッドホンを試してみよう。
まずは外観から。多くのヘッドホンがブリスターパックを採る中、鈍くマットブラックに輝く箱はそれだけですばらしい高級感だ。
箱を開けると鈍く金属系の光を放ち、ヘッドホンが鎮座。
妙に短いコードが気になる。本体と本体を固定している緩衝材を取りのけると付属品が。説明書の他にはバックスキン風の収納袋と2種のコードが。
2種のコードはそれぞれ標準プラグへの変換プラグを備えたオーディオ用と、IPhone、iPad、iPodがコントロールできるApple用リモコンとマイクを備えたコード。これらをあの短いと感じた本体からのコードに連結する。
ちなみに、どちらのタイプもプラグの持ち手先端側はえぐってあり、厚いジャケットを着せたiPhoneやiPod Touchに対応できるようになっている。
コントローラーでコントロールできるのは3GS~4SのiPhone、iPadとiPad2、iPod touchは2~3世代、iPod classic(120GBと160GB)、iPod nanoの4~6世代、iPod shuffleの第3、第4世代。
ちなみに第3世代iPod shuffle
は純正リモコンと完全に同じ動きをした(中央ボタン/1回押し=再生・停止、/2回押し=次の曲まで早送り、/3回押し=曲の頭まで巻き戻し/長押し=ボイスオーバーによる曲名再生、+ボタン=音量アップ、-ボタン音量ダウン)。つまり市販のコントローラー
と全く同じ働きだ。一方裏面には明記されていなかったiPhone5はミュージック再生時には(中央ボタン/1回押し=再生・停止、/2回押し=次の曲まで早送り、/3回押し=曲の頭まで巻き戻し/長押し=Siri起動、+ボタン=音量アップ、-ボタン音量ダウン)で長押しだけがiPodと異なる動き。電話がかかってきたときは中央ボタン長押しで電話を取ることができる。コントローラー裏にはマイクも仕組まれており、本体をポケットや鞄から引っ張り出さなくても通話できる。
ヘッドホン本体は高級感溢れる作りだ。サンド処理風のアルミと凹凸でラインの入ったブラックのハウジング、厚い耳パッドと外側の格子。そしてヘッドバンド部分は厚手のクッションをやや茶系の本革で包んであり、そこにはPHILIPSの社名が型押しされる。
この格子がオープン型であることの証拠か。しかしイヤーパッドは厚く大きなもので、遮音性はありそう。よくオープン型で見られるようなスポンジ貼り付けただけで耳を覆わないようなタイプではない。
このことが本機が「オープン型と密閉型の特徴を併せ持つ」ということの証左なのかも知れない。
実際の音を聴く前にエージングが必要とされている。今回室内にあるオーディオ機器で鳴らすと夜間の音量の問題があったので、充分な電源容量を持つiriver P8
を用い、ドラムをおいてある防音してある部屋でヘッドホンをタオルでくるんでバックスキンの袋に入れ、さらに「PHILIPS Fidelio L1」が入ってきた箱に入れて鳴らし続けた。
エージングする事13+28+24+27+36時間の計128時間。充電とエージングを繰り返す1週間だった。余談だが改めて感心したのがiriver P8の電源容量。いざというときにUSB電池としても使える、という機能は伊達ではない。36時間ぶっ続けで音楽をほぼ最大音量で再生し続けてもまだ電源の目盛りは1マス残っていた。
エージング前に聴いた音は低音がまるでなく、高域の透明感はあったものの、小口径のオープン型と言った風情でとても高級オーディオブランドのフラッグシップとは思えない音だった。これが熟成すること1週間....果たして化けたのか?cybercatが音楽を良く聴いているヘッドホン類と比較してみたい。
比較対象はVictorのスタジオモニターヘッドホン「HA-MX10-B」とカナルワークスのカスタムIEM「CW-L11」。前者
は数々のヒット曲を世に送り出している渋谷神宮前ビクタースタジオの音をヘッドホンで再現するため作られたプロ仕様のヘッドホン。プラスチッキーな外見、製品保証も初期不良のみのバルク品同等の扱いと一般にすべて勧められるものではないが、その低域から高域まで脚色なく素直に出す特性と突然の大入力にも堪える最大許容入力1500mW!という寛容さでスタジオエンジニアの「道具」となっている。
あとひとつはcybercatの耳型を採って特注した世界で一個のカスタムIEM(インイヤーモニター)。
どちらかと言えばイヤホンカテゴリーだが、それを超越した表現力はフラッグシップヘッドホンとも戦えるだろうと引っ張り出した。
外形的には「PHILIPS Fidelio L1」の圧勝だ。革製ヘッドバンドに型押しされた社名の刻印はホンモノの風格。合皮に型押しされたJVCマークとは風合いが異なる。
パッドの厚さも貫禄だ。
3者のコード長は大きく異なる。「CW-L11」はイヤホンらしく110cm、「Fidelio L1」はそれに次いで130cm、「HA-MX10-B」はその倍の260cm。これはミキサー卓の前を動き回るという業務にはピッタリだろうが、私的使用には長すぎると言わざるを得ない。
重さは意外な結果だった。イヤホン系の「CW-L11」が軽い(49g)
のは当然として、プラスチッキーな「HA-MX10-B」が309gもある。
皮やアルミを用いた重厚な外見の「Fidelio L1」は285g
と意外に軽い。「HA-MX10-B」は長くてしっかりしたコードが不利に働いたのかも知れないが、「Fidelio L1」の軽さは好印象だった。
では実際の音はどうなのだろうか。
各試聴曲の設定テーマにしたがって、ヘッドホン2種とIEMで比較試聴を行った。
環境は以下の通り
試聴元ファイル:下記各CDよりリッピング⇒FLAC変換したもの
リッピングソフト:fre:ac
再生ソフト:foobar2000 v1.1.8
再生機器:ONKYO WAVIO PCIデジタルオーディオボード SE-200PCI LTD
比較対象機のVictor HA-MX10-Bは「HA-MX10-B」、カナルワークス CW-L11は「CW-L11」と表記した。
試聴ソース①:ジャズボーカル
I Will Wait For You/Lisa from “JAZZ BAR 2011”
「Lisaの息づかい、囁く歌声のエロさw。フルアコの存在感。」
Fidelio L1:上方に向けて音場が広がる。Lisaのボーカルを包むリバーブが気持ちよい。フルアコは気持ちよくピッキングの倍音が広がる感じ。ラストの吐息とともにはき出されるかすれめのLisaの声は空に溶けこむような儚さがある。
HA-MX10-B:豊かな低音。アコースティックベースの胴鳴りが聞き取れる。フルアコとアコギはバランスがいいというか、フルアコソロの最中もきちんとアコギが聞こえる。Lisaの吐息はきちんと聞き取れる。
CW-L11:明瞭。圧倒的な定位の明晰さ。特に左chのフルアコはタッチの違いも完全にわかる。Lisaの口の開け方などもきちんと判る。ただ低域は絶対量が少ない。ベースもバスドラムも軽い。
【判定】エロ度:Fidelio L1>HA-MX10-B>CW-L11
※ベース中心に見るとHA-MX10-B。CW-L11は鋭すぎてふくよかさがない。
試聴ソース②:ジャズ
I & I/矢野沙織 form “I & I”
「シンバルの音。近めに録っているライドのレガートでシンバル全体が鳴っている感じだが、シンバルの「大きさ感」が描き出せるか。」
Fidelio L1:シンバルレガートが広がっていく空気感が感じられる。ベースはやや不足気味ながらきちんと曲としてドライヴ感を描き出す。
HA-MX10-B:さすがモニター、上から下まできちんとバランス良く出すが、シンバルはアタック中心で硬い感じ。安いシンバルに変えたようなニュアンス?
CW-L11:シンバルの大きさ、重さ、叩く位置、すべてが明瞭。低音の絶対音量は不足しているが、下で支えるランニングベースのラインは明瞭で沙織のサックスの湿り具合も判る。
【判定】シンバルの音:CW-L11>>Fidelio L1>HA-MX10-B
※ゴキゲンなランニングベースも含み、曲として愉しむにはFidelio L1の開放感ある音響がイイ。
試聴ソース③:フュージョン
TRUTH 21c/T-SQUARE plus from “TRUTH 21c”
「音像分離。大きく録っているバスドラと8分音符刻みで延々と弾かれるベース、ソロ以外ではベタでならされるキーボードがきちんと描き出せるか。」
Fidelio L1:ベースの刻みはとても良く感じられる。バスドラムはアタックはソコまで感じられないが存在感はある。シンセによる包まれ感はあるが明瞭ではない。
HA-MX10-B:重心がグッと下がり、今まで気がつかなかった細かく裏裏で入る叩きまくり(踏みまくり?)のバスドラムやベースの音符は分離が良い。シンセは壁のような音圧が感じられる。
CW-L11:ベースやバスドラムの音量は小さいが細かいフレーズまできちんと聞き取れる。シンセの分離はピカイチ。後ろの方で鳴っていたコードも明瞭。
【判定】音像分離:CW-L11>>HA-MX10-B≧Fidelio L1
※分離は圧倒的にCW-L11だが、かなり腰高でスネアやハイハットは耳に刺さり気味。HA-MX10-Bの素直さが疲れない。
試聴ソース④:J-Pop
ライヴ/唐沢美帆 from “ライヴ”
「音場の広がりと音質。右ch端のアコギのアルペジオ、左ch端で鳴るエレキギター、ストリングスの広がり、左chから鳴り始め中央へ展開してくるハープ、バックが薄いAメロの「部屋の大きさ感」。打ち込みのハイハットの音が耳に刺さるかどうか。」
Fidelio L1:開放的な音場。ふわっと包まれるストリングスによる広さが心地よい。左右のギターは大きくはないがきちんと描き出される。最初に「はぁぁっ」と吸い込まれる美帆のブレスがゾクゾク来る。
HA-MX10-B:ベースとバスドラムの大きさがやや邪魔をする?端と端に配置される両ギターは相対的に引っ込み気味で、音場の広がりはやや狭い。
CW-L11:音場は広い。右端のアコギは特に分離良く聞こえ音場の広さに貢献している。ただ空気感があるのではなく、端と端に配置された楽器がきちんと描き出されるので、広い空間があるのだと判る感じ。
【判定】音場:Fidelio L1>CW-L11>HA-MX10-B
※オープン型の気持ちよい広さが光る。モニター系の2つ(HA-MX10-BとCW-L11)は各楽器の分離の良さで空間を表現するが、Fidelio L1は空気感?がある。
試聴ソース⑤:アイドル系
Love ♡ Wars/Queen(板野友美) & Elizabeth(河西智美) from “Love ♡ Wars”
「低音♡。ドライヴするベースのボトムエンドの充実度とバスドラムの分離。低音域の音量と音圧、中~高域とのバランス。」
Fidelio L1:ブリブリしたベースの刻み、バスドラムのアタックなどノリはいい。Queen & Elizabethのボーカルパートによる音響効果の違いなどは良く判る。ギターソロのバックで唸るベース、スキマなくならされるスネア、グッドバランス!!
HA-MX10-B:音圧、音量、分離、すべてによい。バスドラのアタックはパッドを伝わってガンガンくる。能率が高い上に最大許容入力も大きいので、歪みなく大音量で聴取可能なのもこの手の音楽には合う。Queen & Elizabethは相対的に沈むが、埋もれるほどではなくきちんと聞き取れる。ボーカルが奥に行ったマイナスを上回るベースのドライヴ感の付加がもう、ノリノリ!!
CW-L11:ヘッドホンの2種に比べると哀しいほど低音はない。その分Queen & Elizabethのボーカルとヘヴィでメタリックなギターのプレイが際立ち、ベースのブリッジに近いところをピックで弾いたようなブリッとしたアタックは聞こえるので、決してノリは悪くはないが...
【判定】低音:HA-MX10-B>>Fidelio L1>>CW-L11
※低音はHA-MX10-Bが他の楽器やボーカルを押しのけてドカドカ来るので一番ゴキゲン。大音量で聴くにもいい設計(高能率・高耐入力)。ただ低音重視の「××BASS」系の機種ではないのでバランスも悪いわけではない。
試聴ソース⑥:アニメ系
風のとおり道/杉並児童合唱団、久石譲 from “となりのトトロBOX”
「音響(残響)コントロール。左右chの端で延々と続くシーケンスパターンにかけられた浅いリバーブ、合唱にかけられた荘厳な感じの厚いリバーブ、メロディとリンクしたグロッケンのような響きと対旋律の矩形波系の音色の残響の違い、リムショットなどリズムにかけられたディレイを含む深~いエコー...これらの差が描き出せるか。」
Fidelio L1:合唱につけられた厚いリバーブ、グロッケンのような音の響き、ディレイを含むリムショットの寄せては返す波のような深い残響。開放型の音場の広さもあいまって、荘厳さが増している。芯でベースとバスドラム(というよりミュートした大太鼓と言った風情の音色だが)が支えており重厚感もある。
HA-MX10-B:さすがモニター、各楽器にかけられたリバーブの違いは明瞭で、左右の分離も明確なので、残響は良く把握できる。また芯で鳴るベースとバスドラムはより荘厳。
CW-L11:低域が相対的に下がるので、リバーブの差は大変良く判る。特にリムショットにかけられた深いリバーブと合唱の厚いリバーブが溶け合ってもの悲しいこの曲の宇宙を佳く表している。
【判定】残響:Fidelio L1≧HA-MX10-B≒CW-L11
※いずれも違った方向で素晴らしい。残響の消え去り際の空気感のFidelio L1、各リバーブの差を把握するに優れたHA-MX10-B≒CW-L11。ただ曲として聴いた場合、CW-L11には重厚さはない。
試聴ソース⑦:クラシック
ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18 第1楽章 Ⅰ.Moderato/小山実稚恵、BBC交響楽団 from “ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番ハ短調”
「ダイナミクス。スフォルツァンドのオーケストラヒットの雄大さ。オクターヴ奏法のピアノの打鍵の力強さ。」
Fidelio L1:音場の広さでスフォルツァンドでオーケストラ全体が鳴り響くのが感じられる。ピアノのオクターヴ奏法は力強い左手がバックには埋もれていない。小山のピアノを堪能するにはむしろ良いか。
HA-MX10-B:出だしのピアノ左手でもう「くる」。コントラバスの支える低音とストリングスの広さ、ピアノのまわりをぐるりと囲んだ感じ。オーケストラのフルヒットは上から下まで充実した鳴りで迫力充分。オクターヴ奏法は左手がコントラバスに少し埋もれているかも。
CW-L11:スフォルツァンドで様々な楽器の音が一斉に盛り上がるダイナミクスさは素晴らしいが、下がないので迫力は今一歩。ただ左右の広がりが大きく、端から端まですべての楽器が鳴っている~、という感じは大きい。ピアノのオクターヴ奏法の部分は右手の力強さはサイコーだが強いタッチの左手が相対的に埋もれている(聞こえないわけではないが)。
【判定】ダイナミクス:HA-MX10-B≧Fidelio L1>CW-L11
※上から下までと言う点では文句なくHA-MX10-B。交響曲だともっと差がついたと思う。ただピアノ協奏曲としてピアノも聴きたい、という観点ではFidelio L1の明解さが悪くない。
全般的に言えば素直で下まで出るが華がない「HA-MX10-B」、明晰で細かいところまで描き出すが低域が薄く神経質な「CW-L11」に対して、控えめながら必要充分な低域にのる空気感が感じられる広がる高域と色艶がある中域の「Fidelio L1」という感じだった。比較2種はモニター系でアクを描き出すキャラであるとは言うものの「Fidelio L1」の音楽性には感動を覚えた。
ただ試聴中一点気になった点がある。この「Fidelio L1」の感度と許容入力だ。他のヘッドホン/イヤホンと同じボリュームだと音がかなり小さい。またあげるとすぐ音が歪んでくる。音量的スイートスポットが非常に狭いのだ。ココだけがこの高品質な仕上げとそれに負けない開放感溢れる音を持つヘッドホンのウイークポイントだと感じた。
今回、PHILIPSの“Fidelio”ブランド初の高級ヘッドホン、「PHILIPS Fidelio L1」を使用する機会を得た。
セミオープンというオープン型の利点と密閉型の利点を併せ持つ、という設計はどっちつかずの中途半端なものでなく、オープン系としては比較的優秀な遮音性と耳のまわりにしっかりと密着するイヤーパッドによる充分な低音、そしてオープン系ならではの広がる音場と開放感を楽しめる秀逸なものだった。
このヘッドホンは、
・その品のあるたたずまい
・外見に反して意外に軽い重量とつけ心地
・広がる中高域の広い音場
などが今まであまりなかったような「作品」になっている。
その一方
・エージングをしないと本領が発揮できない
・利得が低く他のヘッドホン/イヤホンから変えると音が小さくなる
・最大許容入力も比較的低く、ボリュームを上げると歪みやすい
という点が残念なところだ。
特に下2つはこのヘッドホンの音量的スイートスポットを著しく狭めているので、改善を望みたい。
「高級ヘッドホン」分野に打って出たPHILIPSの“Fidelio”ブランドのフラッグシップヘッドホン「PHILIPS Fidelio」は「空気が読める」ヘッドホンだった。この密閉型の充実度なのに広がる空間、というイリュージョンを是非体験していただきたい。
末筆とはなりましたが、今回このような機会を与えてくださった株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン様及びzigsow事務局様に御礼申し上げます。またレビューアップまでの応援など常に支えとなってくれたおものだちの皆様はじめzigsowerの方々に感謝いたします。
ありがとうございました。
【諸元】
再生周波数帯域:12-25,000Hz
インビーダンス:26Ω
感度:105dB
スピーカー径:40mm
最大入力:200mW
ケーブル長:1.1m
接続端子:3.5mmステレオ
コネクタ仕上げ:金メッキ
本体質量:364g
Fidelio L1製品情報
オーディオなんちゃってマニア道
「空気感」がある高音でヘッドホンの「窒息感」がない。
このヘッドホンの一番の良さ。シンバルの響きもオンマイクでのシンバル自体の振動音とともに空気の揺れのようなものを感じる開放感。
エロさ抜群。息遣いを感じるクリアかつふくよかな中域。女性ヴォーカルはサイコ―。
ただ「エロ」といっても濃密な夜のエロさではなく、昼間の健全なエロ?ブレスがノイズでなく「実在感」として感じられる。
響きはやや薄い。また音圧は高くなく、抜けていく感じか。
このヘッドホンは「セミオープン型」を謳うが、比率としてはオープン型>密閉型。どうしても骨を伝わる重低音はない。ただドライバーの口径がソコソコあるので、出ていないわけではないのだが。
空に抜ける開放感あふれる音像。「空気感」がある。
スピーカーで聴く音楽と異なり密閉型ヘッドホンやイヤホンで聞く音楽は、頭の中で鳴っているような閉塞感と耳道への音圧のエア強による窒息感が避けられない。一方オープン型ヘッドホンは少なくとも窒息感は緩いが、その分低域がスカスカになりがち。ここをL1はうまいバランスで仕上げてある。
miraさん
2012/12/14
エロ度が高いのはとても気になりました…w
試聴してみましたが、>上方に向けて音場が広がる というのはとてもわかる気がします。
エージングはすごい念の入れよう…私は普段聞く音量でずっと再生させていただけなのですが、機器の最大音量くらいのボリュームでならせたほうがいいのでしょうか。
cybercatさん
2012/12/14
>毎度ギリギリまでレビューお疲れさまです!
つか最初のアップでデコ題字無しのお見苦しいバージョンを上げてしまって申し訳なかったです。
>エージングはすごい念の入れよう
連続で再生できるもので、家族の邪魔にならない場所にあるものがなくて...自分は結構普段聴く音量が大きいと思いますw
ドラムやりながらヘッドホンで曲流したりしてましたから。
でもレビューに書きましたが、このヘッドホン少し能率が低いのかな。
自分の欲しい音量まであげると少し割れ始めるので....一般的な音量だと問題ないんですがww
はにゃさん
2012/12/14
モニターヘッドフォンとして使うにはよさそうですね。一度試聴してこようかな。
cybercatさん
2012/12/14
モニターというより、音楽を聴くですね。分析的に聞くより感性で聴く方が似合っていると思います。
ヒロ妨さん
2012/12/14
流石、ギリギリブラザーズ間に合いましたね。www
今日のイベントレビューも楽しみにしています。
cybercatさん
2012/12/14
>今日のイベントレビューも楽しみにしています。
これから逝ってきます!!
hideさん
2012/12/14
さすが真打ち、発表会当日に合わせるなんて狙ってきますね・・・
cybercatさん
2012/12/14
>さすが真打ち、発表会当日に合わせるなんて狙ってきますね・・・
狙ったわけではないのですが(^^;;
遠隔地なので、今会場に向かい始めました。
リーダーさん
2012/12/14
おそるべしギリギリブラーズ・・・!
普段から音楽を楽しんでいるのが良くわかるレビューでした(^^
楽曲によっても好みが変わっちゃうんですね。
オーディオ沼、改めて恐ろしいと思いました
(そして興味が出ましたw
cybercatさん
2012/12/15
いや〜、今回はデコ題字作って貼り付ける作業の直前、あまりにウインドウ開いてたからかソフトがブラウザごと落ちたのがσ(^_^;)
>そして興味が出ましたw
いらっしゃいませ〜ww
ただココにはもっと沼ってる方々もいらっしゃるので、ガイドはお任せして自分はスタコラ〜ww←引きずりこんでおきながら自分は逃亡w
北のラブリエさん
2012/12/18
音楽をきちんとやってらっしゃる方からの視点はとても参考になります。
くそう、欲しかったw
cybercatさん
2012/12/18
>音楽をきちんとやってらっしゃる方
「きちんと」やったかどうかは別としてw少なくとも何でも呑み込む悪食の大食漢ではありますがwww
このセミオープンというか、独特の構造は、密閉型ばかり聴いていた自分には未体験の「広さ」でした。
北のラブリエさん
2012/12/18
周りには音がもれちゃいますけどw
cybercatさん
2012/12/18
音漏れは自分では判断できませんが、聴感上の音を同じくらい(と言っても音質が違うのであくまで主観ですが)にして、家族に聴いてもらうと、
Fidelio L1>>HA-MX10-B>CW-L11
で、そこは開放型です。
完全オープン型は持っていないので、それがFidelio L1と比べてどれくらいなのかが判りませんが。